「金剛、もう大丈夫なの?比叡から体調が悪いって聞いてたけど」
鎮守府に戻ると舞鶴の提督が二人を見つけるや否や息を切らせ駆けよってきた。
「心配かけてスミマセン。もうNo Problemネ」
そう、私が無理させてたんじゃないかと思って
心底ホッとしたような表情で胸を撫で下ろすと提督は彼に向き直り
「先任が何か金剛の悩みを聞いてくださったんですね。ありがとうございます」
「あ、いや、私は」
彼女に感謝されるようなことは何もしていない。むしろ自分のせいで金剛の悩んだとも言うべきだ。そう考えると彼が自分が舞鶴に来なければこんな面倒は起こらなかったかもしれないと思った。
「そうだ、今夜は大和と先任のために宴席を設けますね。ちょっと艦娘全員は出られませんけど、それまでゆっくりしていてください」
パンと手を叩き執務室のほうへ去っていく提督を尻目に彼は金剛に
「良い提督だな。これなら舞鶴は大丈夫だ」
と言ったが金剛はそれについては特に肯定も否定もしなかった。
「そんなことよりテートク、Dinnerまで何シマスカー?としては久しぶりに会ったから、と言う思いがあだが彼にはもう一つ懸念があった。
「すまんが今はちょっと」
「ムゥ〜、他に何か予定でもあるんデスカ?」
ふくれっ面の金剛をなだめてから彼は宿泊施設の手前まで足を運んだ。目的は一つ。大和に伝えなければならない、彼の知っていること、この舞鶴でのことを。
「大和、いるか?」
部屋の前に立ち聞いたものの返事がない。寝ているのかとも思ったが見ると靴脱に靴がないので外に出ているようだった。
中庭に出て考えてみたがここに来てまだ数時間も経っていない大和が一人でフラフラ出歩くはずもない。となれば誰かが一緒にいるはずだ。
(考えられるのは・・・比叡、か?)
金剛を探すときに彼女に大和と戻っていてくれないかと頼んだのだから普通に考えれば比叡と一緒にいるという結論に辿り着く。
「あいつを探せばわかるか」
彼はそう考え戦艦達の寮の前まで来た。
「あれ?テートク、何ですか、結局ワタシのとこに来てくれたんデスネー」
案の定金剛に出くわすとは。はしゃぐ彼女を抑えると
「いや、比叡に聞きたいことがあったんだが、今いるか?」
「まっ、まさか!?テートク比叡に・・・何を聞こうとしてるんデスカ!?」
何か大きな勘違いをしているような金剛をなだめ、きちんと説明した。
「なるほど、そういうことデスカ。それならまあ大丈夫デスケド・・・」