食戟のソーマ 創造伝(最終戦)
※あくまでもフィクションであり私の食戟のソーマの期待と希望を形にしたものです。オリジナルキャラや始まりが中途半端な感じですがご了承ください。
中枢美食機関(セントラル)との覇権をかけた戦いは最終盤に差し掛かった。
司会
さあ、セントラルと旧遠月軍の戦いは2勝2敗のタイとなり最終第五回戦を残すのみとなりました。ここまで の戦いを振り返ると第1回戦、茜ヶ久保 ももVS薙切アリス(スイーツ対決)は4:1でセントラルの勝利でした。第2回戦、斎藤 綜明VS黒木場リョウ(魚介対決)は3:2でセントラルが連勝し王手をかけます。しかし、第3回戦、紀ノ国 寧々VS葉山アキラ(ライス対決)は1:4で旧遠月軍が勝利し、待ったをかけると第4戦、叡山 枝津也VS一ノ瀬和希(定食対決)は0:5で旧遠月軍が逆王手とし、勝負の行方は最終戦に持ち込まれました。
観客席では、薙切えりなと極星寮のメンバー、元十傑の一色、久我、女木島、そして今回の戦いはメンバー外だったものの共に厳しい特訓を乗り越えた。アルディーニ兄弟、田所恵、水戸郁魅、新戸緋沙子が固唾をのんで見守る。
榊:ついにここまで来たのね。
丸井:泣いても笑ってもこれが最終戦だ。
水戸:すべてはあいつの肩にかかってるってことだ。
イサミ:兄ちゃん、セントラルは・・・
タクミ:ああ、恐らくセントラルの大将は間違いなく司 瑛士先輩に間違いない
新戸:現在、遠月においてもセントラルにおいても最強な男。あのお方相手に勝機はあるのか?
田所:信じよう。私たちは信じて応援する。今できることを精いっぱいやろう。
一色:田所君の言う通りだね。
吉野:そうだよ。みんな気合い入れていくよ。フレー、フレー幸平
控室では、両チーム監督の下ミーティングが行われていた。セントラルは薙切薊が対する旧遠月は創真の父親・城一郎だ。
【セントラル控え室】
薊:
全く、君たちは情けないよ。本来、あんな美食の美の字も書ける連中に票を取られただけでもありえないのだよ。我々は常に完璧でなければならないのに。
セ:「す、すみません」
すでに戦いを終えたセントラルの面々が薊に頭を下げる。
薊:しかし、まあ最後に才波先輩の息子に引導を渡して絞めるのも悪くはないか。頼みましたよ。我らのエース
一人、ロッカーに腰掛けて冷静に沈黙を保つ男がいる。そう、遠月学園十傑第一席・司 瑛士が。
【旧遠月軍控室】
城一郎:和希くん、難しい一戦をよくとってくれた。
和希:
俺の役目は創真に必ずつなぐことです。当たり前のことをしただけですし、みんなのあきらめない姿勢が負けても僕に気楽さを与えてくれました。
黒木場:てめー嫌味か?
葉山:落ち着け黒木場、別に負けたこと責めてるわけじゃねえよ。
アリス:でも、ちょっとムカつくわね。
葉山:おいおい
和希:それより創真は?
城一郎:たぶん精神を集中してるだろう。
【スタンド席】
会場内に次の試合の選手がアナウンスされた。
アナウンス:
食戟団体戦第5回戦、セントラル・司 瑛士選手、旧遠月軍・幸平創真選手。それぞれ会場の方へお向かいください。
アナウンスされ会場の電光掲示板に両者の名前が表示された。そして、その光景を不安そうに見つめるえりなに緋沙子は気づいた。そして、勇気をもって彼女に言った。
新戸:えりなさま、幸平のところに行ってあげてください。
えりな:緋沙子?
