「中々しつこいな」
ガートルードがパパっと中年男性と筋肉を解体したため管理局員はともかく雌豚の方は早々に解体されると思っていたが予想外に管理局員の支援もありかれこれ十分近く逃げ回っている。これでは退屈すぎる。解体ショーの参加者たちも不満があるようだ。
「ハクア様」
ふと呼ばれたのでそちらを見れば人間の血で出来たワインを片手にギルデンスタンが立っていた。
「どうしたギルデンスタン?」
「中々素晴らしい光景、と思いましてな」
「フッ、お前のことだ。どうせあの管理局員を解剖したいとか思っているのだろう?」
「おやおや、ハクア様はお見通しでしたか」
よく言う。こう言う奴等を解剖したいと思っているのは今に始まったことじゃないからな。まぁ、こいつのお陰で造魔の量産体制が整っているのだがな。
「…お、どうやら動きがあったようですぞ」
ギルデンスタンの言うようにとうとう雌豚が捕まり頭を噛み砕かれていた。雌豚は汗でびっしょり濡れており食欲をそそった。
〈お待たせいたしました!対に雌豚が捕まり解体されました。雌豚は洗浄後に各テーブルへと運びますので少々お待ちください!そして!対にメインデイッシュの解体です!〉
アナウンスの声に参加者たちは雄叫びをあげた。俺もあげそうになったからな。
そのとき、俺はふと思い付いたので放送室に通信を入れる。
『どうかなされましたか陛下?』
『参加者たちをこれ以上待たせるのも酷だろう。ガートルードのリミッターを解除しろ。それはそれで面白くなるだろうからな』
『畏まりました』
通信を切ると同時にアナウンスが流れる。
〈ここで皆様に急報です。陛下のご指示によりガートルードのリミッターを解除させていただきます。これでメインデイッシュの解体も早くなることでしょう!〉
そのアナウンスに参加者達は歓声をあげる。それと同時にガートルードの動きが先程までとは比べられないほど素早くなる。
この動きには管理局員も対応できないようで回避しきれずにダメージが蓄積されていく。
「…あっ!」
そして対に自分の流した血に滑り体制を崩した隙をついてガートルードが口を開けて管理局員の頭を一瞬で噛み砕きそのまま咀嚼してしまった。
〈皆さま対にメインデイッシュが解体されました!いよいよディナーも佳境へと向かいます!それではお楽しみください!それと食後のデザートは近くの従業員にお申し付けください!順次運ばせます!〉
参加者達の声で満たされる部屋のなかにアナウンスの声が小さく聞こえていた。
一回目の解体ショーは上手くいった。参加者達(参加者といっても全て幻魔であるが)も満足していたようだ。
プレシア・テスタロッサの方も順調のようで最新の報告にはフェイト・テスタロッサが高町なのはと遭遇したとあったからな。そ因みにフェイト・テスタロッサの双子エリシア・テスタロッサはフェイト・テスタロッサとは別行動で探しているらしい。
フム、これならジュエルシードの数が変わること以外では原作に影響はなさそうだが転生者の二人がどう介入してくるのかそこが分からないからな。今のところ転生者二人は高町なのはとジュエルシードを探してはいないみたいだ。どうやら高町なのはと遭遇しようとする度に二人が出会ってしまいそのまま戦闘になり結果両者引き分けの上に終わる頃には高町なのはは既にいないと言うことが起きているらしい。
八神はやての双子も今のところ動きはないみたいだから暫くはこのまま進みそうだな。後は幻魔兵団の強化を急がないとな。目標は管理局相手に正面から余裕で勝てるぐらいにはしたい。そうじゃないと高町なのはやフェイト・テスタロッサ、八神はやてに転生者という強者が入るだろう管理局を倒すことは困難だろうからな。今は管理局は利用価値があるからな。その気はないがな。