二度目の転生は廃墟から……?   作:やっぱりイオは最高だよね俺っ娘最高っ!!

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幕間
幕間・PSO2での日常


第一・『三つ巴』

 

「おーい! ドゥドゥ!!」

「なにようかね?」

「いやさ、これからちょっとファレグと殺り合うことになったんだけど、お前も一緒にどう? 三つ巴で」

「……少し待ちたまえ。今すぐモニカに仕事を押し付け……もとい任せてこよう」

「ってことは参加ね。じゃあ座標はここに書いておくから先に殺ってるな!!」

「わかった。少し急ぐことにしよう」

 

 所変わって東京エリア。ファレグとの決戦地。

 

「ほらほらぁっ!! そろそろお前も本気出せよファレグゥっ!!!」

「あらあら、では、お言葉に甘えましょうか」

「ぬぅ……流石に、これは私で、も辛いものがある、ぞっ!!」

「なんだぁドゥドゥ? この程度(ウォーミングアップ)でバテたとか言うんじゃないだろうなっ!!」

「はっはっ、何を馬鹿なことを。ここからが本番であろうッ!!」

「お二人共、私を忘れては困りますよ」

「ちょっ!? まって全体攻撃は卑怯っ!!」

「ぬぅっ!?」

 

 三つ巴の戦闘が始まってから早くも一時間。元は綺麗に作られていたその場所は今では見る影もないほどボロボロになっておりいつ壊れても可笑しくない程の有様になっていた。

 

「もう怒った。怒ったぞ。それなら俺だって全体攻撃してやらァッ!!」

「あらあら……っ!」

「君もか……ッ!!」

「ヒャッハーッ!! 楽しくなってき――――」

 

「もう、いないと思ったら……こんなところで何をしてるの? 雪歌?」

「カスラに言われてもしやと思い来てみれば……また貴方達ですか」

「先輩? 流石にこう何回もやられるとオレも……怒るぞ?」

 

「――――た……って、あれ? え? なんでマトイ達がいるの? えっ!?」

「む、ぬぅ……雪歌、この事は内密、ではなかったのか?」

「あ、あらあら……」

 

「言ったよね、雪歌。こういうことはせめて一ヶ月に一回って。前回やってから今何日目?」

「確か一週間目ですね。えぇ、七日しか経っていないです」

「先輩……いや、全員」

 

「「「後で艦橋に来て」」」

「「「アッハイ」」」

 

 この後三人とも三時間程かけて怒られた。

 

 

第二・『戦う理由』

 

「先輩……少し質問したいことがあるんだけど、いいか?」

「んー? いいよー。イオたちの質問だったらなんでも答えるよ?」

「なら……先輩は、なんでそんな毎日、ずっと戦ってるんだ?」

「なんで戦ってるか? ……うーん……」

「なんというか、見てるとまるで生き急いでるようで……怖いんだ」

「……そうだなぁ。生の実感を得たいから……かな」

「生の実感?」

「そ、生の実感。ほら、今自分は生きてるんだ! とか、そういう感覚が欲しいから。あと、戦うことで困ってる人が一人でも減るからかな。

 ……普通の人は美味しいものを食べたり、楽しく笑ったりしてる時に感じるんだろうけど……なんでだろうね。(この世界に)生まれてからずっと死の恐怖とか、痛みとか、そういうのでしか生の実感が得られないんだ」

「そう、なのか……。わかった、ありがとう先輩。こんなへんな質問に答えてくれて」

「いやいや、この程度お安いご用さね。……あっ、ちなみに。こんな話を出来るのは相手を心から信頼してる証だからね。んじゃ、またねー」

「へっ? いや、ちょっ! それはどういう……! 先輩っ!!」

 

 

第三・『マトイとの関係』

 

