機動戦士ガンダムSEEDDESTINY〜another destiny〜   作:ガッチャ!

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自分のミスでまさかの連続投稿...

ミスったぁ〜(泣)

えっと、今回から少し話が飛びます。


PHASE5

アスランとの会話の後、俺は自分が撃破した(相打ちみたいなものだが)ガイアのパイロットの事が気になり、その人物のいる部屋を訪れようとしていた。これもマユから聞いた話だが、ガイアのパイロットは俺とかと大して年齢も代わりない少女だったそうだ。最初意識を取り戻した際は酷く暴れ出したらしく、1度落ち着いた後は拘束具で拘束されているらしい...。女の子相手にそこまでやるかよ...と思ったが、相手は恐らく「敵」だ。用心に越したことはないという事なのか...

 

「ここか...」

 

俺が辿り着いた部屋はミネルバの集中治療室だ。ここに今いるらしい。

 

「失礼します。」

 

部屋に入った俺が見たものは弱りきった少女だった...

表情には生気が感じられず、何も食べれてないのか、体も普通よりも痩せているように見える。

 

「ちょっと君」

 

ふと誰かに声をかけられたのでそちらに目を移す。この艦の軍医だ。

 

「あぁ、君はインパルスのパイロットの...えっと、シン・アスカ君だったね。前回の戦闘、見事だったよ。奪取された3機の内1機を取り戻しただけでなく、まさかパイロットまで捕虜に出来るなんてね。しかもこの子は連合の強化人間だ。素晴らしい戦果だよ。」

 

強化人間...この子が...どう見ても普通の女の子じゃないか!

 

「それはどうも...。いくら強化人間って言っても、ここまでやる必要があるんですか?これじゃまるで...」

 

実験動物みたいだ。俺はそこまでは言えなかった。本当にここまでする必要があるのか?

 

「そうだな。君の言う事も分からなくはない。しかし、この子は我々ではどうにも手に負えなくてな。特殊な薬を投与されているのだろう。正直いつまで持つかも分からない状態だ...」

 

「そんな...」

 

そんな事があっていいのか?いくら敵でも、そんなこと...

 

「この子、名前は...」

 

「名前?確かステラとか言ってたかな。」

 

「そうですか、ステラ...」

 

俺は彼女の側まで歩み寄った。

 

「あんまり近くに行くと危ないよ」

 

軍医の静止も聞かずに俺は彼女の眠るベッドのすぐ側までいき、椅子に腰掛けた。そして、声をかけてみる。

 

「ステラ...君の名前で合ってるかい?」

 

すると彼女は気づいたのか目を開けこちらを振り向き、口を開いた。

 

「うん...私の名前。」

 

その声は美しくも弱々しい声だった。そして、俺も自分の名前を伝える。

 

「俺の名前はシン・アスカ。シンって読んで。」

 

「シン...。私、帰りたい...ネオの所に...死にたく...ない...」

 

そういうと彼女はまた眠りについてしまった。俺はどうにもやるせない気分になりつつも、部屋を出た。そして、心のどこかで決心した。

 

「(ステラ...君を救ってみせるよ...)」

 

最後の一言。「死にたくない」の一言が俺の何かを刺激した。そして決心させた。

 

〜数時間後〜

 

俺が自室にいるとルームメイトのレイが戻ってきた。そうだ、レイに相談してみよう。

 

「なぁ、レイ。」

 

「何だ?」

 

「ガイアのパイロットの事なんだけどさ。どう思う?」

 

「どう思うとは?」

 

レイは表情を変えずに黙々と返してくる。

 

「このままだと彼女は死んでしまうかもしれない。このままでいいのかな...って思ってさ...」

 

「そうだな、確かにこのままだと彼女の命は長くないのかもしれない。だが、彼女はアーモリーワンの事件を起こした張本人だ。彼女のせいで多くの犠牲が出たのも事実だ。」

 

レイの言うことももっともだけど、だけど...!

