今は何度目だろうか?
そして今回も僕は………。
・鬱要素
・胸糞が悪くなるような描写
・意味不明な描写
・残酷な描写
これらのことに耐えられる方はこのままおすすみくださいませ。
×8
ベッドから体を起こした。
不鮮明な世界をぼんやりと眺める。
寝ぼけている脳を叩き起こしベッドから降りた。
机へと歩き、乱雑に置かれた教科書をどけて、メガネを手に取る。
視界が明瞭になると共に頭の中もハッキリしていく。
カーテンを開け放ち部屋に光が射し込む。
ゆっくりと窓を開けた。
清々しい朝の陽気に包まれながら伸びをする。
天気は上々。
さえ渡る青空は何十分でも見ていられそうな気がする。
しかしながらそうもしていられない。
朝というのは人にもよるが基本的に忙しいものだ。
窓を閉め、タンスの方へと移動する。
タンスを開き制服を取り出す。
毎日着ているせいか随分とくたびれてしまっている。
さっさと着替えをすませてしまう。
毎朝やっていることだからそれほど時間はかからない。
1分もしないうちに外に出られる姿になった。
部屋のドアを開き廊下へと出る。
あくびを噛み殺しながら後ろ手にドアを閉めた。
ゆっくりと幅の狭い廊下を進む。
突き当たりの右に階段がある。
傾斜がかなり急で危ない……出来るならば早めにどうにかしてほしいものだ。
そんなことを考えながら慣れた足取りでぽんぽんと階段を下っていく。
その先には見慣れた顔があった。
「あら、今朝はゆっくりね……。朝食出来てるわよ。早く顔洗って来なさい。」
歳に相応しくない幼い笑みを浮かべる母に軽く頷く。
彼女はニコッと微笑むと台所に向かって行った。
鼻歌混じりなところをみると機嫌がよいようだ。
身支度を済ませるため洗面所へと向かう。
洗面所へと入り歯ブラシを手に取る。
少し歯磨き粉をつけて口の中につっこんだ。
何も考えずただただ手を動かす。
2分ほど後、口の中にたまった液体を吐き出す。
水滴が跳ねるのを気にせず、コップに雑に水を溜めた。
それを口に含んで……吐き出す。
数回繰り返し、洗顔に移る。
……朝の支度というのはどうしてこうも面倒なものなのだろうか………?
いつも通りの動きをなぞりながら考える。
どうして、なんて疑問をもつのもおかしな話かもしれないがこの一連の作業にとられる時間というのはそれなりに大きなものだ。
そのうちにこれを時間短縮する機械が生み出されるかもしれない。
そんなバカなことを考えていたら顔を洗い終わってしまった。
タオルに顔をうずめて水分を拭き取る。
さきほどに比べると随分と明瞭になった視界で居間へと歩いていった。
「おはよう。昨日は眠れたかしら?」
母親に尋ねられ「そこそこ」と適当に答える。
棚からコップを取り出して軽くゆすぎ、冷蔵庫を開く。
牛乳を取り出してコップに注ぐ。
トプトプと音を立ててあっという間に硝子製のコップが白色に染まる。
こぼれないように慎重に自分の席へと運ぶ。
どこにでもある簡単な作りの椅子に深く腰掛け喉を潤す。
皿の上にあるトーストをかじりながらテレビに目を移す。
『本日は春らしい陽気で―――』
いつも通りの風景だ。
目の前で同じように朝食をとる母親がふとこちらに顔を向けた。
「最近どう?学校は楽しい?」
「なに?藪から棒に。」
「………何でもないわ。少し気になっただけなの。」
そう言って微笑むとスッと視線を逸らした。
大して気にも留めずに朝食を終えた。
「ごちそうさま。」
そう言って席を立つと居間を後にした。
荷物を整えて玄関へと向かうと父親も会社へ行くところだったのか靴を履いていた。
「お、今から出るのか?」
「そうだけど。」
父親は煙草をくゆらせながら笑顔で尋ねてくる。
「ついでだから送っていこうか?」
「いや、いいよ。それより煙草………家の中はやめなよ。」
自分の子供に言われて父親は驚いたように少し固まるとバツが悪そうに笑みを浮かべて、
「あぁ………スマンスマン。つい我慢できなくてな。それじゃ、行ってきます。」
