東方不死人   作:三つ目

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幻想の世界の遭難者
一人幻想へと迷い迷う


多くの地獄を味わった。多くの修羅場も味わった。現実では考えられない場所にも行った。

 

そんな俺でも理不尽と感じる事だってある

 

どうしてこうなった?

 

俺は俺に自問自答してみる、が。

 

結果的にそれが無意味だとすぐに考え付いてしまった

 

だって事の発端すら俺には到底理解の範疇を大きく超えていて、今の状況は・・・とてつもない例外が重なった結果の例外みたいなものなのだから

 

今までだってこういったことが数多くあった、経験値でいったらアクシデントや厄介事の対処などは、既にかなりのレベルだという自負もあった

 

 

 

でも、それが今日崩れ去った。

 

 

 

実際の所、それは過信でしかなく、まだまだ俺の知らないことが山の様にある

 

それがどんな理不尽なことであっても、俺はそれを受け入れなければいけないようだ

 

郷に入れば郷に従え、とは言うが

 

でも、それでも、俺は言いたい・・・

 

 

 

「どうしてこうなった!!」

 

 

 

まさか、この年で迷子、なんてものになるとは思いもしなかった

 

見も知らない森林を歩き続けて既に10分は経過したか?

 

どうにも、時間の感覚が狂っているようにも感じる

 

もしかしたら10分も歩いてないかもしれないし、1時間歩き続けてるのかもしれない

 

平衡感覚は問題ないが、妙な気配も感じる

 

ココは本当にどこなのだろう?

 

そう考えながら歩き続け、彼はつい先ほどの事を思い出す―――

 

 

 

    

 

「おい藤井!聞いてるのか!!」

 

「聞こえてるよ、毎度毎度声が大きすぎるぞ」

 

 

 

そう俺達は確か呪力での通信で会話をしていた

 

この声の主、ハズラット・ハーンが急に俺の元に連絡を入れてきたからだ

 

俺はその時、聖地に居た為なのだが・・・それは置いといて

 

 

 

「東京がおかしい、というか世界がまたおかしくなってきてる!」

 

 

 

そう言われて、俺は日付を確認した

 

2017年4月1日、ちまたではエイプリルフールという奴だ

 

「おい、ハーン。嘘でも言って良い事と悪い事があるぜ」

 

俺は笑いながら言ったが

 

「馬鹿野郎!俺がそんな冗談を言う奴だと思うか!?」

 

相手の声が、演技ではないと証明していた

 

「ちょっと待て、本当ならちゃんと説明しろ!」

 

 

 

どういうことだ?サンハーラは既に阻止して、全てを元に戻したというのに

 

ヤドリギも止めたし、パリに来たベナレスだって月に帰ったというのに・・・

 

一体何が?

 

 

 

「いいから来い!来れば分かる!」

 

そう言われ、俺は出来るだけの準備をして、直ぐに崑崙へと向かった

 

聖地から、この世へ、戻るために

 

いつも使用している崑崙の陣に立ち、自分の指を篭手に収納してある刃物で少し斬る

 

俺の血が崑崙に滴り落ちて崑崙は作動した

 

いつも通り、ここまではいつもの通りだった

 

だが戻った筈の『この世』は、何かおかしかった

 

 

 

「ここは?」

 

 

 

いつもの場所ではない、間違ってなければこれで中国に戻れるはずだったのに、目の前に広がるのは見たこともない森の中だった

 

「これがハーンの言ってた事、なのか?」

 

もしくはその一部、地脈の精に狂いが生じているのか?

 

色々考えてみたものの、原因究明なんて出来るはずもない

 

仕方なく探査がてら歩き続けていた彼だったが、何も手がかりを得られず、木陰で休んでいた

 

「本当にここはどこなんだ・・・」

 

見たことの無い森、というか木。こんな種類の木を彼は見たことが無かった

 

それは多い、という意味ではない

 

世界各地を渡り歩いた彼ですら、見たことの無い木で溢れかえっている

 

その時、急に現れた少女に彼は眼を奪われた

 

 

 

「なんだ?妖怪か?」

 

「そんなの見なくても判るでしょう」

 

 

 

あまりにも急な出来事で困惑してしまった・・・、今まで人間どころか、動物の気配すら感じなかったのに

 

いつの間にか二人の少女がそこに居て、彼を見つめていた。

 

一人は白黒のモノトーンの服、というよりローブを纏った少女だった

 

トンガリ帽子を被り、その姿は西洋の魔女を彷彿とさせる服装だ、

 

そしてもう一人は白と青のワンピースを基調として、青のリボンを巻きつけている

 

どちらも可愛らしい少女だ

 

 

 

「それにしても凄い重装備だな、何かあったら私のところに来いよ!安くしとくぜ!」

 

「え・・・っと、君は?」

 

彼が話しかけてきた少女に名前を尋ねると、違う少女がそれに答えた

 

「彼女は霧雨魔理沙よ、私はアリス・マーガトロイド。あなたはどうしてこんな所に?」

 

「・・・お恥ずかしい話ですが、迷子になってしまって・・・」

 

タハハと彼は照れ隠しの笑いを見せながら自己紹介をした

 

「俺は藤井、藤井 八雲」

 

彼、八雲が名乗った瞬間、二人の少女の顔色が少し変わった

 

「八雲・・・?」

 

アリスの眉がピクリと反応する

 

「・・・まぁ、そういう名前なんだろ?」

 

魔理沙の方は心当たりでもあるのか、アリスの考えを否定して見せたが

 

なにやら、名前に思うところがあるのか、八雲はその事が気になった

 

「俺の名前、そんな変かな」

 

「変じゃないわ、でもあまり名乗らない方が身のためかもよ、外来人なら尚更ね」

 

「外来人って・・・?」

 

聞きなれないワード、なにやら嫌な予感が八雲に駆け巡る

 

もしかして、もしかしたら・・・ここは・・・

 

新たに思い当たった嫌な予感を八雲は尋ねる事にした

 

 

 

「それに、ここはどこなんだ・・・?」

 

 

 

見渡す限りの木の壁のような森

 

見たことも無い植物に、見たことの無い風景

 

そして今まで感じたことの無い妙な気配と空気

 

 

 

「ここは幻想郷よ、忘れられたモノが来る終末の楽園」

 

 

 

それを聞いた八雲は嫌な予感から、確信と混乱へと変わった

 

 

 

「え、ちょ、待ってくれ、ここは地球じゃないのか!?」

 

 

 

「違うぜ、なんだ?地球って」

 

 

 

どうやら崑崙は聖地から『この世』ではなく『幻想郷』というまったく別の世界にアクセスしていたみたいだ

 

しかも、その崑崙も既に場所が変わっていて、元に戻ることが出来ない

 

八方塞りの八雲に、魔理沙は満面の笑みで提案してきた

 

 

 

「外来人なら仕方ない、この私が幻想郷を案内してやるぜ!」

 

 

 

タダじゃないけどな!と魔理沙は続けていたが、八雲の耳には届いていなかった。




好きな作品を混ぜてみようという試みから

3×3EYESの八雲で東方プロジェクトの幻想入りを書いて見ようと思いました

文才はないのでどこまで面白く書けるか判りませんが

生暖かい眼で見てくれると幸いです

ちなみにこちらの八雲は最新話の八雲をベースにしています

これからちょいちょいと不定期の更新と成ると思いますが

よろしくお願いしますm(_ _)m
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