ラブライブ! 〜ヒトツノコトバ〜   作:こうのとり

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はいもはや月一の投稿になってしまいしたこうのとりです。


今回から「先輩禁止」回に入ります。


それではどうぞ...。


21話 合宿にれっつごー

暑い太陽が照り付け、蝉も泣き始めた夏の日。

 

 

「暑いぃ...」

「そうだねぇ...」

 

 

例え暑くても練習が休みになったりはしない。なってほしいところだが。

 

 

「て言うか馬鹿じゃないの!この暑さの中で練習とか!」

「そんなこと言ってないで、早くレッスンするわよ!」

 

 

暑いだけで練習休みにしてたら他のスクールアイドルにランキングで抜かされるかもしれないしな。まぁしょうがない。俺はアイドルじゃないんだから俺だけ休みになっても構わないんだが。

 

 

「は、はい...」

 

 

若干絢瀬先輩の言い方がきつく聞こえてしまったのか、花陽が怯えている。

 

 

「っ...花陽、これからは先輩も後輩も無いんだから、ね?」

「はい...」

 

 

絢瀬先輩がμ'sに入る前は「生徒会長ちょっと怖い」とか言ってたけどまだ怖いのか。ってか今怖がられて絢瀬先輩ちょっとショック受けてたよな。

 

 

「そうだ!合宿行こうよ!」

「はぁ!?何急に言い出すのよ...」

「あぁー!なんでこんないいこと早く思いつかなかったんだろ~!」

 

 

本当に急だな。

 

 

「合宿かぁ~、面白そうニャー!」

「そうやね、こう連日炎天下での練習だと体もきついし」

「でもどこに...?」

「海だよ!夏だもの!」

「費用はどうするのです...?」

「それは...」

 

 

考えてなかったのかい。

 

 

そんな心の中でツッコミを入れているといきなり俺とことりは穂乃果に腕を捕まれ小声で、

 

 

「ことりちゃん、隼君バイト代いつ入る――、ぁぅ...!」

 

 

こいつが言い切る前に頭を軽くチョップした。他人目当てかよこいつ...。

 

 

「ことりと隼を当てにするつもりだったんですか...」

「違うよー...ちょっと借りるだけだよー...」

「お前1人じゃ返しきれないだろうが、アホか...」

 

 

アホだったなこいつ。

 

 

「そうだ!真姫ちゃん家なら別荘とかあるんじゃない!?」

「結局人に頼るのな...」

「あるけど...」

「!!本当!?真姫ちゃんお願~い」

 

 

猫みたいに真姫に擦り寄り始めた。こいつ人間としてとか、上級生としてのプライドとか無いんか。

 

 

「ちょっと待ってなんでそうなるの!?」

「そうよ、いきなり押しかけるわけには行かないわ...」

「そう...だよね...はは...」

 

 

猫の次は今度は犬が叱られたみたいな顔して涙目になった。こいつ本当に高校生なのか。

 

 

かくいう穂乃果以外のみんなも期待の視線で真姫を見つめている。絢瀬先輩あんたも...。

 

 

それに折れて真姫は、

 

 

「仕方ないわね...聞いてみるわ...」

「本当!?」

「やったニャー!」

 

 

あくまで聞いてみるってのに随分と気が早いんだな。ってか穂乃果さっきの涙この一瞬でどこ行った。

 

 

いやもうこれ真姫が聞いてみるとか関係なく合宿行くの確定ですか。

 

 

「なぁ。この合宿、俺も行かなきゃいけないのか?」

「え!?行かないの?」

「いや俺行ってもいつもの様にほとんど見てるだけだろ。それをわざわざ場所を変えてやらなくてもいいんじゃないかと思ったからよ」

 

 

最近は絢瀬先輩も入ってきてるし、いよいよ俺のすることなんて無くなってきてる。

 

 

「あと俺この中で男俺1人だし、尚更行けないだろ」

「大丈夫!みんな隼君がそんなことするような人じゃ無いってわかってるから!」

「おい、そんなことってなんだ。俺は男が俺1人としか言ってないぞ」

「それに隼君にしかできないことだってあるんだからさ、お願い!行こうよ~」

「それじゃあ一文字が合宿に行くのに賛成な人」

 

 

ナイスだ矢澤先輩。これなら確実に全員は手を上げないだろう...、

 

 

 全 員 手 を 挙 げ た 

 

 

「決まりね。」

「はぁ...荷物持ち程度しかやれること無いと思いますけど...」

 

 

でも合宿って、合宿先で練習以外することあるのか。中学の時は帰宅部だったし、友達も居なかったから全くわからん。

小説とかでよくある奴なら知ってるが、流石にそんな感じにはならないだろ。

 

 

「そうだ、これを機にやってしまった方がいいかもね」

 

 

何を?

