ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】   作:グリム★

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ナミの治療にドラム王国を訪れた麦わら一味。

キラは、チョッパーに会い仲間にならないかと誘う。

※9月12日修正


第二十三話 キラ離脱? ※9月12日修正

 キラが部屋のドアを開けるとナミが眠っていた。

 熱は無いだろうかとナミの額を触る。

 

 どうやらだいぶ熱も下がったようだ。

 

「キラ、起こしちゃダメだぞ。」

 

 部屋へと入ってきたチョッパーがキラに声を掛ける。

 起こさないよと手をヒラヒラと振り近くにあった椅子に腰をかけた。

 桶を手にもつとチョッパーがキラを見つめ口を開く

 

「じゃあ、俺。水汲んでくる。絶対に起こさないでよ」

 

 了解と手をヒラヒラ振り合図を送る。

 それを確認するとチョッパーが水を汲みに部屋を出て行った。

 

 手近にあった医学書を手に取り椅子の背もたれによしかかる……

 難しい用語が並ぶ本にだんだんとキラの意識が遠くなっていく。

 気づけば本を手にキラは深い眠りへと落ちていった……

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 1時間後……ふと人の気配を感じ目を覚ます。

 体には毛布が掛けられていた。

 辺りを見回すとナミが体を起こしている。

 キラに気づくと彼女は微笑み声を掛けた。

 

「キラ、起きた?」

「起きて大丈夫か?」

 

 ナミのベットまで近づくと彼女は腕をグルグルと回しながら口を開く

 

「ええ、もうだいぶ楽になった。……心配した?」

 

 頬を赤らめながらそう言うナミにキラは首をかしげ答える。

 

「ん?ああ……みんな心配してるけど……?」

「……そうじゃなくて。もう、いいわ。毛布返して!」

 

 呆れた表情を浮かべキラに毛布を返すよう促す。

 ナミに差し出すと毛布をキラの手からむしり取り背を向け寝てしまった。

 一体なんだというのか……

 頭をボリボリと掻くとキラは口を開く。

 

「わかんねぇ~」

 

 椅子に戻り腰を掛けようとすると……いきなり部屋のドアが開く。

 大きな音に驚きドアのほうを見つめる……

 なぜかそこにはワポルの姿があった。

 

「ゲッ!お、おまえは・・・!?」

 

 ワポルはキラの姿を確認すると顔が青ざめ始める……

 キラは首をグルグルと回し睨みつけた。

 

「失せろ……」

「ヒッ……!?」

 

 勢いよくワポルは城の上層へと向かっていく……

 後から追いついてきたルフィもワポルの姿を見つけると後を追っていく……

 後を追っていったルフィを見送りキラは部屋に戻る……ナミがいない。

 大きくため息を吐き椅子に腰掛ける。

 先ほどの続きを読もうと本を手に取り眺め始める……が再び睡魔がキラを襲った……

 

 どのくらい時間がたっただろう……

 Drくれはの声でキラは目が覚めた。

 

「キラ、あんたが代わりに助手でもやんのかい。」

 

 椅子から飛び起き辺りを見回す……ナミの姿は無い……

 チョッパーの姿も無い……

 

「あいつらならうちのトナカイを連れて出て行ったよ。」

 

 キラの様子に気づいたくれはがそう言うと笑顔を浮かべた。

 

「そうか……チョッパー……決心してくれたか……」

 

 胸を撫で下ろしもう一度椅子に腰掛ける。

 これで船に医者がいる……これからの航海が少し楽になるだろう。

 向かいの席にくれはが腰掛け懐かしむように口を開く

 

「あんたが昔、あたしの所に来たときボロボロだったねぇ……」

 

 2人で昔話をする……

 以前はくれはの仕事を手伝ったりもしたものだ。

 

「ほんと……よく病人をあそこまでコキ使うよな」

 

 笑いながらキラがそう言うとくれははニコッっと笑い酒を口に含む。

 気づいたかのようにくれはが口を開く

 

