この素晴らしい世界に神様の査察を!   作:ぷらもん

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だってCV,チョーさんなんだもん。


この神様に出撃を!

俺たちは走る。

 

走って走って走りまくる。

 

なんでかって?

 

 

 

「「「生活の危機なんじゃぁああああああああああああああああ!!!!」」」

 

 

死ぬかもしれない戦場に、日銭を稼ぐために向かう冒険者達の魂の叫びである。

 

 

オッス! 俺カズマ! 死にたくないのにでっかい蜘蛛のゴーレムなんかに挑まなくちゃならないしがない冒険者さ! よーし、いっちょう英雄になってやるぜ!!

 

「なんて言うわけねーだろ!? なんなの? 死ねってか!? 俺に死ねってか?! えぇ!?」

 

「五月蝿いぞカズマ! 仕方がないだろう!!」

 

「ダクネスの言う通りですよカズマ。農家にばかりいいカッコさせてたら冒険者の名が泣きますよ」

 

「いいじゃないそんなの! 私は今泣いているのよ!? いや~~~ッ!! もう帰ろ? 帰りましょうよ~!!」

 

デストロイヤーに向かう冒険者の団体、その中に混ざってカズマ達の泣き言が響く。されど、彼らを責めるべからず。この場にいる冒険者は大体みんなそんな気分だった。

 

心に秘めた帰りたいという思い。みんなの心は一つ、素晴らしい団結力であった。

 

「なぁカズマよ。ここで帰るのは簡単だ。だってそうだろう? 誰もが恐れたデストロイヤーは農家の手によって陥落寸前。もう街を脅かす驚異もなく、私達が頑張らなくても彼らが全部終わらせてくれる」

 

「ダクネス」

 

「だが私達は冒険者だ。冒険者は国の為、市民の為に依頼をこなす。そこに人々の平和と笑顔があると信じて。そうだろうカズマ?」

 

「……そうだな、やっぱ俺は」

 

そうだ。何を考えてたんだ俺は。デストロイヤーが怖い? 逃げ出す? そんなの……、

 

当たり前じゃん。

 

「俺、やっぱ帰って寝たい」

 

「こ、この男はッ!」

 

や、だって相手は巨大ロボットだぞ? ロボット文化大好き日本人だって巨大ロボット相手に生身で戦うようなことしねぇよ。勝ち目ないし。どうせならアクセルの地下から秘蔵のスーパーロボットでも出してこいっての。

 

「カズマカズマ。デストロイヤーの討伐報酬がいくらか知っていますか? 三十億エリスですよ?」

 

「マジで!?」

 

前言撤回。何としても倒そう。

 

「行くぞお前ら! ボサボサとすんな!! あのデッカイ蜘蛛からアクセルを守るぞ!! 農家が弱らせてる間に止めだけでも頂きだ!!」

 

「「「この野郎」」」

 

一撃だけでも入れておけば、後は農家に任せて三十億の賞金が転がり込んでくる。ボロ儲けじゃないか!! こりゃ逃げるなんてとんでもない!

 

「そうだ! カズマの言う通りだぜ!」

 

「農家たちだけにいいカッコさせませんぜ!!」

 

「アクセルがやられるかどうかなんだ! やる価値はありますぜ!!」

 

「ギルドのために!!」

 

「サキュバス店の為に!!」

 

「バカヤロウ! それは言うな!!」

 

俺の掛け声にこの場にいる冒険者の皆がやる気のこもった声を上げる。なんだか一部邪な声も上がったが、大丈夫、俺もその意見には賛成だ。

 

「いくぞーーーー!!!」

 

「「「おぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」

 

デストロイヤーへ向かって雄叫びとともに地響きが鳴り響く。冒険者の団体は速度を上げて先程よりも勢い良く走り出す。余りにも勢いが付きすぎて作画崩壊をしてるんじゃないかってくらい全身の輪郭がぶれ始めているが些細なことだ。

 

「「「デストロイヤーが見えたぞーーー!!!」」」

 

「登れーーーーー!!」

 

「「「よっしゃぁああああああああああああああ!!!!」」」

 

農家の攻撃によって大地に伏せて動きを止めた巨大蜘蛛を見た時、俺達は迷うことなくその内部へと侵入した。投げられるフック付きロープ。足を駆け上がる冒険者たち。もう誰も俺たちを止められない。

 

