悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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迷惑者①

現在、マウントガンビア付近の上空

京谷と早苗は、少しの間寝ていた。勿論、疲労だ。

 

咲夜「……………」

 

咲夜は京谷の寝顔を見ていた。

 

咲夜「(あんなにカッコ良かった京谷も、寝顔だけは可愛くなっちゃうのね♪)」

 

咲夜の頬が緩む。それをニヤニヤと見ていた徐倫。何か昔を思い出している康一。気にせず海外の論文を読んでいる承太郎。

その時、操縦士からの知らせ。

 

操縦士「もうすぐ目標地点に到着します。」

承太郎「分かった。」

徐倫「ほーら早苗ちゃん、京谷君。起きなさい。」

 

徐倫が早苗と京谷の身体を揺さぶる。

 

早苗「ん、んうぅ?」

 

早苗は少々寝ぼけながらも身体を起こすが、京谷は一向に起きない。

 

康一「京谷くーん、そろそろ着くよー。」

 

勿論、呼び掛けても返事は無い。

 

咲夜「こーら、起きなさい♪京谷♪もうすぐ到着するって♪」

京谷「…………んむにゃ?」

 

但し、何故か咲夜の呼び掛けには反応し身体を起こす京谷。

 

徐倫「やっぱり、こういうのは彼女さんが起こさなきゃ起きないのかしら?♪」

康一「若いって良いなぁ。」

京谷「あー、おはよーございみゃす。」

 

京谷は寝ぼけながら挨拶をする。その発言で少し四人の口角が上がった。

 

京谷「???」

 

京谷は首を傾げる。それもそうだ。寝ぼけていて思考が纏まってないからだ。

そんな中、プロペラ機が着陸する。

どうやら、建物の屋上らしき場所だ。

 

京谷「承太郎さん、ここは?」

承太郎「スピードワゴン財団の管理下にある建物さ。燃料や食料の備蓄がある位だけなんだがな。」

早苗「………スピードワゴン財団、恐るべし。」

承太郎「それより皆、次出発するのが三時間後だ。それまでゆっくり、この場所を見ていくと良い。」

 

その言葉を聞き、京谷たちは降りていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

京谷「んー!!久々って感じがするー!!」

康一「そんな大袈裟な。」

 

京谷たちは地面に降り立った。その場で京谷が背伸びをする。

 

徐倫「ねぇねぇ、皆。ここからは別行動で行かない?」

 

徐倫からの突然の提案。

 

早苗「別行動ですか?」

徐倫「そうそう♪女同士と男同士で別れてさ♪」

 

その提案を聞くと、咲夜が少ししょんぼりしている。それを見かねた京谷は咲夜に近付く。

 

京谷「さーくや♪」

咲夜「ん?」

 

咲夜は首を傾げる。しかし京谷は言葉を続ける。

 

京谷「徐倫さんと早苗ちゃんと一緒に行ってきた方が良いと俺は思うよ。」

咲夜「…………何で?」

京谷「たまにはさ、女同士で色々と話をしてみれば良いかな?って思った。それだけじゃダメかな?」

咲夜「んー。」

 

咲夜は京谷に抱きつき、顔を京谷の胸にうずくまる。

それに対し京谷は、咲夜の頭を撫でる。

 

咲夜「…………♪」

京谷「……実を言うとさ、俺も康一さんと二人っきりで話もしたいんだ。俺が体験した事とか、色々と。」

咲夜「………………」

京谷「咲夜、良いかな?」

咲夜「………………良いよ。でも、ちゃんと私にも……」

京谷「分かってるよ。目一杯、甘えて良いから。」

咲夜「ん♪りょーかい♪」

 

咲夜は京谷から離れ、徐倫と早苗の元に行った。

 

咲夜「ちゃんと約束は?♪」

京谷「必ず守るよ♪」

 

咲夜は満足そうな顔をすると、徐倫と早苗と共にマウントガンビアを探索する。

 

 

 

 

 

~京谷&康一side~

 

京谷と康一は三人を見送った後、少し雑談をする。

 

京谷「では、こちらも行きますか?康一さん。」

康一「そうしますか。ところで京谷君。」

京谷「はい?」

康一「……彼女さんの扱い方が凄い上手だねぇ。」

京谷「……まぁ、色々と。ね。」

康一「そうかー………ところで何処に行く?」

京谷「あー、ちょっと待って下さい。」

 

京谷は『パティクル』を取りだし、検索を始めた。

 

京谷「少し探検ついでに、この辺りにあるカフェに行きましょうか。そこで特別な料理も食べられるそうですし。」

康一「どれどれ?」

 

京谷はパティクルに写し出された画面を康一に見せる。

 

康一「成る程……良さそうだね。」

京谷「それじゃあ、行きますか。」

康一「そうだね。そうしよっか。」

 

京谷と康一は歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

~女グループside~

 

京谷たち男グループと反対方向に歩いている三人。その内、一人は嬉しそうな表情をしながら歩いていた。

 

咲夜「♪~~♪♪~」

早苗「機嫌が良さそうですね。咲夜さん。」

徐倫「まあ、恋人との約束っていうのも有るからなんでしょうね。良いわねぇ、若いって。」

早苗「そういえばなんですが、徐倫さんって今はおいくつで?」

徐倫「今は36よ。あの頃が懐かしいわぁ。あの人から『幸せになりましょう』って誠実に言ってくれた時は嬉しかったわ~♪」

早苗「それは………どなたなんですか?」

徐倫「日本人よ♪」

早苗「…………え?」

徐倫「今の旦那様なんだけどね♪」

 

