ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】 作:グリム★
距離を取り間合いを計る……ロベルトのリーチの長さを考えれば懐に飛び込むほうが良さそうだが……
視線をロベルトの体に移すと異常なほどに盛り上がる筋肉が目に入る……
生半可な攻撃では通用しないだろう……
「さて……どうしようか……」
頭を掻きながらそう呟くとロベルトが拳を振り上げる。
間合いを計りキラは真後ろへと飛ぶがそんなことお構い無しとロベルトは拳を振り切った。
当たるはずはない……リーチの射程外へと逃げた……そのはずだった……
突風がロベルトの拳から放たれるとキラの体は軽々と民家の壁へと打ち付けられ鈍い音を立てる……
「うぐっ……」
これを機と捉えたのかロベルトは一気に距離を縮めようと真っ直ぐにキラへと向かう。
キラは妖しく微笑み口元の血液を指でふき取るとそれをロベルトに向かい力強く弾く
弾かれた血液は刃となりロベルトを襲う……
「チッ!」
ロベルトが刃を手で弾き落とすと同時に今度はキラが攻撃に転ずる。
一瞬でロベルトの背後を取ると横腹へ拳を突き刺す……が……
「痛っ……!?」
拳に激痛が走る……まるで……鉄板でも叩いたのではないかと言うほどロベルトの体は硬く……強い……
振り向きざまロベルトが拳を振り切る……風圧が巻き起こるがそれを利用しキラは一気に後方へと飛び去り距離を取った。
「俺には……あなたのように
そう言うとロベルトは全身に力を込める……
筋肉が盛り上がり体が2周りほど大きく見える……恵まれた体……そして破壊力……これが豪腕のロベルトの力……
キラはクスリと笑い……声を上げる。
「
突然の言葉にロベルトの動きは止まってしまった……
自分達の真実……?
「ど、どういうことですか……?」
ロベルトの質問にキラは悲しい顔を見せた……
絶望しきったそんな表情を……
「総帥に聞いてみな……あの人しか知らないよ……」
「どういう……!」
言い切る前に銃弾がロベルトの頬を掠める……
血が滲み痛みが走った……
「余計なことは言うんじゃねぇぞ……ユダ……」
銃弾の先にはチェイスの姿があった……銃口はキラへと向けられている。
クスクスと笑うとキラはチェイスを睨みつけ口を開く。
「お前はいいよな……”そっち”側の人間じゃないんだからさ」
「貴様……!」
怒りの表情を浮かべチェイスはキラへと銃弾を放つ……が彼に当たる前に真っ二つに裂け地面へと落ちていく……
キラの手には赤い鎌が握られていた……ロベルトが何度も恐怖を感じた……”死神の武器”……
「貴様……能力が目覚めて……!」
禍々しいこの雰囲気……赤い瞳……不適な笑み……
「ユダ様……」
恐怖にロベルトの足は震えた……やはり何も変わっていない……昔のまま……
先ほどの柔らかい表情はどこへいったのか……
不適な笑みを浮かべキラはチェイスへと刃を向ける……
「消えろ……そして伝えろ……組織は……いずれ潰してやるとな……」
急ぎこの場から逃げてしまいたいが……チェイスは立つことが出来なかった……圧倒的な恐怖……
死神はやはり死んでいなかった……
踵を返しキラは歩き始める……だがロベルトは止めなかった……いや止めることが出来なかったのだ……
「俺は……あの男に……勝てるのだろうか……」
重い足取りでロベルトはアジトへと戻っていった……
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頭が痛い……吐き気がする……
恐らくロベルトの拳圧で壁に叩きつけられたときに後頭部を打ったせいだろう……
レインベースの町をキラはフラフラと歩く……
ロベルトを殺すことは自分には出来なかった……だからあえて鎌を向けなかったのだ……
組織を抜けたあの男が何をするのかそれを見てみたいという好奇心があった。
もし仲間達に害をなすようなことがあればそのときは容赦なく殺す覚悟が自分にはある。
色々なことを考えながらナミ達のいた場所へ戻るとそこに一味の姿はない……
「先に行きやがった……ったく……」
痛む頭を左右に振り気を引き締めると仲間達を探しキラは再び街中へと入っていった。