 

 

「「?」」

 

 

絢瀬先輩の言葉に花陽と凛も頭にハテナマークを浮かべる。

 

 

「ふふっ...」

 

 

まぁ絢瀬先輩のことだから変なことでは無いだろ。

 

 

「でも合宿とか以前にやらないといけないことがあるんじゃないんですか。目の前に」

 

 

合宿やると決めたって今日の練習無くならないんだろ。

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

合宿当日、東京駅にて。アイドル研究部の部員全員が集まっていた。

ちなみに真姫の親御さんへの確認はOKだったそうだ。許可が下りなければわざわざ行かなくて済んだのに。

 

 

「ええー!?先輩禁止!?」

 

 

穂乃果の声が駅の中に響く。学校の外なんだからいつも以上に静かにしてろよ。

 

 

「前からちょっと気になっていたの。先輩後輩はもちろん大事だけど、踊っているときにそういうこと気にしちゃだめだから」

「そうですね。私も3年生に合わせてしまうところがありますし」

 

 

アイドルの世界では踊っている時に先輩後輩をなくすことで変な気遣いを無くすために先輩禁止をすると聞いた。それをスクールアイドルでしかも自分のグループに持ってくるなんてな。

 

 

「そんな気遣いまったく感じられないんだけど...」

「それはにこ先輩が上級生って感じがないからにゃ」

「上級生じゃなきゃなんなのよ!」

「う~ん...後輩?」

「ていうか子供?」

「マスコットかと思ってたけど」

「クソガキ」

 

 

凛に続いた穂乃果、それに続いた東條先輩、ついでに俺も便乗しといた。アイドル研究部は居る前にあんなことがあったからしょうがない。(12話参照)

 

 

「どういう扱いよ!!」

「じゃあ早速今から始めるわよ。穂乃果」

 

 

微笑みながら矢澤先輩を見ていた絢瀬先輩がいきなり先輩禁止を始める。

最初は絢瀬先輩、呼び名は苗字に「さん」つけで、μ's入ってからは名前に「さん」付けだったよな。

 

 

「あ、はい...いいと思います...!...え...えぇ...絵里ちゃん!」

 

 

ことりや海未を呼ぶ時の呼び方で絢瀬先輩を呼ぶ。いった後にすごく不安そうな顔してるが。

 

 

「うん!」

「ふあぁ...なんか緊張...!」

 

 

今まで先輩呼びしてて、尚且つ4月はあんな怖い人だったからな。緊張するのも当然だろう。

 

 

「じゃあ凛も!ふぅ...ことり...ちゃん...」

 

 

凛も便乗する。

 

 

「はい!よろしくね!凛ちゃん!」

 

 

まぁことりは優しい子だから後輩に同い年扱いされたところで怒らないだろ。

 

 

「真姫ちゃんも!」

「...えっ...あっ...」

 

 

ことりが凛の隣に居た真姫にも言葉を投げかける。それに釣られ他の全員も真姫に視線を移す。

 

 

「べ、別に、わざわざ呼んだりするもんじゃないでしょ!」

 

 

そういう返しか。つまらないな。

 

 

これ以上続けてても埒が明かないので、さぁそろそろ出発しましょうと俺が切り出そうとしたその時だった。

 

 

「さぁ――、「あなたもよ。隼」...え?」

 

 

言葉を遮られ、いきなり名前で呼ばれた。しかも絢瀬先輩に。

 

 

「さっき言ったでしょ。みんなの先輩後輩関係を壊すって。だから、あなたもよ」

「いや、俺μ'sじゃない上にただ見てるだけなんですけど...」

「じゃあ、こうしましょう。アイドル研究は先輩禁止!これでどう?」

「いや、ですから...」

「いうこと聞かないと生徒会長権限で特別指導にするわよ」

「...横暴だ...」

 

 

先輩禁止とか言う割には生徒会長の権限は使うんだな...。

 

 

「わかったなら早速私のことも名前で呼んで?」

「えっ...」

「早く!」

「はぁ...わかったよ...絵里...」

「うん!よろしい!」

 

 

まぁ先輩禁止にしたところで何も減るもんじゃないしいいんだけど。

 

 

 

...いや待てよ。生徒会長の権限で特別指導とか不可能じゃねぇか...?

