提督と利根さん、とか。   作:zero-45
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ようかめ

「のお提督よ」

 

「何だ利根」

 

「裏の便所の周りにの、何ぞアニマルと言うかヤギがメーメーとしておるのじゃがお主心当たりが無いかの?」

 

「便所じゃねーよ出撃ドックだ、ってああヤギか、アレな、アレは新たな鎮守府の仲間だ」

 

「仲間って何じゃ仲間って、何で海軍の防衛拠点にヤギを着任させておるのじゃ」

 

「いやそれはちょっとした事情があってだな」

 

「またそのパターンか? 前から何度も言うておろ? 何かをする時は我輩に一言相談せよと」

 

「まぁ聞けって、今回はマジで色々と事情があんだよ」

 

「……何じゃ、言うてみよ」

 

「ほら村の町内会の会長してるオトヨさんって居るだろ?」

 

「村なのに町内会とか初っ端から色々おかしな話になっとるのはまぁいいとしてじゃ、その会長がどうしたのじゃ?」

 

「いやそのオトヨさんってよ、畑仕事しながらヤギとか鶏とか飼ってたんだけどよ、何か最近歳で中々仕事がままならんらしくて引退する事にしたらしいんだけどな」

 

「ああ、それで世話しきれんから処分に困ってたヤギを引き取ってきたと?」

 

「そそ、ほらヤギってよ、雑草とかムシャムシャしてくれるから土地の手入れが楽になるし、ミルクも絞れるし飼ってもいいかなぁって」

 

「あー、朝飯になんぞミルクが出てたと思ったらアレはヤギのチチじゃったのか」

 

「おう、お前の偽乳と違ってユキとシロはちゃんとその辺りは機能してるからな、フンとかも畑の肥料として使えるし飼ってて無駄にはならんだろ?」

 

「待てぃ! 今サラっと我輩の胸の事をディスらんかったか!? て言うか普通艦娘はチチがデカくてもミルクとか出んからな! ミルクとか絞れるのはヤギとか牛だけじゃからな!」

 

「あ? マジで? じゃあのパンパカ言ってるアイツとかナーグー言ってる顔色が悪いアイツとかってただチチがデカいだけなのか!?」

 

「……何じゃろうの、この、我輩の事を言われている訳でも無いのに胸の奥でモヤモヤするコレは」

 

「まぁその辺りのチチ事情はさて置きだな、ミルクが入手出来るって事はそれを発酵させてチーズとかも作れると思って引き取って来たんだけどよ」

 

「ヤギのチーズか、確かにアレも乳製品じゃからのぅ」

 

「んでよ、ほらヤギのチーズつったらよ、アルムおんじが暖炉で炙ってだな……とろけたアレをパンの上にトローリと……」

 

「おお……アレか、確かラクレットと言うたかの、アレは旨そうじゃのぅ」

 

「だろ? でその為に色々準備してたんだが肝心のパンが小麦の増産計画の頓挫で生産出来なくなっちまってなぁ……」

 

「あ~…… て言うかマイ○ラ農業で小麦の増産をしようとしてたのはそんな事情が」

 

「まぁな、それはさて置き取り敢えずはそんな事情でユキとシロとピッチーとかを飼う事にしたからな」

 

「ピッチー?」

 

「おう、鶏のピッチー」

 

「ニワトリ? はて? 裏には鶏なんぞ見掛けんかったがの」

 

「あー、ピッチーなら今巣で寝てんぞ、ほらアソコ」

 

「アソコ? ってうーわ! 我輩の部屋の窓に何ぞ巣が出来ておる!? 何であんなとこに鶏の巣が!?」

 

「ん? そりゃお前ピッチーと言えばハ○ジのお友達だし、巣は部屋の窓んトコって決まってるだろ」

 

「またアルプスの少女ネタか!? ヤギのユキとシロはまだいいとしても鶏をピッチーとか色々無理があるじゃろ!? なんで小鳥さんのピッチーがあんなトサカの付いたゴツイ鶏になっておるのじゃ!?」

 

「いや何となく」

 

