みかん色の風   作:OCEAN☆S

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ようやくテストが終わりました!
約10日振り…かな?

とにかく、お待たせしました!


第10話「桜のような儚きルーツ」

現在…3月最初の日曜日。

 

俺は静岡県の内浦にいるが……やはりどこへ移動しても必ず標的にされてしまうようだな…。

 

この季節、俺にとっては外に出るという事は自殺行為…自ら命を絶つようなものよ……

 

まるで見えない弾丸のように、俺の目と鼻を狙って攻撃してくる自然界の脅威……その名も…!

 

「花粉!」

 

 

 

 

~~~~~

 

30分前…

 

朝食を食べ終わり、俺と千歌はしいたけの散歩をしに行くため俺達は私服に着替ようと、自分達の部屋に向かった。

 

そして、自分の部屋のテレビをつけると今日のお天気情報が流れ始めた。

 

気象予報士「今日は全国的に花粉が飛び交う1日になりますので、花粉症の方はお出かけする前は十分に対策をしてからお出かけください。」

 

「はぁ…」

 

俺は静かにため息をついた…確か…去年もこの天気予報を聞くのが苦痛だった記憶がある…

 

「そういや、去年の時の方がもっと大変だった気がするな…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~

1年前

 

気象予報士「本日は花粉が飛び交う1日になりますので……」

 

「あ~あ…今日も花粉かよ…嫌だなぁ~。」

 

俺はテレビを見ながらため息をついていると、スマホが鳴った。

クラスの友人からだった…。

 

「おーっす悠之!」

 

「なんだよ、こんな朝っぱらから。」

 

「今日、クラスの男子達でサイクリングすんだけどお前も来る?」

 

「嫌だね。」

 

「へ?」

 

「こんなに、花粉が飛んでいる日にサイクリングなんかできるかっつーの。」

 

「あ、そうか…お前花粉症だったもんな」ニヤリ

 

「(ち…こいつ何か企んでやがるな。)」

 

「じゃあな、お大事に~」ピッ

 

すると、俺の友人は嬉しそうに電話を切った……そして、十分後に俺の家のベルが鳴った。

 

ピンポーン

 

「はいはい、ちょっと待っててください~」

 

俺は何も気にせずに扉を開けるとクラスの男子達が、待ち構えていた。

 

「なんだよ、お揃いで……」

 

「そんな言い方はないだろ、せっかくお見舞いにきたのにな~」

 

全員「な~!」

 

するとクラスの男子全員が一斉に花を俺に向けてきた…。大量の花粉が俺の目に侵入してきた。

 

「せっかく…お見舞いの杉を持ってきたってのによ~!」

 

バフ……

 

「……っ!」

 

俺はたまらずに扉を閉めようとしたが……

 

「おいおい、俺達のお見舞いを受け取れねえのかよ?」

 

俺は必死に扉を閉めようと踏ん張ったが、相手は15人俺1人では流石に力が足りなかった。

 

そして、前に喧嘩で叩きのめした男がでてきた。

 

「逃げんなよ……俺達はお前みたいな付き合いの悪い奴はムカつくんだよ。」

 

「用が済んだんならさっさとサイクリングにでも行け、付き合いの悪い奴を連れて行っても面白くはねえだろ?」

 

俺はクラスの奴らを見ると、誰1人自転車を乗ってきていなかった。

 

「…最初から行くつもりはなかったってことか…。」

 

「へ…相変わらず頭が切れる奴だな。そういう所が本っ当にムカつく奴だ…!」

 

「で、俺を外に出して何がしたかったんだ?花粉症だから外に出して嫌がらせってところか?くだらねえ奴らだ。」

 

「なに……?」

 

周りの奴らがジリジリと近づく……

 

「この前勝ったからって調子乗ってんじゃねえ!」

 

バシッ!

 

クラスメイトのひとりが俺に拳を放ってきたが、俺は簡単に受け止め、腹に蹴りを入れた。

 

ドゴッ

 

鈍い音がして、そいつは倒れ込んだ。攻撃の仕方も前と全く変わっちゃいねえな…少し理解力が足りないようだ。

 

「はっきり言ってやろうか?お前らが束になってかかってきても絶対に俺には勝てねえぞ。」

 

周りの奴らが少し後ろに下がる……

 

「ひ、怯むな!相手は1人だぞ!」

 

そして、奴らが一斉にかかり始めた瞬間……

 

 

「おまわりさーん!!」

 

全員「………!?」

 

「こっちです!早く来てください!」

 

「や、やべえ!逃げろ!」

 

その一声でクラスの男子達は全員立ち去った……

 

 

 

 

「……大丈夫ですか?」

 

優しい天使のような声が聞こえる…凄くいい匂いもした…疲れてその場に座り込んでいた俺は顔を上げてみた。

 

「最初から警察なんて来てませんよ、早く立ってください。」

 

赤系の髪の色で、お嬢様結びをしている女の子が俺の目の前にいた…。

その女の子は俺に手を差し伸べてくるので、俺はその手に捕まって体を立ちあげる。

 

その時俺は初めて千歌以外の女の子にドキッとして、胸が苦しくなった。

 

「す、すまない……知り合いでもないのに急に…」

 

「いいえ…そんなことよりですね……私の家の隣で何してるんですか!」

 

「ご、ごめん…」

 

「喧嘩だったら他所でやって下さい!近所に悪い噂が立っちゃいます!」ムスッ

 

その女の子は顔をムッとさせて大きな声をあげる…。

 

 

それにこの子…多分中学生だな。

この子の持っているピアノ教室のカバンの生徒は女子中学生が沢山いると聞いたことがある。

 

はは…俺は年下の女の子に説教されてるのか…情ねえな。

 

 

「でも…大きな事故にならなくて良かった…。」

 

「いや…特に怪我は…」

 

なんだか…急に…目がめちゃくちゃ痛くなってきた…鼻もすごくムズムズする……

 

 

「…クシュ!」

 

やべぇ…くしゃみが…それに…ムチャクチャ目がかゆい…

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「お、大げさだな…ただのくしゃみだぞ?」

 

「い…いえ…目が…」

 

「え?」

 

その女の子は、カバンから鏡を取り出して俺を映した。

 

すると俺の目は酷く充血していた…ちょっと触っただけで血が出てきそうだ……出るわけないけど

 

「酷く充血してますよ…早くこっちに!」

 

「え…ちょ…ちょっと!」

 

俺はその子に家の中に引きずり込まれた。

 

 

 

 

 

