IS-インフィニット・ストラトス LAST RAVEN 作:レイキャシール
そうとも知らずに、おめでたい読者だ。だが安心しな、次は(たぶん)上げてやるよ!」
箒「前置きは良いからさっさと取りかかれ!」
レイキャシール「じょ、冗談じゃ・・・!」(←どんな風にしようかまだ決まってない
《Side Cecilia》
「それじゃあ、織斑君のクラス代表就任を祝して、乾杯っ!!」
「『『かんぱーい!!』』」
司会の方が音頭を取って、グラスをぶつける私たち。
その日の夜、学生食堂にて一夏さん―『ファミリーネームで呼ぶ必要は無い』と言われたので、こう呼ばせて貰ってますわ―のクラス代表就任パーティーが行われるとのことですので、私もご一緒させていただいてますの。
「でもやっぱり、レイブンの方が良かったんじゃ無いか?」
「言っただろ? 代表なんて、俺の柄じゃ無い。先生も言ってたが、なる以上諦めろ」
「・・・・・・・・・」
「まあまあ、一夏さん。私がコーチングしますので、気を落とさずに」
「ありがとう・・・・・・」
「・・・・・・・・・!」
篠ノ之さんが何やら難しそうな顔をしてこちらを見ているようですが・・・・・・気のせいでしょう。
「はいはーい、ドーモ、新聞部の黛です。広報紙の特集で、話題の男性操縦者にインタビューさせてくれませんか?」
「俺は良いですよ」
「・・・・・・まあ、答えられる範囲で良ければ」
「ありがとうございます。それじゃあ、まずは織斑一夏君から。クラス代表を務めるにあたって意気込みを一つ!」
「あー、えっと・・・・・・頑張ります」
「なんか捻りが無いわねぇ・・・・・・。『俺に触ると、火傷するぜ?』みたいな感じでもう一回!」
「・・・・・・自分、不器用ですから」
「レトロなのが来たわねぇ・・・・・・まあいっか、適当に捏造しておくから」
黛さん・・・・・・それはジャーナリストとしてどうかと思いますわ・・・・・・。
「それじゃあ、次はレイブン・コードウェル君。決定戦の成績はトップだったとのことですが、辞退した理由は?」
「柄に合わなかったてのもあるし・・・・・・何より、目立つのは嫌いだ」
「あら? 代表候補相手に劇的勝利を飾ったのはどこの誰かしら?」
「・・・・・・それを言わないでくれ・・・・・・・・・」
「こっちも捏造決定、っと・・・・・・。それじゃあ、最後。セシリア・オルコットさん。レイブンさんに負けた時の、率直な気持ちをお願いします」
妹のシーラさんに突っ込まれ、頭を垂れるレイブンさん。
とここで、私にもインタビューをしたいと、手に持ったICレコーダーを向けてくる黛さん。そう言うことでしたら、喜んでお話ししますわ。
「そもそもの切っ掛けは・・・・・・」
「あ、長くなりそうだからいいわ」
「っ・・・・・・!だったら最初から振らないでくださいまし!」
「では、最後は一面用の写真撮影で終わらせますね」
彼女の指示で、横一列に並ぶ私たち。中央に一夏さん、左右に私とレイブンさんの配置ですの。
「それじゃあ、代表の織斑君を中心に・・・・・・そうそう。で、三人で手を取りあって・・・・・・OK!それじゃあ、目線もらいまーす!」
カメラのシャッターが切られ、ストロボの光が被写体となった私たちを照らす。
何枚か撮影された後で後ろを振り返ると・・・・・・
「何で貴女方が入っていますの!?」
「まあまあ、これも思い出って事でお一つ」
