艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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暁型駆逐艦のみ。

キャラ崩壊含みます。


艦これSS改9話

 

 ○○鎮守府、一六〇〇ーー

 

 駆逐艦寮、暁型姉妹部屋ーー

 

雷「は〜、今日の任務も無事に終わったわね〜♪」

響「遠征任務だったけど、敵にも遭遇せずに済んだね。後は私達自身の報告書を書くだけだ」

暁「電〜、紅茶淹れましょ〜♪」

電「なのです♪」

 

 本日の任務を全うした暁型姉妹の面々は補給と精密検査を終えて部屋に戻ってきた。

 暁と電は姉妹分の紅茶を淹れ、響と雷は姉妹分の報告書を用意してコタツに座った。

 

暁「ふぅ〜ふぅ〜……」

響(熱いなら冷まして淹れればいいのに……)

暁「んっ……ん〜♪ 任務後のミルクティーは最高だわ♪」

電「ホッとするのです〜」ホッコリ

雷「お茶菓子にクッキーもあるわよ♪」

 

 みんな一先ずはティータイムということで紅茶やクッキーに手を伸ばした。

 

電「そういえば、阿賀野さんと能代さんは補給を終えたら自主訓練に行ったのです。電達はこうしてお茶してていいのでしょうか?」

響「あの二人は自主訓練というか、阿賀野さんの訓練だからね……」フフフ

電「んぅ?」クビカシゲ

 

 響が小さく笑って言うと、それを見た電はなんで響が笑っているのか分からず、紅茶を飲みながら小首を傾げた。

 

雷「乙女の大敵、正月太りってやつよ。阿賀野さんお餅食べ過ぎちゃったみたいで能代さんがまた厳しくしてるって話よ」ニガワライ

 

 雷が電にそう説明すると、電は「それは大変なのです」と言いながらクッキーを両手で持って小動物のようにサクサクッと食べた。

 

暁「雷、そういうバリケードなことはもっとビブラートに言いなさいよ。レガシィが足りないわ」

 

 暁の説教染みた言い草に雷は「うん」と頷くも、笑いを堪えるのに必死で言葉が入ってきていない。

 

響「そういう防壁に声を震わせて言うと、受け継いだものが足りるんだね」クスクス

暁「は? 響ったら何言ってるの?」

雷「暁姉がさっき言ったのよ……」プククッ

暁「え、私そんな馬鹿っぽいこと言ってないわよ」

響「盛大なブーメランに大草原だよ、私は……ふふふ」

雷「響姉、止めて、お腹痛い……あははは」

 

 響と雷がお腹を抱えて笑っている中、暁は頭の上にはてなマークを何個も浮かべて首を傾げ、まるで状況を分かってない。

 

電「あ、暁お姉ちゃん、さっきのお話なんですけど……」

暁「さっきの話?」

電「バリケードとか言ったお話なのです……」

暁「あぁ……でもそれでこんなに笑うとこある? 私は真面目に言ってるんだけど」

電「真面目だから笑われているのです……」ニガワライ

 

 暁は電が何を言いたいのか理解出来ずにいた。電はちゃんと間違いを指摘したら暁を傷付けてしまうのではないか、と思ってハッキリと指摘出来ないのだ。

 

雷「だから、電が言いたいのは暁姉のさっきの話の言葉の意味がまるで違うって話よ」

響「変に横文字やカタカナを使おうとするからそうなるんだよ」

 

 やっと笑いが収まった二人が息切れし、涙を拭きながらそう言うが、それでも暁はまだ分からなかった。

 

暁「ハッキリ言いなさいよ〜……分からないじゃない」プンスカ

響「じゃあ、さっき言ったセリフをもう一度言ってご覧」

 

 そう言われた暁はまた同じセリフを言うと、響と雷が一つ一つ丁寧に解説を始めた。

 

響「いいかい、姉さん? バリケードっていうのは敵の侵入や攻撃を防ぐために、道路や建物を塞いで作った応急の防壁のことを言うだよ。姉さんが言いたかったのはデリケートだろう?」

暁「うぐっ」

 

雷「次にビブラートね。ビブラートは音の高さを細かく上下に震わせる技巧のことで、暁姉が言いたかったのはオブラートでしょう?」

暁「あぐっ」

 

