ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】 作:グリム★
うそだ……ぼ、僕が……恐怖……?
ロキは震える脚を見つめ歯をくいしばる……自らを支配する……恐怖……それを認めることが出来なかった……
今まで敗北など……一度もなかった……それにまさか……戦場を一度離れた男に負けるなど……
「く、クソ……」
顔を上げロキは睨み付けようとするが……キラの瞳を見つめるだけで……自分の死の瞬間が脳裏をかすめる……
脳裏に浮かぶのは……血にまみれた自分の姿と……それを冷たい瞳で見下ろす死神の姿……
喉をならし……汗が頬をつたう……
「いくぞ……?」
そう洩らすと……一歩また一歩とキラはロキとの距離を縮めていく……一気に距離をつめるわけではない……じわじわと少しずつ……
距離が詰まっていくにつれて……少女の体を恐怖が縛り付けていった……
周りにいる反乱軍、国王軍ともにキラから距離を置く……
彼らの中には死神の瞳を見てしまい……その場で失神するものもいた……自らの死……それは誰もが受け入れたくないもの……
「こ、怖い……」
ナミも恐怖に震え……キラを見つめるだけで呼吸が苦しくなる……
これが死神……これが……旋律のキラの本当の姿……
「う、うわああああああ!!!!」
恐怖に耐え切れなくなったのか大声を上げロキはキラへと向かっていき……両手に持つ炎の剣を鋭く首へと突き上げる……!
僅かに首をずらし避けられはしたが……頬を掠めた剣先は……炎を纏い……傷口が焼け爛れた……
普通の人間ならばその場で体制を立て直そうと距離をとる……そこがロキの狙いだった……小回りのきく双剣だからこそ……至近距離で生きる……体制を立て直そうとした時が懐に一気に飛び込むチャンス……
だがキラはその程度で怯むことはなかった……体を立て直すことなく無理やり不利な体制から上半身を捻り……遠心力によって鎌を振り上げた……
意表をつかれたロキだったが……大鎌では……この距離では致命傷を与えられないはずとふみ……2撃目を繰り出す……
勝利を確信し……ロキが笑顔を見せ……ふと大鎌に目をやる……
「いっ……!?」
剣を振るう手を止めとっさにロキは後ろへと飛び去る……!
「な、なんで……!?」
キラが持っているものが鎌から刀へと変わっている……この状況では確実に双剣ごとたたき切られる……!?
後方へと強く踏み出したため……剣の範囲からは逃げ切れる……そう踏んでいた……が……剣の先は再び形を替え彼女の腹部目掛け一気に伸びあがる……死神の
「うくぅ……」
そして……少女の腹部へと深く突き刺さった……!
嘘……僕が……やられた……?
鈍い感触が全身を襲う……久しぶりに感じる……痛み……押しよせる……死の恐怖……
「う、うそだ……うそだよぉ……」
瞳に涙を浮かべぐったりとロキは地面に膝をつく
腹部からは血が流れ……小さい体を赤く染める……大きく咳をすると口からも血が吹き出しそのダメージをものがたる……
そんな彼女を死神は冷たく見下ろしていた……手に持った槍は再び形を替え……鎌へと戻り……そして……
「言い残すことはないか?」
少女の首筋へと刃が向けられた……
ロキは瞳の涙を拭うとキラを見つめ自分の心臓を指差す……
「僕の……炎の
表情をかえぬままキラはゆっくりと頷いた……
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~ 王家の墓 ~
「全てを許そう……ニコ・ロビン……なぜなら俺は……最初から誰一人信用しちゃいねぇからさ」
どうやら仲間内で
「ふん……まぁいい……この国が手に入れば
勝利の笑みを浮かべるクロコダイルだったが……突然王家の墓に大きな揺れがおき……壁が……天井が崩れていく……
クロコダイルはコブラを睨み付け舌打ちをする。
「てめぇ……なにしやがった……」
「なに……貴様ごときにはこの国はやれんのでな……!」
ビビの父であるコブラはクロコダイルごと墓を埋めるつもりのようだ……
この男には……クロコダイルにだけは国は渡さない……王の強い意志……国を思う気持ちの現われであった……
「ふん……無駄だ……全ての岩盤を砂に変えて脱出するだけだ……さぁ……あと3分だ! 3分で広場は吹き飛ぶ!」
あと3分……そのころビビは……ウソップたちとともに……大砲を探していた……
間に合うのだろうか……それとも……?