ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】 作:グリム★
これから一体どうなる?
※8月28日修正
クジラに飲み込まれはしたもののどこにも怪我はなく全員無事だった。
ただ……ルフィを外に残してきたことがキラは心配だった……
なんとか脱出する方法はないかとキラは辺りを見回す……と……
全員が顔を見合わせ首を傾げた……
彼らの視線の先には……なぜか……家がある。
なぜクジラの胃の中に家が……などと思っていると家の扉が開かれた……
誰か人が出てくるようだ。
もしかしたら脱出方法を知っているかもしれないとメリー号を家の近くへと寄せる。
しばらくして家から出てきたのは……爺さんだった……なんでこんなところに……
全員と顔を見合わせ自分が話しをつけると合図をした。
船べりに立ちキラは爺さんに声を掛けてみる。
「すいません。」
「何だ……?」
爺さんには中々の威圧感があった。
ただものではないのだろう……キラは少し身構えながら話を続ける。
「あのあなたは、ここで何を?」
キラの質問に爺さんは鋭い視線を向けるとゆっくりと口を開いた。
「質問する場合は、まずは自分が名乗るものではないのか?」
「ああ、すいません。私は……」
なんという失礼をしたのだと思いキラが名乗ろうとすると……
「私の名は、クロッカス。双子岬の灯台守だ。」
おかしな爺さんだ……とキラは半ばあきれ返っていた。
名乗れと言っておきながら先に何故名乗るのか……だが他にも聞かなければならないことがある為、キラは我慢して話を続ける。
「出口とかってあったりは……?」
キラの質問に黙って見ていたサンジが口を挟む。
「キラ、ここはクジラの腹の中だぞ。出口なんて……」
「出口ならあそこだ。」
クロッカスが指差す先に通路のようなものがあった。
このクジラはどういう構造になってんだ……?
出口も聞いたのでクロッカスに挨拶をし進もうとすると……ドォンと大きな音と共にクジラが揺れる……
何があったのか……またルフィが暴れ始めたのでは……
キラが苦い表情をしていると……クロッカスが口を開く。
「クジラが赤い土の大陸に頭をぶつけ始めた……」
どういうことなのかとクロッカスに質問しようと口を開こうした瞬間……
大きな音をたてクロッカスが胃酸の中へと飛び込む。
このままでは溶けてしまう……!
キラが助けようと飛び込もうとすると……
『うわああああああ!!!』
叫び声と共に胃酸の海へとルフィと変な二人組みが落ちていく……
ゾロが唖然とその光景を見つめていると……
「ロロノア」
助けに行けとばかりにキラがルフィを指差す。
ため息を吐くとゾロは頷き胃酸へと飛び込んだ。
しばらくするとゾロがルフィと他二名を抱え戻ってくる。
怪しげな二人組みを見つめる……男と女のコンビのようだ。
それにしても……女の方の顔……見たことあるような気が……キラは思い出そうとするが頭痛がする為……思い出すのを止めておいた。
突然クロッカスは怪しい2人の姿をみると声をあげる。
「私の目が黒いうちは、ラブーンには指一本ふれさせん!」
何を言い出したのだろうと……全員の目がクロッカスに集中する中……2人組はバズーカを取り出したかと思うと……
狙いをさだめクジラの胃に向かって放つ。
「させるか!」
クロッカスは自分の身を盾にして砲弾へとぶつかる。
「なんという無茶を……」
信じられないといった表情を浮かべるキラの隣では2人組はまたも懲りずにバズーカを構えると……
「守りたければ守れ!こいつは、我らの食料にするのだ!」
ゲラゲラと笑いながら2人組の男の方が叫ぶ。
回し蹴りが男の顔面へとヒットする……
「あぁ~胸糞悪くて脚が出ちゃった……」
キラがボソッとそういうと男はゆっくりと背後に倒れた。
女のほうがギャアギャアと騒ぎ出すが……ルフィが脳天に拳を落とす……
気絶した2人をキラは縄で縛り上げると胃酸の海へと飛び込みクロッカスを回収する……
海から上がると手当てをするためクロッカスの家へと上陸した。
このクジラ……ラブーンについてキラはベットで横になるクロッカスへ質問をする。
「このクジラについて教えてもらってもいいですか?」
「うむ、このクジラは……」
ラブーンの過去……クロッカスさんの過去……そして彼らに纏わる海賊の話などを聞かせてもらった。
話を聞き終えるとメリー号は出口からラブーンの外へと出る。