徐倫は笑顔になる。対し早苗は……

 

早苗「(ま、まさかの結婚!?しかも日本人男性!?)」

 

ということを考えていた。ここで早苗が尋ねる。

 

早苗「因みに、旦那様のご職業は……?」

徐倫「えぇとね、確か……書道家だったわね。」

早苗「(メチャメチャ特殊だった!!)」

徐倫「何回かルーブルにも作品が出展されてるのよ~♪」

 

徐倫の言うルーブルとは、お馴染みルーブル美術館のことである。

 

早苗「まさかの凄腕!!」

徐倫「凄いでしょ~♪」

咲夜「早苗~!!徐倫さ~ん!!こっち来てくださーい!!」

 

突然、咲夜が二人を呼び出す。

 

早苗「どうしたんですかー!?」

咲夜「美味しそうな飲み物あるから、どうかなって思ってー!!」

徐倫「今、行くわー!!」

 

徐倫と早苗は咲夜の元へと歩き出す。

咲夜の居る所に到着すると、人が店内におり飲み物を買っていた。

 

徐倫「成る程………ちょっと買ってく?勿論、あたしの奢りってことで♪」

早苗「良いんですか!?」

徐倫「良いの良いの、これぐらいは。」

咲夜「お願いします。」

徐倫「はいはーい♪あ、でも二人も来て。どんなやつか見てみたいでしょ?」

早苗「わ、分かりました!!」

 

三人は店内へと入る。

 

店員「いらっしゃいませー。ご注文は?」

徐倫「どうする?二人とも。」

早苗「え、えぇと………」

 

早苗は戸惑っていた。そう、何故なら……英語表記だからだ。

 

咲夜「あ、私はこれを。」

早苗「分かるんですか!?咲夜さん!!」

咲夜「あのねぇ、私たちだって元は別の場所からやって来たのよ。英語くらい分かるわよ。」

早苗「そ、そうだったんですか。」

徐倫「あ、ならこれでどう?」

 

徐倫は上にあるメニューのドリンクを指す。

 

早苗「あ、ではそれで。」

徐倫「おっけー。これと、これとこれを。」

店員「3ドル80セントとなります。」

 

徐倫はお金をちょうどの金額分出す。三人はドリンクが出来るのを少し待つ。

と、そんな時……

 

ガタイの良い男「よぉ、もしかしてアンタら日本人?」

咲夜「ん?」

 

ガタイの良い男がやって来て話してきた。

所謂ナンパである。

 

徐倫「そうだけど、もしかしてナンパ?」

ガタイの良い男「おいおい誤解しないでくれよ。仲良くしようとしに来ただけじゃあねぇか。」

徐倫「それをナンパと言うのよ。汗臭いからどっか行ってくんない?」

咲夜「同じく。」

 

徐倫はナンパを一蹴する。咲夜も無関心状態に入り、徐倫に賛同する。

 

ガタイの良い男「んじゃあよ、そこの緑髪の方はどう思ってるよ。ん~?」

早苗「ふぇ!?わ、私ですか!?」

 

早苗は急な出来事で戸惑う。そこにすかさず徐倫がフォローする。

 

徐倫「早苗ちゃん、こういうのは嫌だって伝えときゃ良いのよ。」

早苗「そ、そうなんですか?」

徐倫「そういうもんよ。ほら、早く言って。」

早苗「あ、はい。えぇと、すみませんが、お引き取り願います。」

 

早苗は頑張った。頑張ったが、まだ男には響いていない。

 

ガタイの良い男「良いじゃんかよぉ~。」

 

ガタイの良い男が早苗に近付いた。その時………

 

店員「お待たせしましたー。」

徐倫「お。ようやく出来たのね。早苗ちゃん、咲夜ちゃん。行くわよ。」

早苗「ちょ、徐倫さん!?」

 

徐倫は早苗の手を引き、ドリンクを早苗に一つ、咲夜に一つ渡す。そして徐倫も一つ持ち、その場から退出したちょうどその時……

 

ガタイの良い男「何処に行くんだよぉ、無視すんなよー。」

 

付いてきた。ナンパ。だが、

 

ガタイの良い男「痛っ!!」

 

突如、ナンパの頭に鋭い痛みが走る。

ナンパが自分の頭を触ると、少し血が出ていた。

 

ガタイの良い男「…………ひぃぃぃぃ!!」

 

ナンパは、その場から逃げていった。

 

早苗「あ、あれ?走って逃げてしまいましたね?」

咲夜「何かしたのですか?徐倫さん。」

 

咲夜が尋ねる。しかし、

 

徐倫「いや、私何にもしてないわよ。」

早苗「あれ?でも何で……」

 

その時、早苗の持っていたドリンクが奪われる。

 

早苗「きゃ!!」

咲夜「早苗、平気?」

早苗「だ、大丈夫ですが……ってあぁ!!ドリンクが無い!!何で!?」

 

徐倫がふと、上空を見上げる。

 

徐倫「あ、」

早苗「ど、どうしたんですか?徐倫さん。」

徐倫「犯人………分かったわ。」

早苗「えぇ!?だ、誰なんですか!?」

 

徐倫は上を示す。

咲夜と早苗も上を向く。

 

早苗「あー!!」

 

そこには、

 

咲夜「烏?」

 

黒い烏が一羽、ドリンクらしきものを足で掴み滞空していた。

 

 

 

 

     「カアァァァァァァァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、うぷ主の鬼の半妖です。
さて、何か烏が出てきましたねぇ。あれ?確か烏ってオーストラリアに入れないんじゃ………あれ?

では、次回もお楽しみに。

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