新戸:
えりな様の不安な気持ちは分かってるつもりです。ですが、遠月の未来もえりな様の未来も幸平にかかって います。えりな様の支えがあれば幸平は必ず壁を乗り越えるはずです。
えりな:緋沙子・・・
田所:
薙切さん、私からもお願いします。新戸さんの言う通り創真くんには薙切さんの力がきっと必要なはずです。
えりな:田所さん
全員:薙切さん、えりなっち、薙切君。
えりな:みんな
仙左衛門:えりなよ。行ってやりなさい。
えりな:お爺さま! ビップ席にいられたのでは?
仙左衛門:えりなよ。彼はお前のためにすべてをささげてくれた男じゃ。後悔しない道を選びなさい。
えりな:お爺さま・・・はい。
えりなは下の控室に向かって走り出した。しかし、控室へ向かう途中に黒服のSPが道を阻む。
SP:えりな様、ここからは選手以外立ち入り禁止です。
えりな:どきなさい。こっちは急を要するの。
SP:申訳ありませんが薊殿より絶対にお通しするなと
えりな:いいからどきなさい。
えりなは必死に突破を図るが、SPたちが丁重に阻止する。しかし、誰かがSPたちの肩をトントンとするとガツン一撃拳を食らわせ気絶させた。
和希:えりなさん来てくれたんだ。
そこには和希と黒木場の姿があった。
えりな:二人ともどうして?
黒木場:和希の携帯に新戸から連絡があったんだ。
和希:急いで。創真が待ってる。
黒木場:ここは、俺たちが処理しておくからえりなお嬢
えりな;二人ともありがとう
【選手準備室】
次の試合に出場する創真は、ベンチに座り無言で目を閉じ何かを考えていた。しかし、ある気配を察知した。
創真:薙切そこにいるんだろ?
部屋の前のドアの陰に薙切は立っていた。創真がそっとドアを開けると彼女の前に来た。
えりな:幸平君。
創真:そんなところにいないで中に入れよ。
創真はえりなを控室に入れた。彼女の目にとまったのは、ボロボロになったノートの束だった。それをえりなはペラペラとめくる。中身は、彼女がソーマに教育したこととそれを創真なりに付け加えた完成ノートだった。
えりな:これって
創真:お前と二人で完成させたノートさ。
えりな:相手は司先輩よ。これぐらいで勝てると本気で・・・
えりなが言葉を言い切る前に創真は彼女をすっと抱きしめた。えりなは心臓をバクバクさせ頬は真っ赤なリンゴのようになっていた。
えりな:ちょっと幸平君何を?
創真:お前を必ず救う。その約束を俺は絶対に果たす。
えりな:
幸平君・・・でも、負けたらあなたはお父様の言いなりにならなくてはならないのよ。私に関わったらあ なたはすべてを失うのよ?
創真:薙切と競えない遠月に俺は興味ないね。あんたを超えるためには薙切薊に渡すわけにはいかないんだ。
えりな:幸平君
創真:そろそろ時間だ。一緒に行くぞ薙切
創真は、彼女の右手を左手でしっかり握り部屋を出た。すると通路の途中で和希と黒木場と遭遇した。
和希:えりなさん、ちゃんと着いたようだな
黒木場:勝てよ幸平
創真:当たり前だ
【会場のメインステージ】
メインステージに両軍の大将が姿を現した。両軍の監督がベンチに腰を掛ける。しかし、薊はある光景に目を疑った。
薊:えりな! なぜ、幸平君と?
えりな:
SPの妨害は親友たちに助けられて突破しました。それに私は巻き込んだ親友たちを最後まで見守る義務があります。
薊:
どうやらえりなには少しお仕置きが必要なようだね。まあいいだろう。君の目の前で幸平君の無残な姿を拝ませれば自覚するだろう。自分の愚かさに
城一郎:薊。それは、勝ってから言ってもらおうか。えりなちゃんは俺の横に座ればいい
えりな:はい、才波さま
司:
幸平、正直なところ君と戦えることを楽しみにしていたよ。3連勝じゃ、僕がここにいる意味も無いと思ってたしね。
創真:それは光栄っす司先輩。けど、俺は負けるつもりは鼻から持ち合わせちゃいませんけどね
司会:さあ両者出そろったところでテーマの発表です。テーマは・・・・・・スペシャリテです。
連載を現実に追いつかれないように頑張ります。