「まーとーいー……膝枕して」

「えっ? また……? いいけど……」

「ありがとー。いや、なんか最近何かを抱きしめながらとか、信頼してる人が近くにいないと眠れなくなっちゃって……」

「しょうがないなぁ……ふふっ。でも、そういうところも子供っぽくてかわいい」

「むぅ……いや、うん。最近膝枕とか添い寝してもらってる身で否定しづらいが、子供じゃないぞ」

「わかってるよ?」

「……本当にぃ? 俺の目を見ながら言ってみ?」

「ぇ、えっと……わかってる、よ?」

「はいダウトー。目が泳いでるー。……まぁ、俺自身否定出来ないからいいんだけど……うーん。最近マトイにばかり迷惑かけてるから、今度はクーナにでも頼もうかなぁ……」

「そ、それはだめっ!」

「んぇ? なんでー……?」

「えっと、その……だめったらだめなのっ! それに私は雪歌に頼られること迷惑だなんて思ってないから……っ」

「……そこまで言うのなら、お言葉に甘えさせて貰うよ。いつもありがとう、マトイ」

「ううん。……こっちこそ、今までも、今も、ありがとうね?」

 

 

第四・『クーナとの関係』

 

「雪歌ーっ!! お願い! 今回も手伝ってもらっていいかなっ」

「えぇっ!? またぁっ!? これで何回目だよっ!?」

「お願い……っ!! それに、最近雪歌もすごく人気が出てきてるし……」

「いやそれ半分以上クーナが仕向けたんじゃないかっ!! もうやだよ俺、ひらっひらの服着て女装してライブに出るのっ!!」

「大丈夫っ!! 雪歌だって周りの人には分からないように色々やってるし、それに……その、雪歌が隣にいてくれると嬉しいかな、って……」

「……あぁーうぅー……わかった、わかったよ。だからそんな涙目で見つめないで……」

「本当にっ!? ありがとーっ! じゃあ私は準備に入るから雪歌も早く来てね!」

「おいちょっと待てさっきの涙どこいった。その物凄くイイ笑顔はなんだっ!?」

「ちなみにこれから一時間後に開始だから本当に早く来てねー」

「急だなぁおいっ!! ってか人の話を聞いていやマジでぇっ!!」

 

 

第五・『フランカ's カフェでの一幕』

 

「おら呑め呑めっ!! 今日は俺のおごりだァっ!! アハハハハハッッ!!!」

「もうっ、雪歌? あまり飲み過ぎちゃダメだよ……?」

「だいじょーぶだいじょーぶ。そんなに飲まないから」

「そういってもうウィスキー五瓶目……」

「まぁまぁ、マトイさん。先輩もたまにはハメを外したい時があるだろうし、いいんじゃないかな」

「ハメ外すのは常日頃からやってると思うけどねー。ほら、一昨日だってロビーでゼノ君しばいてたし」

「いや、まあそれは……ごめん先輩、オレには擁護出来なかったよ……」

「アヒャヒャヒャヒャッ!! ほらマトイも飲んで飲んで! こう、グイっと!」

「わ、わわっ! せ、雪歌……っ私そんなに飲めないよ……っ」

「なんだよー、俺/私の酒が飲めないっていうのかーっ!!」

「別にそんなわけじゃないけど……っ」

 

「ふむ……ここは地獄絵図かなにかかね?」

「あらあら、楽しそうな気配を辿ってみれば……私も同席よろしいかしら?」

 

「おぉ、ドゥドゥにファレグじゃん。いいよいいよー! 酒ってのは人が多くいればいるほど楽しいからね!」

「うわっ……問題児三人が揃っちゃった……」

「クーナさん、この際諦めよう。類は友を呼ぶっていうし……なにより、流石にこの場所で暴れだすなんてことないだろうし……」

「うぅ……喉がピリピリする……」

 

「ふはははははっ!! 良いではないか良いではないかっ!! さぁ者共飲みまくれぇーッ!!」

「これは……中々美味しいお酒ですね」

「ふむ……雪歌、これはかなりの年代ものではないかね? 味の深みとコクが他のどの酒と比べても段違いだぞ」

「えぇ、えぇ! そら勿論! こういう時の為にフランカに用意してもらったんだよ! かかったメセタは総額なんと6000mちょいっ! 高かったぁ……」

「えぇ? 雪歌そんなに使ったの……?」

「なんという無駄遣い……」

「まあ先輩らしいというかなんというか……ちなみに今懐に残ってるのは?」

「んー……5kちょい」

「「「「ほぼ全財産っ!?」」」」

「あらあら……」

 

 結局雪歌を中心としたドンチャン騒ぎは、全員が酔いつぶれて眠りに落ちるまで続いたのだった。

 ちなみに、翌日見事に二日酔いだったのは言うまでもない。、

 

