ONE PIECE~海賊王への導き手~ 【にじファンから移動】 作:グリム★
次なる冒険へ!
※8月17日修正
シロップ村の海岸に大きなキャラベル船が泊められる……
これがルフィ達の船(ゴーイングメリー号)だ。
キラは深々とカヤへ頭を下げる。
「こんなに豪華な船を……ありがとう」
顔を朱色にしカヤは頭を横にブンブンと振る。
「いいえ……みなさんは命の恩人ですから」
微笑みキラが再び感謝の言葉を言うと……カヤは目を伏せ手を両手を胸の前で横に振った……気にしないでということだろう。
甲板ではルフィがキラを呼ぶ。
「キラ!こっちきてみろ!この船すげぇぞ!」
仕方ないと付き合うかと……船に乗ろうとしたときナミがキラの襟首を掴む……息が苦しい……
何故止められたのかというと……メリーという執事が船の説明を始めたからだろう……
一緒に話を聞けということか……
「お、俺も聞くのか?」
「ルフィとゾロじゃ当てにならないんだから仕方ないでしょ?」
そのとおりだ……返す言葉も無い……
ナミと共に船の説明を聞いていると……ウソップが小船へと荷物を積み込んでいる。
「行くのか?」
キラが声を掛けるとウソップはニッコリと笑い感謝の言葉を言う。
「お前らのおかげで本当に助かった。じゃあ、また海で会おう!」
ルフィとゾロが揃って首を傾げる……
2人の言葉を代弁しキラは口を開く。
「何言ってんだ?もう仲間だろ?乗れよ」
「えっ……お、お前ら……」
目に涙を浮かべウソップはメリー号へと走りよって来る。
「……キャ、キャプテンは、俺だろうな!」
「何言ってんだ!船長は俺だ!」
キラはクスクスと笑いメリー号を見つめる……心の中で「よろしく」と船に向かい呟いた……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「よし!ゴーイングメリー号、出発するぞ!」
船長の……ルフィの一言で船は大海原へと帆を進めていく……麦わら一味は、カヤに手を振りシロップ村を後にした。
船上では……それぞれが杯を手にする……船の中央へと集まり……
「新しい船!そして新たな仲間ウソップに!カンパーイ!」
ルフィの一言に全員がいっせいに声を上げる。
『カンパーーーーイ!!!!』
それぞれが杯を力強くぶつけた。
キラはウソップに声を掛ける。
「改めてよろしく。ウソップ」
「おう!よろしく!そういえばキラは、クロとは知り合いだったのか?」
ウソップの質問にナミも入ってくる……2人にはキラが色々な海賊団に所属していた話はしたことがないから当然といえば当然だろう。
「前にあいつの船に船員としていたことがあったんだ」
それを聞いたとき二人の頭に疑問が浮かぶ……あの残忍なクロが黙って船を下ろしてくれるだろうか……?
「へぇ~船下りたいって言った時……殺されなかったの?」
「確かに。クロなら言いかねねェ」
キラはクスっと笑い自分を指差す。
「今生きてるのが答えだろ?今日は、宴だ!飲め飲め!」
二人は府に落ちない顔をしているが……気にせず酒を勧める……ルフィが叫ぶ……
「キラーーー!歌えーーーー!」
ギターを取り出しかき鳴らす……宴は朝まで続いたのだった……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
キラは、あまりの頭痛に目を覚ました……どうやら昨日飲み過ぎたようだ……ヨロヨロとハンモックから起き上がると……外から大声が聞こえる。 また朝から何をしているのだろうか……
「おはよう……朝から元気だな……」
容赦なく太陽がキラの頭上から降り注ぐ……軽く立ちくらみがする……
そんなキラの状況などお構い無しにウソップは大声を上げ……自慢げに旗を見せた。
「キラ!見てくれこの旗!」
麦わら帽子を被った海賊旗を掲げる……デザインは完璧ではないだろうか。
「いいじゃないか」
「だろ!俺って芸術の才能あるな~」
胸をドンと叩きウソップが満足げな表情を浮かべる……キラも笑顔で拍手をしていると……
ドン!っと大砲の音がする。
何事かと音のほうを見る……ルフィが岩に向かい大砲の試し撃ちを始めていた。
「うまくいかねぇなぁ」
不服そうなルフィにウソップが歩み寄って行く……
