太正?大正だろ?   作:シャト6

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第四話

俺が作った朝食を食べて、さくらは刀袋を持って劇場に行ってしまった。まぁ、荷物は置いてったけどな。

 

「さて、作業の続き続きっと」

 

俺は地下に下り、調べ物の続きを始めた。まぁ、ほとんど調べ終わってるから後はこれを整理するだけなんだけどな。そんなこんなでようやく資料の整理が完成した。しかし、そこに載っていた事に色々と興味が湧く。

 

「なるほど。確かに米田のおっさんが言った通り、さくらの親父さんは1918年、太正7年の3月に死んでる。しかも、その原因がさくら…真宮寺家に流れてる血、破邪の血。そしてあの化け物(降魔)を封印する魔神器を使ったのが原因か…」

 

調べたら、軍から真宮寺一馬の事が出るわ出るわ。ってか、ここまで大事な事もう少ししっかりと管理できないのかよ軍の連中は。

 

「ま、はっきり言ってウチのレベルじゃこの時代のデータはザルだけどな」

 

これも、あの神に貰った特典のお陰ではあるけどな。

 

「それよりも気になるのが、この山崎真之介って男だ」

 

モニターに山崎のデータを映し出す。

 

「軍では既に死亡扱いになってるが、その原因は不明で未だ行方不明…」

 

端末を操作し、山崎のデータを見る。

 

「んで、今あいつらが使ってる光武やたまに見る翔鯨丸は、元々こいつが設計したみたいだな」

 

これも、開発に携わっている神崎重工からデータを調べた。

 

「……」

 

俺は暫く、この男の事が頭から離れなかった。

 

「ま、今は特に気にする事じゃないだろ」

 

そう決めた俺は、モニターの電源を落とした。

 

「しかし、山崎と藤枝が元恋人同士だったとはな」

 

山崎の経歴を調べてたら、藤枝の名前があった。

 

「ま、お互い対降魔部隊にいたみたいだし、既婚者とおっさんじゃ恋には芽生えないわな」

 

そんな事を呟きながら、地下室を後にした。

 

「ふぁ~…徹夜したし、少し仮眠するか」

 

そう決めた俺は、部屋に戻って夕方まで眠るのであった。暫くねてると、突然地震が起きた。

 

「な、なんだ!?」

 

俺は慌てて飛び起き、窓を開ける。空は既に薄暗くなっていた。

 

「一体何が起きたんだ?」

 

とにかく情報収集だ。俺は店を跳び出した。走ってると雷門付近に人だかりができていた。

 

「すみません、何かあったんですか?」

 

俺は近くにいた男に話しかける。

 

「おう、マスターじゃねぇか。いやな、さっきデカい機械が突然出て来てよ。長屋の方に行っちまったんだよ」

 

「しかも、警察の連中が通せんぼしててよ」

 

「なるほど…」

 

「かぁちゃん!!」

 

すると、前の方で子供の泣き叫ぶ声が聞こえた。振り向くと、警官に止められながら泣き叫ぶ子供がいた。

 

さくら「とらちゃん!」

 

「姉ちゃん!姉ちゃん!!」

 

泣き叫ぶ子を見て、さくらは近くに止まってた車に走っていった。俺もその後を追いかける。すると、中から藤枝とマリア、そして神崎が降りてきた。

 

マリア「中心街でなかった事が、寧ろ好都合だったと思います。目的は分かりませんが、このまま長屋の方に進んでくれれば、身動きが取れなくなるはずです。そこを狙って一気に…」

 

さくら「そんなのおかしいです!!」

 

「落ち着いて下さいさくらさん」

 

叫ぶさくらを宥める。

 

あやめ「さくら…」

 

さくら「貴方達の護る帝都って、あそこだけなんですか!!長屋は帝都じゃないんですか!!」

 

さくらは、町の中心を指差して言う。

 

マリア「落ち着きなさい、さくら」

 

さくら「私は…私は帝都を…ここに住む皆を護りたいんです!私1人でも長屋は護ります」

 

そしてさくらは長屋の方に走っていった。

 

マリア「さくら!」

 

「見事に一本取られましたね?マリアさん」

 

マリア「森川さん…」

 

「ま、今は詳しい事は聞きません。けど、さくらさんの援護はいいんですか?」

 

あやめ「そうですね。マリア、すみれの両名はさくらの援護を」

 

そう言うと、神崎が突っかかって来た。

 

すみれ「援護!?私があの娘の援護ですって!」

 

あやめ「…隊長、復唱を」

 