そう言って、そそくさと外に出て行った。
ヘビースモーカーに溜め息を一つつき、自分も外に出るため靴を履く。
そうして玄関を開け、外に出た。
外に出ると眩しい日差しに思わず眉をひそめた。
さっさといこうと腰ほどの高さの門を押して家の敷地から出た。
そこそこに車通りが多い道路。
乗用車やタクシーなど、いろいろな車が走っている。
目に入ったのは一台のバス。
薄笑いを浮かべて足を踏み出す。
耳を裂くようなブレーキ音。
間もなく今まで味わったことのない鈍痛と共に視界は暗くなった。
薄れていく意識の中で聞いた悲鳴を忘れることはないだろう。
×7
ベッドから体を起こした。
酷く痛む頭を押さえながら不鮮明な世界を眺める。
寝ぼけている脳を叩き起こして、ベッドから降りた。
机へと歩きその脇に置いてあるガソリン缶を手に取る。
ずっしりとした感覚に思わずよろよろとふらついた。
カーテンを開け放ち部屋に光が射し込む。
ゆっくりと窓を開けた。
どんよりとした空気に包まれながら伸びをする。
天気は曇。
灰色の雲を見ているとなんだか憂鬱な気分になる。
しかしながらそうもしていられない。
朝というのは人にもよるが基本的に忙しいものだ。
窓を閉め、タンスの方へと移動する。
タンスを開き制服を取り出す。
毎日着ているせいか随分とくたびれてしまっている。
さっさと着替えをすませてしまう。
毎朝やっていることだからそれほど時間はかからない。
1分もしないうちに外に出られる姿になった。
部屋のドアを開き、廊下へと出る。
あくびを噛み殺しながら後ろ手にドアを閉めた。
足早に幅の狭い廊下を進む。
突き当たりの右に階段がある。
傾斜がかなり急で危ない……出来るならば早めにどうにかしてほしいものだ。
そんなことを考えながら慣れない足取りで慎重に階段を下っていく。
その先には見飽きた顔があった。
「あら、今朝は遅いのね……。朝食が出来ているわよ。早く顔を洗って来なさい。」
仏頂面で言う母に軽く頷く。
彼女は特に反応を示すことなく台所に向かって行った。
いつものことだが機嫌が悪いようだ。
身支度を済ませるため洗面所へと向かう。
洗面所へと入り歯ブラシを手に取る。
多めに歯磨き粉をつけて口の中につっこんだ。
考え事をしながら手を動かす。
2分ほど後、口の中にたまった液体をペッと吐き出す。
水滴が跳ねるのを気にせず、コップに雑に水を溜めた。
それを口に含んで……吐き出す。
数回繰り返し、洗顔に移る。
……朝の支度というのはどうしてこうも面倒なものなのだろうか………?
いつも通りの動きをなぞりながら考える。
どうして、なんて疑問をもつのもおかしな話かもしれないがこの一連の作業にとられる時間というのはそれなりに大きなものだ。
そんなことを考えていたら顔を洗い終わってしまった。
タオルで乱暴に顔を拭いて水分を取る。
さきほどに比べると随分と明瞭になった視界で居間へと歩いていった。
「おはよう。」
母親のあいさつに「ん。」と適当に答える。
棚からコップを取り出して軽くゆすぎ、冷蔵庫を開く。
牛乳を取り出してコップに注いだ。
トプトプと音を立ててあっという間に硝子製のコップが白色に染まる。
それを自分の席へと運んだ。
とある拍子で壊れてしまいそうな簡単な作りの椅子に深く腰掛け喉を潤す。
皿の上にあるトーストをかじりながらテレビに目を移す。
『昨日A市で轢き逃げが起こり―――』
いつも通りの風景だ。
目の前で同じように朝食をとる母親がふとこちらに顔を向けた。
「最近どう?学校は楽しい?」
「なに?藪から棒に。」
「………何でもないわ。少し気になっただけよ。」
そしてそう言うと視線を逸らした。
大して気にも留めずに朝食を終える。
「ごちそうさま。」
そう言って席を立つと居間を後にした。
荷物を整えて玄関へと向かうと父親も会社へ行くところだったのか靴を履いていた。
「お、今から出るのか?」
「いや。」
父親は煙草をくゆらせながら尋ねてくる。