「ルフィ、貸してみろ」
岩に狙いを定め撃つ……ウソップの砲弾は見事に岩を砕く。
射撃の腕があるようだ。
キャッキャッと騒ぐあの2人は放っておき……とりあえず今後の話を始めることとする……
船室のドアを開けキラは声を上げた。
「おい、お前らちょっとこっちに集まってくれ」
全員がキッチンに集まる。
集めた理由は、役割分担と今後の話をするためのようだ。
「仲間も増えてきたことだそれぞれの役割を決めていこう」
キラがそう言うとルフィが手を上げウソップを指差す。
「ウソップは、狙撃手だ!」
「おう!任せとけ!」
黙ってキラは話を聞いている……
「ナミは、航海士」
「ゾロは、戦闘員」
「俺が船長!」
話を聞きながらキラは首を傾げる……これは役割なのか……
「で、最後にキラが副船長」
なんだか話の観点がずれている気がする……話したかったのはそういうことではなく……掃除とか洗濯とか……家事の役割だったんだが……
間違いを正そうとキラが口を開こうとすると……ルフィが先に話し始めた。
「あとはコックと音楽家だな!」
そういうことじゃないんだよ……キラは頭を抱え俯く……
「キラは音楽担当でいいんじゃねぇか?」
ウソップが口を出すとナミが凄い剣幕で怒鳴りだす
「ダメ!キラには、舵とってもらったりマッサージしてもらったりショッピングのときの物持ちとか……」
ナミ以外の目が点になる……仮にも副船長にそんなことやらせる気でいる……この女って……
笑顔でルフィが手を上げる。
「やっぱ音楽家は、必要だと思います!」
キラは頭痛が酷くなっていく気がした……
「いいか……俺が言う役割っていうのは……」
『海賊ども!出て来い!』
またも途中でキラの言葉は遮られた……何事だと……船室から甲板を覗き込むとサングラスを掛けた男が叫んでいた。
「ん?なんだあいつ?」
船室を出て行くルフィ……外が静まりかえっている……何かあったのだろうか……
「仕方ねぇ……」
ゾロが船室を出て外へ向かう……なにやらサングラスの男と話している……知り合いのようだ。
外に出てみるとサングラスの男のほかにもう一人いる……なぜか男は倒れていた……
キラは、倒れている男を見つめる……この症状は……
「これは……壊血病だな……」
「へ?壊血病?」
サングラスの男は不思議そうな顔を浮かべる。
壊血病も知らないらしい……よく海に出ているものだ……
「キラ、ライム持ってきたわよ」
ナミが持ってきたライムをルフィに渡す。
「ルフィ、ウソップ。絞って飲ませてやってくれ」
『『おう!!!』』
「こ、これでよくなるのかい!?」
笑顔を向けキラは頷く。
何度も何度もサングラスの男はキラに頭を下げる……
気にするなとキラは手を横に振る。
「キラ、すげぇ!」
「医者みてぇだな!」
ルフィとウソップは憧れのまなざしでキラを見つめる……
『船旅をする上では常識よ!これくらい知ってなさいよ!!!』
ナミの怒声が船上に響く。
一気に静かになる2人にキラは苦笑いを浮かべた。
「ひゃっほー!治ったぜ!」
倒れていた男が突然起き上がり騒ぎ出す。
「そんなに早く治るか!」
再びナミの怒声が響く……
2人の男は助けてくれた感謝を告げ頭を下げる……彼らはヨサクとジョニー。
昔ゾロと一緒に行動していたらしい……
サングラスの男がジョニーで倒れていたほうがヨサク。
賞金稼ぎだというのだが……弱そうだ……
「さて……話は戻るんだが……いいか、俺が言いたいのはだな……」
キラがそこまで言いかけるとナミが先に話し始める……
「ルフィ!必要なのは音楽家じゃなくコックよ」
「コックか!いいな!うまいモンがいっぱい食えるってことだろ!」
天を仰ぎ……キラは彼らに説明することを諦めたのだった……
そんなキラをよそに話は進んでいく……話を聞いていたジョニーが口を挟む。
「コックを探すんならいい場所がありますよ!海上レストランはどうですか?」
「海上レストラン?」
どうやら名前のとおり海の上にレストランがあるようだ。
話だけは聞いたことがある……確か……あそこのオーナーは……
キラが考え事をしていると……
「よし!いざ!海上レストラン!」
どうやら進路は決まったようだ……麦わら一味は、海上レストランへ帆を進める。