「で……あんた本当に助手やるのかい?」

「やらないよ……そろそろ行くさ……」

 

 椅子から立ち上がると扉に手を掛ける。

 思い出したかのようにキラはDrの方を向き直ると口を開く。

 

「何故、あのとき俺を助けたんです?」

 

 Drはヒヒッっと笑うとこう返した。

 

「ただのきまぐれさ……」

 

 思ったとおりの回答でキラは思わず笑ってしまった。

 この人は優しいと……キラはわかっている……

 扉を開きDrに背を向けヒラヒラと手を振り部屋を後にした……

 その背中にDrはボソリと呟く……

 

「バカ息子を頼むよキラ……」

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 キラには許せないことがあった……

 自分を置いて出航しないことはわかってはいるが……何故起こしてくれないのか……

 

~ゴーイングメリー号~

 

 船ではルフィたちがキラの戻りを待っていた。

 仲間達は気を使いDrとキラを2人きりにしたのだが……今どんな話をしているのだろうか……

 

「キラの奴……遅いな……」

 

 タバコに火をつけサンジがそう呟く。

 その横ではルフィも出航したくてウズウズしているようだった。

 

「ドクトリーヌと色々話があるんじゃない?」

 

 ナミがサンジにそう言うと仕方ないかという顔を浮かべる。

 久しぶりの再会つもる話もあるのだろう。

 

「お、おーいキラー!」

 

 ルフィがキラに手を振るが……彼の表情は怒りに満ちていた。

 

「てめぇら!!!起こしやがれ!」

 

 キラの怒声が船に響き渡る……よっぽど置いていかれたのが気に喰わなかったようだ。

 説教を恐れたルフィが声を上げる。

 

「よ、よーし!出航!」

 

 船に飛び移るとキラがルフィへと詰め寄った。

 後ずさりするルフィと詰め寄るキラ……

 怒りに満ちたキラにサンジが声を掛ける。

 

「き、キラ。ババァとの別れは終わったか?」

 

 キョトンとした顔でサンジの顔を見て頷く。

 どうやらキラはみんなが気遣いで置いていったのだとわかっていないようだった。

 それに勘付いたナミはキラの鈍さにため息を吐き口を開く。

 

「命の恩人なんでしょ?」

「瀕死状態だった俺を助けてくれた……」

 

 思い出すかのように俯きキラは答える。

 チョッパーは驚きの表情を浮かべていた……あのDrが無料で患者を見るとは……と……

 3年前……ルインから命からがら逃げだした自分を救ってくれた命の恩人がDrくれはだった。

 ふとキラは気づく……彼らは自分を気遣い二人きりにしたのだと……

 

「おまえら……ありがとな……」

 

 全員が首を横に振り笑顔を見せる……キラは深々と頭を下げる……感謝を込めて……

 柔らかい小さな手がキラの肩を叩く。

 

「チョッパー……」

 

 チョッパーなりに慰めているつもりなのだろう……

 

「キラ。元気になったか?」

 

 大きく頷きキラはチョッパーに感謝の言葉を告げる……彼が去ろうとしたときふと思い出し声を掛けた。

 

「そうだ、チョッパー。」

 

 呼び止められて振り返るチョッパーにキラは微笑みながら言う……

 

「これからよろしく」

「うん、よろしく」

 

 笑顔を見せてチョッパーは船室へと向かっていった。

 大きく息を吐くとキラは防寒コートを脱ぎナミの元へと歩み寄る。

 

「進路は……アラバスタでOKだな……体調は?」

 

 キラの言葉にナミは大きく頷き口を開く。

 

「ええ、体調もバッチリ。行くわよ。アラバスタ。」

 

 笑顔を見せキラは大声を上げる。

 

「よし。お前ら!アラバスタ行く準備は、出来てるな!」

『おう!』

 

 船は一路アラバスタへと向かう。

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