悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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迷惑者②

~女性グループside~

 

早苗「な、何で烏が居るんですかー!?」

 

早苗が言っている烏とは、三人の上空に滞空している烏のことである。

その烏は、器用に足の爪でカップを持ちストローから飲んでいる。

 

早苗「あー!!私のドリンクが!!まだ一回も飲んでないのにー!!」

咲夜「何故、ここに烏が?」

徐倫「…………………」

咲夜「徐倫さん?」

 

徐倫は何故か黙ったままだった。そして、徐倫の口からあることが告げられる。それは…

 

徐倫「

 

 

 

 

 

 

   あの烏……スピードワゴン財団が保護した

 

 

 

 

 

 

 

 

       スタンド使いよ

 

 

 

 

 

 

 

 

早苗「えっ?」

咲夜「………えっ?」

早苗・咲夜「

 

 

 

 

 

 

 

    ハアアアァァァァァァァァァァァ!?

 

 

 

 

 

 

 

咲夜「ちょ、ちょっと待ってください徐倫さん!!『あの烏がスタンド使い』って言ったんですか!?」

徐倫「そうよ。あの烏はスタンド使い。そう言ったわ。」

早苗「(あ、よく考えてみればイギーも犬だけどスタンド使いだったし、ペット・ショップも隼だけどスタンド使いだったや。考えてみれば、そこまで驚く要素皆無だった。)」

徐倫「それでもって、名前が『ブロウ』。私と父さんの二人がかりでも捕まらずに逃げ延びた頭が物凄く切れる烏よ。」

 

そんな説明に割って入る者がいた。

 

 

 

 

 

 

  アンナモン簡単ダッタゾ!!バーカww!!

 

 

 

 

 

 

 

ブロウだった。

 

早苗「アイエエ!?喋った!?喋ったんですかあぁ!?」

徐倫「父さんの見解じゃあ、スタンドが発動した影響で人間の知能に近付いた。それによって人間の言葉も人間の声帯の使い方も覚えたのよ、あの女嫌いのバ烏。」

ブロウ「ダーレガバカダ!!コノスカタン!!」

徐倫「五月蝿いわね!!黙って大人しく捕まりなさい!!このバ烏!!」

ブロウ「ヨーク言ウナ!!テメーノ『糸ノ結界』トヤラデモ捕マラナカッタノニヨー!!スーカーターンー!?」

咲夜「ちょっと、そこの烏。」

 

咲夜が話に割って入る。

 

ブロウ「………誰ダ、テメー?」

咲夜「それより、あんた………」

ブロウ「名前ヲ聞イテンダヨ、コノスカタン!!普通ハ答エルノガ礼儀ダロォヨ~!?」

咲夜「あんたに名乗る名前は持ち合わせてないわ。」

 

咲夜が時を止める。影響で周囲の色が失われる。

 

咲夜「(取り敢えず、ナイフ投げときましょうか。)」

 

咲夜は持っているナイフの一本をブロウに投げる。

 

咲夜「時は動き出す。」

 

周囲の色が戻される。

 

ブロウ「!?何ッ!?」

 

ブロウは分からなかった。いや、分からない訳では無かったがナイフが目の前にあることに対し驚いていたのだ。

ブロウは少し体の体重をずらし、かすり傷で済ませる。

 

ブロウ「チッ!!マタ時止メカヨ!!」

咲夜「また?どういうことよ!?」

ブロウ「アノ承太郎トヤラモ使ッテタカラヨォ~!!モシカシタラト思ッタガ、当タッテタナ!!」

 

突如、ブロウの周りに何かがぼやけて現れる。

だんだん形がハッキリすると、空色の烏の様な姿で現れる。

 

早苗「!?もしかして、あれが!?」

徐倫「そうよ。あのバ烏のスタンドの内の一体よ。」

咲夜「一体?それじゃあ他にも居るの?」

徐倫「全部でだけど七体居たわ。それも厄介なのばかり!!」

 

ブロウの出したスタンドは、かすり傷の所を氷で止血する。

 

咲夜「氷?」

ブロウ「コンノ糞アマ~、テメーハ許サネェゾ!!」

 

ブロウはもう一体出す。今度は黄色の烏だ。

そのスタンドは、口から光線を放った。

 

徐倫「咲夜ちゃん、避けて!!」

咲夜「『J・T・R』」

 

咲夜は冷静にスタンドを出し、光線を殺す。

 

