この素晴らしい世界にリリカルな魔導師を! 作:ゴマフアザラシ
先日のシグナム姐さんとの全力の模擬戦……もはや模擬戦ではなかったかもしれないが、その時に消費したカートリッジの魔力補充のために、俺はウィズ魔道具店を訪ねていた。
「だ、大丈夫……ですか? 大分お疲れのようですが……」
「店主並に顔色が悪い蒼白魔道士よ。これは精神面からくる疲労であるな、飲めば気分が高揚するポーションは如何かな? ただし飲めばその間、言動が一致しない副作用付きではあるがな」
それって、何かヤバイ成分が入ってるんじゃ……と思うポーションである。そんなの飲むよりも早く帰って横になりたい気分だ。
「……悪いがお前のおちょくりに反応できるほど余裕が無いんでな。今日は何言われてもお前好みの悪感情は出ないと思え」
「ふむ、それならば仕方あるまい。ショートカットの少女のムニムニだのフニフニだのといった感想が気になっている小僧よ」
バニルの言葉に思わず裏拳を放ってしまった俺ではあったが、そんなのが効果あるはずも無く、ヤツは高笑いしているだけだった。今度からウィズ魔道具店に来る時はぴよぴよ丸持ってきた方が良いだろうか。
「その程度の憔悴で悪感情が絞り取れぬと思っていたか? 残念! 我輩を甘く見ないで貰おう! フハハハハ!!」
「おい、仮面割らせろ! どうせすぐ復活するだろうが、それまで静かになるならそれでいいからな……!」
「お、お店で暴れないでください! 危険な爆発系のポーションもありますから……!」
俺がまたバニルに殴る掛かるのかと思ったのかウィズが、慌てた様子で止めに入ってきた。確かにまた同じ事を繰り返すわけにはいかないので、ここは我慢しなければ。
「そういえばポーションで思い出しました。ユウさんが製作依頼している魔道具ですが、完成までにはもう少し時間が掛かるそうです。先方も待たせてしまって申し訳ないと」
「それは別に構わないけど、それとポーションと何の関係があるんだ?」
「あちらが時間をかけてしまっているお詫びとして、ポーションを持ってこられたんです。なんでも今までに無い効果のポーションだとか……。是非試して欲しいと言っていましたよ」
今までに無い効果のポーションねえ……。どんなのだろ? せっかくだし貰って帰るとするか。元々無理を承知での依頼なので、時間が掛かるくらいは気にしないんだけど、その魔道具職人さんは結構義理堅い性格なのかも知れない。こういう人は大事にしたいもんだ。
ウィズ魔道具店から出た俺は特に寄り道もせず屋敷に帰り、そのポーションの事をみんなに説明した。
「これ貰ってきたんだけど、だれか使いたいヤツいるか? なんか今までに無い凄いポーションらしいんだけど」
「……つったてな。お前に寄こしたってことは、多分アークウィザード用だろ。冒険者の俺が使っても意味無さそうな気がする」
確かにカズマの言う通りかもしれない。じゃあ使えそうっていったら俺の他にはめぐみんとゆんゆんか。二人はどうだろう?
「じゃあ、めぐみんかゆんゆんかどっちか使ってみるか?」
「私は遠慮します。それはユウが貰ったものですから、当人が使うべきでしょう」
「私もです。せっかく作ってくれたんですから、ユウさんが使った方が良いと思います」
めぐみんとゆんゆんも使う気は無いようだ。まあ確かに俺に対して送ってくれた物だし、自分で使うのが筋か。
「じゃあ試しに飲んでみるか」
そうしてポーションの入ったビンの口を開け、一気に飲み干した。
side カズマ
ユウが貰ってきたポーションを一気に飲むと、見る見るうちにアイツの体が縮んでいったが、その後にアイツの一言は……
「……ええと、ここはどこでしょう?」
背は小さくなって、着ていた服はダブダブになって今にも脱げそうになっている。顔は幼くなってるが、間違いなくユウだ。見た目は10歳前後といったところだ。それよりも、さっきのセリフだ。”ここはどこだ”……と、あのポーションで若返っただけじゃなくて、記憶もおかしくなってるのか?
