IS/勇者王ガオガイガー─白き翼の戦士と勇気ある者―   作:オウガ・Ω

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「プログラアアアアム・ドラアアアアイブ!!」


「ファイナル・フュージョオオオンッ!」


叫ぶと同時に胸部装甲のシャッターが上下に開き光と共に金色の幾何学的紋様《プログラム・リング》が伸び回りにいた黒いISを弾き飛ばす

何処からともなくドリル戦車、ステルス戦闘機、H2Aロケット?を人間大にしたマシンが顕れリングに乗ると進行方向上にリングが吸い込まれるように消えると合体が始まる

先ずはドリル戦車《ドリルガオーⅡ》が装着、続けてH2Aロケット《ライナーガオーⅡ》の小型ブースターがパージ、そのまま左肩から右肩へ侵入…いや量子変換され肩部装甲へ最後にステルス戦闘機《ステルスガオーⅢ》が装着、ガオファー時肩部装甲となっていたのが胸部全面へ移動しエンジンユニットが火花を散らし両腕へドッキング、シャッターが開き勢いよく顕れ、最後にヘッドギアが頭へ装着し口許が空いたマスクがつき金色に輝くアンテナの中央にGストーンが輝いた


『ガァアオッ!』


左腕にGとも読める刻印が輝き

『ファアイッ!』

両腕を大きく広げその手から緑の稲妻が迸り

『ガアアアァッ!!』

再び大きく交差し両腕を腰辺りに構えると同時にステルスガオーⅢの左右の翼が一部スライド展開、緑に輝きウルテク・エンジンが展開した


『フ、ファイナル・フュージョン…成功したよ!!』

それは黒き鋼の巨人


バイオネットの驚異からすべてを守るため


ISとGストーンの融合し生まれた新たなIS…


その名も


勇者王ガオファイガー!!


『いくぞ、バイオネット!!束の夢を汚すお前たちを許しはしない!!』


IS《インフィニット・ストラトス》~優しき剣を振るう騎士と勇気ある者~

はじまるよ!!


第一話 勇者王、IS学園に顕る!!

居づらい…なぜそう思うかって?

 

目の前にはたくさんの女の子、女の子、女の子…左、右、正面からじ~ッとオレと隣で冷や汗をかく一夏くんを穴が開くんじゃないかってくらい見てる

 

 

「え、え~と。織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

「は、はじめまして獅童燐(しどうりん)だ。一年間よろしくお願いします!!」

一夏君の後で元気よく自分の名前を言う…でも水を打ったように静かだ

 

うう~耐えきれない…それに目がもっとしゃべってって言ってる気がするし

オレが所属してた宇宙開発公団にも女の子は居たけどこんなに大勢から見られるのはマジきついですよね!?

 

「い、以上です!」

 

 

い、一夏君?さすがにそれは不味いよ!?

 

この状況を打ち破るには…あれしかない!!

 

「き、嫌いな食べ物はこんにゃくです!以上でスッ!!」

 

………ヤバい外しちまった…隣を見ると一夏君と山田先生がポカ~ンとしながら見てるし皆の反応が全くないし!?

 

どうし…

 

パァン!パァン!!

 

突然響く音と痛みに思わず蹲りながら見上げると黒いスーツにスラッとした体に見覚えある狼みたいなつり眼…

 

「ア、アクセラレ…」

 

「げっ、関羽!?」

 

 

パァン!パァン!!

 

 

「誰がアクセラレータ(一方通行)に三国志の英雄か、宇宙バカ、馬鹿者…」

 

少しあきれながら声を出すのはオレにとって《命の恩人》になる怖い怖

 

「ほう、まだいうか?宇宙バカ」

 

何でわかるんだ千冬さんは…まさかサイコドラ…

 

パァン!!

 

「いったあああああ!?」

 

「誰がサイコドライバーだ…ったく…」

 

 

深くため息をつくと回りからサイコヴォイス?並の黄色い歓声が沸き起こった

まあ千冬さんって第一回モンド・グロッソの優勝者だし今でも有名人…束さんとは親友だって聞いてる

 

そのせいか分からないけど一夏君が誘拐された事件が起きたけど無事に解決した。その影ではアイツラ《バイオネット》が動いていたのを束さんが知ったときはすごく後悔して泣いてたのを今でも覚えてる

 

そう考えてるうちにクラスの皆に一夏君と千冬さんが姉弟だという事実がわかりさらにサイコヴォイス?が沸き起こった

 

 

――――――――

―――――――

 

 

「あう~」

 