徐倫「えっ!?」

ブロウ「何ッ!?」

咲夜「どうした?私を許さないだとか言っておきながら私に傷を付けられないなんて。結局の所、只の烏ってとこね。」

 

ブロウは腹が立っている。

 

ブロウ「テンメー!!ブッ殺シテヤル!!」

 

ブロウはスタンド七体を全て出す。

それぞれ、赤、青、茶、白、黒の烏だ。

そのスタンドは、ブロウの前で円上に並ぶ。

そして何故かぐるぐると回り始める。

 

咲夜「(何をする気かしら?)」

徐倫「!?咲夜ちゃん!!今すぐ逃げて!!」

咲夜「うぇ!?」

ブロウ「モウ遅イ!!」

 

その回転は次第に速度が上昇する。そして、

スタンドの口から、光線が次々に発射される!!

それはまるで、ガトリングの様に!!

 

咲夜「時よ止まれ!!」

 

周囲の色が失われる。その間に咲夜はスタンドを使い、光線を殺す。

 

咲夜「時は動き出す。」

 

周囲の色が戻される。それにより、光線も消える……筈だった。

 

咲夜「うぐっ!?」

早苗「咲夜さん!!」

 

そう、ブロウのスタンド攻撃はガトリングの様に連続で発射されていた。つまり打ち落としたと思っても、また次の光線が来るのだ。

それにより、咲夜の腕に傷が生じる。

 

ブロウ「ケカカカカ!!ザマァ無イネェ~!?」

咲夜「…………烏ごときが……」

ブロウ「言ワセルカ!!」

 

白い烏のスタンドが地面に向けて光線を発射した。

その直後、辺りが眩しくなる。

 

咲夜「くっ!?」

早苗「ま、眩しい!!」

徐倫「この光!!ブロウは逃走したわ!!」

早苗「うぇ!?本当なんですか!?」

徐倫「前もそうだったわ!!この光が消えたと思ったら……」

 

その光が消えると、ブロウの姿が見えなくなっていた。

 

徐倫「ま、まただわ!!同じ様に逃げた!!」

早苗「ど、どうするんですか!?この状況!!」

咲夜「(そうだ!!京谷に!!)」

 

咲夜は『パティクル』を取りだし、京谷に電話をかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~男グラスside~

 

そのころ京谷と康一はカフェでコーヒーを飲んでいた。

 

京谷「ふぅ……美味しいですね。このコーヒー。」

康一「本当だね。しかも………」

 

康一は京谷が頼んだコーヒーの内の一つを見た。

 

康一「変わり種もあるし。っていうか、京谷君こんなに飲むの?」

京谷「色々と試してみたいんですよ。どんな味がするかとか、どんな香りだとか。」

康一「大人っぽくなったねぇ、京谷君。僕も昔は……」

 

康一は自分の昔話、つまり第4部の出来事等の話をしている。京谷はそれを聞きながら、コーヒーを飲む。因みにだが、京谷が頼んだコーヒーは三種類らしい。

そんな中、周囲の色が失われる。

 

京谷「(ん?時を止めた?……考えられるのは咲夜位だけど…)」

 

周囲の色が戻される。

 

康一「でさー……あれ?京谷君、首動かしてたっけ?」

京谷「いえ、失礼。少々時が止められた様なので。」

康一「えっ!?まさか…京谷君、時を?……」

京谷「えぇ。承太郎さんよりも長く止められますよ。」

康一「まさかのカミングアウト!?」

 

またもや周囲の色が失われる。だが、今度は短かった。

 

京谷「一体何に対して使ってるんだろうか?咲夜。」

康一「ん?何々、急に彼女さんのこと考えてどうしたの?」

京谷「いえ、特には……ちょっと失礼。」

 

京谷は『パティクル』を取りだし、応答する。

 

京谷「はい、もしもし。京谷です。」

咲夜『京谷!!お願い!!手伝って!!』

 

京谷の耳にダメージが通る。

 

京谷「大声で話さなくても良いんじゃ?それとも、大声を出さなきゃいけない程のことが起こった?」

咲夜『あ……ごめん。でも、緊急なのは確か。徐倫さんに変わるから詳しい話を聞いて。』

京谷「分かった。」

 

少し待つと、徐倫の声が聞こえる。

 

徐倫『もしもし?京谷君。』

京谷「咲夜から聞きました。緊急の用に感じ取れますが?」

徐倫『先ずは、ちょっと説明しなきゃならないわ。』

京谷「分かりました。聞きましょう。」

徐倫『おっけー。先ずだけど…………』

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

 

