やはり俺が死後の世界で過ごすのは間違っている   作:璃羅

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初めまして!璃羅と申します!
読み専でしたが、書いてみたくなったのでやってしまいました。
初投稿なので、至らないところがあると思いますが、暖かい目で見てもらえると嬉しいです。

では、本編をどうぞ!


本編
第1話 彼は死後の世界へやってくる


ーーー風が頬を撫でる感覚によって目が醒める。目を開けると一面の青空が。

 

え?青空?体を起こす。なんでこんな所で寝てるんだ?そもそもどこだよここ?周りを見渡すとここはどこかの屋上らしいということがわかる。

なんで俺はこんなとこにいるんだ?確か今日は入学式だったはずだ。記憶が曖昧なので整理することにする。

俺の名前は比企谷八幡で15歳千葉在住の高校生だ。

オーケー。記憶喪失とかそういうものではないことがわかった。

 

「目が覚めましたか?」

「ひゃい!」

 

突然話しかけられたせいで、キモい声出しちゃったよ。声をかけられた方向を向く。そこには控えめに言って美少女が立っていた。太陽の光を浴びた金髪がよく映える。表情が無に近いことが多少気になるが、それでも美少女の部類に入るだろう。初対面だが、告って振られるまである。ふられちゃうのかよ…。

と、そんな思考になっている俺に少女が話しかけてきた。

 

「大丈夫ですか?目が大丈夫ではなさそうですが…」

「おい、なんで大丈夫か聞いてすぐに目が大丈夫じゃないとか言うんだ。え?なに?俺の目そんなにヤバいの?」

「…(プイッ)」

「ちょ、なにも言わずに目逸らすのやめて。死にたくなるんだけど」

「残念ですが、ここでは死ぬことはできませんよ」

「はい?いまなんと?」

「ですからここでは死ねませんし、病気などで病むこともありません」

 

なに?この子?電波系なの?世界とか救いに行っちゃうの?厨二病か?ウッ、頭が…。これ以上考えるのはよそう。封印された記憶が呼び覚まされてしまう。やだ、まだ患ってるじゃん。

 

「失礼ですね。厨二病とか電波系ではありません」

「ちょっと、なんで考えてたことがわかるの。人の思考読むのやめてくれない?あと、人の特徴のこと言う方が失礼だからな」

「いえ、わかりやすかったので」

 

うーーん。そういう設定なのか?ならもう少し付き合ってみるか。

 

「まあいい、それで死ねないってのはどういうことだ?まさか、死んでも死ねないわけではあるまいし」

「おや、よくわかりましたね。ここは死後の世界です」

「は?」

「ここは死後の世界ですよ。貴方にも死ぬ間際の記憶があるのではないですか?」

 

スケールのでかい設定だった。だが、死ぬ間際の記憶とか、いやまさかそんなことがあるわけなーーー。そこまで考え、頭の中に浮かんでくる風景があった。

 

————————————————————————————

 

今日は高校の入学式があるから早めに自転車で家を出た。べ、別に新しい学生生活でワクワクしていたわけではない。していたわけではない。大事なことなので二回言いました。

もうすぐ学校に着く、と言う所でリードでも壊れていたのだろうか。1匹の犬が道路へと飛び出した。

そこには一台の車が迫ってきており、犬に気づいたのかクラクションを鳴らした。犬はそのまま走り抜けるのならばまだ良かったのだが音に驚いたのか立ち止まってしまった。

 

「クソっ!」

 

俺は、考える前に自転車を放り投げ、犬の元へ走った。飼い主ならリードをちゃんと整備しておけよな!内心で毒づきながらも犬のもとにたどり着いた俺は、咄嗟に犬を抱え、衝撃が少しでも少なくなるようにすぐそこまで来ていた車に背を向ける。

 

ドンっ!!