「ここはアクセルの街ですよ。ユウ……で良いんですよね?」
「あ……、はい。浅間悠で間違いないですけど、あなたは……?」
めぐみんがユウに対して答えを返していたが、どうやらめぐみんの事は覚えていないようだ。というか、この場にいる全員に対してまるで初対面であるかのような雰囲気を醸し出している。
「全員集合」
この場にいたユウ以外の全員を集めて部屋の隅に行き……、
「もしかしてさっきのポーションって体だけじゃなくて記憶もそこまで遡ってるのか?」
「……そう考えるのが妥当でしょう。こんなポーションは聞いた事がありませんが、確かに今までに無い効果ではありますね」
「ねえ、あれって大丈夫なの? このまま元に戻らなかったらどうしようかしら」
「いや、そこは大丈夫だろう。ユウがウィズから聞いた説明では2〜3日で効果が切れるらしいからな」
部屋の隅でヒソヒソ話をしている俺達に対して、頭の上に?マークを浮べたユウが首を傾げながら様子を伺っている。
子供の癖に落ち着きすぎだろ……!? 普通もっとうろたえるもんじゃないのか?
「おい、どうする。どうやって説明する?」
「なら私に任せなさい! 私が前に会ったのはあのくらいの時だし、覚えて無くてもそれなりに話しやすいはずよ!」
アクアが事情の説明を買って出たのだが……、
「ねえ、あなた……ここに来る前はどこにいたか覚えてるかしら?」
「ええと、確かミッドの病院で友達の病室にお見舞いに行こうとしてて……、気が付いたらここに……それよりもお姉さんはどちら様でしょう? さっきアクセルって言ってましたけどそんな地名聞いた事ないし……」
「私はアクアっていうの。落ち着いて聞いてね。ここはあなたが知っているよりも何年か後の世界なの。ちょっと事情があってユウは若返っちゃったんだけど、あなたは今何歳?」
「11歳ですけど……」
ユウは今16歳、小さくなった方は11歳と言ってるから5歳若返ってるって事か。しかし、意外にまともに話してるな。このままアクアに任せておくのも良いかもしれない。
「ファルシオン、さっきの話は本当?」
『はい、現在のマスターは16歳で間違いありません。先ほど、ポーションを飲んでしまい今の姿になってしまいました』
カード状態のアイツの杖に話しかけている。確かにアイツの中で初対面の俺達よりも杖に確認したほうが、確証は得られるって事か。そうしていると今度は、
「……じゃあ、なのははどうなったの? もしかしてあのまま……」
『安心してください。なのはさんは復帰されています。今のマスターの年齢で考えれば約半年後となりますが』
「……そっか、良かった」
なのはってのは聞いた事のない名前だ。たぶん女の子だろうけど、復帰したって聞いた時のアイツの安心したような顔と、さっきお見舞いって言ったのを考えると良くない話なのかも知れない。
事情は杖が全部説明し、アイツも納得していたようだった。
「すいません。ご迷惑をかけるかもしれませんがよろしくお願いします」
ペコリ頭を下げて挨拶している。こうして見ると、礼儀正しいただの子供にしか見えない。しかし今の状況を聞いても落ち着き払ってるあたり……こういうのは慣れっこになってるのか?
