レオの告知から四日後、戦の当日が来た。この時、ライもシンクも故郷に連絡を取っている。
「じゃあ、そろそろ時間だから切るぜ」
『ライ、その…』
リシェルが何やら暗い様子だった。一応シャオメイの予言をライに伝えて気を付けるようにも言ったが、それでも心配だったようだ。
「リシェル、オレはとりあえず死ぬつもりはねえぜ。つーか、クソ親父が帰ってきたら今度こそぶん殴るって決めてんだから死んでも死に切れねえよ」
『……わかった。でも、気をつけなさいよね』
「ああ。絶対生きて帰ってくる」
ライが通信を切ると、丁度シンクもレベッカへの連絡を終えたところだった。
「じゃあ、行くか」
「はい!」
そして二人はセルクルに乗り、颯爽と戦場へと向かって行く。
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ライ達がフィリアンノ城に到着して戦の準備を澄まし終えたころ、城の前には一般参加兵や騎士団の面々が既に集まっていた。よほど今回の戦が楽しみだったのだろう。
『みなさーん!!』
花火が上がったと同時に、ミルヒがバルコニーから参加者達に呼びかける。
『朝早くから、こんなに集まってくれてありがとうございまーす!!』
ミルヒの呼びかけに対し、興奮した参加者達は大歓声を上げる。よほど今回の戦が楽しみだったようだ。
『今日はガレットとの大戦ですよー! 昨日はちゃんと休めましたかー?』
ミルヒが大声で集まった参加者達に呼びかけながらそこにマイクを向ける。それと同時に返事するように参加者たちの「わぁあああああああ!!」という歓声が上がる。
それを聞いたミルヒが「うんうん」と頷き、次に移る。
『朝ご飯はちゃんと食べましたかー?』
またも答えるかのような歓声が上がる。
その後、ミルヒは一般参加者達に、隊列を組む際は騎士団の指示に従うように前もって注意しておき、そのまま本題の今回の戦の説明に移る。
『今回の戦場は、両国の国境付近です』
ミルヒが戦場の位置を伝えると、彼女の背後に置いてあった映像板にその近辺の地図が映され、それが紋章術によって拡大されて下にいる参加者たちにも見えやすくなった。
『私達の本陣はここ、スリーズ砦。ここは主に騎士団の守備隊と後方支援隊の皆さんで守ります』
今度はスリーズ砦から矢印が伸びる。どうやら進軍ルートを示しているようで、ミルヒが詳しい説明を入れる。
『主力隊はチャパル湖沼地帯から、渓谷アスレチックを抜けていくルートを進行。そして、先駆けの二番隊はそれらの難所を最速で抜けて、ガレット軍の本陣であるグラナ浮遊砦に一番乗りします』
進軍ルートの説明を終えると、映像板の使用を終了する。
『今回は遠征戦になりますので、進軍は結構ハイペースです。戦に慣れていない方、付いて行くのが大変な方、気分が悪くなった方はすぐに同行している救護隊に連絡してくださいね』
最後の注意事項の最中、映像板が再び起動し、その救護隊の姿を映す。その際映っていた救護隊員は男女一人ずつおり、男性隊員はノリノリでブイサインなぞしている。
ハッキリ言って軽い。
『さぁて、それでは隊列を組みますよー! 移動、開始ーっ!』
そして参加者達のテンションが最高潮に達した状態で、ビスコッティ陣営は移動を開始したのだった。
それから、ミルヒも本陣の移動を始めるようで、元老院の面々達に留守を任せている。その際、そばにミルリーフとリコッタの姿もあった。
今回もミルリーフはライと別行動のようだが、それだけ大人になったということだろう(戻ってきたらその分だけ甘える、という線もあったが)。
「姫様、主席、ミルリーフちゃん。騎車を出します。ご準備を」
「「「はーい」」」
リゼルに呼ばれて三人は元気よく返事をする。ミルリーフの馴染み具合は更に強まったようだ。