「ん?今日は学校休みだったか?」
「いや、そうじゃない。それより煙草………家の中はやめなよ。」
そういうと父親からライターをやんわりと奪った。
そして右手に持つガソリン缶を抱える。
蓋を外し、周りにぶちまける。
辺りには鼻につく臭いが充満する。
不思議そうにその様子を見る父親を気にせずにガソリン缶を放った。
そしてライターの火を点け手の力を抜いた。
そこからそう時間が経たずに意識は途切れた。
父親の大袈裟な断末魔の叫びはきっと忘れることはないだろう。
×6
ベッドから体を起こした。
ガンガンとうるさい頭を押さえながら不鮮明な世界を眺める。
寝ぼけている脳を叩き起こして、ベッドから体をおろした。
机へと歩きその脇に置いてある拳銃を手に取る。
ずっしりとした感覚に思わず目眩を覚える。
カーテンを開け放ち部屋の外を眺める。
ゆっくりと窓を開けた。
どんよりとした重い空気に包まれながら伸びをする。
天気は雨。
降り注ぐ雨を見ているとなんだか憂鬱な気分になる。
しかしながらそうもしていられない。
朝というのは人にもよるが基本的に忙しいものだ。
窓を閉め、タンスの方へと移動する。
タンスを開き制服を取り出す。
毎日着ているせいかところどころ焼け焦げてしまっている。
さっさと着替えをすませてしまう。
毎朝やっていることだがすこし時間がかかってしまった。
3分ほどして外に出られる姿になった。
部屋のドアを開き、廊下へと踏み出す。
眠気を覚まそうと舌を噛みながら後ろ手にドアを閉めた。
ふらつきながら幅の狭い廊下を進む。
突き当たりの右には階段がある。
傾斜がかなり急で危ない……出来るならば早めにどうにかしてほしいものだ。
そんなことを考えながら慣れない足取りで慎重に階段を下っていく。
その先には見飽きた顔があった。
「あら、今朝は早いのね……。朝食が出来ているわよ。早く顔を洗って来なさい。」
仏頂面で言う母に軽く頷く。
彼女は特に反応を示すことなく台所に向かって行った。
いつものことだが機嫌が悪いようだ。
身支度を済ませるため洗面所へと向かう。
洗面所へと入り歯ブラシを手に取る。
多めに歯磨き粉をつけて口の中につっこんだ。
鏡に映る醜い顔から目を逸らす。
2分ほど後、口の中にたまった液体を一気に吐き出す。
水滴が跳ねるのを気にせず、コップに雑に水を溜めた。
それを口に含んで……吐き出す。
数回繰り返し、洗顔に移る。
……朝の支度というのはどうしてこうも面倒なものなのだろうか………?
いつも通りの動きをなぞりながら考える。
どうして、なんて疑問をもつのもおかしな話かもしれないがこの一連の作業にとられる時間というのはそれなりに大きなものだ。
そんなことを考えていたら顔を洗い終わってしまった。
タオルで乱暴に顔を拭いて水分を取る。
さきほどとさほど変わらない視界で居間へと歩いていった。
「おはよう。」
母親のあいさつに無言で答える。
棚からコップを取り出して軽くゆすぎ、冷蔵庫を開く。
お茶を取り出してコップに注いだ。
トプトプと音を立ててあっという間にプラスチック製のコップがうまった。
それを自分の席へと運んだ。
ボロボロになった椅子に深く腰掛け、喉を潤す。
テーブルの上の漬け物をかじりながらテレビに目を移す。
『昨日A市の民家が全焼し住んでいた家族が焼死する事件が発生しました。警察は放火―――』
いつも通りの風景だ。
眠そうにしている母親に話しかける。
「どう?最近。生きてて楽しい?」
「なに?藪から棒に。」
「別に……ちょっと聞いておきたかっただけ。」
そう言うとおもむろに拳銃を構える。
照準を母親の脳天に合わせた。
そしてなにも考えずに指を引き金にかける。
ゆっくりと人差し指に力を入れた。
耳に響く発砲音に顔をしかめながら今度は自らのこめかみに銃口をつける。
辺りに立ちこめる硝煙の臭いを忘れることはないだろう。
×5
ゆっくりと瞼を開く。
耳鳴りが響く頭を押さえながら不鮮明な世界を眺める。
