『organization』   作:水岸薫

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第四話 『佐々木先輩』

「ここがオレたちの組織部屋か」

 暗山さんはそう言いながら辺りを見渡している、彼女の背中には大きなリュックを背負っている。

 ておい、どうしたら今にも弾けそうな状態になるんだ、いったい何が入っているんだ?

「そうだよ伊江、今日からここがボクたちの秘密基地なんだ」

 太田さんはキャリーケースを持ち歩きながら答えるが、「でも、少し汚いね」呟いた。それを聞いたオレと暗山さんは、即座に同意する。

 そりゃそうだ、机に椅子は昨日の内にきれいにしたが、壁や床は汚れていて天井の電灯にはホコリがかぶっている。

 台所は油まみれで風呂はカビ(見たいな物質が)出ていて使い物になるかどうかわからない。

「これって、ごみ屋敷…?」

 太田さんは苦笑いで言ってきたのでオレも「これは、正直分からりません」と答えた。

「じゃあ、ここの部屋を掃除するかっと」

 すると暗山さんはリュックからホウキなどの掃除道具を取り出して、大掃除をすることになった。

 それよりも、リュックに入っていたのって掃除道具なんだ。

 

………数十分後………

 

「これはいる物で、これはいらない物っと」

 オレは現在、血球室だと思われる部屋でまだ使える物ともう使えない物があるかどうか分別している。

 太田さんは風呂を掃除して、暗山さんはいらない物が入っている袋を外へと出している。だけどここは物置化していたため掃除するのも一苦労する。

「これでよし、次は…って、なんだこれ?」

 分別が終わろうとしたとき、オレは何かを見つけたのか疑問を抱いた。

 それはどこにでもある置き電話だが、ボタンが赤青黄色緑の4色に3本のレバーが付いている。

 不振に思った俺は、森月さんから話を聞いてみたところ、どうやらこの道具は『不思議道具製造電話』と言う道具らしい。

 この電話に作りたい不思議道具を言えば、設計図と説明書に道具が出てくるらしい。

「これは、いるとするか」

 オレはまだ使える本を棚に置くと、暗山さんが「おーい勇樹」と言ってきた。急いでいくと、暗山さんがホコリまみれの本を見つけた。

「初めて見るけどなんだこれ?」

「さあ、オレも初めてだ」

 オレと暗山は何かと思い、急いで時岡指令に調べてみる。

 

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「これはすごいな、この本は物語の本と言われていて、誰かの話に入り込むことが出来るんだ」

 時岡指令はそう言いながら本を見ていると、太田さんは「もしかして、誰かの過去の話ですか?」と質問する。

 だが司令官は苦笑いで「そうではないよ」と答える。

「この話はある人を見せるだけで、その人からに目線を物語の様に見ることが出来て、実際にそこへ行くことが出来るんだ」

 それを聞いたオレたちは「そうなんだ……」と一斉に答える。

「しかし、この本は古いがホコリを払えばなんとか使えるから、君たちにあげる」

 時岡指令の言葉に太田さんは「本当ですか!?」と目を光らせる、そう言えば太田さんは本を数冊持ってきたね。

 そして太田さんは時岡指令から本を受け取り、ホコリをはらって新品同様の本を大切にしまった。

 そして数時間後、オレたちの部屋はきれいになって自分の部屋へと移動する。そしてそこに自分の物を置いて、元の世界へと戻っていく。

 

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 で、次の日。太田さんはその本を持ってきていた。

「太田さん、本持ってきているんですが、その本で気になったことあったんですか?」

 どうやら太田さんは「この本でおかしなところがあったんだ」と答える。

 え、おかしなところ?

「どこですか、そのおかしな所って」

「うん、実はね」

 太田さんがそのおかしなところを言おうとした瞬間、後ろから「何がおかしいの?」と女性の声がした……。

 え、女性の声!?

