セシリアとのクラス代表決定戦へ向け特訓をすることにしたドモンと一夏
一夏は箒に引っ張られて行ってしまった
ドモンは真耶をコーチにつけ、当日へ向けて練習を開始した
ついに勝負の朝を迎えた。
「ドモン、おはよう」
「一夏か。いよいよ今日だな。」
「ああ、特訓の成果見せてやろう…と言いたいんだが…」
「ん?どうした?特訓をさぼっていたわけじゃないんだろう?」
実際、ドモンはほぼ毎日ボロボロになって帰ってくる一夏を目撃している。
その様子から、箒からつけられた稽古はかなりのものだと分析していた。
「実は、箒から受けたのって剣道の稽古ばかりでさ。結局ISの操縦とかは全然教えてもらえなかったんだ。」
「そうなると、今日の勝負は大丈夫か?」
「まあ、おかげで剣道の動きとかは大体思い出せたから、それで何とかしてみせるさ。それに」
「?」
「この期に及んで逃げたなんてことになったら男が廃るからな。俺は逃げないぜ。」
「フッ、いい覚悟だ。だが、訓練を受けていないのは少々どころか大分分が悪いと思うぞ。」
「…だよなー。」
放課後、第3アリーナにはすでにそれなりの人が集まっていた。集まっているのは1年生だけではない。数少ない男性IS操縦者と代表候補生が戦うとあって注目度は高いようだ。
「箒、何でおれにISの訓練してくれなかったんだよ。」
「う、うるさい!この期に及んで文句を垂れるな!」
「二人とも落ち着け。一夏、お前はどのISを使うんだ?」
「量産型の打鉄にしようかな。俺には専用機なんて無いし。」
『あるぞ。』
「千冬姉!?」
『織斑先生と呼べ。』
『これが織斑君の専用機、『白式』です。』
真耶がそう言うと同時に後ろのハッチが開き中から白いISが姿を現す。
『急ピッチで用意させたものだが出来は悪くない。さっそく動かしてみろ。』
「ああ!」
『そうだ、背中を任せるように乗り込め。時間が無いから戦いの中で満足に動かせるようにしろ。』
「じゃあドモン、俺が先に出ていいか?」
「ああ、構わない。俺はしばし気を整えてから戦いたい。」
「お、おう。じゃあ、先に行かせてもらうぜ。」
「い、一夏。」
「どうした、箒?」
「私が稽古をつけたんだ。負けるなよ!」
「ああ、分かってるさ!」
そう言うと一夏はカタパルトに乗り、フィールドへ飛び出した。
「篠ノ之。」
「どうした、カッシュ?」
「俺はしばし瞑想をする。決着がついたら声をかけてくれ。」
「ああ、分かった。」
(この勝負、一夏は負けるな…)
ドモンの予想通り一夏は負けた。だが、ドモンの予想よりも善戦した。これは一夏の才能によるものだろう。
「おい、カッシュ。」
「む、けりがついたか?」
「ああ、残念ながら一夏は負けてしまった。試合の後墜落してしまって今は医務室だ。」
「…そうか。」
「だから、頼む!一夏の敵を討ってくれ!」
「ああ、任せろ。」
そして箒はアリーナの外へ飛び出していった。おそらく一夏のところへ向かったのだろう。
ドモンは立ち上がり、自分の機体であるシャイニングガンダムを展開する。まだ展開には少々時間がかかるが、真耶には「初心者にしては早い方だ」と言われている。
ドモンはカタパルトに乗り、空へと舞い上がる。
(このような出撃の仕方も悪くはないな。)
目の前ではセシリアが仁王立ちで待ち構えていた。するとセシリアから通信が入った。
『あなたにチャンスを差し上げますわ。』
「ほう、何だ?」
『このまま戦っても私が一方的に勝つのは自明の理…。今、土下座して謝れば、少しは加減して差し上げてもよくってよ。』
「加減など必要ない。お前がいくら強くてもいつも勝つとは限らん。…昔のドイツ人が残した言葉にはこんなものがある。『強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ。』とな。」
『あら、それでは何も変わりませんわね。』
シャイニングガンダムのモニターに『警告 敵IS射撃体勢に移行』と表示された。
(…来る!)