 

 

「ちょっと待っ――、「では改めて、これより合宿に出発します!」...」

 

 

この人、μ's入るあの時のこと何気に根に持ってるな...。

 

 

「部長の矢澤さんから一言」

「えぇ!?にこ...?え、えぇと...」

 

 

絵里の発言で固まるにこ。それに釣られて視線を移す他の全員。部長なんだからそりゃなんか言わなきゃダメだろ。そもそも部長のあんたが仕切れてない時点でおかしい。

 

 

「しっ...しゅ...しゅっぱ~つ!...」

 

 

え...。

 

 

「それだけ?」

「考えてなかったのよ!」

「いや威張るな」

 

 

まぁなにはともあれ合宿に出発だ。...って何はしゃいでんだ俺...。

 

――――――――――――――――――――――――

 

東京駅から空港に向かい、そこから飛行機で数時間、やってきたのは沖縄。

気温的には東京よりも暑いんだが、海が近くなせいか暑いとはあまり感じない。

 

 

にしてもよ...、

 

 

 

 

でかい家だな...。

 

 

「凄いよ真姫ちゃん!」

「流石お金持ちニャー...!」

「そう?普通でしょ」

「普通じゃないから。君の家が特別なだけだから」

「ぐぬぬぬぬ......」

 

 

この子本当に俺よりも年下なのか疑いたくなる。

 

 

早く中入ろうぜ。飛行機疲れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「わぁ~!」」」

「一流ホテルかここは...」

 

 

ここに移住を考えてしまうレベルで広い寝室と大きなベッド。

ここ実はホテルなのではと疑ってしまうレベル。

お金取られないよね...?

 

 

「こことーった!」

 

 

はしゃいで大きなベッドにダイブする穂乃果。初めてベッドをみた子供か。

 

 

「おぉ!ふっかふか~、それに広ーい!」

「凛はこっち~!」

 

 

まぁ穂乃果が食いつくんだから凛も食いつくよな。

 

 

「海未先輩と隼先輩も早く取った方が――、あ...!」

「...やり直しですね」

「うん!海未ちゃん、隼くん、穂乃果ちゃん」

 

 

さっき自分から率先してことりのことを「ちゃん」付けで呼んだんだ。フランクな凛なら明日には慣れるだろ。

 

 

だけど最後に名前を呼ばれた穂乃果はと言うと...。

 

 

「寝てる!?」

 

 

海未がそんなオーバーなリアクションするなんて、こいつのび太ぐらいに昼寝のセンスあるんじゃないか。

 

 

「俺も疲れたから寝るわ」

「ダメです!荷物置いたらすぐに練習です!」

「...はい...」

 

 

もう合宿じゃなくて軽い修学旅行じゃダメなのかなこれ。

 

 

 

 

2階の部屋は全部寝室っぽいな。

1階も見て見よう。台所とか家も広いんだし、かなり広そうだな。

 

 

 

 

 

「料理人!?」

 

 

にこが驚いた声が台所から聞こえた。

 

 

「そんなに驚くこと?」

「驚くよ~、そんな人が家に居るなんて...凄いよね?」

「なんだ、また真姫の金持ち話か?」

 

 

途中からしか聞いてなかったが、料理人とか、家に居るとか聞いたから真姫の話で間違いないだろ。...にしても広い台所だな。これは台所って言うよりレストランの厨房かなんかだろってレベル。もうホテルとしてオープンすればいいんじゃないか。

 

 

「...へ、へぇ~...真姫ちゃん家もそうだったんだ~...にこん家も、専属の料理人、居るのよねぇ~...」

 

 

あ、これ絶対嘘だ。さっきここついてから聞こえてたぞ、かなり悔しそうにしてたの。

 

 

「へぇ~...にこ先輩もそうだったなんて...!」

 

 

おい、お前どんだけ純情なんだ。絶対穂乃果とか海未の名前出されたら詐欺に引っかかるだろ。気づけよ...。

 

 

「にこにーでしょ?」

「えっ?」

「にこ先輩じゃなくて、にこにー!」

 

 

あ、ダウトっていうタイミング失っちまった。...ま、いいや。

 

