みかん色の風   作:OCEAN☆S

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お久しぶりです!お待たせしてしまってすみません!


第12話「文才少女」

~春休み初日。

 

俺には春休みにはやらなくてはならない事がある、

そう、俺だってもう高3になるんだ。後悔の無いうちに今からでも勉強に力を入れなくてはならない。

 

とりあえず、参考書とか色々と揃えたいから本屋に行かなくては・・・近くに本屋とかはないかな?…ググってみよ。

 

 

 

 

…近くにあるのは、沼津駅の近辺か…こっからだとバスで500円くらいかかった気がするけど…仕方ないな

 

 

 

♢

 

「とゆう訳なので、これから沼津に行くけど。千歌はどうする?留守番でもしてる?」

 

「悠之君と一緒に行く~!」

 

「でも、参考書買いに行くだけだぞ?千歌が一緒に来ても・・・」

 

「だって、沼津駅に行くんでしょ?だったら、私も春物の服が欲しいな~って」

 

春物の服か…そういや、俺も全然買ってなかったな。送れないうちに早く買って置くべきだな。

 

 

「よし、じゃあ一緒に行こうか。」

 

「うん!」

 

 

 

 

今日の天気予報だと……花粉もあまり飛ばないし、暖かくてすごしやすいって言ってたな…完全にお出かけ日和だな。

 

 

俺は、唯一残っていた春服の、黒ジャケットとジーパンを着て、千歌の準備を待つ。

 

「千歌~まだか~?」

 

千歌の返事を待たずに俺は洗面所の扉を開ける。そこには、寝癖に困っている千歌の姿があった。

 

「普段そんなに寝癖なんて無かったのに、珍しいな。」

 

「う~ん…なんか、今日のは凄くタチが悪いんだぁ~」シュッシュ

 

「どれ、貸してごらん。」スッ

 

千歌の持ってるブラシを手に取って髪を整える。

 

「あ、ありがと…///」

 

「あ~、確かにしつこい寝癖がついてるな…どんな寝方をしたんだ?」シュッシュ

 

俺は、話しながら千歌の髪に霧吹きをかける。

 

「えっ、えっとぉ…。」

 

『枕に足があった…』

 

「え…?」

 

千歌の発言に手が止まった。

 

「も、もう一度聞いてもいいかな?」

 

「だ~か~ら~枕に足があったの!」

 

え…それってつまり…。

 

「起きたら逆さまになっていたと…」

 

「うん、そゆこと。」

 

はぁ…そりゃあ頑固な寝癖もつくわけだよな…一体どんなに寝方をしたというんだ…。

 

「じゃあ、寝てた時になんか凄い夢でもみたのか?」

 

「うん…夢は…みた…。」

 

「へ~どんな?」

 

急に千歌が真っ赤になって黙り込む。

 

「その…言いたくない…///」

 

「え、そんなに怖い夢だったのか?」

 

「う、ううん!…そうじゃなくて…」

 

「嫌な夢だったのか?」

 

「い、いやぁ…そうじゃなくて…その…」モジモジ

 

夢の事を聞いてるだけなのに、中々教えてくれない…嫌な夢じゃないだったら何なんだろう…恥ずかしい夢?とか…?

 

「え、えっと…ね…」

 

 

 

♢

 

~夢の中

 

「悠之君? こんな夜遅くにどうしたの?」

 

「………」

 

「悠之君?」

 

何だか、悠之君の表情がいつも全然違った。顔も赤いし

 

ドンッ!

 

「ひゃあっ!?」

 

悠之君にいきなり押し飛ばされて、ベットに倒れ込む。

 

私は直ぐに起き上がろうとすると、悠之君が上から両手で逃げ道を塞ぐ。

 

「ど、どうしたの…?いつもの悠之君らしくないよ?」

 

「……千歌は。」

 

「…?」

 

「千歌は…俺のことが好きだよな…?」

 

「え、だっ大好きだけど・・・」

 

普段恥ずかしがって真っ赤になるのは私なのに、今日は悠之君が顔が真っ赤になっていた。

 

「じゃあ…いいよな…?」

 

「え…!?」

 

チュッ…

 

「え、えっちょっと…」

 

「千歌…大好きだよ…。」

 

あ、あれ?悠之君から少しお酒のような匂いがした気が…もしかして、悠之君…酔っちゃってる!?

