これは人外ですか?いいえ、ただの人間です(凍結)   作:爆走ボンバー人間

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グレモリー眷族との戦闘です

今回も短いです

すみません


塵も残さず消し飛ばしてやるわ!!

やぁ皆さん おはよう、こんにちは、こんばんわ

 

高校生で霊能力者で放火魔で悪魔嫌いな星上院 志希だ

 

好きなものは悪魔の間抜けな顔と絶望した顔

 

もっと好きなものはユーである

 

今俺の眼に映る光景にはちょうど先程言った好きなものである悪魔たちの間抜け面があった

 

いやぁ愉快愉快!

 

まぁ死んだと思ってた奴がこんな突拍子な形で出てきたらこうなるわ

 

それにしてもほんとに裏の世界の住人である悪魔とは思えないな

 

ああ、別に人間っぽい反応とか感情があるからとかではない

 

こいつらの能天気振りに心底呆れているのである

 

確かに聖女がこんなふうに出てきて驚くのは分かるが、それで少しでも警戒を解くとかこいつらバカだろ

 

おかげで傍観者も含め簡単に術式(・・)にはまった

 

片手を上げて合図を出すと聖女の周りにいたネズミ達は四方八方に散り散りになりそのうちの一匹である

ラットは俺の下に来て袖から懐に入っていく

 

暫くたってようやく我に返った悪魔どもはこちらを再度警戒する

 

兵藤はそんなことも忘れて聖女に抱きついていたが、聖女も顔を赤くしながらも兵藤を受け入れていた

 

 

チッ!リア充見せつけんじゃねえよ!

 

 

内心毒づきながらももちろんそんな所は悪魔どもには一切悟らせていない

 

「さっきのネズミ達はあなたの使い魔かしら?こちらとしてはイッセーが助けたかった子が無事なのは

嬉しいけどそれ以前にあなたの目的はなんなのかしら?」

 

ふむ、それぐらいの頭は回るようだ

 

まぁこんなのも分からなければ裏の住人として落第どころか退学者だからな

 

 

分からない読者たちの皆さんには解説しよう

 

 

俺はここにいた堕天使たちを無力化して聖女を助け出した

 

この時点で悪魔たちから見れば俺は堕天使に恨みをもつものか聖女自身に用があるとみる

 

聖女を助ける理由としてはここにいた堕天使たちと同じく聖女の神器に目的があったとみるだろう

 

だが俺は簡単に彼女を引き渡した

 

この時点で神器に興味があるという事は可能性が低くなった

 

そしてもう一つ、俺の悪魔嫌いな言い方

 

これで俺が悪魔に対してあまりいい印象ではない事がわかる

 

そして他にも不明瞭な事もある

 

俺があれだけ聖女の事をバカにしていたくせにそれを助けていたのだ

 

おかげで彼らは兵藤の神器の覚醒を得る事が出来て嬉しいものなのだがなぜそんな事をわざわざしたのか?

 

だとすれば俺が兵藤の神器に興味があってわざと怒らしたと考えるのが普通だろう

 

自分の眷族に少しでも危険があると言うのならそれを警戒するのが妥当だ

 

こんなこと裏の者ならバカ以外なら気づくだろう

 

まぁ全然目的は違うんだけどな

 

「私がそんな事を答えると思っているのかね?なら君の頭は想像以上に愉快なようだな。

私もこれ以上ここにいる意味もないのでこの辺で帰らせてもらおうか」

 

「あら、それは残念ね。この地を治める者としてはあなたのような得体の知れないものを

放っておくわけにはいかないわ」

 

そういうと同時にグレモリー眷族が俺を囲む

 

兵藤は遅れて場の雰囲気に気付き聖女をかばうようにしていた

 

「素直に白状してくれるのであれば手荒な事はしないで済むわよ」

 

「どうだかな。私が何者か分からない時点で私は捕縛されるか、場合によってはここで始末されるだろう。

そんな危険があると言うのに君たちに黙って従うと思っているのかね?それにその物言いだと私などどうにでも出来ると言ってるようなものだが、ずいぶんと自信があるようだな」

 

