艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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天使降臨の談。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改115話

 

 ○○鎮守府、一一〇〇ーー

 

 鎮守府本館、一階フロアーー

 

山風「…………」オドオド

 

 本日秘書艦を務める山風はフロアに立ち尽くしていた。

 その理由は、

 

時雨「…………」

金剛「…………」

 

 この二人のせいである。

 

時雨「金剛さん、争いは何も生まない。生むとしたら、憎しみ……そして虚無感だって僕は思うんだ」

金剛「ワタシも同じ気持ちネ……争わないで済むなら、世界はもっと平和だと思いマス」

時雨「じゃあーー」

 

時雨「その手を離そうか?」ニッコリ

金剛「それはナンセンスなストーリーネ〜♪ 先に話を振った時雨から離すべきではあ〜りマセンカ〜?」ニコニコ

 

 二人の手には一枚のタオルケットが握られている。

 これはただのタオルケットにあらず……そう、これは()()()使()()()()()タオルケットなのだ!

 

 

 遡ること小一時間前ーー

 

提督『山風、少し雑用を頼んでもいいかな?』

山風『うん、いいよ?』ニコッ

 

提督『私の部屋にある青いタオルケットを工廠の焼却炉で処分してほしいんだ』

山風『燃やしちゃうの?』

提督『あぁ、去年買い替えたばかりなのだが、ところどころ解れてしまっていたり、穴が開いていてね。もう修復することも出来ないから新しいのと取り替えるんだ』

 

山風『そんなに乱暴に使ってた、の?』

提督『そんなはずはないんだ。ただ、私はタオルケットを年間通して使っていたし、頻繁にいつの間にか綺麗に洗濯されていたりしたせいだろう』

 

山風『…………?』クビカシゲ

提督『とまぁ、そういう訳だ。私の部屋の鍵は開いている。入ってすぐのところに畳んであるから処分してきてほしい』

山風『分かった♡』

 

 それから山風が提督の部屋に行き、言われた通りタオルケットを工廠へ持っていこうとした時、

 

山風『………………』ジーッ

 

 山風は提督のタオルケットを見つめていた。

 

山風(これ、提督のタオルケット、なんだよね?////)

 

 そう思った山風はキョロキョロと辺りを見回し、誰もいないのを確認した。

 そして、

 

山風『♡////』ムギュッ

 

 提督のタオルケットを抱きしめ、顔を埋めた。

 

山風『ふにゃ〜♡////』

  (大好きな提督のにおいがいっぱ〜い♡)

 

 すると、

 

時雨『あれ、山風? それ提督のタオルケットだよね? それを持ってどうしたの?』

 

 背後から時雨が報告の帰りか何かで山風に声をかけたのだ。

 山風はアタフタしてしまったが、時雨が優しく落ち着かせてくれた。

 

山風『あ、あのね、時雨姉……これ、バイバイ(捨てるの意)する、の////』←まだ顔が赤い

時雨『え、もう捨てちゃうの? 確かそれは去年に出したんだよ?』

山風『提督もそう言ってた……でも、解れちゃったところも多くて、プチプチ(縫うの意)出来ないんだって。だからバイバイするんだって……////』

時雨『へぇ、そうなんだ……』ジーッ

山風『時雨姉?』クビカシゲ

 

時雨『山風、良かったらそれ僕gーー』

 

『話は聞かせてもらったデ〜ス!』ババーン

 

山風『ぴぃっ!?』ビクッ

時雨『ちっ』←舌打ち

 

 そこへやってきたのは訓練帰りの金剛だった。提督へ訓練の報告をしにきたのだが、時雨と山風の会話が耳に入ってしまったのだ。提督の話題だから余計に耳に入りやすかったのだろう。

 

金剛『そのタオルケットはワタシが有効活用シマ〜ス♪ なので、ワタシが預かりマ〜ス!』ニッコリ

 

 どこか威圧感のある笑みに山風は思わずたじろいでしまったが、幾多の戦場を経験してきた時雨にとってはそんな子ども騙しは通用しない。

 

時雨『勝手なことを決めないでほしいな〜。それは元々僕が最初に山風へ提案しようとしていたことなんだ』ニッコリ

 

