問題児たちと不死身の少年が異世界から来るそうですよ?   作:桐原聖

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すいません。風邪を引いているので所々文章がおかしいです。治ったら直すので文章がおかしくても怒らないでください。


小林が星霊を叩きのめすそうですよ?

″契約書類″文面

 

『ギフトゲーム名″FAIRYTALE in PERSEUS″

 

 プレイヤー一覧 逆廻 十六夜

         久遠 飛鳥

         春日部 耀

         小林 芳雄

″ノーネーム″ゲームマスター ジン=ラッセル

″ペルセウス″ゲームマスター ルイオス=ペルセウス

 

・クリア条件 ホスト側のゲームマスターを打倒

・敗北条件  プレイヤー側のゲームマスターによる降伏。

       プレイヤー側のゲームマスターの失格

       プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

・舞台詳細・ルール

 *ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿の最奥から出てはならない。

 *ホスト側の参加者は最奥に入ってはいけない。

 *プレイヤー達はホスト側の(ゲームマスターを除く)人間に姿を見られてはいけない。

 *姿を見られたプレイヤー達は失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。

 *失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行する事はできる。

 

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、″ノーネーム″はギフトゲームに参加します。

                                ″ペルセウス″印』

 

「姿を見られれば失格、か。つまりペルセウスを暗殺しろってことか?」

 

 十六夜の呟きにジンが応える。

 

「それならルイオスも伝承に倣って睡眠中だという事になりますよ。流石にそこまで甘くはないと思いますが」

 

「YES。そのルイオスは最奥で待ち構えているはずデス。それにまずは宮殿の攻略が先でございます。伝説のペルセウスと違い、黒ウサギ達はハデスのギフトを持っておりません。不可視のギフトを持たない黒ウサギ達には綿密な作戦が必要です」

 

「おい黒ウサギ、不可視のギフトってこれの事か?」

 

 小林がポケットからバッジのような物を出して胸に着ける。その瞬間、小林の姿が消えた。

 

「こ、小林さん!?」

 

 黒ウサギが驚く。小林は胸からバッジを外した。小林の姿が見えるようになる。

 

「そ、それは三桁のコミュニティが常時開催しているゲームの賞品の″盲点星″!!このギフトを着けていれば相手の盲点に入ります。確かに、不可視のギフトとは少し違いますが相手から見えなくなることは間違いありません!小林さん、どうやってクリアしたんですか!?」

 

「知らん。白夜叉が紹介してくれたギフトゲームをクリアしたら、何かもらった」

 

「おい黒ウサギ。で、作戦はどうするんだ?」

 

「見つかった者はゲームマスターへの挑戦資格を失ってしまう。同じく私達のゲームマスター  ―――ジン君が最奥にたどり着けずに失格の場合、プレイヤー側の敗北。なら大きく分けて三つの役割分担が必要になるわ」

 

 飛鳥の隣で耀が頷く。

 

「うん。まず、ジン君と一緒にゲームマスターを倒す役割。次に索敵、見えない敵を感知して撃退する役割。最後に、失格覚悟で囮と露払いをする役割」

 

「春日部は鼻が利く。耳も目もいい。不可視の敵は任せるぜ」

 

 十六夜の提案に黒ウサギが続く。

 

「黒ウサギは審判としてしかゲームに参加することができません。ですからゲームマスターを倒す役割は、十六夜さんと小林さんにお願いします」

 

「あら、じゃあ私は囮と露払いなのかしら?」

 

 飛鳥が不満そうな声を漏らす。

 

「悪いなお嬢様。俺も譲ってやりたいのは山々だけど、勝負は勝たなきゃ意味がない。あの野郎の相手はどう考えても俺と小林が適してる」

 

「そうね。でも十六夜君はまだしも何で小林君まで?十六夜君一人で十分でしょう?」

 

「攻撃の余波で死ぬかもしれないだろ。相手は隷属させた元・魔王様なんだからな」

 

 十六夜の言葉に黒ウサギが驚く。

 

「い、十六夜さん何処でそれを!?」

 

「何、ペルセウスの伝承を知ってたら簡単に分かる事だ。さ、行こうぜ」

 

 そう言って十六夜は白亜の宮殿の門を蹴り破った。

 

「さ、死にに行こうぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「居たぞ、″名無し″の娘だ。人質にして残りを炙り出せ!」

 

「小林君、右から来るわ。まとめて吹き飛ばしてくれる?」

 

「了解」

 

 飛鳥の指示に、盲点のギフトを着けた小林が兵士達に襲い掛かった。

 

「な、何だ!?」

 

「まずい、″名無し″の敵だ!」

 

 小林の″TRICKSTAR″が兵士達を薙ぎ払う。

 

「ありがとう、小林君。もう行っていいわよ」

 

