艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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川内型軽巡洋艦メイン。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改114話

 

 ○○鎮守府。二三〇〇ーー

 

 鎮守府本館・屋上ーー

 

神通「…………屋上も異常なし」フゥ

朝潮「はい、異常ありません」

初霜「了解です」カキカキ

 

 今夜の見回り任務を遂行中の三名は、本館の屋上も調べ終えたところ。

 神通達の言葉に初霜は返事をしてからチェック用紙に記入していく。

 

 このチェック用紙は神通が用意した物で、チェック事項はほぼほぼ姉である川内に関してだ。

 夜間の見回りで神通が川内を見つけたら、神通は問答無用で寮へ引きずり戻すことにしている。

 なので川内が隠れそうな場所は全てチェックし、チェックする箇所も増やし、川内が寮外へ出て騒ぎ回るのを阻止しているのだ。

 

朝潮「川内さんが前みたいに夜は騒ぎませんから、見回りも静かになりましたね」フフ

初霜「そうですね。でもちょっと物足りないかも」フフフ

神通「この静かさが普通なのよ。姉さんのうるささに慣れないで」ニガワライ

朝潮「私、初めての見回り任務で川内さんに驚かされて、思わず砲撃してしまいました……」ニガワライ

初霜「あぁ、私も! 砲撃まではしてないけど、急に背後から「わっ!」ってされて、砲身でフルスイングしちゃったの!」

 

 何とも凄い話だが、この鎮守府に長くいる駆逐艦の娘達の中で、もはや川内から驚かされるのは「駆逐艦あるある」になっていた。

 神通は二人に申し訳ない気持ちになると同時に、迎撃されてもイタズラをし続けていた川内に思わず感服してしまった。

 

神通「今は外には出ないから、安心してね。もし出てたらどうなるのかはちゃんと姉さんの脳髄に叩き込んであるから♪」

 

 お花摘みなら別だけど……と神通は爽やかな笑顔で付け加えるが、最初に発せられた言葉のインパクトが強過ぎたため、初霜も朝潮も返事が出来なかった。それは神通の笑顔が少しだけ……ほんの少〜しだけ怖かったから。

 

 すると、朝潮が何かを見つけた。

 

朝潮「あれは……司令官?」

初霜「本当。夜中にどうされたのでしょう?」

 

 初霜も確認し、二人して小首を傾げていると、

 

神通「何かあっては大変です。提督の元へ急行しましょう」

 

 神通が透かさず提督の元へ行こうと提案するのだった。

 

朝潮「ですが、廊下は走るなと司令官が……」

初霜「」コクコク

 

神通「? 何を言っているの? わざわざ館内に戻らずとも、ここから飛び降りた方が早いわ」

朝・初『( ゚д゚)』エ...

神通「二人は出来ない……みたいね」フム

 

 神通はそう言って手を顎に当てて思案する。

 そもそもそんなことが出来るのは貴女や貴女の姉妹達くらいです……と初霜と朝潮が思ったのは秘密。

 

神通「仕方ないわね……私が先陣を切ります。二人は早歩き、または競歩で館内を移動し、あとから合流してください」

初霜「わ、分かりました!」ケイレイ

朝潮「りょ、了解です!」ケイレイ

 

 神通の第二水雷戦隊旗艦オーラに二人は思わず敬礼してしまった。

 すると神通は頷いて屋上から降下。平然と、そしてピタリと着地した神通は今度は乙女オーラ全開で提督の背中を追うのだった。

 

初霜「私達も急ぎましょう!」

朝潮「えぇ、迅速かつ静かに!」

 

 こうして二人も神通、提督を追いかけた。

 

 

 人工浜辺ーー

 

提督「………………」

 

 人工の浜辺までやってきた提督はまだ軍服に身を包んでいたが、第一ボタンは外され、軍帽もしていないラフな着こなしだった。

 

神通「提督」

 

 そんな提督に神通が声をかけると、提督は「おぉ」と少し驚いた表情を見せるもすぐに笑顔を浮かべた。

 

神通「こんな夜更けにどうされたのですか? 早くお休みになられないと、お身体に障ります」

提督「心遣い感謝する。しかし、今はーー」

 

 とその時、

 

朝潮「司令官、神通さん……」フゥフゥ

初霜「た、只今参じました……」ハァハァ

 

 息切れした二人が提督と神通に合流した。

 

提督「だ、大丈夫か? どうしたというんだ、そんなに息を切らせて?」

神通「提督が夜更けに外を出歩いていたからです」

提督「そうか……心配を掛けて申し訳ない」

 

 神通の言葉に提督が朝潮達に謝罪すると、二人は「謝らないでください」とアタフタしてしまう。

 

神通「提督?」ニッコリ

提督「うむ……心配してくれて、ありがとう」ニコッ

 

 神通に諭された提督が今度はお礼を述べると、初霜も朝潮も笑顔で「はい♪」と返事をした。

 

神通「それで、先程の続きをお聞かせくださいますか?」

提督「……そうだなぁ。見た方が早いかもしれない」

三人『?』クビカシゲ

 

 提督の言葉に三人は同様の表情を浮かべる中、提督は海の方を指差した。

 三人はその方向を見ると、思わず「わぁ〜」と声を揃えてあげた。

 

 提督が指を指した浜辺からの海には、月明かりに照らされる海面とは別に青く光る物がチラホラと見えている。

 それは今頃から夏に掛けて青く発光するウミホタルだった。

 

提督「まさかここにまで少ないながらも、ウミホタルが来ていたんでな」フフ

朝潮「綺麗……」キラキラ

初霜「まるで夜空みたい……」キラキラ

神通「これを見にいらしたのですね……」

  (提督とこんなロマンチックな光景を見ることが出来て幸せ……♡)

 

提督「夕暮れ時に執務室の窓からふと見えたのを思い出してな。こうして見に来たんだ」

神通「なるほど……これは見に来てしまいますね♡」

 

 神通はこのロマンチックなシチュエーションに加えて提督の存在があるため、もうメロメロ状態。

 一方の初霜や朝潮は目を輝かせながら少数でも集まったウミホタルを眺めている。

 

朝潮「これ、妹達や他の皆さんにも見せたいです……」

初霜「うん……こんなに綺麗なんだもん。みんなに見てもらいたいよね……」

提督「そうだな。明日になったらみんなにも教えてあげよう」

神通「はい、きっと皆さん喜びます♡」フフフ

 

 提督の提案に神通が同意すると、

 

提督「だが、今夜だけは私達だけで独占させてもらおう」ウィンク

 

 ちょっとした提督のいたずらっぽい発言と仕草が炸裂。

 

朝潮「はい、今夜だけは♪」

初霜「ふふふ、そうですね♪」

神通「っ!!♡////」コクコクコクコク←ときめき過ぎて言葉が出ない

 

 こうして提督と神通、朝潮、初霜の四人は波の音を聞きながら、ウミホタル観賞を静かに楽しむのだったーー。




今回はウミホタルを見るといった、ほのぼの+ロマンチックな回にしました!
因みにウミホタルは第二次世界大戦中に、日本でこれを軍事利用した例があります。
ウミホタルを乾燥させ、これに水分を与えると、微弱な光を放つようになり、そこで南方のジャングルで偵察を命じられた兵がウミホタルの乾燥粉を携え、これを行動中の足元に撒くことでかすかな光を放つ目印として使用したとされたりしてます。

という雑学を残しつつ、此度も読んで頂き本当にありがとうございました!
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