「例の作戦ですけど、準備は大丈夫ですか?」
「バッチリであります」
「さすがリコ」
三人が小声で何かを話しており、それに使うものなのかリコッタが木の葉を二枚取り出してミルヒとミルリーフに見せる。
そして、そのあとで準備を終えて移動を開始した。
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『行軍は万事順調。我らがミルヒオーレ姫様の騎車は、騎士達に守られて静かに進んでいます。姫様の愛騎ハーランも、元気についてきております』
それからして、スリーズ砦に移動中の騎車をビスコッティの放送局が中継している。ちなみに、同行しているアナウンサーは、レオの告知のニュースを伝えたパーシーである。
すると、パーシーがあることに気が付いた。
『おお!? 姫様が手を振ってくださっています! そしてその向かいの席には、ビスコッティに現れた新たなアイドル、ミルリーフちゃんも一緒です!! 今回はお父さんのライ選手とは別行動のようですが、そのおかげでこんなにも豪華なツーショットが取れました!! ありがとうございまーす!!!』
ミルリーフは別にミルヒのように歌を歌ったりはしていないのだが、フロニャルドに来てからというもの、その愛らしさとライのために一生懸命な健気さから、勝手にアイドル扱いされて高い人気が出たのである。やはり幼女は人気が出るのだろうか?
その一方、移動中の騎車を見下ろす一つの影があった。
「こんな急襲、戦の道義に反すること。卑怯者との誹りを受けるのは、私一人でいいのですが…」
レオのお側付で近衛戦士団を率いる、ビオレ・アマレットが妙に芝居がかった口調で呟いている。部下の戦士団員達を連れて、不本意ながら砦への奇襲を仕掛けるようである。
そんな彼女に、後ろに控えていた団員達が語りかけてきた。
「そんなことを仰らず、我々にもお手伝いさせてください」
「我ら近衛戦士団、いつだってビオレ姉さまの御供を。ね、みんな?」
『はい!!』
どこまでも付いて来てくれる部下達の言葉に、ビオレは喝を入れられる。その時の彼女の顔からは、先ほど見えていた陰りが消えていた。
「わかりました! 本日最初の任務は、潜入と貴重品奪取。近衛戦士団一同でビスコッティ本陣へ密かに潜入、ミルヒオーレ姫様の手から聖剣エクセリードを盗み出します!!」
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一方こちらは、ライやシンク達がいる進軍チーム。ブリオッシュを先頭に、ライとシンク、エクレールとユキカゼがその後ろに並んでおり、後ろにはその他の騎士や大勢の一般参加者が続いている。
「エクレールは勇者殿達とまた一緒の組でござるな」
「不本意ながら、私がアホ勇者達の面倒を見ないといけませんので」
「オイ! シンクはともかくオレまでアホってどういうことだ!!」
「ライさん、僕はアホ前提ですか!?」
「お前なぁ、こっち来る直前に階段の踊り場から飛び降りたとか言ってたよな。それでアホじゃなかったら何なんだよ?」
「まだ引きずってたんですね…」
コントのようなやり取りを目の当たりにして、ユキカゼが笑いを堪えている。まあ、緊張しすぎて戦いに集中できないよりはいいだろう。
「まあ、この様子なら連携の方は大丈夫でござるな」
「はい」
「後の懸念は、魔物だが…」
ライ達の様子から戦闘面での心配は無さそうだと判断したブリオッシュだが、魔物という単語を口にした際に普段の気楽そうな声色があのディガルドのこともあって、鳴りを潜めている。その点についてライは不意に気になった。
「ユキ。魔物って偶に聞くけど、どういう存在なんだ? なんとなく邪悪な感じがするんだが…」