寝ぼけている脳を叩き起こして、ベッドから体をおろした。
机へと歩きその脇に置いてあるメガネを手に取る。
何か違和感があると思えば片方のレンズが割れてしまっていた。
そっとメガネを外し元の位置に戻した。
カーテンを開け放ち部屋の外を眺める。
おもむろに窓を開けた。
どんよりとした重い空気に包まれながら伸びをする。
酷い雨だ。
部屋の中に雨が入ってくる。憂鬱な気分に布団が恋しくなった。
しかしながらそうもしていられない。
朝というのは人にもよるが基本的に忙しいものだ。
窓を閉め、タンスの方へと移動する。
脱ぎ捨てられている制服を拾い上げた。
毎日着ているせいかところどころ焼け焦げてしまっている。
さっさと着替えをすませてしまう。
毎朝やっていることだがすこし時間がかかってしまった。
5分ほどして外に出られる姿になった。
ドアを乱暴に開き、廊下へと踏み出す。
眠気を覚まそうと舌を噛みながら後ろ手にドアを閉めた。
ふらつきながら幅の狭い廊下を進む。
突き当たりの右には階段がある。
傾斜がかなり急で危ない……出来るならば早めにどうにかしてほしいものだ。
そんなことを考えながら慣れない足取りで慎重に階段を下っていく。
その先には見慣れない顔があった。
「……………。」
顔を半分無くした女性を見やる。
彼女は特に何か言うわけでもなく台所に向かって行った。
どうやら機嫌が悪いようだ。
身支度を済ませるため洗面所へと向かう。
洗面所へと入り歯ブラシを手に取る。
多めに歯磨き粉をつけて口の中につっこんだ。
鏡に映る醜い顔から目を逸らす。
2分ほど後、口の中にたまった液体を一気に吐き出す。
水滴が跳ねるのを気にせず、コップに雑に水を溜めた。
それを口に含んで……吐き出す。
そしてもう一度鏡を見た。
そこに映るのは見たこともない顔。
目には濃い隈が出来ている。
皮膚はただれ頭の一部分が欠けていた。
急にえづいてしまい洗面所に嘔吐する。
グラグラと揺れる視界のまま台所へと向かって行った。
「………。」
無言の母親を見やりながら台所へと入る。
棚から、コップとその横の毒薬を一緒に取り出す。
トプトプと音を立ててあっという間に硝子製のグラスが無色の液体で溢れる。
それをこぼさないように自分の席へと運んだ。
ボロボロになった椅子に深く腰掛ける。
そしてテレビに目を移した。
『昨日A市の民家で一家全員が射殺される事件が発生しました。被害者の一家では改造拳銃の密輸が――』
いつも通りの風景だ。
そして目の前のコップへと目を移す。
美しく光るグラスにみとれながらそれを手に取る。
そしてゆっくりと口に運んだ。
口の中に液体を流し込む。
すぐに呼吸が出来なくなった。
グラッと視界が反転する様子をきっと忘れることはないだろう。
×4
ゆっくりと瞼を開く。
脳裏に映る悪夢に頭を抑えながら不鮮明な世界を眺める。
痺れていて上手く動かない足を引きずりながらベッドから体をおろした。
机へと歩いていきポツンと一つ置いてあるカッターナイフを手に取る。
刃が錆びていて切れ味は良くなさそうだ。
手にしたそれをくるくる弄ぶとポケットにしまった。
カーテンを引きちぎり部屋の外を眺める。
おもむろに窓を開けた。
どんよりとした重い空気に包まれながら伸びをする。
バケツをひっくり返したような雨が町に降り注いでいる。
部屋の中に雨が入ってくる。もう少し雨に当たっていたいような気分になった。
しかしながらそうもしていられない。
朝というのは人にもよるが基本的に忙しいものだ。
窓を開けたまま、タンスの方へと移動する。
脱ぎ捨てられている制服を拾い上げた。
毎日着ているせいかところどころ焼け焦げてしまっている。
さっさと着替えをすませてしまおう。
毎朝やっていることだが、妙に時間がかかってしまった。
10分ほどして外に出られる姿になった。
ドアを蹴って開き、廊下へと踏み出す。
眠気を覚まそうと舌を噛みながら伸びをする。
