少し真面目なシーン、説明文多め、キャラ崩壊、独自設定含みます。
○○鎮守府、〇九〇〇ーー
明石酒保ーー
愛宕「ぱんぱかぱ〜ん♪ 今日一日店長の愛宕よ♪ みんなよろしくね〜♪」
高雄「あまり調子に乗らないように。私達は明石さんの代わりなんだから」ニガワライ
初雪「いつもゲームの仕入れでお世話になってるから頑張る……たぶん」
吹雪「そこはちゃんと言い切ってよ」ニガワライ
白雪「大丈夫だよ。初雪ちゃんはやる時はやるもんね」ニコッ
初雪「」コクコク
深雪「午後は叢雲達も手伝いに来てくれるって言うし、大丈夫だろ♪」
愛宕「うんうん♪ それじゃみんな……」
高雄「お店を開けるわよ♪」
姉妹『は〜い♪』
本日、明石酒保は代行で経営されている。何故かというと今日、明石はお休みだからだ。
お休みの理由は今日が明石にとって特別な日ということがあげられる。
一九四四年・同日。この日はパラオ大空襲があった日で、朝から雨のように爆弾が降るというトラック島空襲と同じ悪夢が日本軍を襲った。
トラック島空襲と同じく大惨事となったのには、せっかく事前に敵機動部隊の接近に気付いていながら迅速な対応を行わなかったことや、戦闘艦以外の支援艦船や輸送船の退避が徹底しなかったことなどが指摘されている。
そしてその中に明石も入っていたのだ。
唯一の工作艦『明石』。元戦艦でわずか一週間程で急遽工作艦へ改造された『朝日』が先に存在していたが、純粋な工作艦は明石のみだった。
明石を作る際、お手本となったのはアメリカ工作艦『メデューサ』。
速度は十九ノットと艦隊に随伴できる速度が求められ、また自衛兵器も搭載。その背景には艦艇の絶対数が少なかった日本が、護衛対象となる明石自身にもそれなりの能力を与えることで危険排除を図ったからだ。
工作能力とその設備については明石には大小様々な工場設備が備わっており、その数実に十七。
溶鉱炉、鍛冶工場をはじめ、当然それらを部品に加工する製造設備も完備。他には木工工場も併設され、材料さえ揃えば、修理部品から兵器の新造までの全てが明石の中で完結可能という素晴らしい性能を持っていた。
更にはこの工作機械も大変優秀で、本土でも高価なためにほぼ扱われていなかったドイツ製の工作機械も採用しており、ブランドに恥じない性能を発揮し、ものによっては明石の方が内地よりも修復能力が高いものもあった程。
高性能設備の充実の結果、連合艦隊の年間修復工数三十五万のうちの四〇%が、計算上で明石一隻でこなせるという能力を有することになった。
明石が開戦直後から南方海域を走り回る中、一九四二年・五月二十六日には明石の先輩艦である朝日がアメリカ潜水艦『サーモン』からの魚雷攻撃により轟沈。
これにより明石の役割はますます高くなった。
当時南方海域の最重要拠点トラック泊地を拠点に明石は数多くの艦艇を修理し、その数は三百を超えるとも言われている。
しかし日本の戦況が劣勢になってきた最中、あのトラック島空襲が起き、明石は長く滞在し続けたトラックを離れ、パラオへと避難。そしてそこでパラオ大空襲が起きたのだ。
朝からの執拗な空襲で被害は積み重なり、発生した火災は遂に手がつけられない程の大規模なものになり、浅瀬だったために沈没こそはしなかったものの、夜になっても重油に引火した炎は収まる気配がなく、大破着底。
こうして明石は放棄されることとなり、同年五月十日に除籍された。
このような日なので、提督は明石にお休みを与えたのだ。
特殊艦寮、明石の部屋ーー
明石「( ˘ω˘)」Zzz
明石は〇七〇〇に提督や特に仲の良い仲間達と共に黙祷した後、部屋に戻って畳の上に転がるといつの間にか寝てしまっていた。
こうして穏やかに過ごせることが嬉しい上に、普段はほぼこの時間帯は仕事中なので明石は束の間の休日をこのように満喫している。
するとドアをノックする者が現れた……が、明石は眠っているためそのノックには気が付かない。
部屋の外・ドア前ーー
夕張「あれ〜? おっかしいなぁ……今日は部屋にいるって言ってたのに」ムムム
提督「今日はいい陽気だから、眠っているのかもしれないな」
明石の元へ訪れたのは提督と夕張だった。
夕張は普段から明石と仲良しなので、今日は自分も休みということで一緒に過ごそうとやってきたのだ。提督に至ってはいつものように、明石にとって特別な日なので少し様子を見にきた次第。
夕張「………………」ウーン
(眠っているのかな……もしかして!?)