マリア「私とすみれの両名は、さくらの援護に向かいます」

 

そして2人もさくらの後を追いかけてった。

 

「やれやれ」

 

あやめ「ところで」

 

2人が行ったのを確認すると、藤枝は俺の方を向く。

 

あやめ「何故【オアシス】のマスターである貴方がここに?」

 

「ん?ああ、さくらさんが中々戻って来なかったもので、気になって探しに来たんですよ」

 

あやめ「…そうですか」

 

藤枝は納得してない表情だな。そらそうだろな、俺だっていきなりさくらと一緒に来たら警戒するしな。

 

「!?」

 

そう思ってると、別の所から同じ機械が出てきた。

 

あやめ「そんな!?脇侍は一体だけじゃなかったの!?」

 

「脇侍?」

 

初めて聞く名前だな。

 

あやめ「ここは私が時間を稼ぎます!マスターは逃げて下さい!!」

 

拳銃を取り出し俺の前に出る藤枝。

 

「逃げろって…藤枝さんは!」

 

あやめ「一般市民を守るのが軍の役目でもあります。ですから早く!!」

 

そう叫びながら脇侍に銃を撃つ。しかしあまり効いていなく刀が藤枝に襲い掛かる。

 

「あぶねぇ!!」

 

俺は藤枝の上に覆いかぶさり、刀を回避する。

 

「ったく、あんまり調子に乗ってると三枚にオロすぞ!」

 

そう言うと、脇侍が少し怯み後ずさる。

 

あやめ「……」

 

それをあやめは茫然と眺めていた。

 

「とっととくたばりやがれ!!」

 

俺はこの世界で初めて使うサンジの技を使った。

 

首肉(コリエ)肩肉(エポール)背肉(コートレット)鞍下肉(セル)胸肉(ポワトリーヌ)もも肉(ジゴ―)!!」

 

脇侍「ギ、ギギギギ…」

 

「吹っ飛べ!羊肉(ムートン)ショット!!!」

 

そして脇侍は首がもげ、それっきり動かなくなった。

 

「おかわりは自由だぜ?」

 

煙草に火を点け、脇侍に煙草を向けてそう言う。

 

あやめ「……」

 

「おう、無事か?」

 

俺の言葉に、藤枝はハッとなり気が付く。

 

あやめ「え、ええ。大丈夫よ」

 

「ならよかった」

 

そう言いながら俺は煙草をふかす。ん?藤枝の前で言葉遣いが変わってるって?んなの、ガラクタと戦ってからもう気にしてねぇよ。

 

あやめ「あの」

 

「ん?」

 

あやめ「助けて下さってありがとうございます」

 

「別に気にすんな。俺もこいつ(脇侍)に腹立ったし」

 

あやめ「そうですか。後、随分と言葉遣いが変わりましたね」

 

やっぱり来たかこの質問。

 

「まぁな。俺のこの口調を知ってるのは、あんたを除いて米田のおっさんだけだ」

 

あやめ「司令をおっさん…」

 

「因みに、本人からの許可は貰ってんぞ?」

 

あやめ「はぁ…」

 

そんな話をしてると、さくら達が戻って来た。

 

マリア「ただいま戻りました」

 

あやめ「お帰りなさい皆」

 

「皆さんご無事でなによりです」

 

あやめ「……」

 

恐らく、急に俺の口調が変わったから戸惑ってんだろな。

 

さくら「あやめさん、どうかしましたか?」

 

あやめ「い、いいえ。何でもないわさくら」

 

「ま、とにかく今日はこの辺にしておきませんか?皆さんお疲れでしょう」

 

あやめ「そうですね。じゃあ皆、撤収するわよ」

 

「「了解!」」

 

マリアとすみれの奴は、そのまま車に乗り込んだ。

 

あやめ「さくら、貴方はどうするの?」

 

さくら「荷物をまだ森川さんのお店に置いたままですので」

 

「今日まではウチで預かりますよ」

 

あやめ「分かりました。それじゃあさくら、明日森川さんと一緒に劇場に来てちょうだいね」

 

ちゃっかり俺も連れてこさせんなよ。絶対今回の件での話だろうな。

 

さくら「分かりました」

 

そしてあやめ達は帰っていった。俺もさくらと一緒に店に戻り、少し遅めの夕食を作り眠りについたのであった。

米田司令が狙撃されたが、森川も命を狙われるかどうか

  • 米田と同じく、狙撃されて一時的離脱
  • 【輪廻を調整されし者】だから、狙撃しても
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