ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】 作:グリム★
キラの相手は?
※8月22日修正
アーロン一味幹部と麦わら海賊団の戦闘が始まる。
キラも身構えるが……誰も向かってこない……
人数を数え……ふとキラは思う……完全に余った……
落ち着きなく辺りをキョロキョロと見回すが……ルフィたちは、戦いを始めまったくそれには気づいていないようだ。
大きく息を吐き……仕方なくナミが乗ってきたであろうメリー号を捜しに歩き出した。
出口に向かうまでの間何度となく振り返っては見るが……
全員が戦いに集中していた。
キラは「がんばれ」と口にするとゆっくりとアーロンパークを出てメリー号捜索へと向かう……
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メリー号は、見つかりにくいように泊めてあった。
ナミがうまく隠しておいてくれたようだ。
やはり彼女にはまだ麦わら一味思う心がある……
キラは船に乗り込み荷物を確認しいつ全員が戻ってきてもいいよう出航の準備を始める……
自分しかいないはずの船から人の気配を感じる……魚人……
メインマストへ目をやるとパーカーのフードを深く被りサングラスをかけた細身の男が現れた……
「誰だ?」
「俺は、スパイダー。賞金稼ぎだ。」
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スパイダー
賞金稼ぎ
サングラスに赤いフード付きパーカーを着ている。
通り名:赤蜘蛛
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賞金稼ぎ……懸賞金目当てか……?
キラが勘ぐっていると不適な笑みを浮かべスパイダーは口を開く。
「貴様を殺してほしいと依頼を受けてな」
依頼……大方キラには察しがついていた。
何度か暗殺者をよこしてはいるがうまくいっていない……間違いなく組織の仕業だろう……
突然スパイダーがしゃがみ込んだかと思うと……手から糸のようなもの出した。
不意打ちだったがギリギリのところで糸をかわす。
悪魔の実の能力者か……?
しっかりとスパイダーを視界に捉え次の攻撃に備える……
「驚いているな……これは組織が俺に与えた力だぞ?ユダ?」
「ユダ……?」
聞き覚えのある言葉にキラは頭を抱えた……
思い出せない……思い出そうとすると頭が割れそうに痛くなる……
痛みで呻くキラをよそにスパイダーは体に力を込めた……
スパイダーの背中を4本の腕が突き破り、口には牙が現れる。
その姿は蜘蛛そのものであった。
苦しむキラにスパイダーは6本の手から糸を放つ……
糸がキラの体を覆っていく……
「このまま絞め殺してやろうか……それとも……」
腕から鋭い棘のようなものが生えてくる……誰が見ても彼は完全に化物であろう……力のためならばどんな姿になってもかまわないということか……
頭痛から開放されたキラが糸から逃れようとするが……ビクともしない。
逃れようとすればするほど糸がきつく絡み付く。
スパイダーがゆっくりとキラとの距離を詰めていく……
「さぁ、死んでもらおうか。」
キラの首を一突きしようとスパイダーは腕を振り上げる……が……
恐怖を感じたスパイダーが後ずさりする……
「なんだ……何をした……」
確実に自分は一度死んだ……
一瞬だがスパイダーは自分の死んだ瞬間が脳裏へと映った。
動けない相手に彼は恐怖を感じている……
「こ、これが……ユダ……」
瞳を赤く染めたキラが糸を一瞬にして切り刻む……
キラの手には赤いナイフが握られていた……
「いつの間に……隠し持ってやがったのか?」
スパイダーが質問しても……何も答えない……
彼がキラの顔を見ると背中を冷たいものが流れた……
口元を歪め笑っている……
底知れぬ恐怖を感じたスパイダーが海へと逃げようとするが……手首に激痛が走った……
腕をみると手首から下がメリー号の床に転がっている……あまりの激痛にスパイダーは叫び声を上げる……。
傷口はキレイに切れていた……まるで手首から下が最初から無かったかのように……
キラは不気味な笑顔を崩さぬままスパイダーへと近寄っていく……
「く、来るな……来ないでくれ……」
頭を深く覆っていたフードはずり落ち赤毛が露になる……キラはスパイダーの頭を掴むとナイフを顔の前へと持ってくる……
「お、お願いだ……許してくれよ……仲間には手を出さないから……」
キラがスパイダーの頭から突然手を離す……
床に尻餅をつきスパイダーは這いながらキラとの距離を取る……
「うわああああ!」
叫びながらスパイダーは海へと飛び込み一目散に泳いで逃げていく。
キラは、船のデッキを見回す。
いたるところにスパイダーの血が飛び散っている。
「何があったんだ……」
首を傾げキラは、辺りを見回す……
瞳の赤は抜けた彼は……何も覚えていないようだった……
自分が一体何をして……何故スパイダーはいないのか……
メインマストへと背中を預け腰を下ろす。
手に持っていた赤いナイフはいつのまにか消えていた……
ユダとは……なんなのか……
辺りを見回し大きく息を吐く……デッキブラシを手に取りキラはゆっくりと掃除を始めた……