「分かった」

 

 飛鳥は一人では心細いらしく、小林に「自分と一緒にある程度戦ってから行ってほしい」と頼んだのだ。

 

「小林君、後は任せたわよ!あの外道を倒してきなさい!」

 

 飛鳥の声を背に、小林は最奥部に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小林が白亜の宮殿の最奥部である闘技場に着くと、そこでは丁度、十六夜とルイオスが話し合っていた。

 小林は″盲点星″を外す。小林の姿が見えるようになる。

 

「もう一人、ゴミが紛れ込んでいたか。まあいい、全員まとめて始末してやる!」

 

 ルイオスが飛翔し、ギフトカードを取り出した。

 

「目覚めろ―――″アルゴールの魔王″!!」

 

 瞬間、白亜の宮殿に共鳴するかのような甲高い女の声が響き渡った。

 

「ra、GYAAAAaaaaaa!!」

 

「何だ?」

 

 小林が上を見上げると、そこには灰色の髪の女が居た。身体中に拘束具と捕縛用のベルトを巻いており、女性とは思えない乱れた髪を逆立てて叫び続ける。女は全身を高速するベルトを引き千切り、半身を反らせて更なる絶叫を上げた。黒ウサギがウサ耳を塞いでいる。

 

「ra、GYAAAAaaaaaaaa!!」

 

「な、なんて絶叫を」

 

「避けろ、黒ウサギ!!」

 

 十六夜が黒ウサギとジンを抱きかかえて跳び退いた。直後、空から巨大な岩塊が山のように落下して来た。小林の″TRICKSTAR″が、それらを全て吹き飛ばす。

 それを見てルイオスが嘲笑めいた笑みを浮かべた。

 

「空を飛べない人間は不便だよねえ。落下してくる雲も避けられないんだから

 

「確かにな」

 

 小林が冷静に返す。その時、小林の能力によって弾かれた岩塊が、闘技場に落下する。その衝撃で闘技場が揺れた。揺れを感じながら、小林はジンに言う。

 

「おい、チビ」

 

「ち、チビ!?」

 

 ジンが素っ頓狂な声を上げる。

 

「十六夜がそう呼べって言った。そんな事より、どうするんだ?そのレティシアって奴が居れば、魔王に勝てるんだろう?」

 

「そ、それは・・・・」

 

 ジンの顔が暗くなった。が、すぐに真顔になると、闘技場全体に響き渡る声で言った。

 

「小林さん、十六夜さん。僕らにはまだ貴方がたが居ます。―――貴方達の実力、この晴れ舞台で僕達に証明してください」

 

 その言葉に、十六夜が不敵な笑みを浮かべる。

 

「OK。よく見てな御チビ」

 

 そして、小林の方を向き、小林に言う。

 

「おい小林、死にたいんだろ?だったら全力で戦おうぜ!!」

 

「こんな雑魚で、僕は死ねるのか?」

 

 小林が十六夜に聞く。十六夜は返事をしようとしたが、アルゴールの咆哮に遮られる。

 

「ra、GYAAAAaaaaaaa!!」

 

「さあ、来いよ元・魔王様」

 

 その言葉に、アルゴールだけでなくルイオスまで激怒した。

 

「″名無し″風情が、調子に乗るな!」

 

 ルイオスが炎の弓を引く。

飛んできた炎の矢を、小林の″TRICKSTAR″が弾き飛ばす。

 

「チッ、うちのクラーケンを倒すだけの実力はあるって事か!」

 

言いながらルイオスは炎の弓を仕舞う。代わりにギフトカードから取り出したのは″星霊殺し″のギフトを新たに付与された鎌のギフト・ハルパー。

 

「押さえつけろ、アルゴール!!」

 

「ra、GYAAAA!!」

 

アルゴールが十六夜に向かって両腕を振り下ろす。それを十六夜は真正面から受け止めた。どうやら星霊と力比べをするつもりらしい。

 

「小林、俺はコイツと戦うから、お前はゲームマスターを頼む!!」

 

「分かった」

 

「図に乗るな!」

 

ルイオスが小林の後ろに回って襲い掛かった。

 

「お前がな」

 

小林の″TRICKSTAR″がハルパーを切り裂いた。

 

「な、何だと!?」

 

驚いているルイオスの靴を、小林の能力が切り裂く。

 

「な、何!?」

 

「いいぞ、小林!!」

 

そう声を上げる十六夜は既にアルゴールをねじ伏せていた。

 

「き、貴様ら、一体どんなギフトを所持しているんだ?」

 

「″TRICKSTAR″小林芳雄」

 

「″正体不明″逆廻十六夜だ。―――ん、悪いな。これじゃ分からないか」

 

余裕を見せる十六夜の背中を見てジンは慌てた。

 

