第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
ー異次元ー
この異次元空間では、変身した神崎とブラックデモーナという怪獣の戦いが始まっていた。
もう私はぽっかーんと口を開けてそれを見ていましたわ。
仲も大してよくはないコブランダーとともにそれはそれは静かに見ていましたわ。
コブランダー『なあ…俺らの意味はなんだよ。小娘。』
玉木『玉木麗華ですわ!まあ…あんまり意味はないような…』
コブランダー『しかしあいつが持っていたカードって何か見たことあるような気がしなくもないんだよなぁ…』
玉木『あの人は知らないと言っていましたけど…あのカード…神崎さんが使うものではないと思われますわ。』
コブランダー『何言ってんだ?あれ見たら圧勝しているじゃねぇか。』
玉木『そうなんですけど…』
コブランダー『お、そろそろ倒すかな。』
多数の怪獣を合成して作られていたブラックデモーナもさすがに神崎の敵ではなかった。
仮面ライダーディメントになっていた彼から受けた天気を操る力、圧倒的な暴力、そして伸縮自在の体【ガイアメモリのウェザー➕バイオレンス➕ルナ】これでは流石に怪獣の重さももはや意味を持っていなかった。
B級怪獣映画でも勝つには勝つが、多少のピンチはある。
しかし、キーラの頑丈なボディも遠距離からのパンチで胸が壊れ、5号の機動性も変幻自在の体の前では無意味、スカイドンの重さにより投げ技の類いは出せなかったが、雷による壊れた胸への集中攻撃により自ら動き、エレキングの電撃とパンドンの火炎も台風により吹き飛ばされてしまった。
ブラックデモーナ『ガルルルルル!』
神崎『ウルトラマン相手ならまだなんとかなったのかもしれない怪獣だがこれじゃあ…いじめに近いな。』
ファカ『成る程…確かに数を用意しても勝てはしなかったな…俺とブラックデモーナの二人掛かりでもお前が相手ならカラータイマーによる時間制限もないので意味はないな。だけど…こっちには少しだけ保険をかけていたのだよ。』
神崎『ほう?』
ファカ『生物が行う自然的かつ最も恐ろしいものの対策をまるでお前はしていない。』
神崎『呼吸か。』
ファカ『半分正解だな。簡単だよ…食うことさ!!』
神崎『!!』
神崎の後ろに倒れていたブラックデモーナから離れて遠くに向かった。
何があったのだろうか?
ファカ『私がこんなことを話したということは時すでに遅し。』
神崎『そんな能力の怪獣…見たことない。どんなトリックを使った?』
コブランダー『お、おい!そんな能力って何だよ!』
ファカ『ウルトラマンジャックのバット星連合軍の総司令…カサハのものだ!』
玉木『バット星人は聞いたことありますけども…』
コブランダー『総司令なんて知らないぞ!』
神崎『この世界でのテレビ番組帰ってきたウルトラマンの最終回には映っていなかったが実際には倒された敵か。』
ファカ『そう…その能力は他の宇宙人とは違う…与えること…ルギント!!』
コブランダー『ルギント…与える…どういうことだ!!』
神崎『簡単に言うとな…自転車に空気をたくさん入れることをし続けているんだよ。ブラックデモーナは。』
コブランダー『そうか!エネルギーか!神崎の体にどんどんとエネルギーをたくさん入れる!そうすると…容量不足になる…しかし…エネルギーといっても…神崎は調べた所かなりのエネルギーをそもそも持っている…そこにブラックデモーナ程度のエネルギーを入れても変わらないんじゃねえのか!』
ファカ『いっただろう…私が五号のデータを盗んだと…怪獣を合体させるだけならナックル星の技術だけで充分だ。』
神崎『5号のエネルギーは…ウルトラマンと仮面ライダーのエネルギー…』
ファカ『そう、あなたは仮面ライダーのエネルギーはともかくウルトラマンのエネルギーを扱うことは不可能!前にそれをやった人間もいたが結局は失敗した。』
玉木『水筒に炭酸を入れるようなもの…』
ファカ『その通り…貴様はもう動けまい。』
ブラックデモーナから離れた神崎はウルトラマンのエネルギーを扱うことには長けておらず…体を動かすことが出来ずそのまま地面に倒れこんだ。
そこをナックル星人のファカが襲う。
ファカ『さて…貴様のカードを頂こう。いくら貴様が作ったものとはいえ…我々の科学力を使えば貴様の力を再現することなど可能だ。』
神崎『それはどうかな…』
神崎は持っていたキラキラのカードを取り出した。
ファカ『おいおい…何を出すかと思ったらお前の知らないカードじゃないか。お前自身が認知していないものを出すとはな!とうとうおしまいだな。』
神崎『ふっ…お前は相当間抜けなんだな。』
ファカ『何だと!!減らず口を!』
神崎『俺は今までにいくつも嘘をついた。一つ俺は普通にいつでも酒が飲める。二つ、コブランダーが攻めてきたのはわかっていなかった。そして三つ、このカードの内容と使い方を俺は知っている。』
神崎は持っていたカードを玉木に投げた。