 

「俺は…もっと、千歌の全部が見たい…。」

 

「ま、まって…」

 

シュル…

 

悠之君が私のパジャマのリボンの部分をほどいて、私の手首に優しく結ばれて、拘束される。

 

「ま、まって…悠之君…こ、こんな格好…恥ずかしいよ…///」ギシッ

 

「大丈夫、凄く可愛いから…。」

 

何だか、悠之君に支配されちゃって凄く恥ずかしい…けど、嫌じゃなかった…。

 

そして、私は悠之君のされるがままに夜を過ごした。

 

 

 

 

 

 

♢

 

…ってそんな夢を見ていたなんて言えるわけないよ!死んじゃうかと思うくらいにドキドキしちゃったんだから!

 

「…千歌?」

 

「あ、やっぱ何でもない!」

 

「…?そうか。」シュッシュ

 

 

そして、そのまま悠之君に髪を整えてもらちゃった。三つ編みも綺麗に出来てるし…もしかして、私が作るのよりも上手かも?これからもやってもらおうかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、じゃあ行きますか。」

 

「うん!」

 

俺は、バイクのエンジンをかける。

 

「目標、沼津駅!はっしーん!」

 

「え、何その宇宙戦艦みたいな言い方。」

 

若干ひかれながらも、俺はバイクをとばす…そんなに引かなくてもいいのになぁ~

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~沼津駅

 

「やっぱり、悠之君のバイクだとあっという間だね~!」

 

「まあ、バスよりは早く着くからな。」

 

 

(やべえ…そろそろガソリンの予備を買っとかないと…満タンでどのくらいするんだっけ?)

 

「おーい悠之君~!本屋はこっちだよ~!」

 

「あ、今いくよ。」

 

 

後でガソリンの値段、調べとこっと。

 

 

 

 

 

 

~本屋

 

「う~ん…買うならこれがいいかな…?」

 

俺は、手当り次第に参考書を取り出す。

 

「でもなぁ、どれも『受験に強い』って書いてあるし…どれが一番良いのか分かんねえな…。」

 

「わ、私にはチンプンカンプンだよ~」

 

曖昧なまま買ってもしょうがないしな・・・よし!

 

「やっぱ自分で独学した方がいいかな。」

 

「え、いいの?せっかく沼津まで来たのに?」

 

「これまで、こういう参考書は買ったことが無いからな~

今まで通り、授業聞いて、家で復習していくやり方が一番かな。」

 

「へぇ~それだけで成績がいいなんて、悠之君は才能があるんじゃないかなぁ?」

 

さあ…どうなんだろうな、俺は先生の話を聞いてるだけだからそういったところはあんまりよく分かんないな。

 

 

「んじゃ、とりあえず本屋からもう出ようか…それとも、なんか欲しい物があるなら1冊くらい買ってもいいぞ。」

 

「ほんと!?」

 

「ああ、せっかく本屋まで付き合ってくれたんだから特別だ。」

 

「わぁーい!悠之君ありがと~!」

 

ついでに俺もなにか雑誌でも買おうかな……ん?なんだ?あの子…?

