この素晴らしい世界にリリカルな魔導師を! 作:ゴマフアザラシ
ハンスを襲った衝撃波が放たれた方向。まだ土煙が立ち上る森の中、悠々と、それでいて全く隙がなく歩みを進める一人の騎士。その手には青龍偃月刀に酷似した槍が握られている。その槍を目にして、墓地での自身の想像が杞憂ではなく、最悪の事実である事を瞬時に理解してしまった。
「少年、今はアレをどうにかするのが先決だ」
俺の戸惑いを見透かしたような騎士が、そう告げる。思わず、
「
その問いに騎士は小さく頷き、同時に、
「アレを止める手立てはあるか? 見たところ氷結変換は習得しているようだが」
「少し時間は掛かりますが、簡単に凍結が解除できない魔法なら使えます」
「ならば、アレの足止めは俺に任せてもらおう。できるだけ早く決めてくれ」
「アイツには絶対に直接触れないように、さっきみたいにある程度の距離からできる攻撃をお願いします。後、できればあまり破片を飛び散らせないようにして頂ければ助かります」
現状について一通りの話を終えると、騎士は再びハンスを正面から見据えてその槍を振るう。
「ロードカートリッジ」
カートリッジを一発消費し、槍の穂先に魔力をまとわせ、先ほどとは比べ物にならない衝撃波を繰り出している。
「えっ!? ええっ!!? あの人……、ルーちゃんのお父さんよね!?」
「ハンスを槍振るっただけで、押し返してるって……何なんだ!?」
「ピンチに颯爽と現れて、おいしいところを持って行くとは……! 紅魔族としては悔しい限りですが。これは……!」
「あの巨体を真正面から相手ができるとは……! 出来れば……私にも……!」
若干一名悪い癖が出てはいるが、アクア達が驚くのも無理はない。俺だって、この後を考えなければ、これほど頼もしい援軍なんてのはいやしない。もしかしたらこの人……下手すればヴィータ達より……。
いや、それは忘れろ。今すべきことはハンスをどうにかして止める事なんだから。
空に上がり、魔法の準備に取り掛かる。作り出すのは魔力でできた無数の剣。総数百以上の魔力刃に氷結を付与するのは、デュランダルがあったとしても、まだ時間を要する。
今のところ、騎士がハンスを押してはいるが、いくらベルカの騎士とはいえ物理攻撃がほとんど効かないスライム相手では、決定的な一撃にどうしても欠ける。このままでは時間が経てば経つほどこちらが不利になるのは明白。
だというのに、騎士の攻撃は何の衰えも見せていない。
「全員、ハンスから離れろ! デカいの行くからな!!」
俺が空から叫び声を上げると同時に、騎士を含む全員が即座に退避。それを確認した後、
「『スティンガーブレイド・コキュートスシフト』ッッ!!!」
氷結付与した百本以上の魔力刃全てが、ハンスに命中し突き刺さった箇所から凍結させていく。ものの30秒ほどでハンスは再びその動きを止め、一見すると氷山にも見えるような氷の塊へと化していた。
「一丁上がりだな。コイツは封印も兼ねてるから、そう簡単には解除できない」
俺を含む全員が安堵の表情を見せていたが、
「ご助力、感謝する。その力からして、相当名のある方だと御見受けするが――」
ダクネスが騎士に対し、礼を言おうと近づこうとしていたが、咄嗟に彼女の腕を掴んで制止する。
「ユウ、どうした!? この方のおかげでハンスを倒せたのだ。礼を言わないのは失礼ではないか!!」
ダクネスの言いたい事は分かる。けど、この人……もしかしたらハンスより厄介かもしれない。ダクネスの言葉を聞き流し、ゆっくりと騎士に向かって歩を進める。
「まさか、強敵を倒したその場で……放置プレイとは……! 私の想像の斜め上を行く! 素晴らしいぞ……これは!」
「ダクネス……頼むから少し黙っててくれ。今、お前のどうしようも無い悪い癖に付き合ってやる余裕はないからな」
ダクネスに注意を促した後、騎士に向かって再び歩を進める。カズマ達もただ事ではないと感じたらしい。全員無言となっていた。
「協力感謝します。所属と氏名を教えていただけますか?」
「…………」
対する騎士は無言。それはそうだろうな。この人は本来、ここには居るはずの無い人物なんだから。
「そこまで剣呑な空気を出さなくとも良いではないですか!」
今度はめぐみんからである。俺が無理矢理、騎士に詰め寄っているように見えたのだろう。事情を知らない人間が見たらそう感じても不思議は無い。
「……それが、あのエギルの木の浸食を企てたヤツの関係者だとしてもか?」
「「「「!!!?」」」」
一同、驚きを隠せないといった雰囲気である。俺だって信じたくはないよ、こんなのは……!