デストロイヤーの背中はまるで砦のようだった。石造りの通路に植物が生い茂るそこは、まさに長い歴史を刻んだ建造物であり、世の歴史評論家が見れば生唾ものの遺産だろう。

 

そんな貴重な遺跡を俺達は蹂躙しだした。

 

「ゴーレムだーーー!!」

 

「「「ぶちのめせーーーーー!!!!」」」

 

侵入者を排除しようと岩で出来た二メートルほどの大きさの人型ゴーレムが通路を塞ぐ。そんな相手に武器を持った冒険者達が挑み始める。

 

しかし。

 

「ほぁたぁっ!!」

 

鍛え上がられた農家の一撃が我先とゴーレムを破壊していく。

 

「農家に遅れを取るなー!! 進めーーー!!」

 

「「「ファイヤァアアアアアアアアアアアアア!!!」」」

 

冒険者たちが出てくるゴーレムたちを次々と屠っていく。硬い鉱石で造られた身体をハンマーで叩き潰し、ロープで足を縛って転ばせ、魔法で凍らせ吹き飛ばす。破壊率は農家六割、冒険者が四割だ。

 

そんな光景を遠巻きに眺めながらたま~に支援して後ろから付いていく俺達。寄生? バカ言っちゃいけない。

 

だってほら。農家に手柄取られたら賞金もらえないかもだし。低レベルの俺達じゃこんな強そうなゴーレムに歯なんて立たないじゃん?

 

ちなみにダクネスとめぐみんは置いてきた。ダクネスの奴は着ている鎧(と本人)が重すぎて登って来れなかったし、めぐみんはこんなダンジョンみたいな狭い場所で爆裂魔法なんて使わせるわけにはいかないからだ。

 

「ねぇカズマ。みんなそろそろ喉が渇いたんじゃないかしら? 私の《花鳥風月》が必要な場面じゃない?」

 

そんな場面こねぇよ。

 

正直、俺は自分が活躍することよりもこいつの手綱を握ることの方が大変だった。ちょっと目を離した隙に問題を起こしそうで。

 

「開いたぞーー!」

 

何が? 

 

 

 

砦のような建物のドアを冒険者達が叩き壊し、そのままぞろぞろと建物の中に突入していく。デストロイヤーの背に建てられた砦のような建物の内部の部屋、その中心位の場所に椅子に座って朽ちた白骨死体がこちらを見ていた。

 

「おい、あれって」

 

「噂のデストロイヤーの開発者か?」

 

「こんなでっかいのを乗っとっておいて死んでんじゃねぇかよ」

 

遠巻きに冒険者達が騒ぎ出す。そりゃそうだ。騒ぎの責任者が死んでたんなら誰に文句を言えばいいってんだよ。

 

しかしここにはアクアがいる。死者と言えばプリースト。プリーストと言えば女神の出番だ。

 

俺はアクアを呼んで白骨を見てもらう。すると彼女は、

 

「ダメね。綺麗さっぱり成仏してるわ。それはもう未練もなくスッキリと」

 

「は? 嘘だろ?」

 

スッキリって、こんなところで一人寂しく死んでるのに?

 

こいつがデストロイヤーを乗っ取ったっていう科学者なら一体何がしたくてこんなことをしたのだろう? 散々世界中に迷惑をかけておいて孤独死とか、何が楽しかったんだ?

 

そんなことを考えていると、アクアが白骨の傍らに置いてあった机の上にあった一冊の手記を見つけた。

 

それは、この白骨の日記だった。

 

アクアが代表してそれを読み上げることとなり、周りの農家や冒険者達が見守る。

 

 

日記が読み上げられる。

 

「○月×日。国のお偉いさんが無茶を言い出した。こんな少ない予算で機動兵器を造れという。無茶だ。言ってきた偉いさんに抗議をしたが聞く耳を持たない。無理な理由も予算の増額も申し出てみたが駄目だった。ふさけんな。辞表を書いたが目の前で破り捨てられた。いっそバカになったふりをしてクビにならないか試してみた。……女性開発者の前で全裸でブレイクダンスをしようとしたら、パンツに手をかけたところで、さっさと脱げよ、とガン見された。もうこの国は駄目かもしれない」

 

……その内容に、周りの者たちが別の意味で静まり返った。

 