あくびをしながら幅の狭い廊下を進んでいく。
進んでいった先には階段がある。
傾斜がかなり急で危ない……まぁ文句を言ったところでどうにかなるわけではない。
そんなことを考えながら音を立てないように階段を下っていく。
その先には見慣れない顔があった。
「……………。」
顔を半分無くした女性を見やる。
彼女は特に何か言うわけでもなく台所に向かって行った。
どうやらしゃべることが出来ないようだ。
気にすることなく身支度を済ませるため洗面所へと向かう。
洗面所へと入り歯ブラシを手に取る。
歯磨き粉をチューブの中身が無くなるまでつけて口の中につっこんだ。
鏡に映る顔は酷く顔色が悪い。
2分ほど後、口の中にたまった液体を一気に吐き出す。
水滴が跳ねるのを気にせず、コップに雑に水を溜めた。
それを口に含んで……吐き出す。
そしてもう一度鏡を見た。
そこに映るのは見たこともない顔。
目には濃い隈が出来ている。
皮膚はただれ頭の一部分が欠けていた。
すぐに目の前の鏡を叩き割る。
破片が刺さり固めた拳に鋭い痛みが走る。
一度大きくため息を吐いた。
そして浴室へと入る。
蛇口をひねり、お湯をためる。
カッターナイフを取り出して自分の手首を切りつけた。
思わず顔をしかめたが別に大した痛みではあるまい。
お湯をたまるとその中に腕を沈めた。
浴槽の中が汚い色に染まっていくとともに意識もだんだんと薄れていった。
薄れゆく意識の中で視界の端に見えた彼の姿は忘れることはないだろう。
×3
ゆっくりと瞼を開く。
ふわふわとする視界の中で体を起こす。
痺れていて上手く動かない足を引きずりながらベッドから体をおろした。
机へと歩いていきポツンと置いてあるメガネを手に取る。
ぼやけていた視界が一気に鮮明に変わった、
外の空気を吸おうと窓の方に歩み寄る。
窓から部屋の外を眺める。
おもむろに窓に手をかけた。
不気味な黒い霧に包まれながら伸びをする。
虹の色をすべて混ぜたように濁った色が町を覆っている。
その狂った景色にもう少し魅せられていたい気分になった。
しかしながらそうもしていられない。
朝というのは人にもよるが基本的に忙しいものだ。
窓を開けたまま、タンスの方へと移動する。
タンスを開くがそこに制服は見あたらない。
周りを見回すがどこかに脱ぎ捨てたわけでもないようだ。
おかしいと思い、自分の姿を改めて確認してみる。
どうやら制服を身につけていたようだ。
きっと制服のまま寝てしまったのだろう。
ドアを蹴り破り、廊下へと踏み出す。
腕の感覚が鈍いせいか上手くドアノブを捻ることが出来なかった。
あくびを噛み殺しながら幅の狭い廊下を進んでいく。
進んでいった先には階段がある。
傾斜がかなり急だ。それになんだかいつもより高いような気がする。
下った先を見やるとなんだか吸い込まれるような感覚に陥る。
グニャグニャと視界が曲がり始める。
ゆっくりと足を踏み出す。
そこに階段は無く、バランスを崩して前に倒れ込んだ。
ガンッガンッとやかましい音をならしながら落ちていく。
殆どなにも見えない視界の中で見た母親の表情はきっと忘れることはないだろう。
×2
ゆっくりと瞼を開く。
額から流れる血のせいで真っ赤な視界の中、体を起こす。
ギスギスと痛んで上手く動かない足を引きずりながらベッドから体をおろした。
机へと歩いていきポツンと置いてあるメガネをゴミ箱に放った。
ぼやけた視界に重なるのはくすんだ黒色。
外の空気を吸おうと窓の方に駆け寄る。
しかしそこに窓はなく吹いてくる風を受けながら部屋の外を眺める。
身を乗り出して吐き気のままに嘔吐した。
濃い霧に包まれ、少し先の景色すら正しいものか怪しい。
何故か霧の色は暗い。
狂った景色に酔ってフラフラと視界が揺れる。
しかしながらそうもしていられない。
今日の朝ぐらいはゆっくりしたいものだ……。
霧に包まれたまま、タンスの方へと移動する。
タンスを開くがそこに制服は見あたらない。