~~~~~

 

はぁ…あれから1年か…俺はあの時ほんとに喧嘩っ早かったもんな…今の自分が嘘みたいだ…。

それに、あの子は一体何者だったんだろう。

髪が長かった事と、美人だったという記憶と…あと何かが…

 

「お~い…」

 

あの喧嘩から1度も会ってないし…全く思い出せない…治療してもらったお礼も出来てないってのに……ん?治療?

 

「お~いゆ~じく~ん!?」

 

「あ、ごめん!すぐに準備するよ。」

 

千歌の大きな声を聴いてようやく気づいた。とりあえず今は散歩だな。

 

 

 

 

♢

 

 

「で、その女の子に助けてもらった…てこと?」

 

「ああ、だけど名前も分からないし…いつかお礼がしたかったんだけど、あれ以来1度も合わなかったんだよ。」

 

「で…その女の子は凄く美人だったの?」

 

「ううんって言ったら嘘になるかな。」

 

「ふ~ん……」

 

千歌が少しムッとした顔をする…でもその顔がなんだか愛らしくてついもっと眺めたくなってしまう…。

 

「お隣さん…美人…むぅ…」プクッ

 

今度は顔をふくらませてる…間違いなく嫉妬してるな…だったら~

 

「けど俺は千歌の方が大好きだぞ」ツンツン

 

「うみゅ…つんつんしないでよ~」

 

「え~?なんだって?」プニプニ

 

千歌のほっぺたを触ると、マシュマロのように柔らかくて手が止まらなくなる…この感触結構好きだな。

 

「ひゃめてえよぉ~」

 

さっきまでの怒りっぽい顔から、嬉しそうな顔になってる…ちょっと話をしただけでそんなに嫉妬しなくてもいいのにな~

 

「元気でた?」

 

「な、何が!?///」

 

「嫉妬してたからだよ」

 

「べ、別に嫉妬なんて…そんな…///」

 

「顔真っ赤」

 

「い、言わないでよ~!///」カアアアア

 

 

しいたけ「ワン!ワン!(イチャついてないではよ歩け)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢

 

 

「それにしても、今日は花粉が飛んでるって聴いたけど。

悠之君は大丈夫なの?」

 

「あぁ、家を出る前に目薬をしたから大丈夫だよ。」

 

「そっか、じゃあ心配ないね……は…クシュ!」

 

千歌が小さなくしゃみをする…もしかして花粉症なのかな?

