太正?大正だろ?   作:シャト6

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第四十八話

さくら達を探して劇場をうろつく。ロビーには客以外誰もいないな。いや、売店に椿がいるぐらいか。そのまま二階に上がり、エントランスを見るとさくらがいた。

 

「よう」

 

さくら「あ、森川さん!」

 

さくらは俺に気づくと近寄ってくる。

 

「5日ぶりか」

 

さくら「ホントですよ。直仁さんが来た時から全く来てくれないんですもん」

 

「さっきおっさんやあやめからも愚痴言われたぞ。仕方ないだろ。せがたさんと戦ってその傷や気が回復してなかったんだから」

 

さくら「それは…分かってますけど」

 

少し拗ねながらさくらは言う。

 

「あの後店に帰って寝たらあの日から4日経ってたしよ。んで、流石に4日も店休んじゃまずいと思ってな。昨日は2割引で1日中営業してたんだよ。今日は店休んで此方に来たって訳だ。新しく花組に入隊した奴も見にな」

 

さくら「そうだったんですか。あの時は、森川さんの霊力…「俺の場合は気だ」気が少ない事をアイリスが気付いて、私とすみれさん、マリアさん、アイリス、紅蘭の5人で霊力を分け与えたんです」

 

「そうだったのか。ありがとな…お前らが霊力とかを分けてくれなかったら危なかっただろうよ。なんせあの技は、俺の気を95%持っていくからな。一応5%は残したが危なかったみたいだな」

 

さくら「『みたいだな』じゃないですよ!本当に危なかったんですからね!!」

 

俺は笑いながらそう言うが、さくらからしたらたまったものじゃないだろな。それに関しては、ホントに感謝してるしな反省もしてる。

 

「さて、取り敢えずまずはさくらと出会ったから、残りの連中も探さないとな」

 

さくら「すみれさんならサロンにいましたよ」

 

「サロンか。多分茶でも飲んでるんだろうよ」

 

さくら「はい。紅茶を飲んでました。アイリスは部屋お昼寝してるかも」

 

「マリアは?」

 

さくら「マリアさんは、多分地下の射撃場だと思います。後地下にいるのは大神さんとカンナさん、紅蘭は、多分親方と広井さんと光武の所かと」

 

「分かった。後で地下にも行ってみるわ。じゃあな」

 

さくら「はい!」

 

俺はエントランスからそのままサロンに向かう。するとさくらの言う通り、紅茶を飲んでるすみれを発見した。

 

「おっす」

 

すみれ「森川さん」

 

「さくらの奴に、すみれがここで茶を飲んでるって聞いてな」

 

すみれ「そうでしたの。森川さんもいかがですか?」

 

「なら貰おうかな」

 

俺はすみれの隣に座る。すみれは自分のおかわりを含めて、新しく紅茶を作り始めた。

 

すみれ「どうぞ」

 

「悪いな」

 

俺はすみれから紅茶を受け取り匂いを嗅ぐ。…うん、紅茶のいい香りだ。

 

「さっきさくらに聞いたが、お前も俺に霊力を分けてくれたそうだな。ありがとな」

 

すみれ「気にすることはありませんわ」

 

「それでもだ」

 

俺は紅茶を飲む。…うん、流石は神崎のご令嬢だ。いい茶葉を使ってる。暫くの間、俺とすみれは紅茶をのんびり楽しんだ。

 

「ご馳走さま。流石はすみれだな。いい茶葉を使っている」

 

すみれ「お粗末様ですわ。流石森川さん。気が付きましたか」

 

まぁな。前世の俺じゃ全く分からなかったが、今の俺はサンジや小松といった料理人に関する舌があるからな(本人は気づいてませんが、森川の舌はトリコのG7並です)

 

「そういえば、新しい隊員の話を聞いたが、すみれから見てどうなんだ?」

 

すみれ「そうですわねぇ…年齢もお若いですし、少尉や森川さんには敵いませんが、磨けば素晴らしい者になると思いますわ。私も薙刀を指導していますけど、これからといった感じでしょうか」

 

ほぅ…すみれにもそう言わせる人材か。これはますます会うのが楽しみになるな。

 

「そうか。それじゃあ俺はそろそろ行くとするか。紅茶ありがとな。美味かったぞ」

 

すみれ「いえ、またご一緒いたしましょう」

 

そして俺は再び劇場内をブラつく。すると、中庭から声が聞こえてきた。行くとそこにはカンナと男がいた。多分あいつが入隊した奴か。

 

カンナ「おう大将!」

 

「こんにちはカンナさん」

 

カンナ「おっとそうか…」

 

カンナは俺の言葉遣いに気づいたのか、小さな声で納得していた。

 

「カンナさん、此方の方は?」

 

カンナ「ああ直仁。大将はな、あたいが世話になってる飯屋の大将だ!大将、こいつは体験入隊で来てる狛江梨直仁だ」

 

直仁「狛江梨直仁です」

 

「初めまして狛江梨さん。私はカンナさんから紹介された通り、帝劇の近くで店をしている森川大輔です」

 

直仁「直仁でいいですよ森川さん」

 

「それでは直仁君と」

 

俺達は互いに自己紹介をする。

 

(へ〜…こいつは凄いな。気…さくら達でいえば霊力か?それがとてつもなくデカイな。さくらやもしかするとアイリス並かもな)

 

俺は感じた霊力のデカさに驚いた。これは確かの、すみれの言う通り磨けばいいのができるな。

 

直仁「っというよりカンナさん!森川さんに話していいんですか!?」

 

カンナ「ん?ああ気にすんな。大将はあたいらの裏の顔も知ってるからよ」

 

直仁「そ、そうなんですか!?」

 

「ええ、カンナさん達が帝都を護ってる帝国華撃団なのは知っていますよ」

 

その言葉を聞いて、直仁は驚いていた。確かに、外部で花組の事を知ってるとは思わないわな。

 

「それではカンナさん、直仁君、私はそろそろ失礼しますね。まだマリアさん達にお会いしてないので」

 

カンナ「おう!早く会ってやれよな」

 

直仁「森川さん、またお会いしましょう」

 

「ええ。是非ウチの店にも食べに来てください」

 

そして俺は中庭を後にした。

 

「なるほど。あれが狛江梨直仁か。中々どうして面白い素材じゃねぇか。おっさんやあやめ、さくら、すみれ、カンナが言う通りだな」

 

俺は直仁の今後を期待すると、笑いが止まらなかった。

 

「さて、マリア達に会いに地下に行くか」

米田司令が狙撃されたが、森川も命を狙われるかどうか

  • 米田と同じく、狙撃されて一時的離脱
  • 【輪廻を調整されし者】だから、狙撃しても
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