『私は強く、そしてこの決闘にも勝つのですから!』
セシリアがスターライトMk-Ⅲを構え射撃を行う。しかし、直線的な攻撃だったためドモンにあっさりかわされた。
「どうした!貴様の攻撃はその程度か!」
ドモンは攻撃をかわしながらセシリアへ接近していく。
その時、強い衝撃がドモンを襲った。
「ぐおっ!?」
『ふん、このブルー・ティアーズ、みくびってもらっては困りますわ!』
(遠隔兵器か!?)
気づくとドモンの周りを4基の砲塔が囲んでいた。
(この程度の数ならば!)
ドモンの中では遠隔兵器は驚きこそすれど、翻弄されて後れを取る物ではない。
自分の盟友であったジョルジュ・ド・サンドのMFガンダムローズには、遠隔兵器であるローゼスビットが搭載されていた。ドモンはその攻撃に苦しめられたが、ローゼスビットの数と比べれば、今相手にしているのは物の数ではない。
周りを飛ぶ砲塔から次々とビームが放たれるもドモンは最小限の動きだけでかわすと、セシリアは痺れを切らし、少しずつ砲塔をドモンに接近させていった。
(かかった!)
この瞬間を待っていたドモンは2本の刀を抜き、その場で高速回転してブルー・ティアーズを切り裂いた。
『なっ、一瞬で全てのブルー・ティアーズを!?』
「はぁぁぁぁぁぁっ!」
千載一遇の好機と見てドモンはセシリアに対して突進する。
セシリアはそれを弾幕を張って止めようとするが、それを気にせずドモンは突っ込んでいき、一太刀を浴びせる。
『ああっ!』
シールドエネルギーがかなり削られ、さらに武器も奪われセシリアは裸同然の状態になってしまった。しかし、ドモンも先程の突進で3分の2ほどのシールドエネルギーを失ってしまった。
「これで、とどめだぁぁぁぁ!」
とどめを刺そうと突進するドモン。その時、追い込まれているはずのセシリアが笑みを浮かべた。
『かかりましたわね!』
その時セシリアの腰の部分に新たな武装が展開された。
(ミサイル!?)
発射されたそれを何とか避けようとするも、勢いを落とすことができず、ドモンはミサイルの直撃を浴び、煙に包まれてしまった。
『これで私の勝ちですわね!』
セシリアは煙に包まれたドモンを見て勝利を確信したが、試合終了のブザーは鳴らない。
「お前が、蒼い雫なら…」
『!?』
「俺は、黄金の指だぁぁぁぁぁぁ!」
そう叫びながら煙の中からドモンが現れる。右手にはキング・オブ・ハートの紋章が浮かんでいた。
「俺のこの手が光って唸るっ!お前を倒せと輝き叫ぶ!」
『くっ、このままでは…!』
慌ててセシリアは自分に唯一残された武装であるショートブレードを展開する。
「必殺!シャイニング、フィンガァァァァァ!」
『は、速いっ!?』
シャイニングガンダムのスピードについていけず、セシリアはそのままシールドを鷲掴みにされてしまう。
(さすがに機体には攻撃できんか…だがっ!)
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
ドモンが力を加える毎にブルー・ティアーズのシールドエネルギーは削られていく。
『私が、負ける!?そんな!?』
「ふんっ!!」
最後に思いきり力を入れるとシールド残量がゼロになり試合終了のブザーが響く。
『試合終了。勝者、ドモン・カッシュ』
アリーナの喧騒からドモンが発進口に戻ると真耶と千冬が出迎えてくれた。
「よくやったな、カッシュ。」
「おめでとう、カッシュ君。少し前まで初心者だったのに、ここまでできるなんてすごいですよ。」
「ありがとうございます。」
「これでお前がクラス代表だ。今度のクラス対抗戦でも勝てるように努力しておけ。」
こうしてドモンは辛くもセシリア・オルコットに勝利した。
しかし、これはこの世界におけるドモンのファイトの始まりにしか過ぎないのだ。
今回は割合修正個所が少なくてよかったです
その分本文の量も結構少ないのですが
言い忘れていましたが筆者はアニメ版しか知らないのでアニメ版の内容だけで書き進めて行きます
更識姉妹のファンの方、申し訳ございませんこのような筆者で
質問や感想お待ちしています
感想に対して返信はしていませんがちゃんと読んではいます
質問にはこの後書きの欄で答えようと思っています
本当はこの直後に機体解説をつけようと思っていたのですが本文の文字数が最低文字数の1000文字に足りなかったので次にオリジナルが出てきたときにつくらせてもらいます
追記 5/25
感想で指摘を受けたためシャイニングフィンガーの口上を修正