クソガエルことムーンビーストの討伐から一週間が経ったよ。
この一週間であったことを挙げると、
1,【探索者】の特殊な性質をギルドに報告。
2,報酬は1億5000万くらい支払われた。
(なんでも、ギルドでは1匹しか個体を把握できていなかったからだとか)
3,スキル【
うん。いつの間にかお金持ちになったりクソガエルのスキルを手に入れて検証してたりで、いつの間にか一週間が経過してたよ。
ちなみに、【月の怪物】の効果は『槍の生成』だったよ。
悔しいことに、この槍がまた強くてね?
そこら辺の魔法使いに協力してもらって検証をしてたんだけど、『何本でも生成』できて、『魔力による妨害を一切受け付けない』みたい。
例えば、魔力を込めて作った風の盾とか、魔力を使って物体を浮かせるとかの行動が全く意味を成さなくなっている感じ。
つまりえーと、魔力が込められた障壁とかを完全無視して、内部に攻撃を与えれるのかな?
あと、多分これを取ったからなんだろうけど、街のみんなから、『魔術師殺し』とかってあだ名を付けられちゃった。呼び名は気にしないからいいけどね。むしろ、この世界だとこういうあだ名って時々身分証明になったりするから、全然大丈夫!
お金は……今後のために貯金しとこ。
◇◆◇
というわけで、ボクは今日も依頼を受けるためにギルドに来てるんだけど、ハルちゃんに「いい加減パーティーを組んだらどうです?」って言われちゃった。
まあそんなこと関係なく依頼の方に行くんだけどね。
今日は……『ジャイアントトードの討伐』でもやってクソガエルの鬱憤でも晴らそうかな。丁度繁殖期に入って凶暴性が上がってるみたいだし。
「ねぇ、これって、カエルの原型を留めてたら買い取ってくれるの?」
「あの、買い取りはするんですけど、まず原型を留めない戦い方って何なんですか?」
「普通に攻撃」
「貴女が本当に人間かどうか心配になってきました……」
失敬な。ボクは列記とした人間だよ!どこに人間じゃない要素があるのさ。
◇◆◇
そんなこんなで、やってきましたよ平原に。
ボクが最初にこの世界で戦闘した場所だね。懐かしい。
今回は範囲が広い攻撃スキルは使わずに討伐してみようか。
【月の怪物】の実践運用の練習にもなるしね。
「【月の怪物】!」
さっそく、カエルと戦う前からスキルを使用しとこう。
右手を突き出して槍を生成すると、こう……ヌニーンって感じで掌から出てきた真っ黒い球体が変形して槍の形をとる。
見た目は1.6mくらいのサイズのロンギヌスの槍。槍自体も変形するから、普通の真っすぐな形にもなる。
あ、カエル見っけ。
「真っすぐな形に変えて……。そーれ、【投擲】っ!」
スキルを使って思いっきり投げてみる。なんか手元からシュバンッていう謎の音がしたけど、カエルは倒せたから問題なし。
胴部に物凄く大きな穴が開いてるのは見なかったことにしよう。
カエルの肉をバラシてこの前買った馬車の荷台に放り込む。これで輸送費も節約するって寸法ですよ!
早馬ちゃんは重くなった荷台を引くのが嫌みたいだから、ボクが引いてるけど。
カエルを探して荷台と一緒にうろついていると、それなりに近い地点で爆発が起きた。
……気になるし、行ってみようか。
馬車を車と同じくらいの速さで走らせていると、一人は倒れて、一人はカエルに食べられ、一人は呆れた顔で突っ立っているという摩訶不思議な三人組に遭遇した。
えっと……。どう反応しよう。近くから大量のカエルが湧きだしてるし、助けた方がいいよね?あ、倒れてた子食べられた。
「【月の怪物】……【投擲】!」
とりあえず両手に槍を生成して、二人を食べているカエルのお腹に風穴を開けておく。
なんか男の子が驚いた顔でこっちを見てる……手振っとこ。
とりあえず荷台を引いて三人のところに行ってみる。
「だいじょーぶ?怪我してない?」
「あ、一応俺は大丈夫ですけど……」
「粘液まみれか……」
ボクと男の子は粘液で塗れた二人の女の子を見る。
「参ったな……ボクは今タオル持ってないんだよね。……このかっこで外歩かせるのも酷だし……」
まぁいいか。
「三人とも、荷台に乗りなよ。ボクが街まで送ってってあげるからさ」
三人とも驚いた表情をしてるけど、「拒否権はないよ~」って言いながら荷台に放り込んだ。
ボクの分の依頼を完了させてから帰るけどね。
「ドッペルちゃん、適当に遊んできて!」
【幻影】を使いつつドッペルちゃんにお願いしたら、頷いてどっかに行っちゃった。
多分依頼分はやってくれるだろうから、このまま帰ろうかな。
荷台で何か話してるのが聞こえるけど、【聞き耳】とかの効果を切って聞かないようにした。あとで話してみたいな……。