「‥カフェラテ・オールベルグの副店長だった‥ギルだよ」
「なっ‼まさか!」
ナジェンダはその名前を聞くと、驚くような顔を浮かべた。
「ギルって、今の政府軍の幹部の一人じゃないか!」
アカメがナジェンダに言う。
「ナジェンダ、知ってるのか?」
「あぁ!奴は私が、6年前に政府を抜けたと同時に入ってきた奴だから、顔を見ればすぐにわかる!」
アバマがチェルシーに問う。
「あの‥すいません」
「?」
「その人の‥居場所、わかりますか!」
「今は‥カフェラテ・オールベルグにいるかもしれない!」
チェルシーはそういうと、急いで行こうとするが‥
「うぐっ!」
ドサッ!
前に短剣で刺されたところから痛みがきた。アバマが心配そうに言う。
「だ‥大丈夫ですか!」
「大丈夫、心配しなくても‥これくらい」
「いえ、大丈夫じゃないですよ!傷の所見せてください!」
見てみると、血はまだ止まってはいなかったが刺さった跡が浅かった。アカメがチェルシーに言う。
「あまり無理するな、アバマは元医者だ‥だからチェルシーはアバマとここで待っててくれ!」
「アカメちゃん‥でも私」
「来たかったら‥まずはその傷を癒してから来い!先に行ってくる」
アカメはそういうと、カフェラテ・オールベルグの方向へと向かった。それにつられてクロメも一緒に行く。
「待ってよお姉ちゃん!置いて行かないでよー」
ナジェンダが言う。
「大丈夫だ!心配するな‥あの二人はお前と同等の強さを持ってるんだチェルシー」
「…」
「だから、簡単に死ぬ奴らじゃない!必ず生きて帰ってくる‥私はそう信じてるよ!」
そういうと、ナジェンダもカフェラテ・オールベルグの方向へ馬に乗って行った。アバマはチェルシーの傷を手当てしながら言う。
「皆を…信じましょう、チェルシーさん」
「ごめんね、こんな目に会わして‥」
「チェルシーさん‥こんな時に申し訳ないのですが~」
「?‥どうしたの?」
一方、ギルはカフェラテ・オールベルグの店の前にいた。
「一般はどうやら皆避難しちまったようだな‥ん?」
ギルの見た方向に男が一人、逃げ遅れた一般男性の首を掴んでいるのが見えた。
「た‥頼む!俺は‥話し上手じゃないんだ!」
「え~‥じゃあ、首を斬られるときってどんな気分かな?」
「え?」
ズバッ!
斬られた男性の首が、ギルの目の前に転がってきた。ギルは首を斬った男に話す。
「相変わらず悪趣味なことをするな~ザンク」
「おっギルか!久しぶりだな、3年ぶりか?」
どうやらザンクは政府側の者のようだ。
「まぁ~正確的には2年と10ヵ月だけどな」
「全く、一々細かいねぇ~お前は~まぁいいけどよ」
「それよりも、お前は何で伊勢崎にいるんだ?珍しいな」
「酒を買おうと思ってきただけだぜ、そしたらちょうど今殺した奴が酒を持ってたから、奪って首斬ったところにお前が来たんだよ」
「なるほど、そういう事か」
ザンクはギルに言う。
「お前こそ、ここで何してるんだ?」
「俺は上からの命令でこの町を占領しろって言われてここにいるんだ」
「お前って確かオールベルグの奴だけ?」
「まぁ~それは前の俺のことだがな、今あそこはもう一人だけしか生存してないけどな」
「あと一人って誰だ?ギル」
「メイドのチェルシー君だよ」
「ほほ~う‥その首俺が斬っていいかな?」
すると、二人の真上から刀が刺さってきた。
「おっと危ない」
「この刀‥来たか!アカメ!」
刀の上からアカメが降りてきた。
「やはりここだったか、ギル」
「俺の名を‥チェルシー君から聞いたのかな?」
ザンクはアカメの姿を初めて見た。
「初めて見る顔だね~それに、なかなかいい首してるねぇ~」
「気色悪いな…お前、新手か?」
「ギル、一度この子と戦ったことあるのか?」
「あぁ‥気をつけろ!こいつの移動スピード・斬撃・反射神経、どれも人間を軽々と超えてるぜ!」
「おぉ~それは楽しみだね~だけど残念だねぇ‥今回は2対1、君は明らかに劣勢‥」
アカメはニヤッと表情で言う。
「それは残念だ‥2対2だ!」
するとアカメの右側にクロメが上から降りてきた。ギルは少し焦る。
「チッ!そういう事か!ザンク、お前はちっちゃい方の相手をしろ!俺がアカメを殺る!」
「おう、任せとけ!」
この間、チェルシーとアバマでは…※日記はしばらく休暇
「アバマちゃんって結構繊細な腕してるんだね…」
少し顔が赤くなるアバマ。
「そっそんな事…ないですよ?」
「思ったんだけどさ、アバマちゃんってさ‥」
「(え?ここに来て‥いきなり告白!)」
「女の子‥だよね?」
「え?‥」
「あれ?…もしかして…違った?」
「あの‥僕、一応男なんです‥こう見えて」
「それは…ごめんなさい…本当に‥」
「あ!いやっ!そんなに頭下げなくて大丈夫です!僕も先に言わなくてすいません!」
早まり過ぎた、アバマであった。