 

 

 

 

 

調理器具も豊富にある。これなら色々作れそうだな。

 

 

じゃあ、着替えて練習に行きますか

 

 

 

 

全員が一通り別荘の中を確認し終わったところで全員、いや大体全員が練習着に着替え外に集合した

 

 

「これが、合宿での練習メニューになります!」

「おー...」

「凄い...こんなにびっしり...」

 

 

海未が考えた練習メニューが書かれた模造紙が張り出されている。...。いやおかしいでしょ色々と。どこからツッコんだらいいんだよ。

 

 

「...って海は!?」

「...私ですが?」

 

 

おい、どうした海未お前も合宿だから浮かれて壊れたのか。穂乃果達の恰好よく見ろ。

 

 

なんで練習やるってのに水着着てるんだ。

 

 

「そうじゃなくて!海だよ!海水浴だよ!!」

 

 

穂乃果と凛とにこの3バカはこれから練習やるってのに水着を着ている。もはやこいつらの頭に「練習」の2文字は無いだろう。

 

 

「あぁ、それなら。ほらっ♪」

「遠泳...10キロ...!」

「その後...ランニング10キロ...!」

 

 

いやいや、笑顔でほらじゃない。遠泳10キロとランニング10キロを1日でやるなんてトライアスロンの選手でもない限りあり得ない。...トライアスロンの選手ならもっと長い距離やるか。

違う違うそうじゃない。普通に高校生がこなせるようなメニューじゃない。つうか3バカの恰好見てまだこいつはこの練習メニューやらせるつもりなのかよ。

 

 

「最近、基礎体力をつける練習が減っています...。折角の合宿ですし、ここでみっちりやった方がいいかと!」

「それは重要だけど...みんな持つかしら...」

「大丈夫です!暑いハートがあれば!」

 

 

駄目だ。こいつ合宿で完全に頭がオーバーヒートしてる。

 

 

「やる気スイッチが痛い方向に入ってるわよ...なんとかしなさい...!」

「う、うん...凛ちゃん!」

「...わかったニャ!」

 

 

地獄のメニューをさせたい海未VS遊びたい3バカって感じだな。

面白そうだし、このまま放置しよ。

 

 

凛は海未の手を引き、海とは違う方向に指をさし、

 

 

「あぁー!海未ちゃんあそこー!」

「え!?何ですか?」

 

 

ガキがやるあそこにUFOと同じことかよ。

 

 

でもその間に俺と真姫と希、絵里以外は、

 

 

「今だー!」

「行っけー!」

 

 

海に向かって走っていった。海未簡単に負けたな。

まさかことりと花陽まで行くとは。

 

 

「ああ!あなた達ちょっとー!」

「まぁ仕方ないわね」

「え...?いいんですか絵里先輩?...あっ...」

「禁止!って言ったでしょう?」

「すみません...」

「μ'sはこれまで、部活の側面も強かったから、こんな風に遊んで、先輩後輩垣根を取るのも重要なことよ」

 

 

数日前の俺たちが今の絵里の様子を見たら絶対に偽物と疑うんじゃないかと思う。あんな頑なにμ'sの活動を認めなかった人がこんなにもμ'sを考えてるなんてな。

 

 

「お~い!絵里ちゃ~ん!希ちゃ~ん!海未ちゃ~ん!真姫ちゃ~ん!隼く~ん!」

「は~い!さぁ海未、行きましょう!」

 

 

絵里は海未に手を伸ばす。海未は絵里のその手を掴み、海の方へ駆けて行った。それに続いて希と真姫も駆けていく。真姫は若干遠慮してるかのような感じで。

 

 

 

 

 

そういや練習着のまま海に向かって走ってるってことは下に水着来着てるってことだよな?

なんだよ、最初っから遊ぶ気だったんじゃねーか。

 

 

じゃあ俺も着替えて海に行きますか。

 

 

 

 

 

ところで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海に来ても何して遊ぶんだ?...海に来たこと無いから実際どうなのかわからん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?

次と次の次くらいのお話は、この物語の何気に重要なお話にするつもりですのでお見逃しなく!

私も1回でいいから部活の合宿で海に行きたい人生だった...。


誤字脱字などありましたら報告よろしくお願いします。

Twitterにて執筆状況などのツイートをしています。

https://t.co/eUVz9uvU6i

高評価、感想などお待ちしております!

次回もよろしくおねがいします!
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