「お、太田しゃん。今の声って……ダレデスカ」

「え、今の声って……」

 太田さんは振り返ると「ああ、佐々木さん!」と反応する、オレもいったい誰かと振り向いた。

 

 そこにいたのは、背が高く紫色のロングヘアをした美しい女性、緑色の七部丈カットソーに黄緑色のポンチョに灰色の短パン、首には黒色のマフラーをしている。

 頭には桜色のカチューシャをしていておでこが見えている。あれ、この人って確か……。

 

「あら、陽君と………あなたは初めて見るけど、誰?」

「さ、佐々木さん。この人は先週入ってきた転校生ですよ」

 佐々木さんの言葉に太田さんは苦笑いで答える、それを聞いた彼女は「あら、そう言えばそんな子いたね」と驚く。

 この人、バカなのですか?

「あら、バカじゃないわ」

 て、オレの心を読んでいましたか!? 苦手なんですよ、心を読んで話す人は!

「い、いきなり話をしないでください!」

「あら、そうなの」

 佐々木さんはオレに向けて目を丸くするが、再び「ごめんなさい」と笑顔で答える。

 そして佐々木さんは「それじゃあお先に」と言いながら学校へ走っていく。いったい誰なんだあの人?

 

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「佐々木お姉様のことか?」

 休み時間、オレたちは暗山さんのところへと行き今朝の話をすると、彼女は「お姉様」のことを話す。て、お姉様?

「え、あの人お姫様なのですか……?」

「ん、あの人……ああ、お前に話したがよく言っていなかったから知らないな」

 オレは暗山さんに向けて言うと、彼女は何か気付いたのかこんなことを話す。

「勇樹君は初めて知るかもしれないけど、佐々木桜さんは世界で有名な女優さんで、僕たちの先輩なんだ」

「いつもは学校に来なくてな、ここに来るのは1週間に3日だよ」

 なるほど、結構有名なのは知ったぞ。

 そうしていると、カバンがらビー! ビー! と音がしたため何かと見ると、画面に『緊急事態発生』と映し出されている。

「これって!」

 オレは急いで太田さんたちに「緊急だよ!」と言うと、2人は「「わかった!」」と急いでオレの後を付いて行く。

 そして、4階の空き教室へと意気25世紀へと移動する。

 

 

 この時、後ろからある人がついて来ていることに知らずに。

 

 

 

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「本日は、この梅野(うめの)桃子(ももこ)と言う少女だが。このご先祖様から受け取っているある本が狙われているんだ」

 司令官から話を聞いたオレたちは「ほええ……」と目を丸くして驚いている。

 それよりも、梅野さんと言う名前。どこかで……。

「梅野桃子は、確かアメリカに留学していると聞いたな」

「うん、梅野さんは今有名な歌手で、アメリカのあるコンサートで訓練しているって聞いたよ」

 誰か考えていると太田さんと暗山さんが梅野さんのことを話し始めた、それよりも。その人有名なのか?

「有名っというほどではないけど、新人の歌手としてアメリカでは少し有名ね。確かこの子はニューヨークにいるって聞いたわ」

「そうですか、そう言えば義父さんの本でそんな人が……て、おわっ!!」

 後ろから声がしたため振り向くと、佐々木先輩がいたっていつの間に!!

 て、ここに来ていたのですか!?

「お、お姉様!?」

「どうしてここに!?」

 太田さんと暗山さんも驚いて言うと先輩は「あら、暇そうだったから4階で歩いていたらここに来たってわけ」と答えた。

 それにしても、あなたは忍者ですか!?

「いつの間に、気配がしないから気付かなかったな」

 さすがの司令官も、佐々木先輩に驚いている。それにしても、この人の能力は。

「司令官でいいかしら? 少し話があるけどちょっとよろしい?」

「え、あ。ああそれは構わないが」

 佐々木先輩の質問に司令官は反応する、ちょっと待って、今話すことですか!?

