翌日の朝、アカメ達は昨日の作戦のことを念のため確認をしていた。
「ラバック、糸に何か引っかかったら教えてくれ!」
「勿論ですよナジェンダさん!」
「アカメ、クロメ、チェルシーは帝具の保管庫の近くの森まで行き、しばらく待機だ!」
「了解」
「アバマ、お前はこれを着て政府兵に紛れてほしい」
ナジェンダはアバマに自分が政府側の頃だった政府服を渡す。
「僕が…政府側の演技役ですね」
アバマは自分の役割は分かってはいたが、いざとなると身体が少し震えはじめる。
「アバマ君?」
そうな風にチェルシーが優しく声をかける。
「チェルシーさん、僕も覚悟はしていますよ…でも今日がその日だと思うと身体が勝手に震えるんです…」
アバマがそう震え声で言う。それはそうだ…アバマは政府側ではなく、普通の一般人の一人だからだ。そう言うとチェルシーがアバマの手を軽く握る。
「君にもしも、絶望的な状況が訪れた時は…直ぐに私が何処でも駆けつけるよ…だから私が同じ状況になったらアバマ君が助けてね」
チェルシーがそう言うと、アバマから震えが治まってくる。
「チェルシーさん…そうだ…僕も男なんだ!こんな所で震えている場合じゃない!」
ナジェンダがアバマに言う。
「アバマ、覚悟を決めたようだな」
「はい!僕必ずみんなの役に立つ様に頑張ります!」
10分後、ナジェンダとラバックを除いたアカメ達はそれぞれの配置までラバックが持っていた地図を辿って移動をしていた。
「このまま直進すれば保管庫に辿り着く筈だ」
「でも周りに政府兵がいる可能性があるから慌てずに進んだ方が良いと思うよアカメちゃん」
「わかってる…だがあまりゆっくりしても政府兵が増えるかもしれないぞ」
「大丈夫ですよアカメさん、敵が近くにいる時は、ラバックさんとナジェンダさんが通信機で伝えてくれます!こっちには帝具使いがいるから大丈夫ですよ」
「おなべ(アバマ)にそう言われても不安しか感じないんだけどあたしは」
「そんなこと言わなくても良いじゃないですかクロメちゃん」
「うるせぇよ、ロリコン!」
アバマを睨みながらそう言うクロメ。
「(裏の顔がむき出しに鳴ってるクロメちゃん想像以上に怖い‼︎)」
チェルシーが二人に言う。
「二人共、今はそんなこと言ってる場合じゃないよ」
「すいません!チェルシーさん」
「みんな!もうすぐ帝具の保管庫に着くぞ!作戦開始だ!」
一方、帝具の保管庫周辺では…
「オーガ隊長!現在は何も異変はありません!」
「キュッ!」
「そうか、ご苦労だ…セリュー」
「隊長の為なら、私は全力を尽くしてお守りします!」
「キュウ」
「ヘカトンケイルの調子も良さそうだなぁ、反逆者共が来てもこれなら負けることはまず無いな」
「はいっ!勿論です!隊長!」
さらに、別の政府兵二人がオーガ達の所に向かってくる。
「オーガ隊長、こちらも異変はありません!」
「同じく、私の方も異変はありませんでした」
「ハハッ!帝具持ち相手の俺たちに怯えて反逆者共は逃げているなぁ〜きっと…スケルトンシーフが言ってた事がまるで嘘の様だなぁ」
オーガは酒の瓶を片手に持ち、そのまま口に運ぶ。
「隊長!気を緩めるのはまだ早いですよ!」
「大丈夫だセリュー…一口ぐらいどうって事無い!」
一本道の所から、政府兵に変装したアバマが歩いてくる。
「あの〜すいません」
「あぁ⁉︎…誰だテメェ、見ない顔だなぁ」
「隊長!この人も政府兵の服を着ているからこちらの味方ですよ!」
「っと言うと…」
そう言うと、オーガは自分の剣を抜く。
「テメェは敵だなぁ‼︎」
「えっ⁉︎(変装がバレた⁉︎)」
セリューがオーガに言う。
「オーガ隊長!彼は味方ですよ!コロも威嚇してませんし!…一回落ち着きましょう⁉︎」
「キュッ!キュー!」
「…」
オーガの部下の一人は睨んでいる。
「…おい」
「は、はい!」
「テメェ…名前は何て言う?」
「名前⁉︎(しまった!ここで本当の名前を言ったらダメだ!政府側の方にも僕達の情報が入ってるみたいだから…なんかいい名前は〜)」
「僕…アズミと申します!よろしくお願い申し上げます!」
「…そうか、やっぱりお前!」
「(え⁉︎…バレた?)」
次回は7月に載せる予定です。