 

ショッピングカートにたくさんの本を重ねて歩いている少女が横切った。

 

「すごい量だね…あの子、全部読むのかな?」

 

「そうじゃないか?よっぽど読者が好きなんだな。」

 

俺達はとりあえず、雑誌売り場に行くことした、俺は何を買おうかな?参考書以外の事を何も考えていなかったな…。

 

 

「千歌は何を買うか決めた?」

 

「うん!これにするね!」

 

千歌が1冊の雑誌を持って俺のところに来る。

 

「なになに…?『みかんの極意』…?」

 

「な、なんか…千歌のために作られた本みたいだな。」

 

「えへへ、でしょ~?悠之君は何にするか決めた?」

 

「まあ、俺はこれでいいかな。」

 

とりあえず、ファッション雑誌でも買っておくことに決めた。

 

「じゃあ、とりあえず会計を済ませ・・・」

 

俺達がレジに向かおうとすると、見覚えのあるツインテの女の子が雑誌売り場にいた。

 

「なあ、あそこにいるのルビィちゃんじゃないか?」

 

「あ、ほんとだ、おーいルビィちゃーん~!」

 

千歌が呼びかけると、こっちを振り向いてニコっと笑顔を見せてくれた。

 

「こんにちは、千歌さん、悠之さん今日はデートですか?」

 

「う、うん…まあ、そんな感じ///」

 

「ルビィちゃんは?」

 

「ルビィは、友達と本を買いに来たんです。確かあの辺に…」

 

「ルビィちゃーん、何にするか決めた~?」

 

さっき、大量の本を重ねていた女の子がこっちに歩いてきた。

 

「あれ?ルビィちゃんこの方達は?」

 

「あ、前に話したでしょ、この人達が悠之さんと千歌さんだよ。」

 

「おぉ~ルビィちゃんの言った通り、優しそうで素敵な方ずら~」

 

「ず、ずら?」

 

『ずら』って言う方言ってかなりの年寄りしか知らないはずなんだが…おばあちゃんやおじいちゃんの癖が移っちゃったのかな?

 

「はわわわ…ま、また…ずらって言っちゃったずら…」

 

「…また言ってるよ?」

 

「ずらぁ~!」

 

はは…何だか面白そうな子だな・・・

それにしても、この子…ほんとに中学生なのか?

 

背は低いけど、バストサイズも明らかに千歌より大きい…最近の中学生だとかなり大きなサイズだろう…俺は一体何を考えてるんだ…。

 

「あ、紹介が遅れました!私は国木田 花丸 です!」

 

花丸…か、ちょっと変わった名前だな、ここら辺では珍しい名前だ。

 

「私は高海 千歌 よろしくね!」

 

「俺は小野 悠之 よろしく。」

 

「わあぁ~ルビィちゃんの言ってた通り、素敵なカップルずらぁ~」

 

「か、カップルだなんて…///」

 

カップルって言われただけで、顔が真っ赤になってる…ほんとに千歌はいつまでたっても慣れないんだなぁ。

 

「ゆ、悠之君!お洋服買いに行くんでしょ!?」

 

「ん?あぁそうだったな。ごめんな、花丸ちゃんまた今度ね。」

 

「はーい!いってらっしゃいずらぁ~」

 

 

 

♢

 

 

「あーあ…恥ずかしかったぁ…///」

 

「そうか?」

 

「悠之君は慣れてそうだけど、私はまだちょっと緊張しちゃうよ…///」

 

緊張…か…まだ、千歌も15歳だし…そういう気持ちはまだ強く残るのかな?

 

「まあ、とりあえず今は洋服を確保しようぜ。」

 

「うん、そうだね!」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

とりあえず、春物の洋服は一通り確保できた。後は帰るだけ…だが、まだ帰るには早すぎる時間帯だ。

 

「悠之君、これから、どうしようか?」

 

「そうだな…あ、」

 

2人でショッピングモールを歩いていると、ゲームセンターに流れ着いた。

 

「昼飯まで時間潰すか?」

 

「うん!それにゲーセンなんて久しぶり~!」

 

千歌が楽しそうに、はしゃいでる。確かに、内浦にはゲーセンは無いもんな。

 

「ねーねー!悠之君!あれやろうよ!」

 

「うん?…UFOキャッチャーか。」

 