「『青春の思い出』と掛けまして、『蜂蜜入りの梅干し』と説きます」
「その心は?」
「どちらも『甘酸っぱい』でしょう。お後が宜しいようで」
「ちっとも良くありません!」
口ではああ言ってしまいましたが、私自身、両親を亡くして以来こうやって騒ぐことは・・・・・・もうほとんど無いと思っていました。
そういった意味でも、こうして出会えたことと、破れたことに感謝しますわ・・・・・・レイブンさん・・・・・・。
――――――
さて、クラス代表の決定から二週間ほど経ったある日。
今日の一限目は、ISの機動に関する概説の授業です。
「ISの飛行、と言うより脚を使った移動以外は全てIIF、イメージインターフェースとPIC、パッシブイナーシャルキャンセラーを用いて行われる。仕組みとしては、例えば前進する場合。前へ進む事をイメージし、それによってエネルギーを移動したい方向に指向させるのだが・・・・・・百聞は一見にしかずだ。オルコット、織斑、レイブン。IS展開と一緒にやってみろ」
「「「はい!」」」
先生からの指示を受け、私は即座にブルーティアーズを展開します。
左耳に下げているイヤーカフス―この状態が、待機形態ですの―を弾いた瞬間、私の体には蒼い装甲が全て装着されました。
レイブンさんも、若干遅れましたが無事展開し終えた様ですの。
で、肝心の一夏さんはと言うと・・・・・・なかなか成功しないらしく、白式の待機形態である腕輪を握りしめながら微動だにしません。
「何をしている、織斑。熟練の操縦者ともなれば、瞬きほどの早さで展開できるぞ」
「・・・・・・来い、白式!!」
織斑先生に促され、機体の名を叫ぶ事でようやく展開し終えました。
私も初めてティアーズを立ち上げた時は、展開が上手く行かずに叫んでいましたわね。何だか懐かしいですわ・・・・・・。
そして、展開し終えた私たちは一斉に飛び立ちます。
「っとと・・・・・・」
彼は・・・・・・少々苦戦している様ですわね。ここは先輩として、アドバイスをすべきかしら・・・・・・?
そう考えていたら、レイブンさんが彼にオープンチャンネルで話しかけてきました。
どうやら、考えている事は同じようですわね。
「どうした、一夏。スペックは俺のアルケミストより上のはずだぞ?」
「そうは言っても、なんかやりづらいんだよな・・・・・・。大体、『空間を円錐状に変形させるイメージ』って説明も、いまいちピンと来ないし・・・・・・」
「所詮はイメージに過ぎませんわ。ご自身が一番やりやすい方法を探るのが、上達の近道でしてよ。それでは、お先に」
「まあ、焦ることは無いさ」
「そうかなぁ・・・・・・?」
《一夏ぁっ!!》
お二人を追い越した直後。いきなり怒鳴り声が聞こえたので下を見てみると、篠ノ之さんが檄を飛ばしてきました。
どうやら、山田先生のインカムを奪い取ったらしく、オロオロしている彼女の様子がここからでもわかります。
《男子たる者、他人に負けて悔しくないのかぁっ!!》
《何をチンタラやっている、特に織斑。次はもっと速く飛べ。それでは、高度70まで上昇の後停止。その後、地表10センチまで降下だ。それと篠ノ之、余計なことをするな》
《っ痛!?》
もちろん、織斑先生に制裁される様子もはっきりと・・・・・・。
篠ノ之さんのお気持ちは理解できなくも無いですが、同じ女性として流石に褒められたことではありませんわね。
それと同時に織斑先生より指示があったので、適切な高度まで上昇して止まります。