とりあえずユウにはダブダブになっている今の服を着せておくわけにもいかないので、子供用の服を調達して今日は終了となった。
次の日、小ユウとゆんゆんが庭で訓練らしき事をしていた。様子を見に行くと、
「姉ちゃん凄い! 多重弾殻弾頭作れるんだ! 俺にコツを教えて!!」
「これはユウさんが私に教えたんだよ。大人の方のユウさんだけど……」
ゆんゆんの魔法を見たユウが目を輝かせながら、魔法を教わりたいと言っていた。自分で教えた魔法を習うとかありえない光景だ。当時のアイツはできなかったって事だろうけど。
「ゆんゆんさんって変わった名前ですね。そういう場所の出身なんですか?」
「……そ、そうだけど、名前で呼ばれるのがちょっと恥ずかしくて……」
「じゃあ“ゆんちゃん”って呼ぶ? 呼びやすいし」
“ゆんちゃん”呼びを提案されたゆんゆんは少し顔を赤くしていた。まあ見知った人間でもいきなりあだ名で呼ばれるのは抵抗があるかもしれないな。
「ダメ……ですか?」
少し、不安げな表情をしたユウではあったが、ダメならダメで仕方ないといった感じだ。ゆんゆんは、
「ううん! いいよ! あだ名で呼ばれるなんて友達みたいだし、むしろ呼んで!」
……あだ名で呼ばれるのが嬉しいらしい。本人が気に入ってるならそれでいいか。
「どれだけチョロいのですか!? あだ名で呼ばれたくらいでそれとは……。 今のユウに手を出したら私でも引きますよ?」
「そんなことするわけないじゃない! あくまで友達だよ!」
ゆんゆんは“友達”って言葉を出されると、負けてしまいそうな気がする。紅魔の里でボッチだったのがかなり尾を引いている様だ。
「ではユウ、これから街の外に行きましょう! 今度は私の爆裂魔法を見せてあげます!!」
今度はめぐみんが爆裂魔法を見せると言い出した。……今のうちに爆裂を見せて覚えるように刷り込んでおく気じゃないだろうな? アクアの例があるし、今のユウじゃおんぶするのもきついかもしれないから、一応付いていくか。その途中で街中を歩いている時に、
「おい、よそ見しながら歩いてると危ないぞ!」
俺にとっては見慣れた街ではあるが、アイツにとっては珍しい光景なんだろう。あちこち見回しながら歩いていたが案の定、通行人にぶつかってしまった。
「ごめんなさい。よそ見してて……」
「気をつけなさいねボウヤ。怖い人だったら、大変な事になっていたかも知れないわよ」
茶髪で眼鏡をかけた俺と同じくらいの少女にぶつかっていた。隣にはロングヘアーの茶髪を後ろで縛っている少女、二人とも珍しい金色の瞳をしている。ただアクセルでは見たことがない顔だ。まあ最近は観光客も増えているから不思議はないけど。
俺もその人たちに謝った後で、歩いていると、
「あら……どうしたの? ディエチちゃん」
「さっきぶつかった子……どこかで見たような気がして」
そんな言葉が聞こえた気がした。
街の外に出て、最近めぐみんが爆裂魔法を撃っている大岩がゴロゴロしている場所に到着した。
「爆裂魔法ってどんなの?」
「爆裂魔法とは最強魔法です! ユウはハヤテの使う魔法と同系統と言っていました。この際ですから覚えてみてはどうですか?」
……めぐみんのヤツ、やっぱり刷り込む気でいたか。もし見せた後に同じことを言い出したら、止めるとするか。
そうして、めぐみんは詠唱を始め……、
「『エクスプロージョン』ッ!!」
爆裂魔法が放たれ、大岩は砕け散りクレーターが出来上がっていた。そして、めぐみんがいつも通りその場に倒れこむと、
「めぐみん! 何で!? 大丈夫!!」
ユウの様子がおかしい。どんどん顔が青ざめていき、慌てふためきながらめぐみんに近づいて行った
「爆裂魔法はその威力ゆえ消費魔力もまた絶大。要約すると限界を超える魔力を使ったので身動き一つ取れません」
その説明を聞いたユウはが今度は震えながら、
「めぐみん、そんな魔法二度と使ったらダメだ! 絶対に使うな!!」
ユウの口から信じられない言葉が飛び出していた。俺だって爆裂魔法じゃなくて中級魔法を憶えろとは言ってるが、爆裂魔法を二度と使うななんて言ったことはない。それを聞いためぐみんは横になっている状態でキッと目を鋭くして、
「爆裂魔法をそんな魔法呼ばわりとは……いい度胸ですね! そんな事を言われる筋合いはありません!!」
双方、一触即発といった雰囲気になっている。とりあえず、止めに入らないとマズイ!
