ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】   作:グリム★

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Mr2対策もバッチリでアラバスタへ上陸。


第二十七話 火拳のエース

 メリー号はアラバスタへ上陸した。

 上陸して各々が船から荷物を下ろしている中……ルフィは、メシ屋を探し一人砂漠を走っていってしまう……

 ため息を吐きキラは遠のくルフィの背中を見つめる……船長なのに統率の取れない男だ……

 ルフィ以外の一行は港町ナノハナのはずれへとたどり着いた。

 町へついてすぐにナミはサンジに服のお遣いを頼む。

 普通の格好ではBWの奴らに気づかれてしまうからだ。

 問題は……買いにいったのがサンジだということだろう……

 どんな服を選んでくるのか……

 

「素敵!こういうの好きよ!私!」

 

 ナミが露出の多い服を着て笑顔を見せる。

 あれは踊り子の衣装なのだが……

 呆れた顔を見せるキラにサンジは胸を張って答える。

 

「姫と海賊だってばれなきゃいいんだろ」

 

 頭を抱えため息を吐く……

 確かに海賊と姫だとは誰も気づかないかもしれないが……

 問題は男共の衣装だ……

 ゾロなどどう見ても盗賊である……

 仕方が無いとキラも服を着替えると敵がいないかと岩陰から大通りを覗く……

 

『待てえええええ!!!!』

 

 叫び声が聞こえる……

 どうやら海軍のようだ……海賊でも現れたのだろうか?

 ふとゾロが気づきキラに声を掛けた。

 

「お、おい追われてるのって……」

 

 ため息を吐くゾロの肩をポンポンと叩きキラは怒りの表情を浮かべる。

 

「ああ、ウチのバカ船長だな」

 

 あれほど目立つ行動は避けるようにいったはずなのだが……やはりルフィにはそれは出来なかったようだ。

 逃げ回っていたルフィがこちらに気づき声を掛ける。

 

「おお!キラ!」

 

 海軍を引きつれルフィがこちらに向かってくる……キラは舌打ちをし全員に荷物をまとめるように言うと一斉に走り始めた。

 

「何!?俺を置いていくつもりか!?」

 

 ルフィが叫ぶがこのまま巻き込まれるわけにはいかない……と振り返ると……見知った顔が海軍の中にある……あれは……

 

『ホワイト・ブロー!!!』

「は、白猟のスモーカー!?」

 

 海軍大佐スモーカーの姿があった。

 どうやら麦わら一味を追ってイーストブルーからグランドラインへと入ってきたようだ。

 ルフィへとスモーカーの攻撃があたる瞬間……

 

『陽炎!!!』

 

 炎が煙を打ち消す……

 何事かと炎の先をみると……男が立っている……

 

「エース!!!」

「かわらねぇな!ルフィ!」

 

 エースと呼ばれた男はそう答えるとキラへと視線を向け叫ぶ。

 

「ルフィ!話は後だ!逃げるぞ!」

 

 一目散にキラたちは船へと走り出す。

 メリー号へと飛び乗るとキラはゾロに錨を上げるよう指示を出した。

 船を出航させ海軍が見えなくなるとゆっくりと床に腰を下ろす……

 大きく息を吐くとキラはルフィに尋ねる。

 

「火拳のエースと知り合いなのか?」

 

 ニッコリと笑いルフィは口を開く。

 

「ああ。エースは、俺の兄ちゃんだ。」

『兄ちゃん!?』

 

 全員が口を開けポカンとしていると……ゾロが口を開く。

 

「なんでその兄貴が偉大なる航路にいるんだよ」

 

 不思議そうな顔をするゾロにキラが答える。

 

「ロロノア。火拳のエースといえば白髭海賊団の2番隊隊長としてかなり有名だぞ」

「そうなのか?」

 

 白髭について話しているとメリー号へと飛び乗る人影がある……視線をやると……火拳のエースの姿があった。

 

「よぉ、ルフィ。どうもウチの弟がお世話になってます。」

 

