すいません!感想にて指摘があったんですがova2の話が間に入ると聞いて、急いで見直した結果アニメ3話の前に前にovaの話をやります。
待っていた方申し訳ありません。2、3話続きます。
では、どうぞ!
ギルド降下作戦の反省会が終わって数日経ったある日、俺は朝早くから仲村に呼び出されていた。嫌な予感しかしないな…。3日連続で本部まで通ってるよ?
「おはよう。比企谷くん、この世界での生活には慣れたかしら?」
「ん、まあまあだな。まだ慣れないこととかあるしな」
組織での集団行動とか、人とのコミュニケーションとか。あれ?この世界には特に関係してなくね?これ、生きている時にも感じてたやつだよ。そうか、つまり俺は人間との生活に慣れていないということが分かった。なにこれ、悲しい。
「なんで急に目を腐らせたのかは聞かないわ…。それで、今日あなただけを呼んだ理由だけどね」
仲村は真剣な目線でこちらを向く。
「あなた、ギルドまでどうやって辿り着いたの?」
——ああ。嫌な予感はよく当たる…。なんかこの世界に来てから運が非常に悪い気がする。車に轢かれて死んだ時点でだいぶ運は悪いか。さて、なんで説明しようか。
「色々あったとか、アレとかぼかした言い回しはやめて。あなたが通ったであろう道が天使の通った道と同じなのよね。これは、どういうこと?」
俺の数ある言い訳語録から頻繁に使用される2つのワードを封じられてしまった。うーむ。正直に話すか話さないかでこれからが決まるな。ギャルゲーだったらセーブして、片方の選択肢を見てからロードするレベル。ふざけてる場合じゃないですね。
前に遊佐が言っていた盗聴器の類いは予想ではあるが、俺にはまだついていない。それは、遊佐が許可をもらった人にだけ着けるという発言から推測出来る。聞かれてないしな。その辺のモラルは、仲村はしっかりしているだろう。黙って盗聴してたなんて信頼関係を揺るがすものだしな。つまり、俺がとれる選択肢は——。
「俺が引っかかったトラップの落ちた先にたまたまいたから、協力してもらって先に進んだ」
「はっ?」
正直に話すことだろう。仮に嘘をついたら罪悪感感じるような気がするしな…。信頼関係を築くためにもこの選択がベストだろう。俺が立華への考察を言わなければどうとでもなるしな。
「ちょ、ちょっと。私の耳がおかしくなったのかしら?もういっぺんいってみて? 」
「俺が引っかかったトラップの落ちた先にたまたまいたから、協力してもらって先に進んだ」
「聞き間違いじゃなかったのね…。それは何故?」
「何故って…」
「私たち戦線の敵ということは知っているでしょう?まあ、あなたはこの世界に来たばっかりでそういう認識が薄いというのもわかってるけれど」
そういう仲村の顔は真剣そのものだった。ここでふざける訳にはいかないな。
「さっきも言ったように偶然遭遇して、地下に向かうようだったからそれについて行ったんだよ。道も分からなかったしな」
「…まあ今回は私たちにも不備はあったから不問にするけど。仮に接触したときは十分に配慮してね」
「…了解だ。気をつける」
「なら、これで話は終わりね。次の作戦会議があるからこの部屋で待機してて」
帰ろうと思ったら帰れなかったでござる。えー?連続で作戦なんてやるんですかー?ブラックじゃん。
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暫くして、戦線幹部が全員集まった。今回はガルデモのボーカル岩沢も参加している。日向と野田も強制労働から作戦会議ということで一時的に解放されたようで、ちゃんといるぞ。
「はいっちゅうもーく!」
全員が仲村に顔を向ける。
