俺達の高校生活は、平穏に過ぎていく   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

あー、忙しい。パソコン開く暇が全く取れない。なんてこったい。

それではご覧ください。


13日目

修学旅行当日がやってきた。集合場所である東京駅へ春歌と行き、今は新幹線内だ。さすが新幹線だな。速過ぎて景色が全然堪能できない。

 

特に暇つぶしするものがないため、隣で友達と喋っている春歌を横目に、俺は浅い眠りについた。

 

 

 

「…ちまーん、起きて」

「…ん?」

 

名前を呼ばれた気がして、目を開けたら、目の前に春歌の顔があった。何この距離。数センチ俺が前に出れば唇が触れちゃうじゃないか。誘ってんのか?

 

「もうすぐ着くよ」

 

嘘だろ?ついさっき出発したばっかだぜ?俺どんだけ寝てたんだよ。仮眠程度のつもりでいたのに…。外を見ると、すっかり風景が変わっていた。

 

 

修学旅行1日目が終わり、風呂と食事を済ませた俺は、土産屋の前にある椅子に座りながら、自販機で買ったコーヒーを飲んでいる。ここが京都だってことを忘れてたぜ。マッカンがねぇんだもんな。

 

小町からは八つ橋や京都限定のストラップを頼まれたから、飲み終わったらあの土産屋に行くつもりだ。おかしいな~、中学の修学旅行では俺には何一つ買ってきてないくせに。自分の金じゃねぇしどうでもいいや。

 

「あ、比企谷君」

 

俺の名前を呼び、俺の下に駆け寄ったのは春歌の友人、東雲奏菜だ。

 

「春歌が探してたよ」

「そうか。じゃあここにいる事伝えてもらえないか?」

「OK」

 

東雲は素早く携帯を取り出し、かなりのスピードで文字を打っていく。打っていく!打っていくぅ!あまり見ることのできない早打ちについ実況者みたいに熱くなってしまった。

 

「じゃあ、少し話そうか」

「いや全く繋がってねぇよ。何でだよ……」

「だって比企谷君。昼休みいつも黙ってるじゃん」

「あそこに俺が入る余地はない。後俺ヘタレ」

「堂々と言うんだねそれ……。まぁ、本当に少しだけだから」

「はぁ、わーったよ」

 

多分拒否しても無駄だと思った俺は、少しだけ喋ることとなった。ヤバいな、春歌以外の人と喋ることなんて滅多にないから、会話が続かなそうだ。春歌との出来事ならまだマシ。

 

「率直に、どっちから告白したの?」

「聞いてないのか?」

「う~ん、春歌に聞いても教えてくれないんだよ。頑なに喋ろうとしない…」

 

だよな~、確かに言えないよな。私が無理矢理キスしたなんて。

 

ここで俺の悪い癖である悪戯心が芽生え、俺は東雲に当時の事を話した。

 

 

「おまたせー」

 

10分後、春歌が到着。

 

「ん?奏菜、何でそんなにやけてんの?私見て」

「ん~?何でも~。ただ、春歌って大胆だな~って」

「………あ!八幡まさか!」

「胸倉掴んで無理矢理キス~♪」

「恥ずかしいから内緒にしてたのにぃぃ!!」

 

東雲にからかわれ、真っ赤になった顔を両手で覆い隠しながら、その場に座り込んでしまった。それを見た俺と東雲は口元を隠して、笑いこらえている。

 

「何で言ったの八幡!」

「言っていいかと」

「いいわけないでしょ!馬鹿ー!」

 

今度は俺の腹にダイレクトに抱き着くように飛びついてきた。今俺は座っている体勢だから、角度によっちゃ危ない画になってしまう。

 

「じゃあ私はこれで」

 

東雲は手を振ってこの場を去った。

 

「春歌、そろそろ離れてくれないか?」

「やだ」

 

結局、あの後10分くらい抱きしめられたままでした。一般客の視線が痛かったです。

 

 

F組男子の寝室に戻ると、それはそれは賑やかになっていた。あの葉山グループがね。

 

何でも、3日目の自由時間、グループ内の女子に告白するらしい。どうでもいいけど、そのままフラれて気まずくなってグループ崩壊なんて未来が見えたような気がした。

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

気付けば、このシリーズ完結まで、後5日となりました。

また明日。

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