 

「彼女だって、無理矢理薬を投与されて、無理矢理戦わされてたかもしれないんだ!それなのに...このままなんて、あんまりじゃないのか...」

 

「話が進まないな...。結局お前は何が言いたい?」

 

レイからの問いに俺ははっきりと答える。

 

「救いたい、彼女を。いや、ステラを。そのための方法を一緒に考えてくれないか?レイ。」

 

その答えを聞いたレイは普段の表情から少し柔らかくなった顔を見せて言った。

 

「なら最初からそう言え。」

 

「一緒に考えてくれるのか?」

 

「あぁ、生きられる命なら、どんな命だって生きたいだろう。」

 

「ありがとう!レイ。ステラを救おう!彼女の運命を変えるんだ!」

 

「だがシン、具体的にどうするんだ?」

 

「えっと...」

 

その問いに俺は詰まってしまった...正直何も答えられない...

 

「そういう事だろうと思った。俺の方から少し議長に話してみよう。」

 

レイからの提案は思ってもみないものだった。プラントの現トップとも言えるデュランダル議長に提案するなんて...

 

「議長は元々遺伝子工学の科学者だったお方だ。その知恵と人脈でどうにかなるかもしれない。」

 

「ありがとう、レイ!」

 

「お前からの頼み事だしな。俺にも少し思う所があっただけだ。」

 

するとレイは部屋を出ていった。そんなレイの表情は普段とは明らかに違っていた...

 

 

〜数時間後〜

 

レイが部屋に戻ってきた。

 

「レイ!どうだった?」

 

俺はレイに尋ねる。

 

「まず結論から言う。彼女を助けられる。」

 

「本当か!やったな!」

 

俺は歓喜していた。

 

「しかし、少し問題がある。まず、助けられる確証が無い事。そして、彼女をオーブにまで連れていかなければならないという事だ。」

 

確証はないのか...でも、なんでオーブが?

 

「なぜオーブが?という顔をしているな?オーブには先の大戦で連合軍に所属していた者がいるんだ。その中に、先の大戦時に連合軍の強化人間部隊で科学者をしていた者がいるらしい。その人物にコンタクトすることが出来れば、何かしらの手を打つ事が出来るかもしれないとの事だ。これについて提案してくれたのはオーブの代表だったのだがな。」

 

カガリが言ってくれたのか...

 

「とはいえ、貴重な捕虜を中立国とはいえ、オーブに渡すのは色々と問題があるのはわかるだろう?しかし、議長はそこに『YES』を出してくれた。議長権限でな。更に、彼女の延命にこの艦にいる間知恵を貸してくれるそうだ。」

 

なんでそこまで...

 

「俺も説得したが、議長自身もやはり思う所があったのかもしれないな。オーブの代表も議長の説得に力を貸してくれた。国のトップ2人が動いてくれたんだ。」

 

なんでそこまで...

 

「少なくともオーブの代表が動いてくれたのはシン、お前のお陰だろうな。」

 

ありがとう...ありがとう...

 

そう思った俺は思わず部屋を飛びだして行った。

 

 

 

〜side???〜

 

「さぁ、始めようか。同志達よ。」

 

男は呼びかける。

 

「ギルバート・デュランダルによってプラントは腐敗してしまった。パトリック・ザラの選んだ道こそが正しかったのだと、奴らに見せつけてやるのだ!」

 

その声と共に黒い影が動き出す。そして、嘗ての大戦の悲劇の象徴は決して向かうはずのない場所ー青い星に向かって軌道を変更し始めたのだ...

 

 




デブリ帯での戦闘はカットしました。
次から舞台はユニウスセブンへと移ります。
前回までの和解が早くも実を結びましたね。
自分としてはステラは絶対に救うつもりなので、救います(ネタバレ)。
ここまでずっとシン目線で進んでるので補足すると、現在ミネルバにはシン、レイ、ルナマリア、(アスラン)しかMSパイロットはいません。機体もインパルス、レイザク、ルナザク、緑ザク(中破)、ガイア(中破)しかありません。誰かいなくなってるけど知らない...
あと、シンとレイは原作よりもかなり仲の良い感じになってます。もう既に親友クラスですね。
後、今回の話でオーブに連合の科学者がいるという話が出ましたが、ここは完全にオリジナル設定ですね。ドミニオンからの脱出艇の一つがオーブの艦に回収されたみたいな感じです(フレイの乗っていたのとは別です)。しばらくしたら出てくるでしょう。
それでは、また。

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