「い、今のうちにトドメを!石化のギフトを使わせては駄目です!」

 

 そう、アルゴールの本領は、身体能力とは別の所にある。

世界を石化させるほどの強大な呪いの光こそ、彼女の本領なのだ。

だが自分の力でねじ伏せたいルイオスは、更に正面対決を望んだ。

 

「アルゴール!!!本気を出せ、宮殿の悪魔化を許可する!!!」

 

 瞬間、白亜の宮殿が黒く染まり、壁が生き物のように脈打った。どうやらこれが″悪魔化″らしい。

 

「もう生きて帰さないッ!この宮殿はアルゴールの力で生まれた新たな怪物だ!貴様らにはもはや足場一つ残されていない!このギフトゲームの舞台に、貴様らの逃げ場はないものと知れッ!!!」

 

 柱の一つが、小林を襲う。柱が直撃する寸前、小林は呟いた。

 

「そうか。つまり、この宮殿ごと壊せばいいんだな?」

 

 瞬間、小林の身体から展開した″TRICKSTAR″が、宮殿を破壊し始める。落ちて来る柱も、宮殿の床も、全てが砕けて行く。

 そこに十六夜が加勢した。

 

「ど、せいッ!」

 

 十六夜の拳と小林の能力によって、宮殿が倒壊していく。ルイオスは驚くが、すぐに気を取り直すとアルゴールに命令した。

 

「もういい、奴に永遠の地獄を見せてやれ、アルゴール!!」

 

 アルゴールの口から、褐色色の光が放たれる。これこそが、世界の全てを石化できるギフト。その力が、小林に襲いかかる。

 

 だが―――

 

「何だ、これ」

 

 ″TRICKSTAR″の能力が発動し、石化のギフトを弾き飛ばす。弾いた先には、十六夜が居る。飛んできた光を十六夜は――

 

「カッ、しゃらくせえ!!」

 

 踏み潰した。

 

「え・・・?」

 

 驚いているルイオスを尻目に、十六夜と小林がアルゴールに突撃する。

 十六夜の拳と小林の能力で、アルゴールは吹き飛び、壁にめり込んだ。

 

「これで僕らの勝ちだ。おいルイルイ、約束通り旗はもらうぞ」

 

 小林の言葉に、ルイオスが驚く。

 

「おい、お前らが欲しいのはそこの元・仲間じゃなかったのか!?」

 

「そんな物はどうでもいい。僕を殺せない奴は居ても無駄だ。そんな事より、旗を手に入れたら次はお前達の名前を貰う。そうして名と旗印を手に入れればまた魔王が現れる。そして戦えば僕は死ねるかもしれない」

 

 そのかろうじて筋の通っている理論に小林と十六夜以外の全員が絶句する。そこに十六夜が畳みかける。

 

「それが嫌なら、来いよ。小林を殺して、俺を楽しませろ」

 

 その言葉を聞いたルイオスは立ち上がり、小林に殴りかかる。

 

「う、うおおおおお!!」

 

 小林の″TRICKSTAR″が、小林の身体を包む。

 

 

 

 

 

 

 

 ―ノーネーム 本拠―

 

 レティシアの石化を解いた瞬間、事件は起きた。

 レティシアの石化が解けた瞬間、十六夜、飛鳥、耀の三人は声をそろえて

 

「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」

 

「え?」

 

「え?じゃないわよ。だって今回のゲームで活躍したのって私達だけじゃない?貴方達はホントにくっ付いてきただけだったもの」

 

「うん。私なんて力いっぱい殴られたし、石になったし」

 

「つーか挑戦権持って来たの俺らだろ。所有権は俺達で等分、2:2:3:3でもう話は付いた!」

 

「何を言っちゃってんでございますかこの人達!?」

 

 驚いている黒ウサギを無視して、小林はレティシアの近くに行った。

 

「おい」

 

「ん、どうした?」

 

 不思議そうなレティシアに、小林はあらかじめ十六夜から言われていた言葉を言った。

 

「お前の悲しみは、僕が背負ってやる。お前の苦しみも、僕が背負ってやる。だから、僕と共に来い。お前の苦難は全部、この僕が背負ってやる」

 

 数秒の間、静寂が流れる。

 

「小林殿、今のはプロポーズという事でいいのか?」

 

「ちょっと小林君、どういう事よ!?答えなさい」

 

「?こうすればレティシアの分まで戦うから、死ねる確立が高くなるって十六夜が・・・」

 

「十六夜君、どういう事よ!?」

 

「み、皆さん落ち着いて!落ち着くのですよーー!」

 

″ノーネーム″がまた一段と騒がしくなった。 

 

 




テストがあるので二月半ばまで休止します。
次回から新章突入です!
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