私とヤミーは今、砂漠を走り虚を摘まみ食いしながら力のある虚を探している。ヤミーに合わせて速度を落としているから私にとっては早歩き程のスピードしか出していないが、視認出来るギリギリのラインで前を走っている。ヤミーの響転の速度向上になればとヤミーが限界になるまで追い込んでいる。
ヤミーが泣き言を喚きながら響転で追いすがっているが、まだまだ叫ぶ元気があるようなのでほんの少しスピードを上げた。徐々に諦めて歩こうと速度を下げ始めたヤミーを後ろに回り込み尻を蹴り飛ばした、砂に顔から突っ込んだヤミーが勢いよく顔を引っこ抜いて私に叫び始めた瞬間にまた蹴り飛ばした、文句を言っている暇があるなら走れ。
キレ始めたヤミーを蹴り飛ばし、落ちてきたらまた蹴り飛ばしを繰り返していたらだんだん静かになってきたので自分の足で走らせた。また速度が落ちてきたら蹴ると言ったら大人しくなった、やはり痛みを伴なう躾が一番のようだ。
しばらく走っていたが限界になったようだ、大量の汗をかいて倒れ込んでいるヤミーを拾って森の方に向かった、ちょうど近くに虚の反応がある場所がそこだったのだ。現世のように葉が生い茂っている訳でも無い石英のような木だがただの砂漠よりは過ごしやすいのだろう。
メスの人型1獣型3と周りを取り囲むように虚が群れている、人型は十中八九ヴァストローデだろうがどうにも弱っている。症状的に虚を食べずに衰弱しているようだ、体調管理もろくに出来ないようでは話にならんだろうに。
せっかく見つけたヴァストローデ級をむざむざ他の有象無象にくれてやるほど私は寛容では無いので他の虚には退場願おう。到着と同時に周りの虚共を切り刻み、メス4体以外は退場してもらった。
苦戦していた相手がいきなり細切れになった事でメス達が少々固まってしまったが、ヤミーを叩き起こし刻んだ虚を食べて回復するよう言い渡した。
メス達が正気に戻った時に霊圧を少しだけ漏らしメス達に霊圧を叩きつけた、こういうものは力の差を分かるようにした方が話が通じやすい。メス達は膝をつき大量の汗をかき息も絶え絶えだ、おいヤミー何故お前まで汗をかいている。
内心で呆れながらも人型に私達に着いてくるように言うと、後ろの獣型も一緒にという条件を出してきた。力の差を感じているだろうに、こちらに条件を出す胆力と仲間を守るという虚らしからぬ甘さ、自分自身よりも獣型に虚を与えて衰弱していたという過程がありありと想像できる台詞だ。
獣型はアジューカス級に届くかどうかと言う、戦力としては微妙だが、ヴァストローデ級が手に入れば10刃の枠に1つ収まる事を考えれば、従属官にする事が決定的だ。わざわざ選ぶ時間も無くなるのならこちらとしてもデメリットは無さそうだ。
私はその条件を了承し霊圧をまた内部に閉まった、メス達は倒れ込んでしまったようだ。緊張の糸が切れたのだろう、ヤミーにメス達のお守りを任せ、私は近くの虚を屍に変えてメス達の脇に屍を積んでいった。少しずつ減っているのはヤミーが摘まみ食いしているのだろう、ヤツの食べるペースより私が虚を捕まえてくる方が圧倒的に早いので気にする程ではないか。
屍の山をして岩に腰を下ろすとヤミーが寝ていた、私が近隣の虚を根絶やしにしたから良いものを、貴様は死なんだろうがメス共が死んだらどうするつもりだったのだ?蹴り起こしても良いがヤツも疲労で倒れているようだ。メス共が目を覚ますまでヤミーも休憩にするとしよう、睡眠を必要としない私にとって退屈な時間だ。
最初に起きてきたのは人型だった、弱っていてもヴァストローデの生命力故だろう。起きたのなら飯にしよう、待っている間に霊圧の超高速循環で消費した霊圧を補充するために少量ずつ摘まんでいたがまだまだ数はある。他のメス共も起こすように言い、私はヤミーを蹴り飛ばした、目覚めにはちょうど良いだろう。
起きてから喚いていたが食事だと言った時に目の色変わった、屍の山を見て食欲が刺激されたらしい。現金なものだ。
メス共も全員起きたようだ、屍の山を見て固まっていたがヤミーが勢いよく食べ始めたのを見て私に視線を送ってきた、アイツが食べきる前に食べた方が良いぞと言うと獣型が食べ始めた、人型は私に近づき礼を言ってきた。見張りと飯の件の事らしい、礼は良いからさっさと貴様も食え。どちらかと言えば貴様のために捕ってきたようなものだと言うのに。
ようやく人型も食べ始めたので私も摘み始めた、私が本気で食べ始めると一瞬で無くなってしまうので摘まむ程度だ。私に気を使っているのか人型も摘まむようなスピードで食べていたので貴様の回復のために捕ってきたのだ、仲間を守りたいなら食えと言うとまだ遠慮がちだったが先程よりは食べるペースが上がった。
我の強い虚だと言うのに他人に気を使う妙なヤツだ、自分自身の事だけ考えていれば良いものを……これでは先が思いやられるな。
ようやく食べ終えたようなので《虚夜宮》に向かうとするか、あれだけの量を食べたからかメス共の力も回復したようだ。これから《虚夜宮》に向かう事とそこで破面になり今より力が増す事になることを簡単に説明した。
力が増すと聞いて多少メス共の目がギラつき始めた、やる気が増したようなのでヤミーのスピードに合わせて移動しても着いてくるだろう。ヤミーのスピードは破面の中ではそこまで速くないからな。
それから私達は走って《虚夜宮》に向かい虚を摘みながら、へばってきたヤミーとメス共を蹴り飛ばしながら進んだ。人型だけは汗をかきながらもまだ余力があるようだ。パワー型とスピード型の差が出ているな、ヤミーはもっと走らせねばなるまい。
《虚夜宮》に着くまでにメス共の名前を聞いた、人型はハリベル、獣型の鹿がアパッチ、獅子がミラ・ローズ、蛇がスンスンと言うらしい。名前で呼べとの催促らしい。メスや女と言っていたのが気にくわないようだ。
《虚夜宮》に着いた時にはヤミー達はボロボロになっていた、虚を摘みながら走っていたが休憩はほとんどとらなかったせいか、ハリベルも疲れているようだ。藍染にメス共を渡して私とヤミーはまた他のヴァストローデ級の虚を探しに砂漠に向かった。私がヤミーを蹴り飛ばしながら走っていたせいかヤミーの叫び声が《虚夜宮》に響いていた。
二千文字やっと超えた、他の人は平均で2000から4000文字だから尊敬するよ(ノ´・ω・)ノ