ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】   作:グリム★

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いざ、アラバスタ!


第二十六話 Mr2

 船室で紅茶を飲みキラは読みかけの本を手にくつろいでいた。

 これから戦場へ向かうと言うのに……彼はとても落ち着いているように見える。

 いくつもの戦場を駆け抜けてきた彼に恐怖などないのかもしれない……

 読みかけの本も中盤まで差し掛かっていた頃……船室の外ではルフィの叫び声が聞こえた。

 いつもどおりただ大げさに騒いでいるだけだろうとキラは気にせず本を読みすすめる。

 ドタドタと足音が聞こえたかと思うと……乱暴に船室のドアが開かれた。

 慌てた様子のルフィが叫ぶ。

 

「き、キラ!た、大変だ!」

 

 何が大変なのか……

 本に目をやりながらキラはルフィに尋ねる。

 

「どうした~海王類でも出たのか?」

 

 気の無いキラの返事にルフィはムッっとしながら答えた。

 

「海王類ならおどろかねぇよ!オカマが釣れたんだ!」

 

 何を馬鹿なことを言っているのか。

 呆れて何もいえないキラの腕を引っ張りルフィは船室から出る。

 

「だから……オカマなんて釣れるわけ……」

 

 自分の目を疑った……確かにルフィの竿にオカマが掛かっていたのだ。

 食料が底を付いた為釣りをしていたら釣れてしまったらしい……

 頭を抑えキラは呟く……

 

「疲れてるのかな……気のせいだろ……」

 

 船室へと引き返していくキラにオカマは……

 

『待てい!!!』

 

 といいながら海に落ちていく……

 あんな気持ちの悪い生物には関わりたくないとキラは船室へと戻り飲みかけの冷めた紅茶を飲む。

 

 忘れようと再び本に目を通す……

 外が妙に静かになった……やはり気のせいだったに違いないとキラは胸を撫で下ろした。

 本に集中し始めると再びルフィの叫び声とドタドタとこちらへと走ってくる音が聞こえる……

 大きくため息を吐きどうやら気のせいではなかったと頭を抱えた。

 再び乱暴に扉が開かれルフィが駆け込んでくる。

 そして開口一番……

 

「キ、キラ!あいつMr2だったんだ!」

 

 開いた口が塞がらない……

 あんなふざけた格好の奴がBWにいる……そしてこれから戦うなんて……

 しかも相手に顔を知られてしまった……これは不味いのではないだろうか……

 俯き考え込むキラにルフィは鼻息荒く言葉を続けた。

 

「すごいんだぜマネマネの実で俺たちの顔になれるんだ!」

「ほう……なるほどな……」

 

 ニヤリと不適にキラは笑う……

 相手の能力がわかっていれば対策が練りやすくなる……顔はばれてしまったがこれは大きな収穫だ……

 妖しく笑うキラを見て恐怖を覚えたルフィは急いでみんなの所に戻る。

 

 船室から急いで飛び出してきたルフィにゾロが声を掛けた。

 

「どうしたルフィ?」

 

 青ざめた顔でルフィは船室を指差す……

 何事かとゾロは船室の扉を開ける……

 

「……おまッ!?」

 

 悪魔のような微笑を浮かべたキラの姿があった。

 ブツブツと何か呟いている……

 ゾロが顔を近づけよく聞くと「マネマネ」と連呼していた……

 悪寒がゾロを支配する……2、3歩下がった所でキラと視線が合ってしまう……

 

「ゾロ……ちょっといいか」

 

 笑いながら話しかけてくるキラが不気味で仕方なかった……

 いつものさわやかな微笑みならば誰もが好感を持つだろうが……

 今の笑い方は完全に悪人と同じだ。

 

「な、なんだ……?」

「Mr2のことなんだが……」

 

 手招きしゾロを近くに寄せると耳打ちをすると……

 なるほどといった表情でゾロが頷くとキラはいつもの爽やかな笑顔で答える。

 どうやら作戦を練っていただけのようだ……あんな顔をしなくても……とゾロは腫れ物でも見るかのような目でキラを見つめるのだった……

 

 2人は船室から出てみんなに声を掛ける。

 全員が集まったことを確認するとキラは左腕を挙げ言う。

 

「お前等、左腕にこれを巻け」

 

 バンダナのようなものを全員が腕に巻く……

 

『いいか、左腕のこれが……仲間の印だ!!!』

 

 全員が大きく頷くとキラは大声を上げた。

 

「よし、上陸だ!」

 

 一味はアラバスタへの上陸準備を進める……

 対決までの時が刻一刻と近づいていた……

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