「そうでござるな。もしもに備えて説明しておいた方がいいでござる。親方様、よろしいでしょうか?」
「いいでござるよ。あのディガルドのこともあって、ライ殿には帰るまでは手伝ってもらう約束でござったしな」
そこから、隠密隊コンビによる魔物の説明が始まった。
「魔物というのは、大地のフロニャ力を喰らって成長する、禍々しい姿の存在。太古の時代には、この魔物によって国が滅ぼされたこともあったのでござる」
「基本的には邪悪な存在でござるが、土地神がなんらかの悲劇に見舞われて魔物化することもあるから、一概に邪悪とは言えないのでござるよ」
魔物がいかに危険な存在かをここで理解するライ。すると、偶然聞いていたシンクが、ここで新たな疑問を抱く。
「あれ、なんでいきなり魔物なんて物が出てくるんですか? かなり飛躍しているような…」
「レオ姫も星詠みが出来るのでござるが、それに魔物関連の何かが映ったのが豹変の原因かもしれない、ということを騎士団長と以前に話したのでござる」
「そうでなくとも、あのディガルドとやらが生き延びて力を利用するという懸念もあるので、警戒しておいて損はない、というわけでござる」
もし、今回の一件で魔物が絡んでいたら……そう考えるとシンクの表情が若干青褪める。ライもとりあえず、気を引き締めておく。
「でも、守護の風も優しく天地に満ちて、コノハも先程から怪しい気配は何も感じていないそうでござるから、安心するでござるよ」
ユキカゼがライ達を安心させようと話す。ちなみに、コノハとはユキカゼの膝の上に載っている子狐の名前のようだ。
~指定地に到着~
『さあ! 午後に入って昼食も終えた、ビスコッティ、ガレット両軍。現在、チャパル湖沼地帯で両社とも戦闘開始の合図を待っております!!』
アナウンスが響く中、ライ達も敵軍も臨戦態勢に入っており、いつでも戦闘可能な状態である。
そんな中、エクレールがライとシンクに呼びかける。
「いいか? 開始の合図が鳴ったら、最短ルートでその先を抜ける。開始直後は、皆橋やフィールドの確保に躍起になるから、我々には目もくれぬ筈だ」
「理に適ってるな。了解」
ライ達が了承したのを確認すると、エクレールは後ろに控えている部隊に呼びかけた。
「砲術師隊! 砲撃はしないでいいので、とにかくエルマール主席を守って、しっかりと付いて来てください!!」
『はい(であります)!!』
なぜここで戦関連ではさほど重要でもないリコッタを守るのか、見学や中継を視聴している者には理解できなかった。「何かの作戦に参加するため」だろうと自己解釈で終わらせたものが大半だったとか。
それから、実況席のアナウンサー達の案内が入り、そのあとですぐにカウントダウンに突入する。
―5―
―4―
―3―
―2―
―1―
―ヒュ~~~、バーーーーーーーン―
そして、花火が打ち上げられた。
『開戦!!』
「全軍、進めー!!」
「ガレット戦士団、突撃ぃいい!!」
開戦の合図と同時にロランとガレットの騎士団長バナードが突撃を指示、それに合わせて一般兵達が一斉に突撃していき、激突した。
「勇者、ライ! 一気に駆け抜けるぞ!!」
「了解、どんと来い!!」
「オーケー、親衛隊長!!」
ライ達はそのままセルクルで兵たちを無視して一気に拠点に向かおうとするが……
「ひゃっはー!!」
「獲物がいたぜー!!」
「全員で囲めぇええ!!」
いきなりガレット兵達がこちらに向かって飛びかかってきた。心なしか、悪人顔が目立つ奴ばかりが近づいてきた。
「ちょ、話が違う!!」
シンクは当然、ライも声は出していないが驚いている。エクレールも予想が初っ端から外れただけに困惑気味だった。
「弓、放てえええ!!」
そのまま敵に囲まれた状態で、ライ達は矢の雨を放たれて窮地に追い込まれてしまう。
「勇者!!」
「合点!!