「二人ともやめろ! どうしたんだユウ!?」
「……もし、アイツと……なのはと同じに……」
消え入りそうな声でユウが何かを言っていた。その様子を見ためぐみんも只ならぬ様子を感じ取ったようで、それ以上何も言い返せなくなっていた。
めぐみんは俺がおんぶし屋敷への帰路へついたが、その間二人は目を合わせることなく無言でいた。屋敷に戻った後も、ユウは部屋に閉じこもったままで居間に戻ってこようとしない。
「まさかユウがあんな事を言い出すとは思いませんでした! 部屋まで言って問いただしてきます!!!」
爆裂魔法を馬鹿にされたと思っためぐみんが激高し、ユウの部屋まで行こうとしている。このままだと喧嘩になりかねない。
「おい止めろって! アイツも様子がおかしかったし、俺から聞いてみるから」
「カズマは引っ込んでいてください! 爆裂魔法をあんなに言われて黙っていられません!!」
めぐみんも引くつもりはないらしく、今すぐにでも行く気でいるらしい。
「めぐみん、ちょっと待ちなさいな。何となくだけど、あの子がそう言った理由なら予想できるわ」
珍しくアクアが真面目な顔でめぐみんを止めていた。俺たちは一か所に集まり、アクアの説明を聞いていた。
「つまりアイツはめぐみんとその女の子を重ねてしまったって事か?」
「多分ね。ちょうどその子が入院してた時期の年齢みたいだし、まだ心の整理もついていないかもしれないわ」
アクアの説明によるとユウの幼馴染の一人が、魔法の使い過ぎが原因で体を壊してしまったらしい。その魔法は自身の能力を限界まで底上げする代わりに、体への負担が凄まじいのだそうだ。アクアが聞いた時には、歩くのも困難になっている状態だったらしい。
「ところで……なぜアクアは事情を知っているのだ? 前にユウから聞いたのか?」
「それはね……私がアクシズ教徒の崇める御神体、女神アクアだからよ! この私には全てお見通しなんだから!!」
「「へーすごいねー」」
ダクネスの疑問に胸を張りながら女神であることを明かしたアクアであったが、当然ながら信じてもらえるわけはない。さっきの話だって見通したんじゃなくて、本人から聞いただけだろ……。
「めぐみん、アイツだって悪気があったわけじゃないみたいだから、ここは許してやったらどうだ?」
「ああ、その通りだ。おそらくめぐみんに体を鍛えろと言っていたのも、この先爆裂魔法による負担を心配しての事だろう」
「そ、それならそうと最初から言ってくれれば、私だって喧嘩腰にはなりませんとも。体を鍛えろというのならそれも構いません。まったく何で言ってくれなかったのでしょうか……」
俺とダクネスの言葉を聞いためぐみんは少しバツの悪そうな顔をしていたが、
「だってめぐみん体育の授業だってサボってたし、前に一度訓練した時はすぐバテてちゃったでしょ。それだと説明したところでやらなくなりそうだし……」
「…………」
ゆんゆんが結構きついツッコミを入れて、黙らせてしまった。
「とりあえず今日のところはもう休もうぜ。明日アイツにちゃんと話してみるか」
次の日、アクア以外は寝つきが悪かったらしく、いつもよりもかなり早く起きて居間で鉢合わせてしまった。そのままユウの部屋に行ったが、ノックしても出てくる気配がない。まだ寝てるのかと思ったが、部屋は無人。どこに行ったか手分けして探していたが、ふと窓から外を見ると、木刀を振るっているユウの姿が見えた。急いでアクア以外の4人で庭に向かったが、
「お前、子供なのによくやるな。何でそんなに頑張ってるんだよ?」
「カズマさん……おはようございます。朝……早いんですね」
俺に対して挨拶をしたユウではあったが、めぐみんと顔を合わせるのは都合が悪いようで目を逸らしていた。
「そこまで根を詰める必要はない。さあ屋敷に入って朝食の用意をしよう」
ダクネスはアイツに屋敷に戻るように言っていたが、
「……なりたい」
アイツは小声で何かを言っていたが、構わずにダクネスは手を引いていた。それを強引に振りほどき、
「早く強くなりたい!! 俺は弱くて、いつも守ってもらってばかりで……もっと強かったらあんな事にならなかったかもしれないのに!!」
目に涙を貯めて今にも泣くのを堪えている。泣きだしたらどうやって説得すれば良いんだ!?
