俺の櫻井がこんなに可愛いわけがない!   作:カフェモカ

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第三話 残念なファッションセンス

「大正解。あたしの名前は櫻井秋美だよ」

 

櫻井はまるで正体を見破られた大怪盗のように、不敵な笑みで名乗った。

 

「やっぱりな」

 

「にっしっしっ」

 

俺の妹みたいに笑いやがる。

 

「偶然だな。俺はお前を探していたんだ」

 

案外、俺には探偵の才能でもあるのかもな。

 

「え?あたしの事を高坂が?」

 

「ああ。ノート届けにお前の家に行ったら留守でよ」

 

まさかなんとなく寄ったゲーセンで会うとは思いもしなかったぜ。

 

ちょうど良かったぜ、と、俺はバックのジッパーを開けて手を突っ込んだ。

 

「サンキュー。今年も高坂が委員長なんだ?」

 

「まあな」

 

「へー。でもノートはいらないや」

 

俺は手を止めた。

 

「どうしてだ?」

 

「なくても分かるもん」

 

そういえばこいつ学年トップなんだよな…

 

なんでそれで学校来ねえんだ?勿体ねえだろ。

 

櫻井は片手を自分の首に添えながら、へらへら笑っていた。

 

「えっへっへ。無駄足させてごめんね」

 

「別に。これも仕事だしな」

 

この女、なんだかよくわかんねえ性格してんな。

 

小学生にゲームで負けて暴れて泣いて、説教までされていたくせに。

 

同い年の俺には年上のように接してくる。

 

「お人好しだね〜、高坂は」

 

「よく言われるよ」

 

言われてあまり良い気分ではなかったんだが。

 

最近では誇らしささえ感じている。

 

「俺としては、お前を学校に連れて行ってやりたいんだけど」

 

「それも仕事?」

 

「それもあるけど、クラスの仲間が学校に来てないっていうなら来れるようにしてやりたいだろ?」

 

「ふーん」

 

それはとても興味のなさそうな、「ふーん」だった。

 

「だから学校来いよ、櫻井」

 

「いや」

 

そりゃあそうだわな。

 

予想通りの反応だった。

 

「来いよ」

 

「やだよ〜」

 

ふむ…このままだと同じやり取りを繰り返し続けることになりそうだな。

 

俺は取り敢えず話題を変えてみることにした。

 

「そっか。じゃあ一つ聞いても良いか?」

 

「どーぞ?」

 

初めてこいつに会ったときからずっと気になってたことを聞いてみた。

 

「なんでお前はそんなすげぇー格好してんだ?」

 

「え?」

 

目を丸くして固まる櫻井。

 

自分のつま先から胸元までを見て、

 

「そんなに…可愛い?」

 

「いや、凄く変」

 

「んなっ、なんですとー⁉︎」

 

なんつう顔芸披露してんだよこいつは。

 

バラエティーでも全力の今どきのアイドルみてーだな。

 

しょんぼりした顔で胸元を引っ張りながら、

 

「大人っぽくてカッコ良くないかな?」

 

「変だって」

 

わかんねぇやつだな。

 

「つーか胸元引っ張んなよ」

 

目のやり場に困っちまうじゃねーか。

 

俺が目をそらすと、「にへへ」といやらしい笑い声が聞こえてきた。

 

「どこ見てんのよ?エロー」

 

「う、うっせーな!」

 

赤くなってるであろう頬を誤魔化すために、俺は話を戻す。

 

「で?なんでそんな格好してんだ?」

 

「大人っぽくない?」

 

「どこがだよ」

 

「あれ?あたし的には女子大生風を押し出してる感じなんだけどなぁ」

 

「そんな恥ずかしい格好した女子大生がいてたまるかよっ!」

 

お前の中の女子大生のイメージはどうなってんだよ。

 

「えー。この前テレビでこんな服装が女の子の間で人気ってやってたんだけどなぁ」

 

「それはきっとアイドル特集だ。そんな格好で外歩いてるやつお前の他に見たことないぜ」

 

「えー?」

 

「大人っぽいのに憧れてんならもっと普通の格好して化粧でもすれば良いんじゃね?」

 

今のままだったら綺麗っつうかどっちかと言うと可愛いって感じだな。

 

俺のアドバイスに対して櫻井は…

 

「普通の格好て何?」

 

そ、そんなこと俺に聞くなよ。

 

女の普通の服なんて全然知らねーし。

 

「自分で調べろ」

 

「自分で調べてこうなったんだけど?」

 

「つまりお前のファッションセンスが残念なんだろうよ」

 

「キミの見る目がおかしいんだっ!」

 

開き直りやがった。

 

「どう見たってお前の趣味が悪趣味なんだよ」

 

可愛い顔してなんて残念なファッションセンスしてやがるんだ。

 

「ふっふっふ。このあたしにそんな失礼な指摘をしてきたのはキミだけだからね…この格好がそれほどおかしいとは、にわかには信じられないなぁ」

 

「それなら第三者の意見を聞くってのはどうだ?」

 

「第三者?」

 

俺は近くのゲームで遊んでいた小学生に呼びかけた。

 

「おい、そこの小学生!こいつの服装どう思う?」

 

小学生は俺が指差している櫻井を見ると…

 

「だっせぇ〜!」

 

そう返してきた。

 

「ほら見ろっ!」

 

「うぐぐ…」

 

俯いて歯ぎしりする櫻井。

 

彼女は勢い良く俺を指差して、

 

「覚えてろよ!こ、今度会ったら絶対驚かせてやるんだからなっ!」

 

そのまま出口へ向かって走りだす。

 

「ちょっ、待てよ!」

 

声をかけても止まらない。

 

「学校来いよっ!」

 

櫻井は足を止めて振り返ると、

 

「いやだっ!」

 

そう言ってまた走り出して行った。

 

あいつは先生でも登校させることが出来なかった不登校。

 

当然、そんなやつを登校させるのは骨が折れるだろう。

 

面白くなってきたぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今年の春アニメは楽しみですねー!
やっぱり一番エロマンガ先生ですかね!
早くみたいなぁー(≧∇≦)
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