今回の話は、まるっきり一発書きで書いております
なるだけ更新ペースは速くしていきたいと思うので、末永くお付き合い願います
「正直、きっついね・・・」
汗と血が混ざったものを、拭いながら悪態をつく青年の前には異形な形をした化け物
「合成獣《キメラ》」と呼ばれることを知るのはまだ先の話である
「こんなやつがいるなら、森で野宿なんてするもんじゃなかったよ・・・
というより、こんなやつが現実にいるのかね・・・?」
善戦していたものの、やはり力の差は歴然
疲れ知らずの化け物とは違い、青年の顔には限界の色がうかがえた
「我の血肉と為るため・・・滅せよ、人間!」
化け物はそう言い放つと、とどめを刺すが如く飛び上がった
こいつ喋れたのか、と内心皮肉を言いつつ死を覚悟した瞬間、体か勝手に飛びのき化け物の攻撃を紙一重のところでかわしたのだ
否、何か糸のようなもので
「何やっているの!戦えるなら早く立ちなさい!」
には青を基調としたワンピース、袖口と肩には白のフリルをつけ赤いリボンで結んでいる
いかにも高貴な服を身にまとった声の主と思われる可憐な少女が立っていた
そして何故か宙に浮いている似たような格好の人形
「どんな原理かわからないが助けてくれたようだね、感謝する」
「お礼なら後で聞くわ、まずはあいつを何とかしないと」
「何か作戦とか無いのかい?」
「無いわね」
「はっはー!頼もしい助っ人だな」
「仕方ないでしょ!?見たこと無いんだから!キャアッ!?」
不意に化け物の攻撃をまともに食らい二人とも岩壁に叩きつけられた
「いてて・・・ったく容赦ないなぁってお譲ちゃん!?大丈夫かい!?」
叩きつけられた勢いで少女は気絶してしまったようだ
化け物は最大の攻撃を放とうと力を溜めている
「ライオンはウサギを狩るのに本気にならない、なんてどこかの誰かが言ってたけど嘘みたいだ
やれやれ、ほんと元気いいことだ、何かいいことあったのかねぇ」
などと言いながら、少女を守ろうと仁王立ちし攻撃を受ける覚悟をした
化け物が突っ込んでくる、これで終わりかなんて考えていると不意に昔はまったゲームを思い出した
友達とよく真似事をして遊んだもので、本当に出来ると信じていた時期もあったくらいだ
走馬灯か、とほくそ笑んでふともしかしたらと考えた
「こんな異常事態《イレギュラー》な世界なら出来るんじゃないか?死ぬくらいなら一か八か!」
そして懐かしいその技の名を叫んだ
「波動拳!!!」
その瞬間、両手から放たれた気弾は化け物を吹き飛ばし倒してしまった
あっけにとられ、自らの所業にいまだ確心が持てなかった少年は力とともに意識を失ってしまった