ケースの中を見ると、大きな伊勢海老のぬいぐるみが置いてあった。流石は沼津・・・

 

「よーし!1発で取っちゃうもんねー!」

 

「頑張れよ~!」

 

千歌が百円を入れて、アームを動かす。

 

綺麗に伊勢海老のぬいぐるみを掴んだが、アームの力が足りず、あっさりとアームから離れてしまう。

 

「む、むむ~もう1回!」

 

「無駄遣いすんなよ~」

 

 

~5分後

 

「もー7回も失敗しちゃったよ~!悠之君ちょっとやってみて~!」

 

「えぇ?俺?」

 

まさかのバトンタッチ

 

やれやれ、どうやって持ち上げようか…普通に掴んでも、力が足りないし…後ろからも、前からも、掴んでもダメだった…じゃあ…どうする?

 

あれ?

 

あれって…ぬいぐるみのタグだよな…あんなに大きく…あれだけ大きければ…

 

 

俺は百円を投入して、アームを操作する。

 

 

ここに通せば…ワンチャン…

 

「おお!ぬいぐるみのタグを掴んだ!」

「よし!入れ!」

 

そして、そのまま綺麗にゴールした。

 

まさか、あんなに綺麗に決まるなんて思ってなかった…けど…。

 

「はい、これ。」

 

俺は千歌に伊勢海老のぬいぐるみを差し出す。

 

「え、いいの!?」

 

「ああ、千歌にはいつもお世話になってるからな。」

 

「わぁーい!ありがと~!」ギユッ

 

 

♢

 

「悠之君 悠之君!あれ見て!」

 

「うん?なんだあれ?」

 

パンチングマシンのところにイカツイ男が1人マイクをもって何やらアピールしている。

 

「俺の記録、190kgを超えられるやつはいるかー!?超えられたら、5万円!手に入るぜー!」

 

おおー!

男前ー!

カッチョいいー!

 

「随分と、あぶねえ奴らだな。千歌行こ・・・」

 

「ねえ、悠之君!アレやってきて!」

 

「え!?」

 

「すみませ~ん!チャレンジしてもいいですか~?」

 

「ちょ、まっ・・・」

 

や、やべえ…早く千歌を止めなくては…

 

「お!お嬢ちゃんが挑戦するのかい?」

 

「ううん!あそこにいる子が!」

 

千歌が自慢げに俺の方に指を指す

 

「おおっ中々イカスな男の子だね~!お嬢ちゃんの彼氏かい?」

 

「え?ま、まぁ…///」

 

「ちょ、千歌 俺はやるなんてひとことも・・・」

 

「それじゃあスタート!」

 

話を聞けえええ!!!

 

俺は無理やりボクサーグローブを付けられ、マシン前に立たされる。

 

これ…結構ガチでやんなきゃいけないやつじゃね?隣には千歌がいるし、周りにはたくさんの観客…ふざけてやったら…最悪……

 

迷ってなんかいちゃダメだ…本気でやんなきゃ…

 

「兄ちゃん、準備はいいかい?」

 

仕方ない…!見せてやるぜ…中高生の時に喧嘩で鍛えた俺のストレートパンチを…!

 

「Rady?…fight!」

 

「せやああああああああ!!!!」

 

バゴオ!!

 

ゲーセンの中に猛烈な音が響き渡る…

 

「そ、測定は?」

 

周りの人が集まるが、機械は全く動かない。

 

「お、おい…」

 

「な、なんだよ?」

 

「この機械…ぶっ壊れてるぞ…」

 

「え?」

 

え?自分でも、もう一度聞き返す。

 

「ぶっ壊れてるぞ……測定不能だ…これ…」プルプル

 

全員「ええー!?」

 

や、やっちまったぁ…

 

「わぉ!悠之君が一番だ~!」

 

「ぶっ壊してまで1位になんかなりたくねぇー!」




実は、春休み中は短期バイトを始めるので、
投稿ペースが落ちます。

※少しでも早くなるように努力します!

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