ファカ『何だと!!そのカードは貴様にしか使えないはずでは!』
神崎『本来はな…だが…あのカードには使用法に制限をつけたんだ。』
ファカ『制限だと!』
神崎『その制限は体力が全開であること…そして精神的余裕が充分にあること…それが条件だ。本来なら俺が使うはずだったが…ウルトラマンのパワーはいらないからな…お前に託すよ。』
玉木が持っていたキラキラのカードの輝きは穏やかとなり、二枚に別れた。
玉木『えーと…ボディカードにアーマーカード…』
ファカ『なんだあれは!!あれがあのキラキラカード…』
神崎『そう。俺はあの世界でカードをイメージした時にスターピースのことを考えた…スターピースならばお前たちに対抗できると思ってな…最も、スターピースに関わるロボットBロボの存在が難点だったが…その心配もお前の間抜けのおかげでなんとかなったよ。』
ファカ『何だと!!』
コブランダー『お、俺に何をしろというんだ!』
神崎『かんたんだ。お前には他のBロボと違いパートナーがいない。だからそこの女の子とパートナーとなるんだ。』
玉木・コブランダー『えええええ!!!』
コブランダー『ふざけんな!俺様にパートナーは必要ない!』
玉木『わたしにはもっと優雅なものがお似合いですのに…これは至極不細工極まりないですわ!』
神崎『さっきの声も見事に会った。ウルトラマンの中には伝説で合体するとスーパーウルトラマンになれるものがいる。その存在になるんだ。』
ファカはその声を聞いて神崎を攻めるのを止めて玉木に向かった。
玉木『き…きましたわ!!』
神崎『カードをコブランダーになげて、掛け声を叫べ!掛け声は、チェンジスーパーアーマーウルトラ!!死にたいのか。』
玉木『わ、わかりましたわよ!ふん!』
コブランダーに玉木のカードのアーマードが刺さる。
コブランダー『いってぇー!』
玉木『チェンジスーパーアーマードウルトラ!』
その声とともにコブランダーはスーパーチェンジという二頭身から四頭身になり、玉木の体はコブランダーとぶつかり、そのボディに入っていった。
コブランダー『な、なんだ…勝手にスーパーチェンジしたぞ!それになんだこの身体の異物感は…』
コブランダーの四頭身の姿は赤い目に青と金色のボディライン、左の手のムチだったが、玉木が入ったことにより、下半身がオレンジ色のスカートとなり、頭には三本の金色に輝くラインが追加され、ムチは両手に持つようになった。
玉木コブランダー『こ…この姿は…美しくない。』
ファカ『ふざけるなあ!!』
ファカが額のビームを放ちながら玉木コブランダーに向かってくる。
神崎『今ならそいつを楽に潰せる。必殺技はアバンティスインジェクターだ。』
玉木コブランダー『わかりましたわぜ!!必殺!アバンティスインジェクター!!』
玉木コブランダーは両手のムチをしならせて地面を崩し、ファカを地面に沈め、上空高く飛び上がった。
ファカ『まだだあ!!』
ファカはビームを真っ直線に玉木コブランダーに向けた。
玉木コブランダー『まだこの技は終わりじゃないですわぜ!!』
両手のムチを互いに絡ませエネルギーを両手に溜め込んだ!!
ファカ『ま…まさか…その技はウルトラマンジャックがやった…シネラマエネルギー!!』
玉木コブランダー『はあああっ!』
玉木コブランダーは絡ませ、溜め込んだエネルギーを円月状にしてファカに投げつけた。
ファカ『ふざけるなあ!!俺は!俺は!』
もはや、そのエネルギーの前ではファカの光線は無意味であった。
玉木コブランダー『終わりですわぜ!』
ファカ『うわああああ!』
玉木コブランダーは上空から高らかにファカが消える様子を見つめていた。
玉木コブランダー『なんでこんなことをしたんですわぜ!』
ファカ『ははははは!!貴様にはわかるまい!敗者の惨めさ…残された哀しみ…怒り…故郷に帰れぬ辛さ…慕っていたものの死…そのすべてが俺をこうした!俺の故郷は…もうおわりだ…ウルトラマンの力で故郷を発展させたかったのだ!だが…それが失敗したので…神崎!!ヤプールと組んで貴様を別世界から呼んで…侵略するエネルギーを仮面ライダーから奪おうとしたが…無駄だったな…だが!!俺はサタンZという強力な爆弾をこの世界の廃工場に仕掛けた!!貴様らはもうおしまいだあ!!侵略万歳!!』
ファカはそう叫びながらエネルギーに包まれていった。
神崎『おい。爆弾って…大丈夫なのか?』
玉木コブランダー『ああっ!サタンZといえばこの一帯を吹き飛ばす力のある強力な爆弾!!どうすればいいんですわぜ!!』
神崎『探すしかないだろ…あとちなみにその力はアウツウルトラ!というと解除されるからな。』
玉木コブランダー『アウツウルトラ!』
玉木とコブランダーはそれぞれに別れた。
玉木『さあ…探しますわよ。』
神崎『ああ…俺もファカが死んでブラックデモーナも死んだ。これで普通にいられる。行くぞ、手伝ってやる。』
三人はそのまま異次元を抜けて世界へと戻っていった。
ガルルルル!!