『organization』   作:水岸薫

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第六話 『能力測定といじめを救う 中遍』

「3年煙草組の、百合子=ビューティーさん?」

 

「は、はい! 私は百合子=ビューティーです!!」

 

 恥ずかしそうに答えたのは、背が高く水色の三つ編みをした少女、百合子本人。

 

「I城から来たんだ、結構遠い所ですね」

「確か、ここからI城までって…2時間ほどあるわね」

 

 伊江と桜は感心するかのように言っていると、百合子は「い、いえいえ」と否定する。

 

「お姉ちゃんたちがいたため、10分ほどで移動してきました…帰りはタクシーでしたが」

「行きは超人で帰りは一般って、どんな人だ?」

 

 彼女の言葉に勇樹はジト目で見て答える。彼女の一家はどんな能力があるんだ?

 

「そう言えば、百合子先輩の能力と動物は?」

「私ですか、私は(ヒート)系とミツバチです。炎ならともかくなんでミツバチなのかは不思議に思いますよ」

 

 百合子の言葉に伊江は「確かに」と答える。

 能力者基、半生物(ハーフ)は能力を持つと同時に生物や植物のDNA、いわゆる情報を得ることになる。なぜ人間と人間によって生まれた子供のDNAに動物や植物のDNAが含まれているのかは、現代科学でも詳細不明。

 

「ミツバチでしたら、普通は見つ系か虫系の能力を得るんですよ。どうしてこれが?」

「まぁまぁ、落ち着いてください先輩さん」

 

 百合子の不満に、小森は落ち着かせるかのようになだめる。すると。

 

 

 

 キーンコーンカーンコーン…。

 

 

 

 チャイムの音が学校のスピーカーから響いた。この合図はもうすぐ昼休みが終わる合図だ。

 

「もうこんな時間か? 短かったなぁ」

「仕方ないよ伊江、お弁当を食べながらだったから短いのも当たり前だよ」

 

 太田は伊江に向けて言うと、彼女は「そう言えばそうだな…仕方ねえな」と納得したように答える。

 

「それじゃあ、また明日」

「はい、百合子先輩もここでいいですか?」

「賛成です! あ、今度はお弁当を持ってきますので待っててくださいね」

 

 百合子はそう言うと、みんなは教室もに戻っていった。

 

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「えっと、魔法学校の特別入学っと…」

 

 その日の夜、勇樹は学園のことが気になったのか。近くの家電でパソコンを購入し、魔法学校を調べている。

 

「確かこのサイトに…あ、あった」

 

 サイトを見つけてクリックすると、そこには『新たな魔法使いを募集中!』と表示されていた。

 

「これが魔法学園か…面白そうだな」

 

 サイトの情報の内容によると『魔法学園は化学があまり発展していない代わり、魔法という不思議な力が発展している。そして、外の世界にも魔法が使いたい人がいたら、入学歓迎』と書かれている。

 魔法が使える人がいれば入学が可能、と書かれている。それを見た彼は「どんな学園かな」と思いながら夜は明けていく。

 

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 そして、次の日珍等師学園高等部にて。

 勇樹たちは登校していた。小森に関しては、ふらふらと歩いている。顔色も悪くお腹を押さえていた。それを見た桜は。

 

「小森、あなたまさか」

「昨日から元気に聞くというドリンクを大量に飲んだ…逆に下した、腹が痛い」

 

 小森の言葉に、彼女は「全く」と頭を抱える。このような桁違いをする人は初めてだ。

 

「それよりも来たか太田、今日魔法学校の校長である『ウラディスラフ = マルィシェフ』がやってくるってさ!」

「その人、確か年に1度この学園にやってくる人だね」

 

 太田の言葉に、伊江は「そうそう!」と答える、すると。

 

「おはようございます!! みなさんっ!!」

 

 後ろから声がしたため何かと見てみると、百合子元気よくやってきた。

 

「お、おはようございます…百合子先輩」

「はい! 今回は魔法学校の校長がやってきますね? ね?!」

 

 グイグイと近づいてくる彼女に、勇樹は「は、はい」と答える。

 

「よーし! 失敗しても私は負けません、例え、水戸さんたちに屈辱されても…がんばります!」

 

 百合子はそう言うと、入り口に入って教室へと走っていった。途中、風紀委員に「廊下は走らない!」としかられる声がした。

 

「あら、あの先輩ったら」

「ふふ、前より元気がいいな」

「そうですね」

 

 桜たちはそう言っていると、小森が「あ、おなかが…!」と慌ててお手洗いに走っていく。

 それを見た伊江は「全く」と困りながらも、彼らも教室へと入っていく。

 

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「けっ、こいつがなんだ」

 

 それを見ていた水戸は、イライラするかのように本を広げると、そこには『魔法学校が外の世界から生徒を募集理由』と書かれている。

 

「水戸と同じクラスに百合子がいたのは知っていたが…これにやられるのか?」

「やられるかどうかわからんが、まぁ水戸さんの能力『黄金(ゴールド)』があるから困らへんで」

 

 尾張と紀州がそう言って本を見る、そこに書かれていたのは。

 

『魔法学校が外の世界から生徒募集している理由、それはこの世界が貧相化しているから。長年続けている伝統も、生徒の減少によって学園維持が難しい。そこで外の世界から生徒を募集するという手段を考え付いた。それをすれば魔法に興味がわく生徒出てく―』

 

「魔法学園の資金問題…アタイにかかれば簡単なんだよ…!!」

 

 水戸はそう言うと、手にしていた本が金色に輝き。延べ棒へと変化した。

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