響「最後にレガシィだけど、レガシィは受け継いだものという意味だ」

雷「言いたかったのはレガシィじゃなくてデリカシーでしょう?」

暁「ウボァ〜!////」

 

 暁は変な叫び声をあげ、顔を真っ赤にさせ、そのままコタツの中に隠れてしまった。

 

電「暁お姉ちゃ〜ん!」ポフポフ

 

 電は急いで暁が潜ってしまった所を叩いて暁に出てくるように声をかけるが、暁は「うわ〜ん////」と押し寄せる羞恥から逃げていた。

 

響「今はそっとしておいてあげよう。今の姉さんには時間が必要だ」

雷「そうよ。そっとしておいてあげるのも妹の務めよ」ウンウン

電「殆ど二人のせいでこうなってるのです〜!」

 

 電は顔を「(>Д<)(こんな)」風にさせて二人に抗議するも、二人は「テヘペロ♪」と言った具合にお茶目に舌を出すだけで全く悪びれようとはしなかった。

 

 それを見たは電は盛大なため息をもらしつつ、暁に出てくるように説得した。

 

電「暁お姉ちゃん、お顔を見せてほしいのです。姉妹揃ってないと寂しいのです」ポフポフ

暁「…………」

電「電だって使い慣れない言葉とか間違えちゃうのです。誰にだって間違いはあるのです」ポフポフ

暁「……」

電「暁お姉ちゃんは電達の自慢のお姉ちゃんなのです。だから一度の失敗に負けないでほしいのです」ポフポフ

 

 電の言葉を聞いて、暁はモゾモゾとゆっくりコタツから顔半分だけを見せた。

 

暁「私、レディ?」

電「なのです♪」

 

響「(新手の口裂け女かな?)」フフフ

雷「(丁度口隠れてるしね)」クスクス

 

 響と雷がコソコソとまたからかうような話をしていると、

 

電「いい加減にしろ」ギロリ

 

 天使が悪魔へと変わった。

 

響・雷『ひぃっ』ビクッ

電「暁お姉ちゃんに『ごめんなさい』は?」ゴゴゴゴゴ

響・雷『ご、ごめんなさい、姉さん(暁姉)』ガクブル

 

電「響お姉ちゃん達も謝ってるのです♪ 暁お姉ちゃんも出てきてほしいのです♪」

暁「えぇ、分かったわ♪」←怖さが伝わってない

 

 こうして電の説得で暁も立ち直り、今度こそ姉妹揃って楽しくお茶をしつつ報告書を書き上げ、そしてみんなで仲良く提督の元へ報告書を提出しに行くのだったーー。




 おまけーー

 執務室、一七〇〇ーー

提督「響、雷」
響「何だい、司令官?」
雷「何かしら?」
提督「二人の報告書だけ、やけに字が歪んでいるのだが、どうかしたのか?」
響「あ、あ〜……ちょっと寒かったから震えちゃって……」プイッ
雷「わ、私は急いで書いたから……」プイッ

電「二人に書き直させますか?」
暁「でも、二人は一生懸命書いたのよ?」
提督「はは、いや、少し気になっただけだ。読めるから書き直す必要はないぞ」ナデナデ
響・雷『』ホッ

提督「よし、四人の報告書は預かったよ。皆下がっていいぞ」
暁「分かったわ♪」
響「またね、司令官」ニコッ
雷「今度はもっと頼ってよね♪」
電「失礼しましたのです〜」ペコリ

 パタンーー

熊野(本日秘書艦)「こんなにも字が歪んで……大丈夫なのかしら?」
提督「…………きっと一時的なものさ。それよりこれで今日の務めも終わりだ」
熊野「あら、阿賀野さん達の報告書がまだ……」
提督「何でも自主訓練に精を出し過ぎてしまったようでな……提出は明日の朝一にと連絡が来たんだ」
熊野「あらまあ……自主訓練をするのも程々がいいですわね」ヤレヤレ
提督「こちらもこちらで何か事情があったのだろう」

 こうして鎮守府は今日も穏やかに幕を閉じるのだったーー。

 ーーーーーー

はい、ということで今回は暁型姉妹のほのぼの回にしました!
何事も程々が一番ですね!

では読んで頂き本当にありがとうございました!
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