 

「千歌も…もしかして花粉症?」

 

「ううん、私は違うと思う。

今まで目がかゆいとか、そういう事は無かったし……」

 

「そうか、でも花粉症は今から発症する人もいるから気をつけろよ~。」

 

「え?そうなの?」

 

「ああ、俺も中学の時に花粉症になった。」

 

2人で喋っていると、いつの間にか旅館のところに帰っていた。

 

「まあ、用心しろよ~運が悪かったら…花粉の辛さを味わうことになるんだからな。」

 

「こ、怖いこと言わないでよ~!」

 

 

そして、散歩が済んだのでとりあえず俺は自分の部屋に戻った…。

 

 

 

 

 

 

 

あれだけ考えてるのに…思い出せない…喧嘩っぽい性格だったから避けられちゃったのかな?

確か、あの時から俺は友だちとか作るのをやめた気がするな…

 

 

 

 

 

~~~~~

 

 

「早くこっちに来て、そこに仰向けになってください。」

 

「お、おう…」

 

俺はその子に仰向けにさせられ、急に暑いタオルを顔に被された。

 

「あっつ!?何するんだ!?」

 

「花粉が酷い時はこうするのがいいんですよ。」

 

か、看病をしてくれるのはありがたいんだが…床と頭が直に当たって寝心地が悪い……

 

俺が頭をモソモソと動かすと、彼女が気づいてくれたみたいだ。

 

「あ、枕が…ちょっと待っててくださいね?」

 

「ああ…頼む…。」

 

「よいしょっと……」

 

「…!?」

 

すると彼女は枕を持ってくるのではなく、自分の膝に俺の頭を乗っけ始めた…。

 

「あの人達にいじめられてるんですか?」

「え!?いや…いっつも喧嘩では俺が勝ってるからなんとも言えないけど……」

 

「けど?」

 

「あっちの方が人数多いから…いじめられてる…ってことになるのかな?」

 

「やっぱり…辛いかも知れませんが…頑張ってくださいね?

私はいじめをする人は大嫌いなので…。」

 

「う、うん…頑張るわー」

 

あれ?俺もしかして年下だと思われてる!?

だから急に膝枕なんかして…

 

「どうですか?ちょっとは良くなりましたか?」

 

「あ、あぁ…かゆみは収まってきた…かな?」

 

「あら?耳が真っ赤ですよ?それにさっきよりもタオルが熱くなっていますし…」

 

そりゃあそうでしょ!いきなり美人に膝枕されたら誰だって恥ずかしくなるし、顔も熱くなるわ!

 

「可愛い…」

 

「は、はい?」

 

その子は急にクスッと笑い、俺の頭を撫で始めた。

 

「私、一人っ子なので…こんな可愛い顔をした男の子が弟だったらな~って思っちゃいました。」

 

やっぱり年下扱いしてんじゃん!

 

「俺も君と同じように一人っ子だから…そういう気持ちはよくわかるよ。」

 

「ふふ、私達って何か似てますね。」

 

「う、うん…そうだね。」

 

タオルが被さって、あの子がどんな顔をしているのか全然わかんねぇ…

 

 

 

~~~~~

 

「(…顔が思い出せない理由がようやく思い出した…嬉しかったけど…なんか人生で1番恥ずかしかった出来事かもしれない…。

この事は絶対に千歌にはバレてはいけないな…)」

 

俺が窓から外を眺めていると桜のつぼみがでてきたのが見えた……

 

もうすぐ春か…なんとなく桜の香りするのは気のせいかな?




Aqoursファーストライブ感動しましたね~

特に会場が一体になった、りきゃこコール…僕もつられて泣いていました…。

(テスト期間中にライブに行ったのは突っ込まないでください(笑))
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