俺が少し慌てていると、めぐみんがユウの前に行き、
「大丈夫ですよ、ユウはこれからとても強くなります。そして昨日は私を心配してくれたのですよね? 私も少し大人気なかったようです。すいませんでした」
めぐみんはユウの頭を撫でながら、やさし気な声で語りかけていた。それはまるで弟をあやす姉のようで、つい見取れてしまった。
「これからはユウにも心配をかけないようにしますから、そんな顔をしないでください」
めぐみんの言葉を聞いて少し落ち着いたようで、
「そ、その……俺もごめんなさい。もっと言い方があったのに。それと……」
「私は今のユウよりお姉さんですから嘘なんてつきませんよ。安心してください」
めぐみんがそう言うとホッとした表情を浮かべていた。これでアイツが元に戻れば一見落着と思っていたが、ユウが一瞬アレ? といった感じで首を傾げていた。
「……めぐみんって俺より年上?」
「ええ、ゆんゆんと同い年ですが」
「えっと、背丈もそんなに変わらないし、俺と同じくらいの年だとばかり……」
そういえばアイツ、ゆんゆんは“さん”付けだったけど、めぐみんは呼び捨てだったな。めぐみんと年が変わらないと思ってたのか。
ユウはめぐみんとゆんゆんを見比べて、
「二人が同い年って本当ですか?」
「……おい、さっき私達のどこを見比べてそう思ったのか聞こうじゃないか!」
めぐみんが喧嘩腰で突っかかっていったが、どう考えても見比べた所は胸だな。まあ仕方ない。あの差で二人が同い年っていうのは思わないだろうな。ていうかゆんゆんはまだ13歳だから年下に遥かに負けてることになる。
ユウは少し後ずさりながら逃げようとしていたが、すぐさまめぐみんに襟首を掴まれ、
「屋敷の裏に行きましょう。元に戻る前に少し躾けておきます」
「離せ! このペッタン暴力一発屋女! 離さないとバインドで動けなくするぞ!!」
「誰がペッタンの暴力で一発屋ですか! ええ、その辺りもちゃんと話し合いましょう……!」
そうしてそのまま屋敷の裏手へ引きずられていった。
「アイツって意外に口が悪いんだな……。そういえばバニルに話すときとか、キレ気味の時って結構口調が荒くなるよな」
「……ああ、子供のうちはあんなものかも知れないが、大人に戻ってからもあの調子で罵ってはくれないだろうか」
ダクネスはアレでも良いようだが、大人に戻って言ったら正直引くぞ。
二人が屋敷の裏手へ行ってすぐに、
「きゃあああああああ!!」
めぐみんの悲鳴が聞こえたので急いでそこへ向かうと、大人の姿に戻ったユウがそこにいたが、戻って体が大きくなった時に服が破けたらしく、上半身裸になってしまっていた。事情を知らない人間が見たら犯罪者一歩手前の図になっている。
「カズマ、これ……どういう事だ!? 何で俺半裸になってこんな所にいるんだよ!!?」
その後、何とか説明を終えて、どうにかなったが、数日間はユウとめぐみんはお互いバツが悪くなったようで、顔を合わせてもお互い目を逸らしていた。そしてめぐみんも少しずつではあるが、ユウとゆんゆんが稽古している時に自分も参加するようになった。
没ネタ
「ユウ私と稽古しないか? これでも騎士だ、剣の練習にはなるだろう。人型の的だと思って存分に打つがいい」
その後、攻撃が当たらないダクネスにユウは木刀でひたすら攻撃を続けていたが、一向に怯まないダクネスに戸惑っていた。
「そ、そろそろ止めませんか? 打たれすぎてもう辛いんじゃ……」
「舐めるな! 容赦なんていらん!! お前も男なら女の一人や二人、力ずくで組み伏せて見せろ!!!」
それを聞いたユウはダクネスに恐ろしいものを感じてしまったようで、ゆんゆんの後ろに隠れてしまった。
「ダクネス! 子供にトラウマ植え付けてるんじゃねえええええ!!」