 

第六・『自室での過ごし方』

 

「うーん……とうとう武器と防具コンプしちゃったかぁ……」

 

 ゴシック調のベッドの上。らっぴーやリリーパ、果てはニャウやマトイ、クーナなどのぬいぐるみが所狭しと置かれているその中心でイオのぬいぐるみを抱きしめながら雪歌はつまらなそうに呟く。

 いや、実際つまらないのだ。武器も防具も全て最大強化しておりクラフトも属性もコンプリートしてしまっているのだから。

 

「……最近、ドゥドゥはモニカとアッツアツ(新婚夫婦)だし……クーナも仕事が忙しいらしいしファレグも見かけないし……つまんねぇなぁ……」

 

 更に言ってしまえば、DF(ダークファルス)の襲撃もマザーやエスカの襲撃も全くないのも雪歌の欲求不満を募らせていた。

 暴れたい、殺し愛たい……と思うがそれが状況的にほぼ不可能な状態。雪歌にとっては地獄のような毎日だ。

 

「んー、DF襲撃してこないかなぁ……いや流石にこれは不謹慎か。でも、なぁ……はぁ~……」

 

 身体を丸めながら抱きしめたイオ(ぬいぐるみ)に顔を埋め溜息を零す。

 っと、そんな時だった。自室の外から慌ただしい足音が聞こえて来たのは。

 

「失礼するよ、マイフレンドッ!!」

「おわぁっ!? って、なんだお前か。どうしたんだよ急に?」

「いや、僕としたことがカトリーヌたちにご飯をあげ忘れてしまってね……拗ねて逃げられてしまったのさ。それで、良く懐いている君のところに来ているのではないかと思って」

「んー……別に俺の所には来てないぞ? って、あれ?」

 

 ちょうどピエトロから見て死角の雪歌の後ろで何かが動くような気配がした。しかもちょうど三体分。

 もしやと思い後ろを振り返って確認してみると、数多のぬいぐるみに紛れてピエトロのペットはすやすやと眠っていた。

 

「……いや、うん。俺の所には来てないぞ」

 

 穏やかに寄り添って眠っているその三匹に、起こすのも悪いかと思った雪歌は取り敢えず見なかったことにした。

 それにちょうど癒しが欲しかった所でもあるのだ。五月蝿い……もとい煩わしい……もとい、鬱陶しいピエトロが居なくなればこの三匹に癒されることが出来るとの判断。

 

「そうかい……うーん、僕のセンサーが反応してたんだけどなぁ……まあマイフレンドが言うのなら確かなのだろう。それでは! 僕は別のところに探しに行くとしよう! お邪魔した、マイフレンド!」

「あぁー、うん。取り敢えず今度からはノックするなりなんなりしてから入ってくれよ? でなければ……オモチャにするから」

「アッハイ」

 

 ちなみに、現在の雪歌の格好は裸にパーカー一枚羽織っているだけのかなり際どい服装だったりする。何が言いたいかというと、ぶっちゃけ少し視線を下に向ければ色々と見えてしまうのだ。

 戦闘狂で普段ズボラな雪歌といえど羞恥心は勿論ある。無意識下ではあるが。

 故に、ファレグやDFなどに向ける物凄くイイ笑顔で忠告したのだった。

 

「さて……これで邪魔者はいなくなったし……やることもないし寝るかぁ」

 

 雪歌の笑顔にビビったピエトロは急ぎ足で部屋から出ていった。出て行く瞬間の顔はまるで死を覚悟したような、または恐怖に強ばったような複雑な顔をしていたと余談ではあるが書いておこう。

 

「あぁ……ふかふかもふもふ……癒しだ……」

 

 眠っている三匹のペットに身を寄せ、相変わらずイオのぬいぐるみを抱きながら幸せそうに眠りに落ちた。

 

 

 

 ……後日、ピエトロからイオのぬいぐるみを抱きしめていたことを聞いたイオは暫く雪歌の顔をまともに見ることができなかったらしい。




オチなし意味なし。文法も地の文も全く考えずに取り敢えず書きたくなったから書いた。後悔はしていないっ!!

……えっと、更新遅くなり申し訳ありませんでした……。

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