「○月×日。駄目だ、さっぱり思いつかない。どんどん納期が迫ってくる。なのに設計図は真っ白け。機動兵器のアイディアなんてなーんもない。仕方ないから飲みに行こう。そう思って酒場にくり出したらめっちゃカワイイ子がいた。話しかけたらかなり気さくな子で仕事の愚痴とか全部ぶちまけてやったけど親身になって聞いてくれた。でも気がついたら財布は空っぽ。機動兵器の成功報酬も全部使っちゃった。どうしよう」

 

……いや、どうしようって、おい。

 

「○月×日。やばい。とうとう設計図の締切が今日だ。何も思いつかねぇ。報酬も全部使っちゃったし、これバレたら俺死刑じゃね? やだ、死にたくない。そうやって頭を抱えていたら白紙の設計図の上に大っ嫌いな蜘蛛が歩いていて慌てて叩き潰した。どうしよう。この設計図の紙高いのに、設計図出来てないけど使えなくなったから新しいの頂戴! なんて言えない……もういいや、このまま出しちゃえ! もう知るか!!」

 

周りの空気がどんどん冷えていく。

 

「○月×日。なんかあの設計図がえらく好評だ。なんで? アンタらが素晴らしい! って言ってるそれ、潰した蜘蛛の体液だぞ? ばっちぃ。なのにもう機動兵器は蜘蛛型! って決まっちゃった。なんなの? それからはトントン拍子に進んでいった。ていうか、俺が何も口出さなくてもどんどん出来上がってる。俺いらなくね? 俺の代わりに現場の指揮とってるあの女性研究者だれだよ? もういいや、勝手にやってくれ」

 

白骨を見る周りの視線が酷く冷たいものになってきた。中には同情的なものもあるかもしれない。

 

「○月×日。どうしよう? ほとんど出来ちゃった。俺、何もしてないのに。なのに、動力源はどうします? って聞くか普通? 俺が知るわけないだろ? 作ったのほぼお前たちじゃん。俺知るわけ無いじゃん! だから適当に、永遠に熱を放ち続けるという伝説のコロナタイトでも持って来いって言ってやった。言ってやったもんね。持って来れなくても知るか!」

 

アクアもとうとう真顔になってきた。俺も口をきつく結んでただ聞いていく。

 

「○月×日。本当に持って来ちゃった!? えぇ? なんで持ってくるかなぁ!? 空気読んでよ! 誰だよこんな伝説の鉱石を持ってこれるような凄腕冒険者を手配した奴! もうこいつらに魔王倒しに行って貰えばいいじゃん! 機動兵器いらなくね!? でもどうしよう? これで動かなかったら俺今度こそ死刑じゃね!? おねがぁい! 動いてください!!」

 

俺たちのキツイ視線が突き刺さってアクアが涙目になってきた。

 

「○月×日。完成した。とうとう明日が起動日だ。俺の命もここまでか…。動くわけ無いじゃんこんなの。俺なんもしてないよ? ただ蜘蛛を叩き潰しただけだよ? 殆どあの女が指揮して造ってたよ? なのに責任だけ全部俺にくるってどういうことだよ! ひどくね? もう頭きた。文句言ってやる。でも偉いさんに言っても無駄なのは分かってるからコロナタイトの設置してある部屋で酒でも飲んでぶちまけよう。うん、そうだ。それがいい。………あれ? なんか思いの外気分がいい。愚痴を言えば言うほど胸がすっとなっていく。なんだか楽しくなってきた。ようし、どんどん飲もう! え? あぁうん、分かった分かった。今日は無礼講だよ君ぃ! 酔い潰れるまで飲むぞー! あれ? 誰と話してるんだっけ?」

 

これはアクアの創作じゃないのかと思い始めたが、読んでるアクアの顔がマジなのと、どうしたらいいかこちらをチラチラ見ながら助けを求めていることから全部本当のことなんだと思う。

 

「○月×日。今起きた。絶賛暴走中! やべぇ! これ絶対俺がやったと思われてるし! マジやべぇ!! どうしてこうなった!? 俺コロナタイトの前で愚痴喋ってただけだよ? なんでこうなってるの? これ降りたら俺犯罪者じゃね? 捕まって死刑じゃね?」

 

アクアがとうとう鼻水をすすり出した。気持ちはわかる。でもさっさと続きを読め。

 