「だ、大丈夫かい一夏くん」

 

「ああ、燐はどうなんだよ…」

 

「実をいうと俺もなんだ…こう見られちゃなあ」

 

「そうだよなあ…なあ燐、千冬姉のことよく知ってるみたいだけど知り合いなのか?」

 

「…ん~、じいちゃん繋がりかな…ほら獅童レイジって言うんだけどさ…」

 

 

「…ああ!獅童レイジって世界十大頭脳の一人だったよな?確か新世代の技術と動力を産み出した」

 

 

「じいちゃんと千冬さんって知り合いなんだ…ん?一夏くん、お客さんだよ」

 

クイクイッと指差す方には黒髪をポニーテールにした強気な目をした女の子、束さんの妹《篠ノ之箒》さんがいる

 

「…箒?」

 

「…ちょっといいか」

 

 

と言われて一夏くんはオレにすまないって目を向け廊下へ向かうのを見ながら回りのクラスの女の子の視線に耐えた

 

――――――――――

―――――――――

 

 

「ちょっと、よろしくて?」

 

二時間目の授業を終えたオレと一夏くんに声がかけられる

 

金髪に青く透き通った瞳の女の子が腰に手を当て立っている。確かここに来る前に見た資料にあった《イギリス代表候補生セシリア・オルコット》だったなと考えてると一夏くんがとんでもない事を口にした

「悪いな。俺、君が誰か知らないし」

 

「わたくしを知らない?」

 

一夏く~ん。知らないっていったらダメだろ~…でも話を聞いてるうちに本当に知らなかったらしい

 

ついには入試の時の話にまで至った…オレの場合、試験は日本政府、公団とIS委員会に『大河さん』とじいちゃんが手を回してくれたお陰で入試&実技パスで入ったから詳しいことは知らないけど二人とも試験官を倒したらしい

 

それを聞いたオルコットさんはさらに声をあげようとした時ちょうどいい具合にチャイムがなり、この話は決着がついた………………と思ってました!

 

授業開始前に千冬…織斑先生から今度のクラス代表戦に出る代表者を決めるって事らしい

 

たぶん一夏くんとオレは出ないだろうと考えてたら

 

「はい!織斑君を推薦します!!」

 

 

「私は、獅童君を!!」

 

 

WHY?今なんて言いました!…一夏くんの名前の他にオレまで?

 

「ほう、織斑一夏、獅童燐……候補者はこの二人の他にいないのか。なら…」

 

 

「お、俺!?」

 

「ち、ちょっと待ってください千…織斑先生!オレは」

 

 

「自薦他薦は問わないと言った。他薦されたものに拒否権などない」

 

悩む間もなく織斑先生がオレと一夏くんに決めると言おうとした瞬間、バンッと音が響く

 

 

「待ってください!納得がいきませんわ!……だいたい男か二人でクラス代表なんていい恥さらしです!」

 

矢継ぎ早に言葉を並べていく…まあ無理もないかな。今は女尊男婢の流れが主流、当然オルコットさんもその風潮に染まってる

でもそれは『あの人』の願いが歪められた結果だと思うと胸がいたくなる

 

「だいたい文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、私にとって耐え難い苦痛で」

 

 

「イギリスだってたいしてお国自慢はないだろ。世界一不味い料理で何年覇者だよ」

 

 

い、一夏くん!?止めようとするけどもう遅かった…結局、クラス代表をハンデなしで戦うことになったんだけど、何故かオレもその面子に入ってるしなんだかなああ

 

とりあえず授業を受けながらオルコットさんとの戦いをどうするかを考えてたら二回も千…織斑先生の出席簿アタックを食らいました

 

 

それから時間が過ぎ職員室で千冬さんから寮のパスをもらったオレは一夏くんにオルコットさんとどう戦うかの対策について寮の長い廊下をたくさんの女の子たちな視線を浴びながら話ながら歩いていた

 

「一夏くん、とにもかくにもISを動かして癖を掴まないと…」

 

 

「それなんだけどさ、箒に聞いてみようかって考えてるんだ…束さんの妹だしさ」

 

 

「それはそうだけどなあ…ってここがオレの部屋みたいだな」

 

 

「俺は隣みたいだな…燐、とりあえず後で話さないか?荷物ほどかないといけないし」

 

 

まあ確かにな…今日はいろんなことがあったし正直辛い。そのまま一夏くんと別れ部屋へ入るとそのままベッドへダイブする

 

「今日は疲れたな…ん?」

 