エクレールに呼ばれたシンクは、パラディオンを棒から短槍に切り替え、二人で紋章砲を放つ準備に入る。
「「裂空・ダブル十文字!!」」
シンクはエクレールの十八番である裂空十文字をコピーして使ったのだ。もともとセンスはあり、このところ毎日エクレールと特訓を重ねたため、シンクの紋章砲はエクレールが使ったものと同レベルのものになっていた。
そんな二人が放った紋章砲は、飛んできた矢を一本残らずに撃ち落し、その余波で敵の一般参加者をひるませた。ただし、その余波が味方まで巻き込んだのが弊害とも言えた。
「死ねー、勇者ーーー!!」
「うぇ、僕ですかーー!?」
飛び掛かってきた敵兵達に物騒なことを言われて絶叫してしまうシンク。だが、彼の危機はすぐに去るのだった。
「ユキカゼ式弓術、一之矢・花嵐!!」
ユキカゼが弓で放った紋章術を放つ。それによって放たれた矢は、輝力で作られた金色の輝きを放つ風と花びらを纏っている。それによって、シンクに迫ってきた敵達はまとめて吹き飛ばされた。
「勇者殿、油断禁物でござるよ」
「ユッキー、ありがとう!」
一方、ライとエクレールも敵達に囲まれてしまう。
「私達をここで倒しても、大したポイントにはならんぞ」
「お前らだってリタイアはしたくねえだろ? だったらもっと弱いのから倒して行けっての」
「そうはいかねえな、垂れ耳隊長さんと若お父さんよ」
ライとエクレールがとりあえず、迫ってきたガレット兵達に忠告しておくが、相手の方はそれを聞き入れる気はないようだ。ちなみに、二人ともあまりうれしくない呼ばれ方をされて、眉をひそめている。
そして、相手の方からある事実が語られた。
「あんた等はともかく、勇者をぶっ倒してパラディオンを手に入れたら」
「レオ閣下から褒賞がたんまりと出るって通達が出ててよぉ」
「何だと?」
「そういうわけだから、あんたたちの方が邪魔なんだよ」
すると、ただでさえ悪人面の連中が集まっている中、特別悪そうな顔の二人が武器を向けながら挑発してくる。
片方は眼帯、もう片方はやたらと細長いモヒカン頭で、二人そろって目つきが悪かった
「だが、せっかくなんで行きがけの駄賃にサービスカットでも提供してもらおうか!!」
「ついでに、あんちゃんもかなりの手練れだしな。ぶっ倒して名声も貰おうじゃねえか!!」
本来なら多勢に無勢、勝ち目はないと普通は思うだろう。
だが…
「エクレール、舐められてるな」
「確かにここのところ、お前や勇者が活躍してばかりで私は比較的地味だし、まだ未熟だということも痛感した。だが…」
すると、エクレールはたまたま落ちていた槍を拾って、振り回しながらそれに輝力をため込んでいく。
「それでも、このエクレール・マルティノッジ!」
そのまま槍で周りにいた敵を全員まとめて薙ぎ払う。攻撃を喰らったガレット兵は全員がけものだまに変化した。
そしてエクレールは、そのまま槍を逆手に持ち替えて、槍を持った右腕を上げながら体をひねる。
「こんな奴らごときに負けはしない!!」
そして、その槍をやり投げの要領で思いっきり投げる。
投げられた槍は、その先にあった敵の一団の中心部で大爆発を起こし、その一団を全滅させたのだった。
「エクレー! ライさーん!」
すると、シンクがこちらに向かってかけてくるのがライ達の視界に入った。
「マズい。僕、というかパラディオンが狙われてる」
「らしいな。だが、いまさら作戦も変えられないから、念のためパラディオンの武器化はやめておけ」
「うん。だから、武器も拾ってきた」
そういうシンクの手には、ガレット兵が持っていたと思われる、薙刀のような刃の槍が握られていた。
「シンク、パラディオンを奪われるのはマズいから、とりあえず雑魚はオレとエクレールに任せておけ」
「了解しました!」
そして、そのままライ達は進軍していく。
