「いつつ…あれ、ここは?」
気が付くと私は洋上に立っていました。ボートの上や、小島の上などではなく文字通り、海面に。
「…えっと…あれ?」
状況を把握するにつれて徐々に記憶が戻ってきました。
横須賀を出港してからミッドウェー島に向かう途中、嵐に巻き込まれてタイムスリップしたことを。
海軍軍人である草加拓海を救ってから、史実とは異なる歴史を歩んだ世界を。
父島偵察からともに時代を駆けた私の片腕が、ダンピール海峡で私を守るためにその命を散らしたことを。
乗員たちが割れ、挙句の果てには私の身柄が帝国海軍に囚われたことを。
その乗員たちが仲を取戻し、私を再び海に帰してくれたことを。
そして。
彼女が、帝国海軍が、先祖が、最終兵器を使うのを阻止するために私の命が散ったことを。
「…私は、護衛艦…」
みらい。ヘリコプター搭載護衛艦として、イージスシステム搭載艦としてこんごう型やしらね型からその機能を受け継いだ私は、巻き込まれるはずのない戦争にその身を投じ、散らすべきではなかった命と共に深い水底へ沈んだ筈でした。
「でも…どうして…」
どうして、私は乗員たちのように四肢を持ち、回想し、このようにしているのでしょうか。
「っ…レーダーに反応!?」
思考のループに入っていた私は、警告音でむりやり引きずり出されました。
「…反応が小さい?いや、それより…」
漁船並み…下手したらそれ以下の反応が私のかけているゴーグルタイプのディスプレイに映っていました。
「CVL Ryujo…CL Agano…IFFは、友軍ね…」
それなら、一か八か…今の状況もわかるかもしれないと思った私は舳先をその艦隊に向け、スクリューの回転数を上げました。
「両舷、前進一杯!最大船速ヨーソロー!」
「あら、向こうの方から何か近づいてるねーっ…」
「…そうなの?阿賀野さん?」
近海哨戒に繰り出された私たち第一艦隊は、敵の艦隊を退けて母校に帰投しようとしているところだった。
「なんやぁ、自分…見間違えとちゃうん?」
「違うもんっ!絶対にいたんだもんっ!」
「敵の増援ではないのか?」
旗艦は龍驤さん、随伴艦として妙高さん、阿賀野さん、磯風、若葉、そして私の六人の第一艦隊は今さっきも言ったように敵艦隊を退けたがこちらとて無傷ではなかった。
妙高さんが龍驤さんを庇って中破、その龍驤さんと阿賀野さん、それに私は無傷、磯風と若葉は雷撃を食らうも小破にとどまっている。
「…叢雲はどう思う?」
「え、えっと…」
不意に振られて一瞬たじろぐも、私の考えを脳内で纏めて口に出す。
「…そもそもこの海域は私たちも何度か出撃しているから、深海棲艦だったとして考えられるのは制海権の奪還か機関が故障して漂流中ってところね。」
「どちらもおかしいな。」
私の横に立っていた若葉が口を挟む。
「そうね。制海権の奪還なら艦隊を組んでくるはず。阿賀野さんが『何か』って言ったってことは一隻だけなのでしょ?」
「う、うんっ!」
阿賀野さんが慌てて返事をする。
「そんなら、後者が考えられへんのはー?」
「阿賀野さんが発見した後に見失ったでしょ?つまり向こうは動けてはいるってことよ。それに、深海棲艦が機関損傷して行動不能とか…聞いたことがないわ。」
確かに、と皆が頷く。
「でも、それなら一体なんだというのですか?」
「んーっ…無線機でも故障した艦娘か、ただの漂着物じゃない?」
妙高さんの質問に答えるには、情報が不足している。けれどもそれなりに筋は通っているはずだ。
そんな時に、不意に私たちの無線機に高出力の無線が飛び込んできた。
『すいませんっ、待ってくださいっ!』
どうも、久里浜です。
この作品はPixivで連載していた「神盾と国家と潜戦と」のリメイク作品…の皮をかぶった新連載です。
この作品は毎週投稿…できたらいいなぁ、といった感じです。
いやまあ、リアルでも多忙になるので…
そんな感じで第一話。みらいの艦これ風装備データです。
あくまでこれいいかも、といった感じに考えたので実際にはこれ以外の装備も出てきます。
ヘリ護 みらい
(他)イージスシステム ベースライン6
(砲)オート・メラーラ 127㎜単装速射砲
(戦)MV/SA-32J 海鳥
(攻)SH-60J シーホーク
…あ、誤字脱字の指摘もお願いしますね?