「…その余裕な態度、いつまでもつか試してあげましょうか?祐斗!」

 

「はい部長!」

 

学園の金髪爽やかイケメンでありグレモリーのナイトである木場は自身の神器で製成した魔剣を手に高速で

斬りかかってくる

 

縦に横にそこそこ筋の良い剣技だがそれを全て刀身の峰を叩く事で軌道を逸らす

 

「そこです」

 

俺と木場が攻防してるその上空から学園のマスコットであり白髪ロリッ子の塔城子猫が踵落としをする

 

俺は片手で木場の剣をいなした後迫る塔城の脚に手を添わせてまわす

 

するとひとりでに塔城が空中で回転し木場に向かっていく

 

「何!?クッ!」

 

振りおろそうとしていた剣を手放すことで塔城をバッサリ斬る事はなくなったがそのまま塔城が腹に

突っ込んでくるのをもろに受け、後方に飛ばされる

 

何が起きたかは簡単だ

 

剣も拳もどちらも一直線に力の向きが向くがそれを横から別の力を加えたら力の軌道はずれる

塔城のはそれの応用で故意に力の向きを変えて木場に向かわせたのだ

 

簡単に言うが力の軌道を完全に読み適切な力、向き、タイミングを計算しなければならないので

失敗すればあの世行きだ

 

「ならこれならどうです?ハァ!!」

 

近距離は分が悪いと判断した二大お姉さまの一人、大和撫子の姫島朱乃は雷撃を落としてくる

 

結界で十分防げるレベルであるが出来れば手の内は見せたくないため木場が手放した魔剣を拾い上空に

投げて雷撃にぶつける事で避雷針代わりにする

 

姫島が驚愕してるが別に驚くほどの事でもないと思う

 

戦いにおいては何を使っても良いのだから少し考えればこれぐらいは猿でも出来る

 

それすら出来ないこいつらはまぁ猿以下ということになるが

 

「消し飛びなさい!!」

 

正面に構えていたグレモリーが滅びの魔力を放ってくる

 

おい、完全に殺す気満々じゃねえか。話聞く気ゼロだよこいつ。

しかも真正面から放つとかこいつどんだけ自分の力に過信してんだよ。

特性上滅びの魔力は高いアドバンテージを誇るがそれも使い手の技量によるものだ。

だからこそ現魔王であるサーゼクスはその特性を把握しきり最大限にその力を引きだしているが

こいつのはただの力任せの攻撃で滅びの魔力の特性に頼り切っているだけだ

 

この程度なら片手間で防げるがこれだけ派手な攻撃だから利用させてもらおう

 

俺は待機状態だった術式を展開し、そして

 

ドス黒い魔力の波動に呑みこまれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やった、のか?」

 

兵藤一誠はそんな自分の言葉に自信がもてなかった

 

確かに自分の主であるグレモリー眷族の戦いを見るのが初めてで素人が見ても凄まじいものであったが

あの余裕たっぷりでなにもかも見通してるかのような言い方をする黒衣の仮面がこんなあっさり

やられたのか疑問で仕方なかった

 

「妙ね、あの程度でやられるような奴には見えなかったのだけれど?」

 

「ですが、どこにも姿はありませんわ」

 

「それに避けたそぶりもありませんでした」

 

黒衣の仮面が立っていた所にはまるでその部分だけ綺麗に切り取ったかのようなかなり大きめな

クレーターと黒衣の仮面が纏っていた黒衣の切れ端だけが残っており周囲には何もなかった

 

「部長、やはりこの辺りにはどこにもいませんでした」

 

「そう、口だけの奴には見えなかったけれど…一応みんな警戒を解いてはダメよ」

 

はい!と元気よく答える眷族を尻目に見た後、アーシアに近ずく

 

「アーシア・アルジェントね。私はリアス・グレモリー。そこのイッセーの主よ」

 

「は、はい!アーシア・アルジェントと申します!あの、あなたも悪魔さんなのですか?」

 

「ええ、そうよ」

 

そういって背中の蝙蝠のような翼を出し少し見せてからしまう

 