 

 

 数分後……

 

 

 

「と言うことで、佐々木君と一緒に行動することでいいかな?」

「よろしくね」

『『『えええーーーーっ!?』』』

 突然の知らせにオレたちは驚いていると、佐々木先輩はニコッと笑ってきた。

 なんだろう、ものすごく怖い。

 

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「それで、勇樹君。急いでバギーに乗れるのかしら?」

 佐々木先輩の質問にオレは「あ、はいできます」と戸惑いながら答えて、扉を開いて例のバギーへと案内する。

「おお、これがオレたち専用のタイムマシンか?! すげええっ!」

「これが勇樹君が作ったとしたら、すごいよ!」

 暗山さんは目を光らせて感動していると太田さんはオレが作ったらすごいと感心していた。それもそのはず、これ私が作ったのですから。

 すると佐々木先輩が「ほら、さっさと乗りましょ」とオレたちをバギーに乗り込ませる。

 

 

………操縦席………

 

 

「それじゃあ皆さん準備できましたか? 結構すごい衝撃が加わると思いますから、舌をかまないようにしてください」

 オレの注意に太田さんたちは「わかった」と答える、本当かな?

 そう思いながらオレはカウンターと場所を設定して、エンジンを入れるとバギーが揺れると同時に目の前にある大きな扉が出て来てギギッと大きな音を出すと同時に扉が開く。

 その扉の先は、虹色のトンネルに壁や天井などには無数の時計がたくさん浮いているのを確認したオレは「時空移動、開始!!」と言うと同時に一気にレバーを前に動かすと、バギーは『ギュギュギュッ!!』と音を出しながら前に急発進する。

 目的の時空間に向けて、発進した。

 

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 たどり着いた場所は現代のアメリカのハリウッド、首都の場所まではたどり着いたが梅野さんはどこにいるかわからず、周りの人から聞いた結果ここにいるとわかった。

 さすがアメリカ、今と昔はそんなに変わっていないが地面の手形が増えている。

「それで、梅野さんはどこにいるの?」

 佐々木先輩はそう言いながら辺りを見渡している。あの、初めてだとは言え、少しは落ち着いてください。

「地元で聞いてみましたら、どうやらスタジオにいるとあそこの警備員から聞きました」

「あと少しで出ると思うぞ、今の時刻は……18時あたりだからな」

 太田さんと暗山さんは言うと暗山さんは時計を見ながら答える、ところが。

 

 

 ゴシャアアアッ!!!

 

 

『『『『っ!!?』』』』

 スタジオから爆発音がすると同時に何かが現れた! あれって自由の女神!?

「勇樹君、あれってもしかして」

「はい、もしかしたらあれかもしれません!」

 太田さんの言葉にオレは答えると、暗山さんは何かに気づいたのかあたりを見渡している。どうしたんですか?

「な、なあ。お姉さまはどこに行ったんだ?」

 それを聞いた瞬間、オレたちは「あれっ!?」とあたりを見渡してるが、先輩の姿は見えない。

 どこに行ったんですか!?

 

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「やったー! 今回は成功したぜ!!」

 勝利を格言するかのように言ったのは、摸野沙市音本人で、勝利のポーズをしている。

「そうですわね! これで、わたくしたちの計画は、実行できます!!」

「そうだな、よーし行くぞおお!!!」

「お、おおー……」

 沙市音の勝利に円筆子、イレイザー=白井、双味鶴来は答える。そして。

 

「それだったら、こっちにもらってもいいかしら?」

 

 誰かの言葉に沙市音は「お、それもそうだな」と言うと同時に、梅野から奪った例の本をその人に渡すと「それじゃあ、お願いな」と答える。

 すると、円は「あの沙市音様、わたくしたちに何を?」と言うと彼女は「え?」とこんなことを言い出す。

 

「誰って、お前たちに渡したが。それがどうした?」

「いえ、それが。わたくしたちは座ったままです」

 

 円の言葉にイレイザーと双味は首を上下にすると、沙市音は「え。それじゃあ今のは?」とコックピットに振り向いて外を見ると、佐々木がにこにこと笑いながら「取り返したわよ~」と言いながら離れていく。

 それを見た沙市音は「さ、さっさと捕まえろおおお!!」と慌てると、円たちは「わかりましたのハマグリ真下!」と操縦機を動かす。

 

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「あ、お姉様! おいお姉さまがいたぞ!」

 暗山さんの言葉にオレたちは振り向くと、器用にメカから離れている佐々木先輩を見つけた。彼女の手には例の本を手にしている。

 そして先輩はバギーに入り込むと「なんとか取り返したわ」と本を太田さんに渡す。これで一件落着だ。

「わかりました、では」

 太田さんは本を手にしてカバンにしまった、その瞬間。

 

 

 ガギギギギッ!!!