「……早くに気付くべきでした。あなたは墓地で会った時、俺の刀を使っていました。アレは魔力が無いと、全く刃が通らない殺傷能力皆無の武器でしかありません。戦士の風貌をしているのに、それを使えた時点で何かを隠していると」
あの時、墓地にいたカズマ達もその場面を思い出したらしい。全員が騎士に対して疑惑の目を向けていたが、アクアだけは、
「ねえ、私の知らないうちに何があったの? 全然話が見えないんですけど!」
「つまり、あの人は 冒険者でも何でもなくて、ユウの同類って事だ!!」
場の空気を読まずに、墓地での出来事をカズマに問いただしていた。頼むから静かにして欲しい。
「少年、見逃しては貰えないか?」
「もし事情を話す気があるのでしたら、ご同行願います。こちらとしても、そうしていただけると助かるのですが」
本来ならハンスの事なんて放っておいて俺の前で戦ったりしなければ、こんな事にはなっていないのは、あちらだって分かっているはず。それでも協力してくれたんだ。同行してくれるなら、どうにか便宜を図って貰えるようにするつもりではある。
「……それに、もし俺とあなたの立場が逆だとして、俺を見逃したりしますか?」
それを聞いた騎士は一瞬目を閉じ、再度俺を見据えた時は迷いのない表情へと変わっていた。
「すまん、みんな。少し派手な戦いになるかもしれないから、下がっててくれ。多分……加減ができる相手じゃない」
全員、素直に従ってくれた。余計なちゃちゃ入れるのも無理だと思ったらしく、全員無言であった。
「少し下がっていろ」
対する騎士は、いつの間にか近くに来ていたらしいルーちゃんに下がるように言っていた。男が騎士なら、この子は一体?
双方空に上がり、改めて相手を見据える。逃げようとしないのは、ルーちゃんがいるからか、それとも俺なら倒せると踏んで、その方が確実と思ったのか……そこまでは分からないが、今は余計な事は考えてはいけない。少しでも気を緩めると一気にやられる。
魔力弾を展開しつつ、相手の行動範囲を狭めながら動きを止めたところで、全力の一撃を撃つ。俺にとって、ベルカの騎士と戦う際のパターンの一つである。だというのに目の前の騎士は、槍で魔力弾を苦も無く迎撃または障壁で防御しながら、猛スピードでこちらへ接近してくる。
攻撃を避けた時に行きそうな場所にバインド設置してたってのに、お構いなしで突っ込んでくるって……! この人、やっぱり騎士としてもただ者じゃない……!
『Spear Blade』
俺自身もデュランダルの先に魔力刃を展開し、近接戦闘を試みたが、わずか数合で大きく後退させられてしまう。それを見ていた地上の面々は、
「ちょっと!? あの人強すぎない!! あのユウがあんなに簡単に押されてるなんて……」
「おい、援護した方が良いんじゃないか!?」
「私の爆裂ではユウまで巻き込んでしまいます。ゆんゆんは……?」
「雷や風の魔法なら……、けどやっても……」
「……良い腕だ。素質もあり、場数も踏んでいる。だが本来の戦い方ではあるまい。君の戦い方には騎士の色も見えるが?」
目の前の騎士からの突然の賛辞。ここまでの実力者に言われるのは正直な話嬉しいが、こっちとしては素直に喜んではいられない。
「師匠が騎士ですので。あなた程の方がどうして……。話していただければ、あなた方の事情を聞くつもりでいます。どうにか……」
全てを言葉にする前に、再度騎士が槍を構えて突っ込んでくる。迎撃するには……。
すまん、クロノ。デュランダル、無傷で返せそうにない。
心の中でクロノに謝罪し、自身に向かって刃を振りかぶる騎士を対して、一か八かの手段を試みる。
「……っ!!!?」
それは騎士にとっても予想外だったらしい。一般的に一対一での決戦能力では、魔導師は同格以上の騎士には及ばないとされている。よってそれを覆すためには、騎士には接近させずに中距離、遠距離で戦いを制するのが定石である。
しかし、騎士の槍は俺の決死の防御によって、その力を奪われていた。
「……シールドだけじゃなくて、魔法を反射するのヤツも盾替わりに使ってる!?」
カズマの言う通りであり、全力でシールドを展開した他にリフレクター4基を一直線に並べ、盾替わりとして使い防御を行った。シールドは破られ、リフレクターは4基とも破壊。そこまでして、ようやくその勢いを止めた騎士を今度は、