徐倫『っていう状況なの。』

京谷「成る程、分かりました。では、こちらも捜索にあたってみます。」

徐倫『ありがと、じゃあね。』

 

徐倫が電話を切ると、京谷はパティクルを元に戻しポケットに入れる。

 

京谷「康一さん、ちょっと出掛けてもらって構いませんか?」

康一「電話の内容かい?」

京谷「えぇ。そうです。」

康一「分かった。それじゃあ行こうか。」

京谷「はい。」

 

コーヒーの代金等は康一が奢ることになった。

二人は外に出て、話す。

 

京谷「内容なんですが、スピードワゴン財団の管理下に居る烏のスタンド使いが脱走したらしいです。」

康一「………ん?烏?京谷君、烏って言った?」

京谷「えぇ。確かに。」

康一「なら多分知ってるよ。その烏。」

京谷「本当ですか?」

康一「確か……徐倫ちゃんと承太郎さんでも捕まえきれなかった烏だから、僕のAct3で動けなくして捕獲したんだっけ。確か名前が……『ブロウ』だったかな?後で捕獲した烏の名前を承太郎さんから聞いたし。」

京谷「『ブロウ』……ですか。」

康一「どうかした?」

京谷「いえ、特には。」

 

京谷たちは少し捜索を始めようとした時、京谷の頭上から何かが降りてくる。

 

京谷「ん?…………あっ。」

康一「あっ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~女性グループside~

 

早苗「ドリンクの恨み、許されませんよぉぉぉ。」

咲夜「あのバ烏………」

徐倫「(私でも恐い。この二人。)」

 

早苗と咲夜は憎悪の表情とオーラを放ちながら捜索している。その光景に思わず徐倫も若干引いてしまう。

と、そこで徐倫のパティクルが鳴る。

 

徐倫「電話……ということは……」

 

徐倫は電話に出る。

 

徐倫「もしもし?」

京谷『もしもし、徐倫さん?』

徐倫「京谷君。まさかとは思うけど……」

京谷『お気づきでしたか。烏……いえ、ブロウ……君ですかね。居ますよ。」

徐倫「あー、一応その烏オスだから合ってるわよ。後、居るって……どういうこと?」

京谷『いえ、ブロウ君なんですがね。今、僕の肩に乗ってるんですよ。』

徐倫「…………はぁ?」

 

徐倫は困惑していた。男であっても、悪戯をするブロウなのだ。その考えに対し京谷の発言は、それを否定するような答えであった。

 

徐倫「………兎に角、一度集合しましょう。」

京谷『では、承太郎さんの所で集まりましょう。』

徐倫「分かったわ。じゃあね。」

京谷『はい、では。』

 

京谷は電話を切る。

徐倫はパティクルを戻し、ポケットに入れる。

そして咲夜と早苗を呼び止め、承太郎の待つ場所に集まるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

 

 

 

徐倫たちは、プロペラ機のある屋上まで着く。そこには承太郎、康一、京谷。そして、京谷の肩で寝ているブロウ。

京谷は手を振り、こちらに来るように指示する。

咲夜は京谷に近づき、京谷の腹に顔を埋める。

 

京谷「ちょ、咲夜。」

咲夜「ん~♪」

京谷「はぁ。」

ブロウ「ン~?」

京谷「おう、ブロウ。起きたか。」

咲夜「うぇっ!?」

 

ブロウが目覚める。かと思いきや、また寝た。

 

京谷「ありゃ?また寝た。」

咲夜「京谷、今すぐそのバ烏を渡して。」

京谷「何で?」

早苗「私のドリンク……飲みたかったのに。」

京谷「………それぞれ何かされたのね。」

 

京谷は早苗と咲夜を落ち着かせ、話をする。

 

京谷「徐倫さん、この通りです。」

徐倫「………何でブロウが肩に?」

京谷「いえ、普通に降りてきて。普通に肩に乗ってくれましたが?」

徐倫「えぇぇ。」

 

勿論、徐倫は呆れた。

その後、給油も終わり『ポートリンカーン』を目指し空の旅を続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、うぷ主の鬼の半妖です。
この回から『ブロウ』が参戦します。因みに女性嫌いなので結構女性に対してはハッキリ言ってしまう所があります。その点はご了承下さい。

では、次回もお楽しみに。

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