今度はお二人ともついて来られた様で、何よりですわ。
「では、私から参りますわね」
「ああ」
「代表候補のお手並み、見せてもらおうか」
お手本となるべく、私から降下を開始します。
まず、高度を下げるイメージをすることでPICの上昇エネルギーを弱め、生じた余剰出力を下降へと回します。
こうすることで極めて自然落下に近く、それでいて姿勢も崩れること無く、一定速度を維持したまま高度を下げることができますの。
そして、目標に指定された高度10センチに差し掛かったところで、再び元のエネルギー比率に戻し、完全に停止します。
「ジャスト10センチ。流石だな、この調子で精進しろよ」
「ありがとうございます」
「では次、レイブンから!」
《わかりました、行きます》
そう言えば、レイブンさんによると彼の専用機、と言うより“AIS”は通常のISと比べてデチューン、もしくは省かれている機能がいくつかあるらしいのですが・・・・・・。
「誰が着地しろと言った、誰が」
「・・・・・・ごめんなさい」
どうやらPICのエネルギー効率もその影響を受けているらしく、彼のISはドッスンと音を立てて着地してしまいました。
「まあ、それ以外は及第点だから良しとしよう。最後は織斑だ。何時でも良いぞ」
《は、はい!》
「なあ、オルコット。IS操縦の初心者はどれ位がちょうど良いんだ?」
「そうですわね・・・・・・大体、地表30センチもあれば上出来かと」
「30センチ、ねぇ・・・・・・」
レイブンさんからの質問に答えている間にも、一夏さんはどんどん高度を下げて・・・・・・って、あら? ちょっと速すぎるような気が・・・・・・。
「と、止まらねぇええええええ!?!?」
「んなぁっ!?」
「ちょっ・・・・・・まっ!?」
減速が間に合わず、地面と熱い接吻を交わす彼。
あまりの出来事に私やレイブンさんは勿論、他の生徒の皆さん、さらには織斑先生と山田先生でさえも呆気にとられてしまいました。
「おい、一夏! 大丈夫か!?」
「・・・・・・着地するだけ未だマシだった、か・・・・・・。お前達、あの馬鹿を助けてやれ」
「・・・・・・解りました」
「了解です・・・・・・」
過日言ったとおり、同じ専用機所持者として、教育のしがいがありますが・・・・・・これでは先が思いやられますわね・・・・・・・・・・・・。
――――――
数刻後。一夏さんの救助が終わりましたので、授業が再開されました。
「では気を取り直して、次は武装の展開だ。織斑、まずはお前からだ」
「はい!」
先生の指示を受けて、右手に武器を展開しようとする彼。
ですが・・・・・・
「どうした、織斑。武器は装甲よりもさらに早く展開出来るはずだぞ」
「そうは言っても・・・・・・よし!」
数十秒ほど経ってから漸く、一振りの剣を右手に現出させました。
確かに、私から見ても遅かったですわね。
「では次。そこで自身有り気な表情をしている金髪女子。銃火器を展開してみろ」
「解りました」
手を高く挙げ、その中に私の愛銃。スターライトMkⅢを展開、それと同時に真横に構えます。
「・・・・・・そんな向きで、誰に向かって撃つんだ?」
「ですがこれは、私のイメージに最も合致して・・・・・・!」
「とにかく直せ、良いな?」
「・・・・・・はい」
そうしたら、織斑先生に展開方法を注意されました。
いくら『世界最強』だからといって、銃器の何が解るというのかしら・・・・・・!