「○月×日。ヤッベー! 国滅んじゃった! ヤッベー! どうしよう。国滅んじゃったよ。でもいっか! なんだかスッキリした! もうここで余世を過ごそう。……だって降りられないしな。これ造った奴馬鹿だろう! おっと、コレ造った責任者、俺でした」

 

「………お、終わり」

 

アクアはそう言って、日記を締めくくった。

 

「「「舐めんな!!!!」」」

 

全員がそう叫んだのは仕方のないことだと思う。

 

 

 

 

 

「で、これがコロナタイトなのか?」

 

その後、再び内部を家探しして見つけたのはデストロイヤーの動力部に鎮座された赤い熱を放つ鉱石だった。恐らくこれが動力源であるコロナタイトなんだろう。

 

「どうやってとるんだこれ?」

 

「えっと…」

 

アクアと一緒にウィズもいる。他の冒険者達は、大勢居ても仕方ないだろうって理由でもう降りた。確かに、動力源であるコロナタイトを取り外せばデストロイヤーはもう動かなくなると思うが、どうすればいいのやら。

 

コロナタイトは分厚い鉄板で造られた機械の中に収められており、そこに嵌められたガラス越しにしか見ることができない。取り出そうとするならまずこの装置を壊さないといけないだろう。

 

「あ、そういえば魔剣持ちのなんとかさんが街にいたわね。今から呼んでくる?」

 

「今からですと時間が掛かりすぎる気もしますが、最悪そうするべきかもしれませんね」

 

「それか俺が《スティール》を使うか?」

 

「手が燃えちゃいますよ?」

 

「やめておこう」

 

ウィズの忠告が遅かったらやっていました。いやね? それでも最近は考えなしに《スティール》をしなくなった俺がいる。だって、何度もアルマ様を全裸に剥いてるし。最近女性冒険者の視線が痛いし……。

 

「じゃぁやっぱりなんとかさんを呼んで……」

 

『それは困るッスねぇ~~』

 

「「「誰!?」」」

 

ここにいるのは俺とアクアとウィズの三人。なのに、もう一人、知らない奴の声が部屋中に響く。その声は機械の合成音声のようで、どことなく間延びした男の声だった。

 

『いや~、造られてから二百年はたつッスけど、ボディの破損が三割を超えたのは初めてッスね~』

 

どこからかじゃない。この声、この部屋全体から聞こえてくる。いや、まさか……。

 

「まさかこの声、デストロイヤー!?」

 

「「えぇ?!」」

 

天井を見上げながら俺は叫ぶ。この声、デストロイヤー自身が喋っている。白骨の開発者が残した音声かもしれないが、ここまで状況を把握した言葉は出ないだろう。

 

『いやぁ~。ボクちゃん、嬉しいッス。ようやく全力で暴れられるんスねぇ~。開発者がピンチになるまで変形(トランスフォーム)しちゃいけないって言うもんだからもう窮屈だったッスよ~』

 

「「「は?」」」

 

変形? トランスフォーム? トランスフォーム!!!?

 

『それじゃぁ乗組員のみなさ~ん! これから当機は変形しますので~速やかに退去してくださ~い。でないと、ぷちっってなっちゃうッスよ~?』

 

「やばい!! 二人ともすぐに外に出るぞ!!」

 

「え!? え!? なんですか? 何が起こるんですか!?」

 

「ほら! 急いでウィズ! トランスフォームなのよ!? ほわぁあああああああって爆発しちゃうわよ!?」

 

「不吉なこと言うな馬鹿!!」

 

アクアの言葉が変なフラグになりませんように! 

 

そう願って俺達はデストロイヤーからなりふり構わず飛び出した。揺れる床、いいや、デストロイヤー自身が振動し壁や天井、至るところが姿を変えていく。背後から激しく響く鉄と鉄が叩き合う衝突音や機械が駆動していく大気の震え。

 

「急げぇ~~~~~~~!!!」

 

堪らず俺たちは、デストロイヤーから飛び降りた。

 

『デストロイヤー~~~~へ~~んしんッス!!!』

 

落下の恐怖で涙が溢れる俺たちの目に映ったのは、巨大な蜘蛛が巨人に変形していく姿だった。

 

「そんなんありかぁああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

誰だよ。ファンタジーにSFぶっ込んだ奴は!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクセルの外壁の上。遠くで変形を終えたデストロイヤーを確認した私達はすぐさま行動に移ります。

 

「クリス。今すぐアクセルの住人を避難……は、もう遅いですね。ではこれ以上この馬鹿が問題を起こさないよう見張っておいてください」

 

「はい!」

 

「酷くない!? 僕がこれ以上問題を仕込んでいるっていうのかい!?」

 

武器を手に立ち上がった私を『物質』のが駄々をこねて文句を言う。クリスはそんな彼女を《バインド》スキルで縛り上げますが、あまり意味はないでしょう。

 

「……先程、改造惑星とか言ってましたよね?」

 

「ギックゥ……」

 

「あの、『物質』様? あたしの担当世界で何をしてくれやがったんですか!?」

 

口を滑らせた『物質』のの言葉を私が聞き逃すとでも? 