夕張はあることが浮かんだ。
明石もかなり影は薄いが艦隊では立派な提督LOVE勢。故に明石はこれまで開発してきた提督関連の品物のお宝音源、更にはお宝動画なりを有している。
きっと明石はそれを観聴きしているため、ノックに気が付いていないのでは……と夕張は考えたのだ。
夕張「ちょ、ちょっと中を確認してみますね」ニガワライ
提督「分かった。私はあちらを向いていよう」クルッ
夕張の言葉に提督は素直に頷いてあさっての方向を見た。いくらこの鎮守府の提督とは言え、部下であり異性である明石の部屋を明石の許可無しに覗けないということからの提督なりの配慮だ。
夕張としては明石が『提督これくしょん』を閲覧してて鼻血を出してたり、鼻息を荒くさせていたりといった、あられもない状況を提督に目撃されないために言ったのだが……。
とりあえず部屋の中を確認ーー
夕張「|ω°)」チラッ
明石「( ˘ω˘)」スヤァ
明石は提督の推測通り眠っていた。
それを確認した夕張はまたあることを思いつく。
一先ずドアをそっ閉じした後、夕張は提督にとあることを耳打ち。
それを聞いた提督は「いいのか?」と夕張に確認したが、夕張は眩しい笑顔でバチコーンとウィンクして親指を立てた。
そして行動開始ーー
中に忍び足で入った提督と夕張。
提督は眠る明石に深々と頭を下げてから、静かに明石の頭側に正座。そしてゆっくりと明石の頭を自身の膝の上に置く。
そう、夕張が思い付いたのは膝枕。普段提督にされないことをされて目覚めた時の反応が見たいのと、自分もそうされたら嬉しいと思うことを提案したのだ。
夕張「明石〜、起きて〜。一緒にアニメのDVD観る約束でしょ〜?」ユサユサ
明石「んぇ〜……あ〜、私寝ちゃってーー」
提督「(;^_^;)」ニ、ニコッ...
明石「これは夢ね」フフフ
夕張「ほっぺつねってあげようか?」キュッ
明石「いひゃい……ってことは!?」カッ!
提督「おはよう、明石」ナデナデ
明石「てててて、提督!?♡//// い、いちゅから、ひひひ、ひじゃまくにゃをををををを!?♡////」カミカミ
提督「つい今しがた、夕張の案でな……お気に召してもらえたかな?」
明石「(///д///)」コクコクコクコク
提督「なら良かった。それならもう少しだけこのままでいよう」ナデナデ
明石「は〜い♡////」ニヨニヨ デレデレ
そんな明石に夕張は提督に見えないようにピースサインを出した。それに気付いた明石は夕張にニッコリと微笑みを返す。
その後、提督からの膝枕を堪能出来た明石は夕張にお礼として提督のお宝動画を観せ、この日は二人してニヤニヤするのだったーー。
今日は本編に書きました通り、パラオ大空襲により工作艦『明石』が大破着底してしまった日です。
この日の空襲で明石の他にも給油艦など多くの艦艇が沈みました。
この日に明石をはじめとし、沈没または擱座してしまった艦艇、亡くなられた英霊の方々、一般の方々に心からお祈りします。
本編の情報はWikipedia『パラオ大空襲』ページ、『大日本帝国海軍 所属艦艇』より得ました。
あとこのような日ですが、愛宕さんと初雪ちゃんの竣工日です!
二人共おめでとう!
最後はいつものようなオチになりましたが、読んで頂き本当にありがとうございました!