「失礼な事を言うな、馬鹿者」
「痛ぁい!?」
~Side over~
―――――――
~Side Ichika~
「二組に編入生? この時期に?」
「そうそう。それも、中国からの」
三限目と四限目の間の休み時間。
二組に編入生が来るという話題で、俺達一組は持ち切りだった。
「だが、変な話だな。こんな時期に入学では無く、わざわざ編入してくるなんて」
「噂じゃ、政治的なアレコレで遅れに遅れた結果らしいよ」
「ってことは、どこかの代表候補なのか?」
「あら、私の存在を危ぶんでのことかしら?」
会話に参加している面々は皆多種多様な反応を見せる。
セシリアの事は放っておこう。何か面倒な気がする・・・・・・。
それにしても中国か・・・・・・。『アイツ』、元気にしているかな・・・・・・・・・・・・。
「どうした、一夏。心当たりでもあるのか?」
「あ、いや。中国に知り合いがいてさ。一年前に帰国したから、今頃どうしているのかな、って・・・・・・」
「お前って、以外とグローバルなんだな」
「そうか?」
グローバル、か。そう言えば
当然、生徒や教師の中には日本人以外の人もいる。
セシリアやレイブンの様なヨーロッパ出身もいるし、聞いた話じゃ華僑やアフリカ、中東出身なんかもいるらしい。
学生寮も、そこからくる宗教的な事情を抱えている人物(無論、カルト宗教の類は除く)のために個室を用意する場合もある位だ。
「そんな事より、GW明けのクラス対抗戦だ。実質お前のデビュー戦なんだから、他のクラスの事を気にしている余裕は無いぞ」
「お、おう・・・・・・」
「頼んだよ、織斑君! 優勝出来るか否かは、君の双肩にかかってるんだからね!」
「後、デザート半年間フリーパスも! と言うかむしろこっちの方が重要!」
「楽しみにしてるよ~」
「本命そっち!? ちゃっかりダシにされているのか、俺!?」
「まあ、大して難しくは無いと思うわ」
クラスメート達―確か鏡さんと芹沢さん、それから布仏さんだっけか?―が熱くなる一方で、レイブンの双子の妹であるシーラは冷静に分析していた。
「現段階で、専用機持ちの一年は全部で七人。その内の三人、レイブンと一夏、それからセシリアは同じ一組の所属。他に四組のクラス代表がいるけど、専用機は未完成らしく、訓練機での参加はほぼ確定。それ以外に三組と五組にもいるけど、この二人は委員会に所属しているため、対抗戦には出てこない。よほどのヘマをしなければ、優勝間違い無しよ」
「さっすがシーラ! 言う事が違うね!」
「一応、一組の戦術オペレーターだもの。そんなわけで一夏、あまり肩肘を張る必要は無いわ。思い切りやりなさい」
「専用機は俺だけ、か・・・・・・。そう考えたら幾分かは楽に・・・・・・」
「その情報、古いよ! 二組に専用機持ちが編入して、なおかつそれがクラス代表になったからね!!」
不意に、教室のドアが開いて一人の女子生徒が入って来る。
長く伸ばした茶色のサイドツインに、猫のようにつり上がった目。
両肩が出るように改造された制服。
一瞬、俺は気のせいかと思った。或いは、単なる『そっくりさん』かと。
だが、俺の記憶の限りじゃ、あれくらいの背格好をした中国人の知り合いは一人しかいない。
「噂をすれば、か・・・・・・。するとお前が?」
「そう! 二組クラス代表、名前は
「鈴・・・・・・? 鈴じゃ無いか! 久しぶりだなぁ! つーか全然似合ってないぞ、その台詞回し」
「う、うっさいわね! せっかくキメていたのに、台無しじゃない! 大体アンタは・・・・・・」
「おい」
あ、千冬姉。もとい、織斑先生が入ろうとしているのに気付いていないのか、その場から退く素振りも見せない鈴。
段々眉間に皺が寄ってきて・・・・・・
「何よ、人が話してるのに!」
「邪魔だ、どけ」
実にいい音を立てて、鈴の頭に炸裂した出席簿アタック。
うん、何度かもらった事はあるが、あれはホントに痛い。
「千冬・・・・・・さん・・・・・・?」
「『織斑先生』、だ。早く戻れ、授業に遅れるぞ」
「はっ、はい! それじゃあ一夏、また後でね!」
逃げるように教室へと戻っていく彼女。そう言えば、昔っから千冬姉が苦手だったっけ?