 時雨の絶対零度の笑みにまたも山風はたじろいでしまう。しかし金剛はビクともせず、時雨と笑顔で対峙していた。

 

金剛『オ〜、ソーリー。でも言ったのはワタシが先デス』ゴゴゴゴゴ

時雨『先に言えばいいなんてものじゃないよ。それを言えば、先に見つけた僕に権利が生じるはずだからね』ゴゴゴゴゴ

 

 

 そして現在ーー

 

金剛「駆逐艦の娘は普段からテイトクに撫で撫でされてマス! それに言えば添い寝もしてもらえるのデスカラ、ここはワタシに譲るべきネ!」グググ

時雨「それとこれとは話が別だね。そもそも、これがこんなに急速に傷んだのは金剛さんとかの方がよく知ってるはずだよね?」グググ

 

山風「……」ハワワ

 

 互いに一歩も引かない。それなのにお互いタオルケットが破けないように加減しているのが流石だ。

このままではどうしようもないが、山風はいい案も浮かばずにいた。

 

「何をしているんだ、二人して?」

 

 そこにとある人物がやってきた。

 

長門「なかなか戻って来ないから心配して見に来れば……」ヤレヤレ

大和「時雨ちゃんと何をしているんです?」ニガワライ

 

 それは長門と大和であった。

 山風はこれで何とか収まると思ったが、その思いは儚くも崩れ落ちることとなる。

 何故なら二人はLOVE勢の中でもアグレッシブ勢だから。

 

長門「それは提督のタオルケットだな」

大和「そろそろ買い替える頃合いだと思っていましたが、まさか今日とは……」

 

金剛「待つネ! このタオルケットはワタシか時雨のになるんデス!」

時雨「そうだよ。今更ぽっと出に渡すつもりはないからね?」

 

 全員がぽっと出なんじゃ……というツッコミはしないでおこう。

 

大和「まあまあ、お二人共落ち着いて♪」

長門「そうだ。ここはこの場にいる私達で、そのタオルケットをシェアリングすれば丸く収まる話だろう」ニコッ

金・時『(こいつら、ちゃっかりと……!)』←劇画調

 

 そう思った金剛と時雨だが、妥協することにした。でないと戦争になり、提督が悲しむ+折檻されるから。

 こうして話がまとまりかけたその時だった。

 

提督「フロアで集まって何をしているんだ?」

 

 山風の帰りが遅いので提督が様子を見に来たのだ。

 みんなはどう説明しようか愛想笑いを浮かべて思案していると、

 

山風「あ、あのね!//// あたしが、このタオルケットいいなって思って、それで欲しがってたのを時雨姉達が注意してくれてたの!////」

 

 山風が自らを犠牲に四人を救った。

 四人は心の底から思った……『天使がいる』と……。

 そして四人はシェアすることになったあかつきには先ず初めに山風に権利を譲ろうと考えたが、

 

提督「そうなのか。ボロボロだがまだ使ってもらえるなら、そのタオルケットも本望だろう。それは山風にあげるよ」ニコッ

 

 なんと山風に所有権が渡ったのだった。

 

山風「え……で、でもぉ////」アタフタ

時雨「よ、良かったじゃないか、山風……」プルプル

金剛「ソウデス……タイセツニスルヨロシ」ハイライトオフ

長門「せ、せっかくの厚意を無下にするのはいけないぞ……」ナキワライ

大和「あ"な"た"は"選は"れ"た"の"よ"……」ガチナキ

 

提督「だ、大丈夫か? 何かあったのか?」ナデナデ

大和「いいえ、もう大丈夫です♡」ケロッ

 

山風「……////」アウアウ

 

 こうしてタオルケットは山風が手に入れた。

 でも山風はあとでちゃんとその場にいたみんなで順番で使うことを提案。それによって四人は暫くの間、山風に頭が上がらなくなったとかーー。




今日は金剛さんと時雨ちゃんの進水日なので、二人を登場させた回にしました!
二人共おめでとう!
内容は山風ちゃんメインになってしましたがご了承を。

読んで頂き本当にありがとうございました☆
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