 深々と頭を下げるエースにキラたちもこちらこそと頭を下げる。

 頭を上げたエースはニッっと笑うとルフィを見つめ口を開く。

 

「ルフィお前、白髭海賊団に来ねぇか。仲間も一緒にな。」

 

 突然の発言に全員の動きが止まる……そんななかキラは真っ直ぐにエースを見つめ口を開いた。

 

「ダメだ」

 

 ルフィではないところからの答えにエースは目が点になっている……

 キラは続けざまに口を開き

 

「ルフィは海賊王になる……俺が道を切り開く……」

 

 そう言い切ったキラにエースは思わず大笑いをし真っ直ぐに見つめた。

 

「ヘヘッ……好きだぜ……そういうの……俺も親父を……」

 

 何か言いかけたかと思うと帽子を深く被りエースはルフィたちに背を向け船べりへと脚を掛ける……

 船の下を見るとサーフボードのようなものが浮いている……エースはこれで移動しているようだ。

 ふと何か思い出したようにルフィへと向き直るとエースはカバンから小さな紙を取り出す。

 

「そうだ、用事はこれだ。」

「なんだ?この紙切れ。」

 

 紙を手に取るとルフィはマジマジと見つめる……どう見ても普通の紙切れだが……

 

「ビブルカードか……」

「ビブルカード?」

 

 ビブルカードの切れ端をお互いに持っていればまたエースとルフィは会うことになる。

 ルフィにキラがそう説明すると大切そうにポケットへとしまう。

 エースはキラを見つめると微笑み口を開いた。

 

「ルフィ、お前いい相棒見つけたな」

 

 大きく頷きルフィは笑顔を見せる。

 船から飛び降りエースはサーフボード(ストライカー)に飛び乗った。

 

「もう、行くのか?」

 

 ゾロが尋ねるとエースは頷き険しい顔を見せる。

 

「ああ。今、重罪人を探しててな。俺が始末をつけなきゃならねぇ……」

 

 エースはキラを見つめると声を掛けた。

 

「キラ、だったっけ?」

 

 頷くとエースはさびしそうな表情を浮かべ口を開く。

 

「もう少し早く会いたかったな……初めてルフィがうらやましいと思ったよ」

 

 クスッっとキラは笑いエースに声を掛けた。

 

「じゃあ2番隊副隊長の席でも空けといてくれよ」

 

 笑顔でエースにそう告げるとニッっと笑い声を上げる。

 

「ああ、空けとくよ。待ってるぞ!じゃあな!」

 

 背中を向け手を振るエースを見送るとキラは胸を撫で下ろす……

 どうやらエースはキラのこと……ユダのことを覚えていないようだ……

 昔エースが親父と慕う男を狙った暗殺者の顔を……

 自分の過去を思い出し微笑みを浮かべ振り返ると……

 

 一味全員がキラの顔を覗き込んでいる……

 この光景に後ずさりし何事かと辺りを見回す……

 

「キラ!行くなーーー!」

 

 突然ルフィが叫ぶ。

 どうやら先ほどのキラの言葉を本気にしているようだ。

 

「行かないでくれよ!この船にいてくれるよな?」

「そうよ!キラがいないと困ることがたくさんあるのよ!」

 

 各々が行かないでくれと口にする……なぜかゾロは何も言ってくれないようだが……

 笑顔を見せキラは口を開く。

 

「ジョークに決まってるだろ?俺が白髭に入れるわけない……」

「本当?」

 

 ナミがなぜか涙目で聞いてくる。

 クスクスと笑うとキラは笑顔を見せ言う。

 

「俺が好きなのはお前等とこの船だ」

『キラーーーーー!!!』

 

 一斉に抱きついてくる……

 自分はこれだけ大事にされ必要とされているのだ……

 こんなに幸せなことはない。 

 暗い過去を話してもこいつらなら……受け止めてくれる……そう思える。

 全員に離れるよう言うとキラは口を開く。

 

「さぁ、反乱軍を止めるぞ。」

『おう!』

 

 反乱軍の暴動を絶対に止める……無駄な血を流させないためにも……

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