あの頃の千冬姉は今以上に怖かっ・・・・・・
「織斑、何か言ったか」
「イイエ、ナニモイッテマセンヨ。オリムラセンセイ」
「そうか。なら良い」
結論。『今でも』怖い。現在進行形で。
「よし、授業を始めるぞ! 席に着け!」
―――――――
放課後。一日の授業を終え、生徒達は部活動や自主練習に精を出す時間。
もちろん、俺はレイブンと共にセシリアにISのコーチングをしてもらっているのだが・・・・・・今回はちょっと事情が違った。
「今回は箒もか?」
「訓練機の使用申請がやっと通ったからな。今回は私も混ぜて貰うぞ」
そう言って、自分のISの手首の調子を見る箒。
纏っているIS、“
世界の三大IS企業、その一角である如月の開発した“
デザインは『鎧武者』をモチーフとしており、後襟と背中に着いた兜の
「良い機会だし、この際だからタッグマッチにしたらどうかしら?」
「俺は異存なしだ。何時組んで戦うかもしれないからな」
「私も賛成ですわ」
シーラのこの一言で、今日の訓練はタッグマッチに決まった。決まったんだけど・・・・・・。
「チーム分けはどうしますの?」
どうやって分かれるか、決めてなかった。
今ここにいるのは、ISを使っていないシーラを除けば俺と箒、レイブンとセシリアの四人。一応、人数は足りている。
どうするか・・・・・・・・・。
「じゃあ、髪の色で分けるか。一夏と篠ノ之は黒だし、俺とオルコットは金髪だから丁度良い」
そう言ってISを展開し、セシリアの隣に立つレイブン。
何というか・・・・・・その機体は・・・・・・
「脚、どうなってんだ?」
「これか? 別にどうもなってないぞ」
「なってないわけ無いだろ! 関節がおかしな向きに曲がってる時点で!」
そう、膝が
俺自身引いているんだ。箒も目を丸くしていたし、セシリアは唖然としている。
「ああ、
「そそそ、それよりレイブンさん、ご自分の足は大丈夫ですの!?」
「問題ない。イメージインターフェースって万能だな、まるで最初からこうだったような着け心地だ。ただまあ二脚と比べると、装備のバリエーションが少ないのが欠点だがな」
確かに、今までのレイブンの機体とは違って見える。
脚―レイブンが言うところの『逆脚』―は全体的に太めでガッシリとした印象を与える。
それとの対比のせいか、胴体と腕は少し細く、小さく見えてしまう。
手に持ってる武器はマシンガンと・・・・・・バズーカのような筒を持っているが、まだ隠し武器がありそうだ。
「じゃあみんな、準備は良い?」
「OKだ」
「何時でも構わないぞ」
「右に同じく」
「よろしくってよ」
「じゃあ、始めっ!!」
〔メインシステム、戦闘モード起動します〕
シーラの合図と共に、模擬戦がスタートする。
それと同時に白式の戦闘システムを立ち上げて、俺は上空へ飛び上がった。
それよりもこのAIボイス、どっかで聞いたことがあるような無いような・・・・・・?
〔敵ISを確認、アルケミストです。敵はバズーカを装備、中近距離での戦闘は危険です。機動力主体のかく乱攻撃が有効でしょう〕
やっぱり、あの筒の正体はバズーカか。弾速が遅いと言っても、近くで撃たれれば連続して当たる危険が大きい。
しかし、あの太ましい脚の所為もあって機動力は低いと、今回の相手を白式は分析したみたいだ。
〔敵ISを確認、ブルーティアーズです。敵はスナイパーライフルを装備、距離を離すと危険です。オービットカノンを用いた全方位攻撃にも注意が必要です〕
一方のセシリア、もといブルーティアーズは何度か戦ったこともあってか、前回の模擬戦よりも詳細な情報が伝えられた。
その彼女が、スターライトMkⅢを発砲して来る。
先のクラス代表を賭けた試合にて、レイブンのISの左腕を一撃で撃ち抜いたほどの威力だ。当たるわけにはいかない・・・・・・!