 

一瞬のうちに空と地面が反転する。

気がついたら、俺は青空を眺めたいた。割と吹き飛ばされてしまったようだ。

犬は、無事だろうか?どうやら腕の中にいる犬は、元気に吠えていることから無事なのだろう。車から降りた人が駆け寄ってくる気配がする。

 

「大ーー夫でーーか⁉︎」

「だれか!きゅーーしゃ!はゃーーく!」

 

声が段々と遠くなっていき、思考も視界ももうほとんど薄れてきてしまっている…。

もう身体も自分の意思の通りに動いてはくれない…。ははっ…俺は、、こんな所で、、、。

 

ーーーそうして俺は意識を手放した。

 

——————————————————————————

 

俺は自分を襲った事故のことを、完全に思い出した。

 

「そっか…俺は死んだんだな…」

「取り乱さないのですね。自分が死んだことに気づいた人はたいてい大なり小なり取り乱すものですが」

「まあ、あの状態から助かるなんて思えないしな」

「そう…ですか。申し訳ありません。辛いことを聞いてしまいました」

「あぁ…いや、そんな気にしなくていい」

 

彼女との間に沈黙が降りる…。

…気まずい。さっきまでの軽快?なやりとりが嘘のように気まずい。無言の空気に耐えられなくなった俺は外の景色を見るとあることに気づいた。

 

「なあ、なんであんたは他の奴とは制服が違うんだ?あと学生服着てるってことはここは学校なのか?」

 

そう、屋上から見える学生らしき女性たちはブレザーを着ているのたが、目の前の彼女はセーラー服を着ている。

彼女の方も、空気を変えるために言った言葉に乗ってくれたのか、ただ単に会話の流れにのるべきと判断してくれたのか、

 

「いえ、どちらかというと私達の制服が違います。指定の制服は模範的な生徒が着るもので、私達は模範生とは逆の存在ですからね」

「え?なに?それは、『私達は不良だぜ!』ってアピール?ごめんなさい、お金は持ってないんです」

「そんなことはしません。貴方が着ている制服もそうですが、その服を着ている彼女彼らはこの世界に最初から存在しているNPCと呼ばれるものです」

 

改めて自分の服を見てみると、確かに着ていた総武高校の、服ではなくなりえり詰めの学ランに服が変わっていることに気づいた。驚くことが多すぎて、自分の恰好にも気が回っていなかった。

 

「エヌピーシー?ああ、NPC、ノンプレイヤーキャラって奴か。てことはなんだ?ゲームのように決まった返事しかしないってことか」

 

『ここは しごの せかい です。』みたいな感じで。このセリフがあるゲームとか宗教要素強そうだな。

 

「いえ、キチンと会話は成立しますよ?話しているだけでは、人間かどうか見分けるのは難しいと思います。仮に女生徒のスカートをめくれば、パンチか罵倒が飛んで来ますよ?試してみますか?」

 

少女は何を考えているかわからない表情で冗談のような事を言ってきた。

 

「いや、試さねーよ。なんでそんなことしなくちゃならん」

「残念です。後者の問いに答えますと、Yesということになります。ここは、学生生活を過ごせなかった人達がくる仕様になっているようです」

 

ここにはそれなりの数の人間がいるようだ。どうせ話しかけることはしないし、関係ないな。え?俺が話しかけるとか無理に決まってんだろ!出来たらボッチやってねえよ!

と、少女と談笑?していると彼女が持っているインカムから音が聞こえる。というか、インカムなんて持ってたのか。

 

「ゆりっぺさん。ええ…目を覚ましました。…はい、これから連れて行きます。拒否した場合は、…ええ。強制的にでも」

 

彼女はこちらをチラチラと見て不穏な会話をしている。強制的に連れて行くとか、怖すぎだろ。どこに連れて行かれちゃうの?目が腐ってるからって拷問でもされちゃう?やだ、物騒。そんな考え事をしていると通信が終わったのか、こちらに向き直り、

 

「私達のリーダーの元へご同行願えますか。もろもろあるでしょう疑問はそちらで。拒否するというなら…」

「拒否しねぇよ。強制的にでも連れてかれるんだろ。なにされるにしても連れていかれるくらいなら、自分で行くわ」

「そう…ですか…」

 

なにされるかもわからないのに、拒否なんて出来るか。ちょっとそこで残念そうにシュンっとしないでくれない?かわいいんですが。」

 

「……では、行きましょうか」

「おう」

 

そう言って先導して校舎に入っていく彼女について行く。なんかちょっと赤くない?日に当たりすぎたのか?

 

「そういえば、名前を聞いていませんでした。私は遊佐と申します」

「ああ、俺はひきぎゃ…比企谷八幡だ」

 

こうして、この世界に新しく目が腐った人間がやって来た。

死後の世界での生活が、始まる。

 




書いてて思ったことがあるんですが、5千文字とかかける人って凄いんですね。大変さを思い知りました。

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