よくこんな人数の視線にさらされて堂々としてるよな。俺だったら絶対に無理。
「みんな、先日の降下作戦はお疲れ様。野田くんと日向くんはしっかりと労働に勤しんだかしら?」
「おう!力仕事だったが俺には問題ない」
「ゆりっぺのおかげで働かされましたよ」
そんな皮肉交じりの日向だが、仲村は特に耳を傾けることはしなかった。
「それで、ゆりっぺさん。今日も招集した理由は?」
いる意味があるかどうか分からない参謀的な位置にいる高松の声が上がる。いいぞ〜、そうやって要件を急かして早く終わるならとても嬉しい。
「そろそろゴールデンウィークが始まるわ」
「この世界にもあるのか?」
音無が俺も疑問に思った事を聞く。あるんだったらこいつら全員全力で挑みそうだな…。
「そりゃあ、あるさ。生きてた世界をそのまま再現してるしな」
「で?こうして集めたってことは作戦か?」
「ええ。オペレーション『デーモン・ピクニック』を行う」
悪魔のピクニック?なんじゃそりゃ。ただピクニックとかめんどいな…。小さい頃に家に置いていかれて、家族はランドに行ってた記憶思い出したわ。
「ピクニック?楽しそうだね!」
「作戦でピクニックなんて楽しいで終わる訳ないだろ」
「デーモン、ですからね…」
不安だわ〜。めっちゃ不安だわ〜。あと、TKうるさい。
「作戦内容は?」
「ゴールデンウィーク中に裏山でピクニックを開催。そのために生徒会長である天使から許可を取る」
「すると、どうなる?」
「まあ、私たちのやる事だから天使は様子を見に来るでしょうね」
自覚あるのかよ…。よくよく考えるとこの戦線って生前の価値観から見たらただの不良集団だよな…。授業はボイコット、拳銃の所持・使用etc。前言撤回、犯罪集団だわ、ここ。
「で、俺たちは何をすればいい?」
日向が核心をつく質問をする。やな予感しかしないよね。
「デーモン…。要は悪魔に取り憑かれたように仲間を敵とみなし、殺しあってちょうだい」
「「「「「ええ〜〜!!」」」」」
ええ〜。この部屋にいる男が全員ハモった。かくいう俺も、内心ではハモってたよ?口に出してないだけで。それはともかくヤッベェよ…。仲村の発言にこの部屋に驚愕が走っていた。少ない女子の方々が一切動じてないのがすごいです。コロシアイ学園生活ですか?黒幕は仲村だな。間違いない。
「そんな!ピクニックで⁉︎」
「あ、銃は禁止ね。没収されちゃうから」
「それでなんになるんだよ?」
「それはうまくやったらわかるわ」
「ゆりっぺなりに考えがあるということか…」
再びええ〜と内心で思う。こんな今さっき思いついたみたいな企画にそんな理由はないだろ。これ、俺も参加しなきゃなの?どうなの?
「作戦開始は一週間後の一〇〇〇に裏山の入り口に集合よ」
「なんだ、そんな先か…」
「何言ってるの?」
what?
「オペレーションはもう始まっているわ。一週間のうちに自分以外の全員を陥れる準備をしないと。寝首をかかれて、文字通り殺されちゃうわよ?」
ええ〜っ!と再び驚愕する一同。
いい顔で言うなぁ。なんでこんな発想ができるんだろうなぁ。悪魔かな?
「岩沢さん。ガルデモのメンバーにも今回は実行班として動いてもらうわ。連絡して頂戴」
「ああ。りょーかい」
動じてなさ過ぎじゃないですかねぇ?椎名も平然としてるし、遊佐も顔色ひとつ変えない。まあ、遊佐は他人事だしあんま興味ないのか?
「ちなみに、天使のこととか監視するから私と遊佐さんと比企谷くんは抜きでね♪」
「あなたこそ悪魔のような人だ!」
やっぱり悪魔だったか…。今回は参加しなくて良さそう?やったぜ。悪魔といえば小悪魔的可愛さを持っている小町は元気にしてるかな…。変な虫ついてないよな?ついてたらその相手を呪ってやる!届け!この想い(呪い)!