「何となくで我輩の生活空間をアニメ環境に変貌させるでないわっ!」

 

「あーあー落ち着け、そんなカリカリしてたらほら……ストレスで毎晩胸をシュポシュポしてるアレが無駄になるかも知れねぇだろ? ほらこれでも食って落ち着け、な」

 

「何でお主が我輩のそんな秘密を知っておるのじゃ!? ったく、む!? こ……これは、ぷりんではないか!? これは一体どうしたと言うのじゃ!?」

 

「あー、ピッチーが卵産んでくれるんでな、それでちょっと作ってみた」

 

「待て、ピッチーが卵て……、あの鶏はオスではないのか?」

 

「ん? ああだからピッチー"とか"つっただろ? そこのピッチーの他にブランチマイニング基地にまだ二羽程ピッチーが居てな、そいつらが毎朝新鮮な卵を産んでくれるんだ」

 

「まだ他にもピッチーがおるのか!? て言うか名付けが適当過ぎるじゃろ! せめて違う名前を付けてやらんか!」

 

「ばっかお前、鶏ってのは卵割ったらピヨピヨ増殖しちまって、放っといたらマ○クラが落ちるくれーの勢いで増えちまうんだぞ、そんなのいちいち名前付けてたらキリがねーじゃねーか」

 

「いやリアルじゃそんな簡単に鳥の卵は孵化せんからの! お主の常識はマイ○クラフトに汚染でもされておるのか!? バカなのか!?」

 

「え? でもオトヨさんも鶏養殖する時は卵をぶん投げて孵化させてたって……」

 

「何じゃそれは!? そのご老人は一体何者なのじゃ!?」

 

「村の町内会長」

 

「くっ……もう我輩は何も突っ込まんぞ、突っ込まんからの……」

 

「ちなみにオトヨさんってのこの写真に写ってるバーサンな、ほらこれ」

 

「何じゃコレは……町内新聞?」

 

「おう、暖炉の焚き付け用に古新聞貰って来てるんだよ、んでこの町内会の集合写真に写ってる中央のバーサンがオトヨさん」

 

「……のぉ提督よ」

 

「何だ?」

 

「この写真にポツポツと写ってる騎士はもしや……」

 

「ああ第八亀丸の連中だな、ちなみにオトヨさんはゲンさんのカーチャンだ」

 

「いやそんな人間関係はどうでも良いわっ! 何でこの漁師共は陸でもフルプレートを装備しておるのじゃ!」

 

「趣味じゃね?」

 

「いや趣味ってお主……て言うか何でこやつら皆くっそ長い槍を装備しとるのじゃ!? これはランスか!? ランスなのか!?」

 

「おう、騎士って言えばランスだろ? 銛だとやっぱフルプレート着て振り回すにゃリーチが問題になってたみたいだったから、ちょっと量産をしてだな」

 

「どこの世界に漁船の上でランスを振り回す騎士団がおると言うのじゃ!? しかもこれ長さが身長の倍以上あるでは無いか!」

 

「そこはほら、リーとかチーが出たらチャージ掛けんのに長さが必要になるだろ?」

 

「いやランスチャージって馬上闘技じゃからな!? 漁船でする物ではないからな!?」

 

「そうなのか? まぁ本人達がそれでいいっつってんだから別にいいんじゃね?」

 

「その漁船は一体何を目指しておると言うのじゃ……」

 

「ああそれと利根よ」

 

「何じゃ?」

 

「ジャパネットアカシからこんなモンが送られてきたんだが」

 

「……何じゃこの箱は?」

 

「いやお前のシュポシュポって適合サイズより大きいんじゃねーかってちっさいのを送付してきた」

 

「何で宛先が我輩では無くてお主になっておるのじゃ! コレか!? コレが我輩の赤裸々なプライベート事情の漏洩元なのか!?」

 

「いやほら、前にクリスマスプレゼントの件でお前の採寸データあっちに送ってただろ? あのサイズとお前が注文したシュポシュポのサイズが合ってないんじゃないかって先輩が手を回したらしいんだが」

 

「サブロオォォォォォォォ!」

 

 

 



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