「ゼロ距離バインドか……!?」
バインドで動きを止めて、砲撃の準備に取り掛かる。あと少しでチャージが終わるという時に、騎士の全身から力が抜けているような……そんな状態を見せていた。もしかして、諦めてくれたのかと安堵したのも一瞬。
「ハアアアアア!!」
騎士の気合と共に、バインドが粉々に破壊され、振り下ろさせた槍からは、俺に向かって衝撃波が放たれていた。
完全に予想の範囲外の攻撃であったため、直撃を受けてしまい、地上まで一直線に叩き落されてしまう。
……何だよ……アレ!? 斬撃じゃない……、
そう考えて、俺が落下した際に立ち上った土煙を利用して、最後の賭けに出る。こんなのやったら、またウチのメンバーに色々言われるんだろうなあ……。と思いながらではあるが。
土煙が晴れた時に騎士やカズマ達が目にしたのは、そこには落下した後だけがある無人の地面。どこかに移動したのなら見逃すはずはない。騎士も地上に降りて来て俺を探してはいるが、どこにも見当たらないため、ルーちゃんと共にここを去ろうとしている。その時、
「二人共、大人しくしてください。さっきみたいな事が出来ないように、全身がんじがらめにさせて貰いました」
騎士とルーちゃんの2人に、先ほどとは比べ物にならない程のバインドを掛けて姿を現す。これは、幻術でも何でもなく、領主の屋敷に潜入する時に購入した姿を消すスクロールを使っていた。
「……何かやり方がセコいんですけど」
「まあ、ありっちゃありじゃないか……ハハハ……」
「強敵というのは、真正面から打ち砕いてこそのものです!」
「あそこまでの全身がんじがらめ。……んっ! 私にもやって貰えないか!!」
「こ、こういう戦術もひ、必要ですよね!!」
「……を……そく……は……!」
俺のやり方を見ての感想は人それぞれだったらしい。肯定するカズマ、庇ってくれるゆんゆん、否定的なアクアとめぐみん、自分もやって欲しいというダクネス、ゼスタさんだけはよく聞き取れない。悪いが俺としては手段を選んでる余裕はもう無い。何とかなったかと安心していたのだが、
「ごめんなさい」
ルーちゃんが悲し気な瞳でそう呟いていた。次の瞬間。
「……ガリュー」
二足歩行の人間と同サイズの武骨な格好の虫。ルーちゃんの声に応えて姿を現したのだろう。一直線に俺へと向かって攻撃を繰り出してきた。油断していた所を狙われたため、直撃を受けてしまい。吹っ飛ばされてしまった。
……この子、召喚士!? キャロと同じ……。
何とか体制を整えはしたものの、今度は騎士。バインドを解くのが早すぎると内心驚いてしまったが、確か召喚士は補助系魔法を得意とする事が多いってのは聞いたことがある。という事は、ルーちゃんの仕業らしい。
咄嗟にシールドを展開したが、騎士の攻撃がそれで止められるはずもなく、シールドは粉々に破壊され、全身を砕かれるような一撃を受けた俺は、そのまま意識を失ってしまった。
今度こそ決着が付いた。そう考えた騎士は、少女を連れてこの地を去ろうと考えていた。しかし、
「待て! このまま行かせるわけにはいかない!! 仲間がここまでやられて素直に引き下がれるか!!」
金髪の女性は、こちらに攻撃を仕掛ける気でいるらしい。
「その通りです! 我が爆裂魔法で打ち砕いてみせます!」
とんがり帽子の少女も仇を見る目で騎士に視線を向けている。感情が昂っているのだろう、深紅の瞳が一段と輝きを増していた。
「ちょっと待てって! アイツが敵わなかった相手に、俺達がどうにかできるのか!?」
茶髪の少年は、二人を制止している。元々、戦いには向かない性格の様だ。
騎士は一言。
「こちらにはもう交戦の意志は無い。あの少年の治療をしてくれ。俺としても加減のできる相手では無かったのでな。それなりのダメージを与えてしまった……」
そう言うと、騎士との戦いより仲間の少年の安否の方が重要だと考えたらしい。騎士に敵意を向けていた二人は少年の方へと向かっていった。
騎士が少女を連れて、立ち去ろうと歩き出した、その時、
「お二人共、その様な辛そうな顔をされて、どこに行くつもりですかな?」
騎士と少女に話しかけたのは、先ほどからほとんど言葉を発しなかった司祭。対する二人は無言。