 

クリスを呼び出した私ことアルマちゃんでありますが、彼女は戦力に数えることはできません。

 

アクアやエリス。彼女たち女神は魔を退け魂を導く存在。そう創られている以上純粋な物理戦闘に劣る面があります。あんな巨大ロボットの相手なんて想定していないカタログスペックなのです。

 

「いいですかクリス? その馬鹿は隙あらばこの星ごと変形させますよ。その仕掛けはこの星を修復するついでに仕込んでいたのでしょう?」

 

「その通りだけどさ! なんでバラすかな!? ネタバレは面白くないよアルマちゃん!!」

 

「面白さなんてどうでもいいです!! や、なんでそんなことしてるんです!?」

 

「面白そうだからだよ?」

 

「面白そうだからでしょう? あと、対策はしておきましたが、もう幾つかネタを仕込んでいると思いますから注意しておいてくださいね?」

 

「もうやだこの人たち!!」

 

クリスが頭を抱えていますが、私達神が起こす問題なんて、究極的には『ひまつぶし』が原因となる。他にも『もののついで』とか『無意識に手が動いてました』とかですね。

 

自覚なき悪意。そう言ってしまえば厄介な性分ですが、それを止められないのが神というもの。なにせ、それが生きがいなのだから。

 

「……だから私の仕事がなくならないのですがね」

 

『理』の神。それはつまり、『理』を守らない全ての者を許さない存在。

 

法の裁きを下す軍神という面を持つ『私達』は常に戦っている。宇宙の法則を乱す、イタズラな神々と。

 

故に我、神殺し神なり。

 

「神器、機動要塞デストロイヤーを世界を乱す『神敵』と認定。これを破壊します」

 

「お、お手柔らかにお願いします!!!」

 

この世界の管理者であるクリスこと女神エリスが焦った声をだしますが、それは保証しかねます。なにせ、私だってこのボディではどこまでやれるかどうか。

 

「天界の『本体』に申請します。『我、アルマなり(本気でやってもいいよね?)』!!」

 

「止めて! ホント止めてぇえええええええ!!」

 

アルマが輝き出す中、ズンッ! ズンッ! という巨大な足音が響く。その震源は巨大なゴーレムであり、徐々にアクセルへと近づいてきた。

 

「あ、外壁に仕込んだ誘導術式が効いてる。こっち来てるねデスちゃん」

 

「アレをこの街に呼び寄せたのも貴方ですかーーーーーーーーーー!!!」

 

『物質』のアルマ。今回の首謀者である。




『理』 「承認!」

『命』 「承認!」

『魂』 「承認じゃぁああああああああ!!」


変態  「うわ、なんか面白そうなことやってるなー、おい」


『理』 「お前なんでいる!?」

変態  「いや、妹出来たって聞いたから見に来んだけど……」

『理』 「お前、会いに行こうとか考えるなよ!?」

変態  「………それはフリなのか?」

『理』 「違うわぁあああああああああああ!!!」




・デストロイヤーの建設時期を二百年前位に。

紅魔族を作ったのがノイズ王国で、そのことを里の者たちが忘れているみたいなのでその位の世代差があるのかなと。

・コロナタイトの保管場所。

高熱を放つ鉱石が動力源って滅茶苦茶熱いでしょうに。原作では腕が入る幅の鉄格子の中に設置されていましたが、この話では密閉された入れ物の中に。


・変態こと日本在住の『理』の分体。

妻子に孫がいる高校生なお爺ちゃん。最近、クラスメイトの孫から熱視線を感じて不味いと思っているご様子。悪魔殺せな『理』と人間殺せな『命』に挟まれているが本人は自由気ままに生きています。ちなみにS○Xは抱くのもいいが抱かれるのも悪くない模様。
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