本日は二月三日、節分である。どうやらこの時代も俺がいた前世と節分は同じみたいだ。となれば、やることは決まっている。
「まずは豆を炒るか」
豆は今からしておかないと間に合わないからな。後は恵方巻か。
「けど確か、この時代では恵方巻は食ってなかった筈だよな」
恵方巻は、早くて関西方面で1970年代から食べ始められたらしい。んで、全国区になったのが1998年にとあるコンビニで巻き寿司を販売したのが起源だと言われてるらしい。つまり、
「まぁ別にいいか。ここ自体が俺の居た世界と異なってるわけだし」
そして俺は再び豆を炒り始めた。暫くしてようやく豆が終わり、次は恵方巻を作る。すると店の扉が開かれた。
「(おいおい、表に看板出してるんだぞ)すみません。今はまだ準備中でして」
「すみません」
するとやって来た客はさくらだった。さくらだけじゃない、劇場の全員がやって来ていた。
「さくらさんでしたか。それにしても皆さんお揃いで」
あやめ「ごめんなさい」
米田「実はな、今日ウチで厄落としも兼ねて豆まきすることになってな」
アイリス「それでね、大輔お兄ちゃんも誘おうと思ったんだ」
「そうでしたか。なら是非参加させて頂きますよ」
ま、一応・・節分で邪気を追い払うって意味もあるみたいだしな。
紅蘭「ところで森川はん、何してはるんですか?」
「ああ、今恵方巻を作ってるんですよ」
『恵方巻??』
やっぱり分からないか。
「恵方巻とは、こうやって海苔巻きを作って、その年の方角を向いて食べ終わるまで話してはダメなんですよ」
すみれ「なんで話してはダメなんですの?」
「恵方巻を食べる時、喋ってしまうと運が逃げると言われてるんです。更に、無言で恵方巻を食べている間に願い事を思い浮かべるといいとも言われています」
あやめ「そんな習わしがあるのね」
かすみ「初めて聞きました」
そらそうだろな。まず今の時代に恵方巻は存在していないはずだからな。
「そうですね。関東では珍しいかもしれませんね。恵方巻は関西でも一部の地域でしか食べられていないみたいですし」
米田「そうなのか?」
「はい。私も偶々知ったくらいですし」
米田「お前さんが知らないってんだ。余程珍しいんだろうな」
はい嘘です。本当は知ってます。けど、こんな感じで言っておけばいいだろ。
「宜しければ、皆さんもご自分の恵方巻を作ってみますか?」
さくら「うわぁ!いいんですか?」
「もちろんですよ。材料は沢山ありますから」
そして、俺達は恵方巻を作っていく。皆自分で食べるのは自分で作る事にした。俺は其々の場所を回りながら、手助けをしていく。
「これで完成ですね」
『うわぁ♪』
それぞれの恵方巻が完成する。皆個性的な恵方巻ができたな。
「さて、では豆まきをするなら劇場に戻りましょうか」
米田「そうだな」
そして皆で恵方巻と豆をもって劇場に向かった。
大神「それじゃあ豆まきを始めようか」
『おお~!!』
そして豆まきを始める。
さくら「鬼は~外!」
アイリス「福は~内!」
マリア「鬼は~外」
すみれ「福は~内ですわ」
大神「イテテテ!ア、アイリス…もう少し優しく…」
米田「おめぇもださくら!」
「難儀だな」
あやめ「フフッ、皆から貴方が鬼をやったら豆を投げれないって言われてるからね。あの二人にはその分頑張ってもらわないと」
やはり豆まきには鬼役がいないと始まらない。だから俺がお手製の鬼の面を作った。んで、最初は俺と大神、そしておっさんの3人で鬼をするつもりだったんだが、さくらやアイリス達が、俺には豆を投げたくないと言ったので、強制的におっさんと大神となったのだ。そして豆まきが終わる頃には、おっさんと大神はへばっていた。
「お2人ともお疲れ様です」
俺はおっさん達に温かいタオルを渡してやる。
大神「ありがとうございます」
米田「しっかしひでぇ目にあったぜ。お前はいいよな。女連中に止められてよ」
おっさんは、少しだけ俺に愚痴を言ってきた。
「本当にすみません」
大神「まぁまぁ支配人。仕方ないじゃないですか」
あやめ「そうですよ。あの子達の希望なんですから」
米田「わ~ってるよ」
おっさんは分かってはいるが、納得は出来ないみたいだ。ま、気持ちは分かるけどよ。
「さて、それでは恵方巻を食べましょうか」
『賛成~!』
自分で作った恵方巻は旨いぞ。今年の方角は確か東北東だったな。(方角は今年2019年のを参考にさせてもらってます)
「それでは、いただきます」
『いただきます!』
各自方角を向いて、無言で食べるのであった。ま、途中でカンナやアイリスが我慢できなかったけどな。
米田司令が狙撃されたが、森川も命を狙われるかどうか
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米田と同じく、狙撃されて一時的離脱
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【輪廻を調整されし者】だから、狙撃しても