「聞く耳持たなーい。はい!解散しろ〜。あ、比企谷くんは残ってね」
残らせるくらいなら待ってる時に説明してくれれば良かったのに…。みんながゾロゾロと出て行く中1人待つっていうのはなんか緊張感あるよな。これから怒られるのか?とか思っちゃう。
「さて、比企谷くんに残ってもらったのは他でもない、今回の作戦に合わせてあなたには諜報班として動いてもらうわ」
ええ〜?ピクニックに参加するのも嫌だが仕事すんのも嫌だな〜。
「嫌そうな顔するわね…あなた。そろそろあなたにも仕事に慣れていってほしいからね。今回は、そっちの仕事に勤しんでもらうわ」
「面倒だが、了解だ。で、何すればいい?引きこもってればいいのか?」
「なんなのその前向きだか後ろ向きだかわからないやる気は…。あと、一言余計ね。あなたの仕事は、参加者の行動を見てまわることよ」
ふーん?そんなのでいいのか?楽な仕事だな。
「それで、確認したら誰がどう動いたか、私か遊佐さんに報告して。当日の動きはまた後で連絡するわ」
なにそれ、楽じゃない。つまり、一週間働き詰めということか?」
「流石にそんなことはしないわよ。あなたには定位置についてもらって、そこから見える範囲でいいわ。それと、遊佐さんと交代制でやってもらうわ」
「よろしくお願いします」
「あ、こちらこそ?」
今日初めて遊佐が喋ったな。ずっといたのに喋らないのは綺麗な顔立ちも相まって人形かと思うわ」
「あの、ここでいちゃつかないでくれる?」
仲村がイラついた声で言ってくる。なんか顔赤くない?なに言ってんだ?
「なに言ってんだ?いちゃつくもなにも相手が居ないんだし出来るわけないだろ」
「今口から漏れてましたからー!無自覚か!無自覚で口説いてんのか!」
「え。声出てた?」
「気づいてないんかーい!しっかりと声出てたわ!『人形かと思うわ』とか言ってたわ!」
マジか…。遊佐を見てみると顔を伏せていてみることができない。でも、耳まで赤くなってるということは怒ってるんだろうな。よし、ならば俺が取る行動は決まった。
「すいませんでした」
「土下座した⁉︎なんで⁉︎」
「いや、怒らせたのなら土下座だろ。なんならここから飛び降りてもいいぐらいだ」
「プライドはないんかい!」
「プライド?なにそれ美味しいの?そんなものはとっくの昔に捨てたわ。プライドで生きていけないしな」
ほんとプライドなんていつでも捨てれるわ。あ、この会話中も土下座は続けてるよ?
「比企谷さん…。顔をあげてください。別に怒ってはいませんから」
沈黙していた遊佐が声をかけてくる。おそるおそる顔をあげるといつもの遊佐の能面がそこにあった。
「すまなかった。気分を害したろ?」
「いえ、そんなことはありませんが」
「なんでそこまで卑屈なのよ。で、話が脱線したけど」
「本当にな」
「お前のせいだろー!なんで違うみたいな顔してんだ!」
「ゆりっぺさん。話を」
「はあ、はあ。話を戻す!で、遊佐さんとの交代制でメンバーを見張っててもらうわ。通信機の使い方はもう大丈夫よね?」
「ああ。教えて貰ったからな」
「なら、今日から頼むわ。シフトは2人で相談してね。では、解散!」
ようやく話が終わったわ。長かった…。そうだ、さっきの仲村を見てて思ったことがあったんだ。
「なあ、仲村…」
「な、なによ…?そんな真剣な顔をして…」
何故に顔を赤くする?そんなに見てられない顔ですかそうですか…。
「さっきのツッコミのことだが、関根と日向を混ぜたようなツッコミだな」
シーン、、、
⁉︎なにが起こった!空気が死んでいく、だと!この出所は、先程からだんだんと顔を赤くしている仲村だな!やべ、帰ろう。
「フッッッざけんなあぁぁぁぁーーーーー!」
俺が校長室の扉を閉めると同時に中で人の声とは思えない絶叫が流れた——。
岩沢どうするか考えなきゃ…
閲覧ありがとうございました!