周りを見回すとそこかしこに洋服が脱ぎ捨ててある。
おもむろにそれらを拾い上げる。
袖の部分をしっかりと結んで簡単なロープを作った。
思い切り引っ張っても切れることはなく、見た目の割には丈夫なようだ。
そして次に目に入ったのは天井の一本の梁。
そこそこの太さがあり子供一人程度の体重なら支えるのは容易だろう。
その梁に、作ったロープを結びつける。
先に輪っかを作り自分の首が固定されるように調整する。
首を通した後、土台にした椅子を後ろに蹴飛ばした。
息が詰まり、間もなく意識はなくなった。
叫んだ声が空気に溶けるような感覚はきっと忘れることはないだろう。
×1
ゆっくりと瞼を開く。
息苦しいなかで深い闇に染まった景色をぼんやりと眺める。
ボロボロになって使い物にならなくなった体を引きずりながらベッドから体をおろした。
机へと歩いていきポツンと置いてあるメモを手に取る。
今にも果ててしまいそうな小さくて弱々しい字が書かれていた。
『どうして?』
「知らないよ」
ポツリとこぼした。
頬を伝う何かを気にも留めずメモを力任せに破り捨てる。
「ああ……。あああ………。ああああああああああああああ。」
虚しく響く音は誰にも聞こえない。誰も気にも留めない。誰一人……自分ですら。
ふと窓に映る自分の姿が目に入った。
こもりがちなせいか真っ白な肌に赤黒い眼が二つ。
酷く脆く惨めで美しい僕。
今からやるべきことは分かり切っていた。
その後のことも痛いくらいに理解していた。
何をしてきたか、記憶は鬱陶しいほどに鮮明に脳裏に焼き付いていた。
死んだ。殺した。殺した。死んだ。死んだ死んだ死んだ。
大嫌いだ。大嫌いだ。大嫌いだ。
死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ。
奏でられるシュプレヒコールに微笑を漏らす。
ガンガンと鳴って止まない頭が、ズキズキと痛んで上手く動かない四肢が、心地よい。
あと1度、いや?何千回何億回何兆回?
そんなのただの誤差だ。大した問題じゃない。
おもむろに窓の方へ歩み寄った。
窓は割れて穢い世界が視界を覆っている。
「きれいだな」
ふとそんな感想がこぼれ落ちた。
渋っていても仕方ない。
身を乗り出して世界に溶け込む。
どこまでも闇に覆われたそこは何かにとてもよく似ていた。
ふと身を委ねた。
どこまでも続く闇に墜ちていく。
墜ちる。
墜ちる。
墜ちる。
墜ちる。
「グチャ。」
僕は……………忘れない。
GAME OVER
⇒ continue?
continue?
continue?
conti――
はい!ここまで閲覧いただきありがとうございました!!
『continue』を執筆させていただきました彩風ともうします!!
いやぁ…………やってしまった………。
実はかなり前にはなるのですが………『処す』という同系統の短編作品を書かせていただきました(宣伝)。
そちらの方とこの『continue』はほとんど関連性もないのですが……。
また鬱的な作品に手を出してしまった………。
楽しいんですよね……こういう作品を書くの……。
また似た作品を書いてやってくるかもしれないです………。そのときは是非ご贔屓に……。
この『continue』は前回『処す』と同じく登場人物に関する情報を極力削っております。
そして何故主人公は自らもしくは親しい誰かを死に至らせるのでしょうか?
そこら辺は見ていただいている皆様の想像力に期待します。丸投げじゃないです。
ちなみに彩風がこの作品を作ろうと思ったときテーマとして掲げたのは《輪廻》です。
え?それぐらい予想がつく?
ええと…………。
ここから先はやはり皆様の素晴らしき想像力に頼るといたしましょう!!
それではこんな作品を後書きまでありがとうございました。
誤字脱字等ありましたら教えていただけると幸いです!
お粗末様でした。
この作品はフィクションであり、実際の人物・団体とは一切関係ありません。