その後の戦況は、ブリオッシュとユキカゼのコンビによって、ビスコッティが圧倒的に有利となっていた。大陸最強とその補佐の名は、伊達ではないということだろう。
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一方、ビスコッティ本陣のスリーズ砦にて。
ミルヒは、砦内の玉座に座っているが、別の場所で待機しているのか、ミルリーフが見当たらない。
「姫様、先程ガレットより使者が訪れ、至急姫様にお伝えしたいことがあると」
その報告を聞いたミルヒは、出入り口の護衛兵と顔を見合わせ、頷く。通してもよいということのようだ。
「わかりました。お通ししてください」
「かしこまりまs…」
すると、了解の返事と同時に数人の女性がいきなり入り込み、内部で待機していた兵達を次々と落としていく。
予想外の事態にミルヒも驚いていると、一人の女性が彼女に近づいてきた。
「姫様。無礼の程、お詫びの仕様もございません。ですがどうか、我々の願いをお聞き入れ下さい!」
襲撃してきた女性達は近衛戦士団で、近づいてきたのは、そのリーダーであるビオレあった。やはり決心したとはいえ、後ろめたい気持ちが強かったらしく、跪き、奇襲のことを謝罪しながら宝剣の引き渡しを要求しようとする。
「あの、ごめんなさい」
いきなりミルヒが謝ってきたので顔を上げるビオレ。すると、いきなりミルヒが煙に包まれる。
「自分、姫様じゃないであります」
煙が晴れると、そこにいたのはミルヒの服を着たリコッタだった。彼女の頭頂部には、先程ミルヒに見せていた葉っぱが乗っている。
突然の事態に驚いていると、いきなり背中に何かを突き付けられ、同時に剣も向けられている。
「動かないでくださいね」
「お姉さん、ズルしちゃったね。でも、こっちもだましちゃってごめんなさい」
後ろにいたのはミルリーフで、突きつけているのは杖だった。なんでも、ライの剣を新調するのと一緒に注文しておいたミルリーフの召喚術使用時のための武器なのだとか。
剣を向けていたのは、なんとメイド長のリゼルだった。普段通りの糸目で笑顔を絶やさない表情が、今回は恐ろしくも見える。
ふとビオレが周りを見渡すと、ほかの近衛戦士達もメイドたちに抑えられて無力化されていた。観念したビオレは、両手を上げておとなしく降参する。
「まあ、お茶でも出しますので、ゆっくりとお話を聞かせてもらいましょうか?」
リゼルは、慣れた手つきで剣を回転させた後に鞘に納めて言う。
「リコ、合図出して」
「わかったであります」
ミルリーフが言うと、リコッタは用意されていた打ち上げ花火の装置のスイッチを足で踏み、合図用の花火を打ち出す。
そして、その合図をライ達が確認している現在。
「まさか、本当に本陣への奇襲が…」
「やっぱこの件、ただ事じゃなかったんだな姫様」
ライに姫様と呼ばれたリコッタの姿が煙に包まれ、案の定だがこちらもリコッタの服を着たミルヒだということが判明した。
「これで確信が取れました。レオ様は何か隠し事があります」
「じゃあ、さっさと目的の砦に行くぜ。姫様も閣下の真意が聞きたいんだろ?」
「ですね。行きましょう」
ライに促されてミルヒはセルクルを走らせ、ライ達も三人で彼女を囲むようにしてセルクルを走らせた。
ミルヒは、レオが卑怯な真似をしてでも宝剣を欲しがる理由を知りたかった。
ビスコッティの主としても、エクセリードの主としても、そしてミルヒオーレ一個人としても。
ライもシンクもエクレールも、そんな彼女の気持ちに応え、ともにグラナ浮遊砦に陣取っているレオのもとへ急ぐのであった。
今作のミルリーフはライと別行動が多いですね(自分で書いておいて何を言う)。
次回はリコッタ出撃のところで大活躍の予定です。乞うご期待。