なにかが振動するのを感じ左手首を見ると緑色の宝石が嵌まったリングが輝いてる

 

迷わずリングの内側にある小さなへこみに指を添えると空間モニターが形成され見慣れた顔が写し出された

 

『やっほ~リッ君だけのアイドル束さんだよ~♪』

 

「た、束さん!?通常通信は不味いんじゃ」

 

 

『大丈夫、大丈夫♪多次元コンピューターを介してあるからね~で、イッ君とち~ちゃん、箒ちゃん元気だったかな?』

 

 

「う、うん、元気だったよ…束さん。箒さんとオレを介して話が」

 

 

『……ダメだよ……箒ちゃん、私と話したがらないに決まってるよ…』

 

 

少しうつむきながら言葉を漏らす…本当は話したくて仕方ないのに意地を張ってる…でもすぐに顔をあげた

 

 

『…リッ君、GSジェネレーターの稼働効率は落ちてないよね』

 

 

「え?落ちてないよ…前に比べると大分らくだから…」

 

 

『そっか~でも少しでもおかしいなって感じたらすぐに連絡してね~24時間何時でもリッ君のそばに駆けつけてあげる♪あと添い寝もサービスでつけてあ・げ・る』

 

「うう~た、束さん~///そんなことより自分のことも心配してよ…ちゃんと寝てる?」

 

『……………………寝てるよ…ってリッ君!そんな怖い顔しないで!?』

 

 

「束さん、お願いだから寝てよ…」

 

 

『わかりました~…じゃソロソロ、私寝るね…あ、リッ君』

 

 

「なに?」

 

『浮気しちゃダメだよ♪リッ君の初めてもらうのはこの束さんだからねぇ~~ではさらば!!』

 

 

「あ、ちょ…切られちゃった…《初めて》ってもう色々見られてるから浮気できないと思うんだけど…お風呂入……/ズドン!/な、なんだこの音!!」

 

 

あわてて部屋の外に出ると一夏くんが扉を背にしゃがみこんでる

 

 

「い、一夏くん、何があったの?」

 

 

「と、とりあえずノーコメントで…なんとか解決するから」

 

 

「わ、わかった。健闘を祈る!!」

 

 

ビッグボス並みに見事な敬礼をしオレは部屋へ戻りシャワーを浴びてそのまま眠りについた

 

 

――――――――――

―――――――――

 

「どうしました?お嬢様…今日転入してきた織斑一夏君と獅童燐君のデータですよね…なにか不備でも」

 

 

少女が見つめるのは織斑一夏と獅童燐のデータ…何故がわからないがじっと目を通しやがてフウッとため息をつく

「何でもないわよ、ただ面白い子が入ったわね~フフフ」

 

 

「そうですか、ではあまり遅くまで起きてると体に毒ですから早くおやすみくださいね」

 

 

眼鏡をかけた少女《布仏虚》は軽く頭を下げ部屋から出ていくと先程とは全く違う表情を浮かべ、まるで猛禽の目で獅童燐のデータを見る

 

「…獅童燐、世界十大頭脳の一人《獅童レイジ》の孫…でも彼《獅童燐》は…」

 

獅童燐のデータとは別のデータが展開。下へスクロールされやがて止まり表示されたのは一行の文

 

2XXX年 ○月△日

 

 

獅童ライ博士、マヤ夫妻と一子、燐

衛星軌道上に建設途中の《モジュール01》に視察中、爆発事故に巻き込まれ同伴したスタッフ共々死亡

 

 

生存は絶望的…テロの可能性大?

 

 

白騎士事件が起きてから起こった《衛星軌道上モジュール01》爆発事故

 

 

いつしか風化した事件…その事件の被害者達の中にあった獅童燐の名前

 

 

「数年前に死んだはずの獅童燐…彼の目的は一体何かしら…今は様子見するしかないか」

 

 

端末を閉じ彼女は椅子をたつ…IS学園最強の名を冠する生徒会長《更識楯無》は扇子をパタンと閉じ歩き出した

 

 

第一話 勇者王、IS学園に顕れる!!(二)に続く

 

 

 




君たちに最新情報を公開しよう。


ついに迎えた代表選抜戦の日、やれること燐と箒と共にやった一夏


だが輸送中の白式にバイオネットの魔の手が伸びる

IS《インフィニット・ストラトス》~優しき剣を振るう騎士と勇気ある者~

第一話 勇者王、IS学園に顕る(二)


次回もファイナル・フュージョン承認


―篠ノ之束(しののたばね)―

Catch The Winning Key!
これが勝利の鍵だ!

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