「アーシア・アルジェント、アーシアって呼んでいいかしら?」

「は、はい。構いませんけど」

 

「そう。ならアーシア、提案があるのだけどいいかしら?」

 

「提案ですか?」

 

「ええ。あなた、悪魔になってみる気はない?」

 

「あ、悪魔にですか!?」

 

「部長!どういうことですか!」

 

「落ち着きなさいイッセー。

貴方のその神器はとても貴重なものだというのもあるけど私の眷族になれば他の勢力から下手に

狙われる事はなくなるわ。どうかしら?」

 

そう言われてイッセーは黙る

 

確かにまたアーシアを狙う奴が来てもおかしくはない。部長の眷族になれば部長に守ってもらえる。

 

「……………………」

 

しかしアーシアは暗い顔で俯いており返事を返せなかった

 

「やっぱり、悪魔になるのは抵抗が有るかしら?」

 

「い、いえ!そういうわけではありません!悪魔さんの中にも良い人がいると言うのは分かりましたし!

でも、悪魔になってしまったらもう主に祈る事が出来なくなると思うと、少し…」

 

アーシアは生まれてから教会で育てられそのあとは聖女として崇められていたため主にその身を捧げ

祈るという信仰で生きてきた

 

今まで行ってきた自分の人生ともいえる事が出来なくなる事にやはり抵抗があるようだ

 

「悪魔になればずっとイッセーと一緒にいられるわよ」

 

「ッ!?なります!私、悪魔になります!」

 

だが、それはリアスの悪魔のささやき(例えでなくて)によってもろくも堕ちた

イッセーはいきなりのアーシアの変わりように困惑しているだけだった

 

「決まりね。それじゃ今から貴方に悪魔になるための儀式を行うわ。残っているのはナイト、ルーク、

ビショップだからアーシアはビショップね。それじゃ始めるわよ」

 

「はい!宜しくお願いします!」

 

その言葉にリアスは頷き紅いチェスの僧侶の駒を取り出す

 

「我、リアス・グレモリーの名において命ず。汝、アーシア・アルジェントよ。いま再び我の下僕となるため、この地へ魂を帰還させ、悪魔と成れ。汝、我が『僧侶』として、新たな生に歓喜せよ!」

 

詠唱を終えると僧侶の駒はアーシアの体に入り込み完全に取り込む

 

「みんな!新しい私達の仲間のアーシアよ!」

 

「あ、アーシア・アルジェントです!これから頑張りますので宜しくお願いします!」

 

頭を下げるアーシアに部員たちは快く受け入れていた

 

兵藤に至っては金髪美少女といられると大喜びしている

 

「それじゃあ新しい仲間も出来た事だし帰ってパーティでもしましょうか?」

 

そういいその場を華麗に去ろうとするが

 

「あ、あの部長。ちょっといいですか?」

 

「?なにかしらイッセー?」

 

「背中に、紙が……」

 

「紙?」

 

そう言われてリアスは背中に手を伸ばすと紙がありそれを取り内容を読む

 

 

 

 

 

 

『今日はこれで失礼させてもらう 紅髪の無能姫 どうやら君は頭だけでなく背中も能天気のようだね』

 

 

 

 

この紙をずっと背中に貼られていたという事は先程までリアスがアーシアを勧誘していた時も儀式の時も

ずっとこの紙が貼られていたということであり眷族達はそれを見ていたということである

 

眷族達もリアスが凛々しそうに勧誘していたため言いだせなかったのだ

 

つまり決めシーンが間抜けな恰好であったのだ

 

書かれていた内容を読んだリアスはピクリとも動いておらず眷族たちはそれを尻目に見て不安に思う

 

「あ、あの部長?」

 

イッセーがリアスに話しかけると同時にリアスの体から滅びの魔力が吹き荒れ持っていた紙は跡形もなく

塵に還った

 

「フフ、フフフフフフフ……」

 

不気味に笑うリアスに眷族達は悪寒を感じる

 

 

 

「あの仮面男、なめた事をしてくれるじゃない…!次に会ったら塵も残さず消し飛ばしてやるわ!!」

 

 

 

 





オチはちゃんと取ってますよ!


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