 

 

 『『うわわわっ!?』』

 突然の大きいな揺れが発生してオレたちは驚き、何が起きたのか外を見ると。大型の自由の女神がオレたちのバギーをつかんでいる!?

「ゆ、勇樹君。急いでメカを!」

「す、スキャンしてくれっ!!」

 太田さんと暗山さんは、慌ててオレに向けて言ってきたためオレは急いで「わかりました!」とスキャン銃を出してそこら編のものをスキャンして他の所へと放った。

 そして出てきたのは、大型の恐竜型のメカだった。だけどその恐竜はティラノサウルスであまりのでかさに太田さんたちは「なにあれ!?」と驚いた。すると。

 

『グォオオオオッ!!!』

 

 ガシャンッ!!

 

 突然、ティラノサウルス型のメカはオレたたちが乗っているバギーをつかんでいる自由の女神型のメカに向けて体当たりする。

 その衝撃でバギーから手は離れてバギーはティラノサウルス型のメカに乗り込んだ。

 

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「いででっ!」

 

 

 雑なコックピット合体にオレたちはあちらこちらぶつかっているが、佐々木先輩は椅子に座っているだけで微動だにしない。

「勇樹君、急いで操縦をお願いします!!」

 太田さんの指示にオレは「わかりました!」と操縦席に座ると、メカはギギギッ! と鈍い音を出しながら自由の女神型のメカに向ける。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「突進攻撃開始だ! 行くぞっ!!」

 

 勇樹はレバーを動かすと、ティラノサウルス型のメカはブン・ボーグが乗っているメカに体当たりをする。自由の女神型のメカは後ろに倒れるが「なんのッ!」と円がレバーを動かす。

 すると、自由の女神型のメカは立ち上がると勇樹たちが乗っているメカをつかんでそのまま海に向けて投げた。だがティラノサウルスの足から火が噴き出して、海に入る前に空中で止まった。だが。

『なんのこれにしき!』

 自由の女神型のメカから松明を取り出すと、それを勇樹たちのメカに向けて投げ始めた。

 それを見た勇樹たちは『あわわっ!』っと攻撃をよけていく、松明はどんどん増えていきメカはよけるのに精いっぱい。

「ああもう、勇樹攻撃は無理か!?」

「そ、そう言われましても避けても体当たりはさすがにっ!」

 伊江は勇樹に向けて言うが、彼は操縦に精一杯なため攻撃は難しい。

 すると佐々木が「それだったら、私が行ってみるわ」と立ち上がった。

 それを見た彼らは「ええっ!?」と驚くと同時に、彼女は「それじゃあね」とスイッチを押した瞬間、突然頭上が開くと同時にそこから出ていくのであった!?

 

 外から出た佐々木は、マフラーを使って自由の女神メカの冠につかむと、そこまで飛んでいく。

 そして冠に付いた彼女は、7本の円錐に触れて何かを探しているのかジッと耳を付けて数分。その瞬間。

 

「はあああっ!!」

 

 バギッ!! と円錐の1本を折った! その瞬間、突然自由の女神は停止すると同時に前に傾いた。

 すると佐々木は「勇樹君、攻撃するのは今しかないわ!」と声を出す。それと同時に彼女は自由の女神から降りて離れていく。

 それを聞いた勇樹は「わかりました!」と言うと同時にレバーを動かす。その瞬間、ティラノサウルスメカは自由の女神をつかむとそのまま海に向けて投げた。

 そして自由の女神はそのまま太平洋へと行き数秒後、太平洋上で大爆発するのであった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 そしてここは21世紀の4階の空き教室。

「てことで、僕たちの集合場所は何とかできました」

 太田さんの言葉に暗山さんと佐々木先輩さんとオレは首を上下に動かす、そして暗山さんが「今は4人だから、部活は出来ねえけどな」と苦笑い。

 すると佐々木先輩は何かに気づいたのか「そう言えば」とこんなことを言い出した。

「風紀委員の桃さんから勇樹君に用があるって言ってきたわ」

 それを聞いたオレは「オレ?」と目を丸くしました。

 

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