「アクシズ教には、この様な教えがあります。”自分を抑えて真面目に生きても頑張らないまま生きても、明日は何が起こるか分からない。なら、分からない明日の事より、確かな今を楽にいきなさい”……どうですか? 今のあなた方にぴったりの教えだとは思いませんか?」
普通に考えれば、そんな教えを説いている宗教はまともではない。だというのに、司祭はそのまま言葉を続ける。
「その辛そうな顔で行きつく先に、あなた方の幸福はありますかな? これでも司祭の身ですので、その様な方々を放って置くわけにはいかないのですよ」
司祭は、一見ふざけた話をしているが、その瞳の奥には信念の様なものがある。そう感じるのに十分だった。
「もちろん、アクシズ教に入信しろとは言いません。ただ、彼の言っていた様に、事情をお聞かせ願えませんか? そうすれば、新たな道も見えてくるかもしれません」
柔和な雰囲気の司祭が、騎士を説得している。これだけ見れば、普段アルカンレティアを騒がせているアクシズ教の最高責任者とは誰も思わないはずだ。
「事情を話した上で、そちらのお嬢さんが祈るような仕草の上目遣いで”アクシズ教のお兄ちゃん、お姉ちゃん、お願い”……と言うだけで、我々は協力を惜しみません。必ずやあなた方の助けとなりましょう」
真面目に話しているのか、ふざけて話しているのか判断に困る部分はあるが、司祭はおそらく本気だ。アクシズ教徒ならどうにかしてしまいそうな、そんな説得力がある。
騎士は踵を返し、歩き出そうとしていたが、
「でしたらせめて……、彼も、もちろん私も、あなた方を不幸にするために、この様な事をしたわけではないと。それだけは心に留めておいていただけますかな? でなければ、あそこまで傷ついた彼が――」
あまりにも報われない……と。そう口にしようとしたのだろう。司祭は、その言葉を口にせず、去っていく騎士と少女の背中を見守っていた。
俺が次に目覚めたのは、教団本部の医務室。あの騎士にやられてからの事情を、看病していたゆんゆん達に聞いた。源泉の浄化に関しては問題なく終了。騎士とルーちゃんについては行方知れず。俺自身はあの場でアクアに治療されたが、肋骨5本折る重傷で折れた骨が内臓に刺さらなかったのが、不幸中の幸いだったらしい。骨に関しては、もうくっ付けてあるので大丈夫だが、あまり無理はいけないとの事だった。あの所属不明の騎士達以外は一件落着と思いきや……。
「ぐすっ……。私、頑張ったのに……! 今回は、本当に頑張ったのに……!!」
それはもう、メソメソ泣いているアクア。何があったかというと、
「お前が凍らせてアクアが浄化した源泉が、全部ただのお湯になったんだよ!」
今明かされる驚愕の事実。俺とアクアが浄化した源泉は全て温泉ではなく、お湯へと変貌し、ハンスが陣取っていた源泉も、あの後、全力を出したアクアが同じくお湯に変えてしまったそうだ。アクアでも全力を出さないと難しい事だったらしいが、キールのダンジョンでもあったように、俺達の魔力の相乗効果で、そうなってしまったらしい。
何とか言い訳をしようにも、不運にもその場に同行していたのは、アクシズ教団最高責任者のゼスタさんであり、言い逃れできない状況となっていた。ただ、今回に関しては、そのままにしていたら街に莫大な被害が出ていた事と、教団のアークプリーストが全力を持ってそれを阻止した事で、ハンスの報奨金を弁償に回してもらい手打ちとなった。
俺は状況を管理局に一通り報告した後で、まだ休んでいた方が良いというアクアの言葉に従い、ベットで横になっていたが、
「ユウさん、少しよろしいですかな? お話があるのですが」
お見舞いだろうか? ゼスタさんが俺の元を訪れた。どこか、只ならぬ雰囲気をまとっているが。
「……あなたはあの時、幼女に拘束を行いましたね? アクシズ教の最高司祭としては見過ごす事はできません!」
な、何を言っているのだろうか!? このおっさん……。
「良いですか? ロリコンというのは悪ではありません。しかし、ロリコンの起こす犯罪は別です。幼女を愛でるのは素晴らしい! だが、だからと言って己の欲望を露わにして良いというわけではありません!!」
こ、このおっさんはルーちゃん拘束したのが悪いって説法する気か!? は、早く逃げねーと!!