長い間空を見ていなかった気がする……キラは大きく背伸びをした……すると突然頭痛が襲う……
何かを思い出そうとしたとき……必ずといっていいほど痛みが走る。
平然を装いキラは船室へと向かう……
「どうしたキラ?体調でも悪いのか?」
異変に気づいたウソップが声を掛けるが大丈夫だと笑顔を見せた。
船室の扉を開けハンモックへと横になる……
頭が割れそうに痛い……痛みの原因はわかっている……あの2人組だ……
思い出そうとすればするほど痛みは強くなった。
痛みでキラの意識は少しずつ……遠のいていった……
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船室への扉をノックする……男性人用の部屋をノックして入るなど男どもはしないだろう……ということは男以外のものがドアをノックしている。
「キラ、入るわよ。あれ?寝てる……」
部屋へ入ったナミがキラの顔を覗き込む。
美しい顔立ちにナミの頬は赤く染まる……
「ホントムカつくくらい綺麗な顔してる……」
指先で顔を数回つつくとキラは寝返りをうった。
クスクスと笑いナミはキラの体を揺する。
「キラ、これからの航海の計画なんだけど……」
揺すってもなお気持ちよさそうな顔をして眠っていた……
ナミは部屋をキョロキョロと見回すと……
「全然起きないわね……お、起きないとキスするわよ……」
徐々に顔を近づけていく……20㎝……15cm……10cm……
あと数センチという所でキラの瞳は開かれる……
ナミはすごい勢いで後退していく。
「あれ……?何してんの……?」
顔を真っ赤にして下を向くナミにハンモックから飛び降り近づいていくと……
「う、うるさい!」
頭を思い切り叩かれる……
「航海の計画たてるわよ!来なさい!」
キラが困惑の表情を浮かべているとナミは勢いよく船室を出て行ってしまった。
なんだったんだろうか……頭を掻きながらキラが船室から出てくるとウソップが……姿を見つけ声を掛ける。
「キラ!誰も修理手伝ってくれねぇんだよ!助けてくれ!」
笑顔でウソップの手伝いをしようと行こうとすると……ナミに引っ張られ椅子に無理矢理座らされた。
海図を広げたナミがコンパスを取り出す。
「それじゃあ、まずは……え!?」
コンパスを見つめたナミの表情が強張る……
ナミの表情に気づいたキラが視線を落とすと……コンパスの針がグルグル回っていた。
ああそれか……というような表情を浮かべキラは話始める。
島々が鉱物をおおく含んでいて航路全域に磁気異常をきたしている為、コンパスは偉大なる航路では通用しない。
海流や風には、恒常性がないなど次々と知識が出てくる。
ある程度話し終えたキラが席を立つ……と思い出したようにナミに問いかけた。
「そうだログポースは持ってるかい?」
「ログポース?」
小首を傾げナミは聞き返す。
笑顔でキラは答える。
「磁気を記録できるコンパスで偉大なる航路を旅するには、絶対に必要なものなんだ。」
黙って聞いていたルフィがふとポケットから何か取り出すとキラへ見せた。
「さっきの二人組みが落としていったんだけどよ……それって、こんなヤツか?」
数回頷くとキラはルフィの手元からログポースを取りナミに渡す。
辺りを見回しクロッカスの姿を見つけるとキラは声を掛けナミにログポースの使い方の説明をお願いする。
クロッカスが快く承諾してくれるとキラは笑顔を浮かべた。
船へと戻りギターを手に取ったキラがラブーンの元へと歩み寄る。
「音楽好きか?」
ラブーンはコクコクと頷く……額を軽く撫でキラは弦に手を添えた……
ゆっくりとやさしくギターを弾く……とラブーンがそれに合わせて吠え始める。
キラもラブーンの声に合わせゆっくりと歌い始めた……
音楽は動物とでも通じ合える……そう信じて……
しばらくラブーンと戯れていたが楽しい時間には終わりがある。
ナミの呼ぶ声がする……出発の時間がやってきたようだ。
出航するギリギリまでラブーンはキラと共に歌っていた。
船に跳び乗るとキラはラブーンへ宣言する。
「次来たときは新しい”旋律”を奏でてやる。」
頷くラブーンに笑顔を見せ船は双子岬を後にした……
岬がもう見えない場所まで船は来た……だがまだラブーンには届くかもしれない……キラはギターを弾く……。
どこかでラブーンの声が聞こえた気がする……
大きく息を吐くとキラは真っ直ぐに前を見つめた。
ギターを鳴らし……大声で歌う……
再会を誓う歌がラブーンの元まで届くようにと……