「おっと、俺を忘れてもらっては困るぞ!」
セシリアに気を取られそうになったところで、バズーカとマシンガンを撃ちながら突撃してくるレイブン。
そこからほとんど間を空けること無く、背中のミサイルランチャーを開いて中型ミサイルを撃ってきた。
多分向こうは必中を期しているだろうし、実際俺も、一人だけだと避けられるとは思っていなかった。そう、
「させるかっ!!」
レイブンがミサイルを撃ったことを受け、即座にカバーに入った箒。
放たれた誘導弾は物理シールドに阻まれ、箒に傷を負わせることは叶わなかった。
「サンキュッ!」
「油断するな、今回はタッグだからな!」
「ああ、わかってる!」
ここで、俺達は二手に分かれる。
防御と機動をある程度両立出来る箒がレイブンを、機動力が高い(と言うより前に出るしか無い)俺がセシリアに当たる構図だ。
「行くぞっ!!」
「来ましたね・・・・・・ティアーズ!」
俺の突撃を察知したセシリアは、ビットを展開して迎え撃ってくる。
レイブンによると『油断していなければ相応に強い』らしく、確かに手強い。
レーザーの弾幕を潜り抜けて強引に斬り込もうとしても、切り返しのタイミングを読まれて狙撃されてしまう。
「少しは上達した様ですわね。ですが・・・・・・!」
「くっ、まだまだっ・・・・・・!!」
それでも、がむしゃらに斬りかかる俺。意図的にセシリアが作った隙に、誘い込まれたことに気付いた時は、既に遅かった。
「今です! インターセプター!!」
「何っ!? ぐあぁっ!!」
全く予想していなかった一撃。
セシリアの左手にはナイフが。それで斬り付けられたのか・・・・・・。
とは言え、リーチは
「はい、残念でした」
「うわっ!?」
そう思ったのも束の間。俺の背中にエネルギー弾が直撃し、シールドがゼロになる。
振り返ると、そこには背中のプラズマカノンを構えたレイブン。そして膝を突く箒の姿があった。
「タッグだから、後ろから撃たれる危険性も考慮した方が良いぞ」
「そうは言っても、いくらハイパーセンサーのおかげで後も見られるからって、一々気にする余裕はないぜ?」
「それでも、捕捉されているか否かを確認するようにするだけでだいぶ変わると思うぞ?」
「確認、か・・・・・・」
そう言えば、訓練で思い出した。
クラス代表を賭けて行われた先月の模擬戦。それに備えて、箒にコーチを頼んだんだが・・・・・・やってきたことは剣道ばかりだった、とだけ言っておく。
オマケに、その後のISの訓練では・・・・・・
『こう・・・・・・“クイッ”、って感じだ』
『そういうときは“グァーッ”っていってその後“ドーン”とやるんだ』
『だから、ここは“ギャイン”とやってだなぁ!』
・・・・・・こんな具合だ。
「どうしたんだ、一夏?」
「いや、なんでもない」
まあ、それでもそのお陰で、昔の勘はだいぶ戻ってきた気がする。
実際、三本中一本ほどだが、箒に勝てるようになった。
「サンキューな、箒」
「!! ま、まあ、役に立てたなら幸いだ・・・・・・」
そのことに関して、箒に礼を言ったら、何故か紅くなった彼女。
・・・・・・何故・・・・・・?
~Side over~
レイキャシール「一夏の朴念仁は相変わらずのようで」
一夏「そう・・・なのか・・・?」
レイキャシール「そんなんだから憑依されたり、チート機体乗り回してヒャッハー! させられるんだよ」
ジャック「いかん! 他の作品は批判するな!!」
レイキャシール「名指ししなけりゃ無問題! それがネットの世界だ!!
次回、『IS-インフィニット・ストラトス LAST RAVEN』、第五話。
『任務開始』。
誰もが、生きるために戦っている・・・」
一夏「こいつ、その内消されるんじゃ・・・」
ジャック「無理だな。『イレギュラー認定=最高の栄誉』と思っている作者を消すなど」
一夏「マジかよ・・・・・・」
レイキャシール「疑問質問、キャラへのムチャぶりその他は、活動報告で受け付けているので、どしどし送ってください!」