「無駄ですよ。あなたは本来絶対安静の身。ベッドに拘束させていただいています。さあ、続きを話しますので、よく聞いてください」
次の日。
「何があったん!? こないにうなされて……」
俺の報告を聞いて、こちらへ急行してくれたはやてが目にしたのは、ベッドでひたすらうなされている俺。
「……ああ、ハヤテ。ユウなら悪質な説法……ではなくアクシズな説法のダメージでこうなってしまいまして……。前よりは軽いので、少しすれば目が覚めると思います」
めぐみんが俺の状況について、説明を行い一応納得した様だった。その数時間後、何とか目を覚ました俺は、はやてにこれまでの経緯を説明することになった。
~おまけ~ どうなった!? ハンスさん
デットリーポインズンスライムの変種、ハンス。冒険者達により巨体のまま氷漬けにされ、また運悪く、自身を浄化可能なアークプリーストの活躍によって、毒などない無害なスライムに成り果ててしまった。彼は浄化され、氷漬けのままアクシズ教団へと運ばれ、細かく砕かれる事になる。
そして数ヶ月後、
「さあ、我が教団がちょっと人に言えない手法で作った『アクシズ教団のアレ』ですよー! 今なら通常製品の他に、食べると経験値が手に入る『アクシズ教団のアレ
どう考えても、いかがわしい響きでしかないが、これ自体は水に溶かして食べるだけの、ところてんスライムである。老人や子供が喉に詰まらせやすいといった理由で取引禁止にされたが、アクシズ教団のシスターが改良し売り出している。そして、『アクシズ教団のアレ
IFルート もしもアクシズ教徒がミッドチルダに来たら
以下の点にご注意ください。
①このルートでは主人公はヴィヴィオにパパと呼ばれています。
②部署名は架空のものです。
③ViVidの時代です。
「聖王陛下! 聖王陛下に謁見を!!」
「ロリ聖王様! どうかお顔をお見せください!」
今日も今日とてヴィヴィオが聖王教会にいる時間を見計らってアクシズ教徒たちの襲撃が行われていた。緊張が走る教会騎士団。
「アクシズ教徒対策室の浅間室長に連絡を!」
そうして、現場に着いた俺が目にしたものは、
「ええいっ! 凄まじい速度なら抱きしめてちゅーしてくれる!」
シスターシャッハに抱き着こうとしているゼスタさん。寄る年波だというのに、初めて会った時より、元気になってないか?
「けしからん服装の下乳シスターが! いいぞもっとやれ!」
シャンテは教団の一人と思われる男性に詰め寄られている。下手に分身を使おうものなら、喜ばせてしまいそうなので、出来れば使いたくないのかもしれない。
そして、俺は……、
「今日こそ私を貰ってくださいね。覚悟してください。あ・な・た」
セシリーに求婚されていた。ここのところ顔を合わせると毎回。
「あんたはとっとと、ミツルギにでも貰われろ。行き遅れシスター!」
「私はエリート公務員の妻になって楽して生活して、ヴィヴィオちゃんにママって呼ばれたいだけです! なのはさんもフェイトさんも選べないのなら、中間とって私にしなさい」
意味わかんねーよ! そんな俺達の会話に入って来たのは、
「行き遅れシスターって私ではありませんよね!?」
シスターシャッハである。実は密かに気にしてたんだろうか?
そんなこんなで騒動を収めて医務室にて、
「シャマル先生……胃薬下さい」
「医師としては休養を勧めたいけど……無理……よね?」
「……はい」
多分、このルートだと主人公は心労で倒れるかもしれない。